内閣総理大臣 織田信長とは、漫画誌『ヤングアニマル』にて連載されていた志野靖史著のギャグ漫画である。連載期間は1994年から1997年まで。全九十一話。単行本は全8巻。
概要
内閣総理大臣に任命され、400年ぶりに織田政権を樹立した織田信長が、羽柴秀吉、森蘭丸、柴田勝家ら家臣や徳川家康とともに巻き起こす騒動を描いたギャグ作品(大抵の場合、信長が自滅するか秀吉や家康に助けられる)。
信長達は生き返ったのか、タイムスリップしたのか、400年間生きていたのかは不明(信長が自分の趣味で作らせた新チャンネル「MHKちょんまげ」の大河ドラマ『華の織田信長』では、本能寺の変のシーンはある)。
登場する都市は全て実名だが、人物に関しては実名と偽名が入り交じっており、諸外国の公人は殆どが偽名である。
また、当初はプロ野球チームには「阪神タイガース」と実名を使っていたが、のちに出てくるチームは偽名となっている。
登場人物
- 織田信長
- 内閣総理大臣。天文3年5月生まれ。自称「世界の信長」「天下のオールジャパンの覇者の織田」。
性格はわがままで、自分の思い通りにならないとすねるなど、子供じみたところがある。
第一話の所信表明演説では「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス!」と叫び、直後に偉そうにしていたため、80%超あった支持率をいきなり大暴落させている。日本国内では破天荒な政策が多いが、その一方で国連のスピーチで「イマジン」を歌って賛辞されたり、各国首脳を騙して核兵器を全廃させたりと平和に関する手腕はピカイチ。
女装が得意らしく、妹・お市が駆け落ち騒動を起こして行方不明になったときは、お市そっくりの姿に扮装して国民に呼びかけて捜索したことも(結局はお市と勝家の結婚を認めている)。
最終的には宇宙にまで行っている。 - 羽柴秀吉
- 大蔵大臣(現在でいう財務大臣)だが、他にも色んな大臣を兼任している(全部で7つ)草履取りからのたたき上げでのし上がった男。ちょんまげをつけているが、それ以外は現代のサラリーマン風の容姿をしている。選挙演説では、公約に「阪神タイガースの十連覇」を掲げてトップ当選しており、府民からは「人たらしの天才」と言われている。
主君とは正反対に冷静であり、大抵の場合は秀吉のフォローで信長は助かっている。
戦国時代には「ねね」という奥方がいたが、第二十二話での秀吉の回想以外には登場しないため、現在はどうやら独身の模様。
ちなみに第七話では新千円札の肖像画に選ばれている他、第七十四話の都道府県別紙幣肖像選挙でも大阪府の代表として当選している。 - 柴田勝家
- 防衛庁長官(現在でいう防衛大臣)。ひげ面の大男で武闘派。
基本的に主君の言うことには逆らえないが、お市と駆け落ち騒動を起こした際は、南極まで追いかけてきてお市を捕まえた信長に意地のラリアートをぶちかましている。そしてその後お市と結婚した。 - 徳川家康
- 農林水産大臣。天文11年12月生まれ。「新党のぶなが」で唯一の織田家家臣ではない人物。
信長が政策でばらまいたお金を貯金しようとしたり、せっかく自動車免許取得してもその直後に見たビデオが原因で自動車を危険視し免許を封印するなど、ケチで慎重すぎるところがある。
第七話では新壱万円札の肖像画に選ばれている他、第七十四話の都道府県別紙幣肖像選挙でも大混戦の東京を制して選ばれている(他の候補は鳩山一郎、車寅次郎、小津安二郎、太田どうかん(太田道灌)など)。
第六十五話では、野党(中曽根らしき人物がリーダー)が出した卑劣な不信任案に賛成してしまい(「不信任案に反対に反対の人は起立」で立ってしまった)、不信任案を成立させてしまって落ち込んだこともある(尤も、第六十六話で信長の励ましで立ち直っている。解散総選挙も野党の行ったことが国民の反発を買い、結局与党側が勝利している)。なお、見た目から想像しにくいが運動神経はいいらしい。 - 森蘭丸
- 17歳の官房長官。基本的に主君に忠実だが、時折反発していることもある。
- 千利休
- 衆議院議長で、第七話では五千円札の肖像画に選ばれた人物。とにかく影が薄い。
- お市(織田市→柴田市)
- 信長の妹で、キャリアウーマン風の容姿をした女性(女性なのでちょんまげをしておらず、現代人に一番近い)。
公人ではないのでマスコミから取材の対象にされておらず、国民もお市の顔をまず知らない。第四十一~四十四話の駆け落ち編では、アルバムから自身の顔が入った写真を抜き取った上で逃げていたが、信長がお市と瓜二つに扮装をして国民に呼びかけたため、南極まで逃げるはめになった(信長の裏をかいた南極への逃亡だったが、信長はそれを読んで南極まで追いかけた)が、結局はその問題も解決して晴れて柴田勝家と結婚した。
結婚前も結婚後もファンレターが届くほど人気があるらしく、その膨大な量は信長が嫉妬して「美人税」を可決させるきっかけとなった。
基本的に兄思いだが、信長の行動に呆れていたりたわけと思っている事の方が多い。
- ビル・クリリントン
- アメリカ合衆国大統領(モデルはビル・クリントン元大統領)。
初期は信長のライバル的存在で、対日要求案を振りかざしたり、官邸屋上で体操している信長の写真(航空写真)を見せていつでも攻撃できると脅していたがいずれも不発。以後は腫れ物に触るなとばかりの扱いをしていたようだが、最終的にはよき友人となった模様(それでも何度も振り回されていたが)。 - ボリス・リエツィン
- ロシア連邦大統領(モデルはボリス・エリツィン元大統領)。しょっちゅう酒を飲んでは酔っぱらっている。
- タイアナ
- イギリス皇太子妃(モデルはダイアナ元皇太子妃)。
第二十二話で離婚問題を抱えている最中に来日。日本側の差し障りのない笑顔にうんざりしていた。
信長のチャールス皇太子(モデルはチャールズ皇太子)に対する暴言の数々に、反論するどころか逆に感謝し離婚してしまった。このことが原因で、日本とイギリスの間には溝が出来てしまったらしい。
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