単語記事: 古英語

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古英語nglisc sprǣċ, En: Old English)とは、印欧語族(Indo-Europeans)に属する、五世紀から十二世紀にかけてイングランド(England)で話されていた言である。中英語(Middle English)、近代英語(Modern English)へ続き、現代英語スコットランド英語(Scottish English)、スコットランド(Scots)及びその他現在世界各地で話される英語のもととなった言である。現在死語

便宜上、その終わりをノルマン・コンクェスト(Norman Conquest, 1066年)とする。ここから、ロマンス(Linguae Romanicaeオイル系(langues d'oïl)のノルマンフランス語(Norman French)及びれが発展したアングロ=フランス語(Angro-French)が英語に流入し、これをもって古英語は中英語に移行しはじめる。ただし、これは必ずしも、これ以後、古英語が使われなかったということではない。

概要

ゲルマン(Germanic languages)西ゲルマン語群(West Germanic languages)に属し、更に西ゲルマン語群を分ける分類ならば北海ゲルマン群(Ingvaeonic languages)に含まれる。アングル族(Angles)・フリジア族(Frisians)・サクソン族(Saxons)・ジュート族(Jutes)などが話していた言葉がイングランドいて混ざり合って生じた言である。古ザクセン語(Altchsisch, Old Saxon)などとも近いが、最も近い言は古フリジア(Old Frisian)である。そのため、よくアングロフリジア(Anglo-Frigian)とまとめられることもある。

ノーサンブリア(Northumbrian)、マーシア(Mercian)、ケント(Kentish)、ウェセックス(West Saxon)の四方言に大別される(このうち、マーシアノーサンブリアの方言をまとめてアンリア方言(Anglian)ということもあるが、これはこの地域に移住してきたのがアングル人であるからである)。これはそれぞれアングル族、ジュート族、サクソン族の移住した地域に近い。つまりは、大陸でのゲルマンの分化の影を受け、それが古英語方言差となった。このうち、ウェセックスイングランド統一を成し遂げ標準となり、また、アルフレッド大王(Arfred the Great, Ælfred)の時代に聖書翻訳や伝承の集を積極的に行ったため、当時も現代もウェセックス方言が占める重が大きい。

彙は、現代英語と異なり、ケルト(Celtic)由来の地名やラテン語(Latin)由来の聖書関連の言葉を除き、ほぼゲルマン由来の単である。後期には、北ゲルマン群の古ノルド(Old Norse)の影を受けるが、影を受けた地域はデーンロウ(Danelawノーサンブリアとマーシア)が中心で、古英語において流だったウェセックス方言はその影が少なかった為、文章上で明確に影が見えるのは中英語からになる。

ちなみに現代英語の単において、西ゲルマンから順当に継承したものは40のうち約1000しかない。基礎的な単でも実は英語本来のでないことがよくあるのである。以下はその一例。

take, get, give, they, rich, egg, dream, birth, art, etc.

これに加えて、中英語以降の文法の簡略化やドイツ語(German, Deutsch)の保守性などのお陰で、古英語の文章はイギリス人よりドイツ人の方が理解ができるという場合が往々にしてあるらしい。

アルファベット

使用するアルファベット(Alphabet)は現代英語ラテン文字26文字の内V/v, W/wを除く24文字に加えて合字Æ/æ、Œ/œと、ルーン文字Þ/þ(thorn;ソーン)とÐ/ð(eth;エズ)、Ƿ/ƿ(wynn;ウィン)とȜ/ȝ(yogh;ヨッホ)が使われる(但し、Ȝ/ȝが必ず使われるわけではない)。また、現代では発音の区別のため、長音ā,ǣ,ē,ī,ō,œ̄,ū,ȳと、ċ,ġを使うことがある他、Ƿ/ƿはP/pとの区別がしにくいためW/wに置き換えられる。

