原罪とは、ユダヤ教やキリスト教における宗教的な罪の概念のこと。Original Sin.
概要
ユダヤ教やキリスト教に於いて、およそすべての人類が背負っているとされている罪のこと。また、人類が犯した最初の罪でもある。
ものすごい細かい話をするとユダヤ教、カトリック、正教会、プロテスタント諸派、その他キリスト教系新興宗教それぞれに於いてその解釈は細かい違いがある。しかしながら、キリスト教を真似ただけの一部の新興宗教を除けば凡そすべての宗派に於いてその概念がある。
ここでの罪は法学的な意味での罪(Crime)ではなく、宗教的な罪(Sin)である。なので、通常現代では罪や刑罰が相続されることはないし「あたし犯罪なんてしたことないんだけど。アダム糞迷惑なんだけど」と思うかもしれないが、まぁそういうものなのだ、と思ってください。借金みたいなもんですね。
旧約聖書の創成記にある通り、昔アダムとイブは楽園に住んでいて、知恵の実を食べること以外は自由に暮らしていました。しかし、ある時蛇(悪魔)の唆しにのって知恵の実を食べてしまい、しかもYHVHにそのことを誤魔化して嘘をつくという罪を犯し、その罪がアダムとイブの子孫である全人類に相続されてしまいました。(正教会的には、その結果罪と苦しみを全人類が受け継いでしまい、神の似姿たる要素が損なわれてしまい不完全になってしまった。今でも正教会はそんなに原罪というものにこだわらない)というのが原罪である。
で、法学上の犯罪であれば一定期間刑務所でお勤めをしたり、罰金を払うことによって償わなければならないし、借金であれば返すなど自力で基本的には何とかしなきゃならないわけだが、原罪の場合は善行だとかの自分の力では償うことが出来ない、ある種自力じゃ返せない1億5680万4000円の借金みたいな厄介な性質のものである。こりゃ困ったねぇ・・・。
しかしそこで、YHVHは救済策としてこの世にナザレのイエスという三位一体という謎の理屈によって神そのものでもあるとされるすごい大工の倅を送り出しました。彼は新約聖書の福音書にある通り、みんなに神の愛などを説いた結果、虐待されボコボコにされた挙句死刑にされてしまうという痴漢で死刑というドッキリなんか比べ物にならないほどの理不尽な目にあわされてしまいました。このイエスが受けた侮辱やら十字架刑の苦痛やらを「受難」といい、これによって人類の原罪をイエスが代わりに償ってくれました・・・というわけである。なので、私たちは原罪から逃れたいならば自力で修行とかをする必要はなく、キリストへの信仰によって原罪から救われるよ!ということをだいたいどこの宗派も言っているのである。
まぁ要するに、「僕らの先祖のアダムさんとエバさんが1億5680万4000円も借金をしてしまったよ!このままだと僕らはひどいことになってしまうよ!でもね、ナザレのイエスって言うすごい兄ちゃんが現れて借金をチャラにしてくれたよ!さぁみんなナザレのイエスの恩恵にあやかろう!」っていう話である。
その厨二っぽい響きから、創作では宗教的な意味から離れて、その用語だけ借用されて様々な独自の意味が与えられて使われることがある。
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