北桜英敏(きたざくら ひでとし)とは、元・大相撲力士であり、現・式秀部屋師匠である。また、ビーズ職人という意外な一面もある。たぶん、NHKの大相撲中継の歴代解説者の中で一番テンションが高い。
人物
1971年12月15日生まれ。広島県広島市安佐北区の出身で、父親は元三段目力士の豊櫻。本名は向英俊(むこう ひでとし)。弟は立田川部屋→陸奥部屋の元幕内・豊桜であり、兄弟同時に幕内に在位していたこともある。北桜は北の湖部屋の所属であり、兄弟で別の部屋に所属していることになるが、兄弟仲は良い。ちなみに、北の湖部屋では同時期にもうひとり、兄弟幕内の片割れ(元幕内・白露山。二十山部屋から移籍。兄が大鵬部屋→大嶽部屋の元小結・露鵬)が所属していた。
現役時代は水戸泉を彷彿とさせる豪快な塩撒きをすることで知られていたが、初めて豪快な塩撒きを行ったのはこの水戸泉戦であり、水戸泉の引退後は、水戸泉につけられた称号「ソルトシェイカー」の後継者に指名された。その後は北桜と対戦する際に負けじと大量の塩撒きをする力士が現れ(特に有名な人物として、把瑠都など)、北桜引退後は将司や、現役の旭日松らが豪快な塩撒きを行っている。
引退した今でも2ちゃんねる相撲板では横綱級の人気がある増健が、その知名度を悪い意味で上げてしまった、十両以上では初記録のつきひざによる敗北は、この北桜が相手だった。(2003年7月場所4日目)
現役中はファンサービスに非常に積極的であり、一般客と力士の通路を共有する大阪場所では、取組後に観客とハイタッチを交わし、子供と記念撮影をする姿がテレビに映し出されたことがある。子供のファンには自身の携帯電話番号を教えたらしい。
趣味は190cm、164kgの体格とは対照的に、ビーズ編みである。「立ち合いの一瞬にかける集中力が養える」そうであり、その腕前はNHKの女性向け番組に出演し、国技館でビーズ展を開いたほどである。いつかは化粧廻しをビーズ編みで作りたいと語っていたが、残念ながら現役中にビーズ編みの化粧廻しを締めることは叶わなかった。
そんな北桜だが、寄る年波には勝てず、2010年3月場所を目前に控えて38歳で現役引退を表明し、23年間の現役生活にピリオドを打った。現役時代の最高位は前頭9枚目、幕内在位は12場所で70勝110敗。通算成績は138場所で713勝711敗15休。休場は新十両の場所を公傷休場した1回だけという丈夫な体を持ったことが、長い現役生活に繋がった。十両在位48場所は歴代第7位であり、幕下に落ちてから再び十両に復帰した年齢も、史上2位の37歳5ヶ月である。
引退後は年寄・小野川を襲名して北の湖部屋で後進の指導に当たっていたが、2013年1月に一門外の式秀部屋を継承することが決定。それまで時津風一門所属だった部屋を北の湖部屋と同じ出羽海一門へ移籍させた上で9代目式守秀五郎を襲名、部屋の師匠となった。師匠就任後初めてスカウトした弟子は身長が新弟子検査の基準に満たずに背伸びをしたとして早速注目されるようになり、先代から継承した弟子でアイドル好きな力士には桃智桜(ももちざくら)と、全現役力士の中で一番軽量の弟子には3分間動き回れるようにと願いを込めて宇瑠虎(うるとら)と名づけた。その他、弟子には自身の四股名から桜の字を継承させており、部屋後援会の名前も「チームさくら式」である。部屋の朝稽古の様子については、2014年3月に日本相撲協会がニコニコ生放送で生中継した。
また、NHKの大相撲中継はハイテンション解説でBSの中継時間帯では毎場所1回は担当するようになった。土俵上で出し投げを打ちながらくるくると回る相撲を取った力士を見ると、アナウンサーと一緒に回転数を数えて(結果は6周半)「多く回っています。おめでとうございます」と発言してことをはじめとして多くの名(迷?)言を残し、現在の解説陣で最も個性溢れる解説は多くのファンを生み出した。2014年の大相撲超会議場所では、2日目の解説を担当した。NHKの解説は非常に人気だったが、2015年1月29日の職務分掌(1年に1度の人事異動)で審判部副部長に昇進した藤島親方(元・武双山)の後任として審判部入り。前頭9枚目止まりの実績を考慮すると異例の大抜擢といえる。しかし、審判部所属の親方は本場所中は激務であるためNHKの解説は担当できず、式秀親方の解説は当分見ることが出来なくなった。2015年3月場所3日目に初めて幕内取組後半の審判を務めた
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関連項目
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