発音・音韻

古英語りの慣習として、発音との一致しないものもある。

子音

発音はほぼ日ローマ字どおりに読めばよい。ただし、一部で違うところがある。以下にそれを記す。

文字 発音
c [k] 後舌音 a,o,u の前後と子音の前後では[k]と発音する。
それ以外では下記参照。
ċ [tʃ] 前舌音 æ,e,i の前後と末では[tʃ]と発音される。この区別のため、現代では、 ċ と表記する。
cg [dʒ] 近代英語では dg [ ʤ ]と表される音を古英語では cg と表す。*ggに i ないしは *j(ヤ行の子音)が後続する時に [ ʤː ]と発音された。
g [g]
[ɣ]
g は通常[g]と発音される。後舌音の間や後舌音と l,r の間では[ɣ]と発音される。
それ以外は下記参照。
ġ [ j ] 頭の g に前舌音が後続する場合、 g が前舌音の間にある場合、前舌音に尾の g が続く場合、 g は硬口蓋化し[j]と発音される。これを区別するため、現代では ġ と表記する。
ȝ [ j ] 上記ġの発音を含め[j]の発音をする際に使われた。現代ではほぼ使われない。
h [h]
[x]
[ç]
h は基本、[h]と発音するが、音節末において、後舌音や ea,ēa,eo,ēoの二重音の後、l,r のあとでは、 h は[x]と発音され、前舌音や ie,īe の二重音の後では、[ç]と発音された。
ng [ŋg] 現代英語では尾の g は発音されないが、古英語では発音された。
[nʤ] ngの後に i ないしはj(ヤ行の子音)が後続したときgが硬口蓋化して [ nʤ ]となる。
q [k] 古英語においては、ほとんど使われないが、quで[kw]を表す。通常は cƿ か cw とされる。
sc [ʃ][sk] この子音の組み合わせは古英語以前の時期において硬口蓋化したが、時代を経るにつれてskが硬口蓋化するはずのない音環境でも[sk]>[ʃ]の変化が順次生じていった。
頭においては、前舌音が後続する場合に硬口蓋化が生じ、次いで後舌音、さらにr音の前で生じた。中においては、 前舌音が隣接する環境で生じ、末では前舌音に続く環境で[ʃ]へと変化した。
結果、[sk]として残ったのは、中において後舌音が後続するか、尾において後舌音が前置されるかである。
ただし、古ノルドからなどの借用はこの限りではない
(例:shirt(西ゲルマン由来), skirt(古ノルド由来), OE. scyrte <PGmc. *skurtjaz(ゲルマン祖再建形))。
u [w] 古英語にはwの文字はなく、従って初期には、uあるいはuuの形を用いて、[w]を表現したが、後に、ルーン文字からƿを借用した。
þ/ð [θ] 古くは、 þ が音 ð が有音を表したが両者は後に差別に用いられるようになった。
ƿ [w] 現代の表記では w を使う。
z [ts] 外来語の表記や、希に[ts]を表すとき使われる。

また、摩擦音 f,s,þ/ð は有音の間では有化し、[v],[z],[ð]と発音される。二重子音は長く発音され、-ff-, -ss-, -þþ-/-ðð-は優勢化されない。

註1:古英語の/c/, /g/が硬口蓋化(調音点が前に移動すること)して生じたċ, ġであるが、一応は前舌音の前後でc, gの硬口蓋化が生じたとされているが、これに反するものもかなり見受けられるため、安易にこうだとは決められない事情がある。

例えば、OE. sēċan "seek"であるが、不定形尾OE. -an(aは後舌音である)が後続しているにもかかわらず、cが硬口蓋化している。

またOE. gēs "geese"のように、前舌音が後続しているにもかかわらずgの硬口蓋化が生じていないケースもある。これらでなぜ硬口蓋化が生じていないのかを説明するには専門的な知識と学術的な説明が不可欠なため、ここでは省略することにするが、前舌音が隣接するからといって必ずしも硬口蓋化が生じるわけではないことは留意すべきである。

註2:勉強面ではċ, ġはそれぞれ[ ʧ ], [ j ]と発音するとされているが、おそらく最初は[ c ], [ ɟ ]、つまり硬口蓋閉鎖音であり、それが後に擦音化(assibilation)したと考えられている。

母音

音はa, æ, e, i, o, u, yの短音七つとā, ǣ, ē, ī, ō, ū, ȳ の長音七つ、及びea, ēa, eo, ēo, ie, īeの二重音六つで、これに加えて方言によってはœ,œ̄が使われる。

文字 発音
a [ɑ] 後舌のア。
ā [ɑː] 上記aの長音。
æ [æ] この文字アッシュ(ash[æʃ])と呼ぶ。前舌低音。現代英語でもこの発音はあるが(cf.bat,cat)、文字は使われない。使ってくれりゃ発音問題が一つ減ったのに。
ǣ [æː] 上記æの長音。ゲルマン祖の*ǣから生した物と、*aiから生した物がある。
e [e]
ē [eː] 上記eの長音。
i [i]
ī [iː] 上記iの長音。
o [o]
ō [oː] 上記oの長音。
œ [œ] 前舌円唇中音。ドイツ語のöに相当する発音。iウムラウトによりoが前舌化し生じた音である。初期の写本には見られるが、West Saxon方言では、非円唇化(唇の丸まりがなくなる)が生じ、eに合一した。現代では、West Saxon方言が重視される為、使われることは少ない。
œ̄ [œː] 上述œの長音。
u [u]
ū [uː] 上記uの長音。
y [y] 古英語ではyは音を表す。前舌円唇高音。ドイツ語のüの発音に相当。iウムラウトによりuが前舌化して生じた音である。後期のWest Saxon方言では、非円唇化が起こりiやieとの区別がなくなっている。
ȳ [yː] 上記yの長音。
ea [æɑ]
ēa [æːɑ]
eo [eo]
ēo [eːo]
ie [iy]
īe [iːy]

但し、厳密な音価に関しては古英語期での遷移もあって議論が有る。例えば、後期には尾の強勢の音-a, -o, -uは-e /ə/へと弱音化し、後に消失した。他にも、円唇音は末期には、非円唇音となっている他、方言間でも微妙な差異がある。

i-ウムラウト

i-ウムラウト(i-umlaut)とは、強勢音に対し後続のi音あるいはj音(ここでいうj音とは日本語のヤ行のような音)が影を与えて、前舌化を起こす現である。ドイツ語や(ゴートを除く)他のゲルマンでも見られるが、現代英語ではど残っていない。一方で、古英語では広く活用曲用に関わる現である。但し、影を与えたi音やj音は古英語期までにほぼ消失している。

  • a>æ>e
  • æ>e
  • o>œ>e
  • u>y
  • ea>ie
  • io>ie
  • ēa>īe
  • īo>īe

など。

文法

印欧語族に顕著な屈折の傾向を示す。

名詞において、性は男性、中性、女性の三つ。格は格、対格、属格、与格の四つ。数は単数と複数を持つ。

代名詞においてはこれに加えて、人称代名詞の一人称と二人称に双数(両数)を持つ他、示代名詞と疑問代名詞の単数に具格を有する。

形容詞は名詞に合わせて活用し、用法に応じて強変化と弱変化を行う。強変化の単数における男性と中性には具格が存在する。また、最上級と較級が有る。

動詞は、7つの強変化動詞と3つの弱変化動詞に大別され、このうち、強変化動詞は現在の不規則動詞につながる。時制は現在過去の二つ。法は直説法、仮定法、命令法の三つ。及び、数と人称によって活用する。現代の英語に見受けられるhave beenなどの了形は古英語には存在しない。

順は、ドイツ語のようなV2順を示すことが多いが、多いと言うだけで、などにおいては必ずしも守られなかった。また、の位置はかなり自由だった。

疑問、否定に助動詞を使わず、疑問の際には動詞を文頭に、否定の際には否定の副詞(ne)を挿入した。また、二重否定は否定の強調を表す(二重否定が英語において「誤っている」とし、肯定の意とされたのは、十七世紀以降、知識人たちが英語の文法を整理した後である)。

名詞

名詞の曲用は大きく強変化と弱変化、小変化に分かれる。さらに、強変化と弱変化は性によって分類される。ちなみに弱変化・強変化という呼称はグリム童話で有名なグリム兄弟ヤーコプ・グリムによりつけられたものである。

古英語における、英語曲用で特徴的なのは以下の点である

  1. 複数与格の尾は常に-um
  2. 複数属格の尾はほぼ-a,時に-ena
  3. 格と対格が同形が多い

ゲルマン祖時代に、印欧祖の八格のうち、奪格と処格が与格に統合され、六格へと変化した格は古英語期までに呼格が格に、具格が与格に統合され、四格に格の数を減じた(ただし、具格の形容詞いは冠詞がついた与格は具格の機を持つ)。その代わり、格変化に変わって前置詞による意味の表示を発展させていった。

さらに古英語期の間に、尾の摩滅も加わって対格と与格の統合が進んだ。元々、格と対格が同形な名詞が多いこともあって、後には属格とそれ以外の区別しかなくなった。

強変化

強変化の尾はおよそ以下のとおりになる。

男性 中性 女性
単数 -Ø/-u
対格 -e
属格 -es -es -e
与格 -e -e -e
複数 -as -u/-Ø -a/-e
対格 -as -u/-Ø -a/-e
属格 -a -a -a/-ena
与格 -um -um -um

ちなみに、現在の複数形尾-(e)sは強変化のうち男性複数格の尾OE. -asに遡る

男性名詞

男性名詞はほとんどが子音で終わるが、-eで終わる男性名詞も数多く見受けられる

OE. m. stān "stone" < PGmc. *stainaz < PIE. *stāi-

OE. m. dæġ "day" < PGmc. *ðaγaz < PIE. *eʰ-

OE. m. here "(Danish) army" < PGmc. *xerjaz < PIE. *koro-

OE. m. mearh < PGmc. *marxaz < PIE. *márkos

OE. m. þēow <PGmc. *þewaz <EPGmc*þegwaz < PIE. *tekʷ-

OE. m. fugol "bird"< PGmc. *fuγlaz < PIE. *pleu-

一音 音変異 -e -h -ēow 二音節
単数 stān dæġ here mearh þēo(w) fugol
対格 stān dæġ here mearh þēo(w) fugol
属格 stānes dæġes her(i)ġes mēares þēowes fugles
与格 stāne dæġes her(i)ġe mēare þēowe fugle
複数 stānas dagas her(i)ġas mēaras þēowas fuglas
対格 stānas dagas her(i)ġas mēaras þēowas fuglas
属格 stāna daga her(i)ġa mēara þēowa fugla
与格 stānum dagum her(i)ġum mēarum þēowum fuglum

大部分の男性名詞はstānの曲用に属する。これに属する名詞に以下のがある。

etc.

dæġの曲用で最初のものと異なるのは、複数形でOE. æがOE. aに変化していることである。これは複数格・対格の尾OE. -asに見受けられる後舌音のOE. aによって前の音節にあるOE. æが後舌化したためである。これに属する名詞に以下のがある。

etc.

子音ではなく、-eで終わる男性名詞がある。上表のhereがそうである。OE. ende "end"もこれに属し、それぞれende-endes-ende-endas-enda-endumと曲用する。hereの活用に表れる -i- は口蓋化を表わす物で表記されない場合もある。これの曲用に属するは以下である。

etc.

mearhのように-hの尾を持つものは格尾が付くと、hが脱落を起こす。短音は長音化する。

-ēo(w)の尾を持つ物は、単数格対格において-wが伴う場合と伴わない場合がある。これは、ゲルマン祖から古英語に到る間に、尾がなくなり、尾の-wが格・対格のみ音化した後に、新たに他の曲用から類推したために起こった現である。-uの尾を持つ物も同様であるが、この場合格・対格は音化して-uとなり、それ以外の格では-w-となる。

OE. m. fugol "bird"等の2音節の男性名詞は変化形において2音節音が通例脱落する(-dom, -els, -hād, -ing, -oþ等接尾辞によって多音節となったものは、stānの変化に従う)。但し、脱落しない場合もある。

これに終わる単は以下のである。

etc.

中性名詞

中性名詞はほとんど男性名詞と変わらないが、所々で男性名詞と異なる曲用をする

音が短音の場合

OE. n. scip "ship" < PGmc. *skipan < PIE. *skei-(?)

OE. n. hūs "house" < PGmc. *xūsam

OE. n. word "word" < PGmc. *worðan < PIE. *wer-

OE. n. wǣpen "weapon" < PGmc. *wǣpnan (?)

OE. n. feorh "life, life being" < PGmc. *ferhuz < PIE. *perkʷ-

OE. n. cnēo(w) "knee" < PGmc. *knewą < PIE. *ǵónu

OE. n. rīċe "kingdom" < PGmc. *rīkjan < PIE. *reg-

重子音 -e -h -ēow 二音節
単数 scip hūs word rīċe feorh cnēo(w) pen
対格 scip hūs word rīċe feorh cnēo(w) pen
属格 scipes hūses wordes rīċes fēores cnēowes wǣpnes
与格 scipe hūse worde rīċe fēore cnēowe wǣpne
複数 scipu hūs word rīċu feorh cnēo(w) pen
対格 scipu hūs word rīċu feorh cnēo(w) pen
属格 scipa hūsa worda rīċa fēora cnēowa wǣpna
与格 scipum hūsum wordum rīċum fēorum cnēowum wǣpnum

男性名詞とほぼ変わらぬ曲用をするが、複数格・対格のところでOE. -uが出てくるところが男性名詞と異なるところである。これに属する名詞は以下である。

etc.

ただし最後の2単には注意しなければならない。なぜならOE. fætは複数形でfatas-fata-fatum、OE. ġeatgatas-gata-gatumと曲用するからである(これはOE. dæġのところで記述した現と同じ現である)

音がhūsのように長音、もしくはwordのように音節が2つ以上に子音で終わる場合、最初の曲用と異なるところは複数格・対格のところでOE. -uが見受けられない。これに属する単は以下のである。

etc.

中性名詞にも男性名詞と同じく、rīċeのように-eでおわるが存在する。

中性名詞にも男性名詞と同じく、feorhのように-hで終わるが存在する。短音は長音化する。

-ēo(w)の尾を持つ物は、格・対格において-wが伴う場合と伴わない場合がある。原因は男性名詞と同様。-uの尾を持つ物も同様であるが、この場合格・対格は音化して-uとなり、それ以外の格では-w-となる。

2音節の名詞で、第一音節が長く、第二音節が短い場合第二音節音が脱落することがある。一方で第一音節第二音節が共に短い場合、格尾が付いても第二音節音は維持される。これに属するは以下のである。

etc.

女性名詞

女性名詞は単数・格がOE. -uで終わるものが多いが、幹音が長音、もしくは音節が2つ以上の子音で終わる時は末尾のOE. -uは脱落してしまうので注意

OE. f. ġiefu "gift" < PGmc. *γeβō < PIE. *gʰabʰ-

OE. f. lār "teaching" < PGmc. *lai

単数 ġiefu lār
対格 ġiefe lāre
属格 ġiefe lāre
与格 ġiefe lāre
複数 ġiefa /-e lāra
対格 ġiefa /-e lāra
属格 ġiefa /-ena  lāra
与格 ġiefum lārum

音が短音の場合、女性名詞は単数格以外の格がすべて-eとなっているが、これは対格の尾が類推(analogy)によって広がった結果である。複数形の尾はOE. -aではなくOE. -e、属格でOE. -enaとなるときがある。これに属するは以下のである。

etc.

音が長音、もしくは音節が2つ以上の子音で終わる場合では、複数形は最初のものとは異なり、OE. -aで終わるのがふつうである。これに属するは以下のである。

etc.

ただし、複数格がOE. -eで終わる単も存在する。

  • sg. cwēn "queen"- pl. nom. cwēne

弱変化

男性 中性 女性
単数 -a -e -e
対格 -an -an -an
属格 -an -an -an
与格 -an -an -an
複数 -an -an -an
対格 -an -an -an
属格 -ena -ena -ena
与格 -um -um -um

曲用表を見てわかるとおり、-nの尾がかなり優勢である。このような変化をする名詞を弱変化名詞と呼ぶ。弱変化名詞の特徴は多くの尾が-nで、属格が-enaで終わることである。これも男性・中性・女性名詞の三つに分けられる。

また、弱変化名詞の複数-anは中英語期には-(e)nとして、-esと並んで複数形を作る尾になった。現代英語にもoxen(sg.ox)にこの名残が残っている。現代英語にchildren, brethrenがあるが、このは本来childre, brethreであり、これだけで複数を表すのだが、これにさらに複数を表す-nを付加してこれらの形が後の時代に作られた。

男性名詞

男性弱変化名詞の特徴は単数格がOE. -aで終わることである

OE. m. nama "name" < PGmc. *namon, *namōn < PIE. *nomn-, *nōmn-

単数 複数
nama naman
対格 naman naman
属格 naman namena
与格 naman namum

etc.

中性名詞

中性弱変化名詞の単数尾はOE. -eである。これに属する単は2しかない。

ēage ēare
単数 ēage ēare
対格 ēage ēare
属格 ēagan ēaran
与格 ēagan ēaran
複数 ēagan ēaran
対格 ēagan ēaran
属格 ēagena ēarena
与格 ēagum ēarum

女性名詞

女性弱変化名詞の単数格の尾はOE. -eである。

OE. f. sunne "sun" < PGmc. *sunnōn < PIE. *saəwel-

単数 複数
sunne sunnan
対格 sunnan sunnan
属格 sunnan sunnena
与格 sunnan sunnum

これに属する単は以下のである。

etc.

小変化

小変化と分類されるが実質には強変化名詞と何ら変わりはない。ただし、強変化と異なり、独自の変化を持っている。

小変化は、1.ウムラウト複数 2.-a複数 3.-ru複数 4.不変化複数に分かれる。

ウムラウト複数

ウムラウトとはある音節にあるi、ないしはjが前の音節にある音を前舌化する現のことをす。

これらのは、ゲルマン祖において、複数形に-i-zの尾を持っており、例えばfōtなら、ゲルマン祖においては複数形が *fōt-i-zだったと推測されている。その後、幹の音 ō が後ろの音 i によって前舌化され、*fœ̄t-i-zと成った後、古英語時代までに、尾-i-zは脱落した。

OE. m. fōt "foot" < PGmc. *fōt- < PIE. *ped-

OE. f. bōc "book" < PGmc. *βōk- < PIE. *bʰeh₂ǵos

男性 女性
単数 fōt bōc
対格 fōt bōc
属格 fōtes bōce, bēċ
与格 fēt bēċ
複数 fēt bēċ
対格 fēt bēċ
属格 fōta bōca
与格 fōtum bōcum
  • m. man(n) "man"
  • m. tōþ "tooth"

bōċなどこの曲用とは異なる変化をするウムラウト複数もある。

  • f. gōs "goose"
  • f. mūs(pl. mȳs) "mouse"
  • f. cū(pl. cȳ) "cow"
  • f. āc(pl. ǣc) "oak"
  • f. lūs(pl. lȳs) "lause"
  • f. gāt(pl. gǣt) "goat"

etc.

このようにModE. footの複数形がなぜModE. feetになるのかという疑問は、footという単が昔からの変化を保ち続けたからといえよう。OE. bōcの複数形がもし、現在まで引き継がれていたとしたらそれはModE. **beechとなっていたはずだが、類推によりModE. booksという形が定着してしまったのである。またModE. mouse - miceもこのウムラウト複数の変化が現在まで引き継がれたからである。nihtもこの活用に属するが、音が同一の事が多い。

-a複数

この曲用をするのは男性名詞と女性名詞に限れられ、尾に-aがよく出現する。単数格の尾が-uであり、女性名詞と混同しないよう気をつけること。また一部の人はa複数のことをu変化名詞と呼ぶことがある。

OE. m. sunu "son" < PGmc. *sunuz < PIE. *seuə-

単数 複数
格・対格 sunu suna
属格 suna suna
与格 suna sunum

これに属する名詞は以下のである。

  • f. duru "door"
  • m. meodu "mead"
  • m. wudu "wood"
  • m. sidu "custom"

etc.

ただし、音節が2つ以上の子音で終わっている場合OE. -uはつかない

OE. f. hand "hand" < PGmc. *xanðuz

単数 複数
格・対格 hand handa
属格 handa handa
与格 handa handum

etc.

ただし、本来ならばこの曲用に属する単であっても強変化名詞の影を受けて強変化の曲用をすることがある。

-ru複数

複数格・対格で-ruを尾にとる名詞が存在する

OE. n. ǣġ "egg" < PGmc. *ajjan < PIE. *awi-

単数 複数
格・対格 ǣġ ǣġru
属格 ǣġes ǣġra
与格 ǣġe ǣġrum

etc.

近親語

近親を表す形変化が乏しい。また、性は自然性である。sweostor,brōþorは複数の頭にġe-がつくことも有る(ドイツ語では兄弟姉妹を表すgeschwisterに残る)。また、方言によっても変種があり、例えばAnglian方言にはbroþorの複数形にbrōēþre(現代英語:brethren)という形が有る。

OE. fæder < PGmc. *faðar < PIE. *pəter-

OE. mōdor < PGmc. *mōðar < PIE. *māter-

OE. brōþor < PGmc. *βrōþar < PIE. *bhrāter-

OE. sweostor < PGmc. *swestr < PIE. *swesor-

OE. dohtor < PGmc. *ðoxtēr < PIE. *dhughəter-

単数 複数
対格 属格 与格 対格 属格 与格
fæder (m.)
'father'
fæder fæd(e)ras fæd(e)ra fæd(e)rum
mōdor (f.)
'mother'
mōdor (gen. mēderも存在する) mēder mōdor, mōdra, mōdru dra
(mēder)
drum
brōþor (m.)
'brother'
brōþor brēþer brōþor,brōþru brōþra brōþrum
sweostor (f.)
'sister'
sweoster sweostor
-tra,-tru
sweostra sweostrum
dohtor (f.)
'daughter'
dohtor dehter dohtor
-tra,-tru
dohtra dohtrum

-nd名詞

-ndで終わる動作名詞(Agent nouns)も複数格・対格が不変化であることが多い。また男性名詞しか存在しない

OE. m. frēond "friend" < PGmc. *frijonð-

単数 frēond hettend
対格 frēond hettend
属格 frēondes hettendes
与格 frēonde
frīend
hettende
複数 frīend hettend, -e, -as
対格 frīend hettend, -e, -as
属格 frēonda hettendra
与格 frēondum hettendum

複数格・対格はウムラウト複数の形が出ることもあれば強変化に従ったものもあらわれることがある。

OE.m.  fēond "enemy"も同じ変化をする。

-nd名詞の尾-ndはゲルマン祖時代の現在分詞を作る接尾辞に遡る。例えば、frēondは動詞frēonの古い現在分詞形に由来する。また、現在分子から作られた-end名詞もここに含まれるが、-nd名詞と異なり属格複数形でOE. -raを持ち、複数格・対格のところで不変化の形以外にも-e, -asを持つ形も見受けられる。

な-end名詞 

形容詞

古英語の形容詞は現代英語の形容詞と異なり、性・数・格によって曲用する。

古英語の形容詞の曲用には二通りの曲用があり、名詞と同じように強変化と弱変化とに分かれる。強変化は定冠詞、示代名詞などの限定詞がつかない名詞を修飾するときと術となるときに用いる、弱変化は限定詞がついている名詞を修飾するときに用いられる。

強変化

幹に短音をもつ形容詞

OE. til "good"

男性 中性 女性
単数・ til til tilu
単数・対格 tilne til tile
単数・属格 tiles tiles tilre
単数・与格 tilum tilum tilre
単数・具格 tile tile
複数・ tile tilu, tile tila, tile
複数・対格 tile tilu, tile tila, tile
複数・属格 tilra
複数・与格 tilum

幹に長音を持つ、あるいは2つ以上の子音で終わる形容詞であっても尾が-eで終わるものはは上記の曲用に含まれる。例 OE. grēne "green", swēte "sweet" etc.

幹に長音をもつ、ないしは2つ以上の子音で終わる形容詞

OE. gōd "good"

男性 中性 女性
単数・ gōd gōd gōd
単数・対格 gōdne gōd gōde
単数・属格 gōdes gōdes gōdre
単数・与格 gōdum gōdum gōdre
単数・具格 gōde gōde
複数・ gōde gōd, gōde gōda, gōde
複数・対格 gōde gōd, gōde gōda, gōde
複数・属格 gōdra
複数・与格 gōdum

弱変化

強変化とは異なり、幹に短音を持とうと、長音を持とうと変化に変わりはなく、複数・属格にOE. -raの尾を持つ以外は名詞の弱変化と同じ曲用をする。

OE. gōd

男性 中性 女性
単数・ gōda gōde gōde
単数・対格 gōdan gōde gōdan
単数・属格 gōdan
単数・与格 gōdan
複数・ gōdan
複数・対格 gōdan
複数・属格 gōdra ,godena
複数・与格 gōdum

形容詞の比較級、最上級

幹に-ra,-ost(/-est)を付けることによって形成する。較級は弱変化、最上級は弱変化強変化いずれも行う。較級、最上級においてはi音変異が起こるものもある。これは、ゲルマン祖において、較級及び最上級の接尾辞が-oz-,-ost-か-iz-,-ist-かによるものである。然し、類推などによってi音変異は失われていき、現代英語ではoldに対するelder,eldestにのみ残っている。古英語においても、brād,hēah等ではi音変異が起こらない形も表れている。

原級 較級 最上
規則変化 blīðe "blithe" blīðra blīðost
blind "blind" blindra blindost
earm "poor" earmra earmost
fæġer "fair" fæġerra fæġerost
hāliġ "holy" hāliġra hāliġost
heard "hard" heardra heardost
hwæt "brave" hwætra hwatost
rīċe "powerful" rīċra rīċost
swift "swift" swiftra swiftost
原級 較級 最上
i
音変異
brād "broad" brǣdra
(brādra)
brǣdest
(brādost)
eald "old" ieldra ieldest
feorr "far" fierra fierrest
geong "young" gingra
(geongra)
gingest
(giongra)
grēat "great" grīetra grīetest
hēah "high" hīe(r)ra
(hēarra)
hīehst
(hēahst)
lang "long" lengra lengest
sceort "short" scyrtra scyrtest
strang "strong" strengra strengest

不規則変化

原級 較級 最上
gōd "good" betera, bet(t)ra
sēlra, sēlla
bet(e)st
sēlest
lȳtel "little" ssa st
miċel "much" māra st
yfel "evil" wiersa wier(re)st, wyrst

副詞を原級とする比較級、最上級

原級 較級 最上
(ǣr) "early" ǣrra "former" ǣrest
(feorr) "far" fierra "farther" fierrest
(fore) forma, fyrmest "first"
(nēah) "near" arra nīehst
(æfter) "after" æfterra "second" æftemest
(inne) "within" inn(er)ra innemest
ast) "eastward" ēast(er)ra ēastmest
(norð) "northward" norð(er)ra norðmest
(sūð) "southward" sūð(er)ra sūðmest
(west) "westward" west(er)ra westmest

副詞

古英語の副詞は形容詞に尾OE. -e、またはOE. -līċeを付加して形成する。前者が一番よく用いられる方法であるが、古英語の形容詞はOE. -eで終わるものも多数存在するため、形容詞と副詞が同形になるものも存在している。

副詞の比較級、最上級

原則、較級-or、最上級-ostを尾につける。尾に-eが存在するときは、脱落する。

一部、不規則な変化をする。

数詞

基数 序数
1 ān forma, fyrmest
(fyresta, ǣresta)
2 twēġen, twā, tū ōþer
3 þrīe, þrēo þridda
4 fēower fēorþa
5 fīf fīfta
6 siex,six siexta,sixta
7 seofon seofoþa
8 eahta eahtoþa
9 nigon nigoþa
10 tīen tēoþa
11 endleofon endleofta
12 twelf twelfta
13 þrēotīene, -tȳne, -tēne þrēotēoþa
14 fēowertīene fēowertēoþa
15 fīftīne fīftēoþa
16 siextīene siextēoþa
17 seofontīne seofontēoþa
18 eahtatīne eahtatēoþa
19 nigontīne nigontēoþa
20 twent twentigoþa
30 þrītiġ þrītigoþa
40 feowert féowertigoða
50 fiftiġ fífteogoþa
60 siextiġ sixteogoða
70 hundseofont hundseofontioþa
80 hundeahtatiġ hundeahtatigoþa
90 hundnigont hundnigontigoþa
100 hund
hundred
hundtēont
hundtēontigoþa
110 hundændlæftiġ
120 hundtwelftiġ
200 tū hund
hundred
1000 þūsend

1から3は尾変化をする。4から19までは変化である。21以降の端数を持つ数はゲルマンの特徴としてān and twentiġというようにする(twenty oneという言い方はフランスの影によるもの)。

endleofon, twelf的には"one leave", "two leave"に相当し、ゲルマン民族が十二進法を用いていたことに合わせてこのような表現ができたと考えられている。

hund(red)も、印欧祖では100を表していたが、ゲルマン祖では120を表していたようである。古ノルドでは、120がhundrað、1200がþūsundで、100はtīu tigir (= *tenty)であった。これと十二進法の影で、70から120の数には、hund-が付加されている。

尾に-aを持つ物は形容詞弱変化の曲用をするをする。ōþerは常に形容詞の強変化。形容詞の最上級に由来する-st尾を持つを持つ序数は、弱変化、強変化両方に曲用

formaはラテン語primusに相当するで、「前方」の意味を持つ for に、古い形容詞の最上級に由来する-mがついたもの。fyrmestはこれに、めて形容詞の最上尾-estがついたもので、二重最上級といえる物である。ModE.firstは、for に再度、形容詞最上級の尾-estがついてできた物である。

ōþerは現代のother, orに相当するが、序数ではラテン語secundusあるいは古フランス語seconde由来のsecondに取って代わられた。現代では、evrery other lineなどの用法にその名残をとどめる。

また、þriddaは音韻転換を起こし、 r と i の位置が逆転し、後にModE. thirdとなる。þrītiġ, þrītigoþaも同様に音韻転換を起こしている。

いくつかの序詞は、-taの尾を持つが、他の序詞との推測から、中英語期以降、-þa(tha,ModE.th)に変わっていった。þriddaの-daも元来はこれと同じである。

ān の曲用
男性 中性 女性
単数 ān ān ān
対格 ānne ān āne
属格 ānes ānes ānre
与格 ānum ānum ānre
具格 āne āne --
複数 ānne ān, āne āna, āne
対格 ænne, ānne ān, āne āna, āne
属格 ānra
与格 ānrum

強変化に準じるが、男性複数対格がほぼænneであることが違う。また、名詞に必ずan をつけるといったような冠詞の用法はい。強変化複数形は各々、全ての意を持ち(例:any)、弱変化は「一」、「単独」の意である(例:only)。否定形のnānも同様の活用を示す。

近代英語において、強勢の有からoneとan, aに分離した。

twēġen, twā, tū の曲用
男性 中性 女性
twēġen twā twā,tū
対格 twēġen twā twā,tū
属格 twēġ(e)a, twēġra
与格 twæm, twām

当然、数は複数のみ、属格と与格は全ての性に共通である。

bēgen 'both' も同様に曲用するが、女性、中性のbā,būの代わりにbūtū,būtwā,būtaも用いられる。

þrīe, þrēoの曲用
男性 中性 女性
þrīe þrēo þrēo
対格 þrīe þrēo þrēo
属格 þrēora
与格 þrim

twēġenと同じく数は複数のみである。

代名詞

代名詞は較的、格変化を保っているが、それでも古英語時代には与格と対格の統合が進んだ。初期には一人称、二人称で対格が与格に統合され、末期には、三人称においても男性女性は与格が対格を駆逐し、逆に中性では対格が与格を駆逐した。

人称代名詞

人称 対格 属格 与格
一人称 単数 mē(meċ) mīn
双数 wit unc(uncit) uncer unc
複数 ūs(ūsiċ) ūre ūs
第二人称 単数 þū þē(þēċ) þīn þē
双数 ġit inc(incit) incer inc
複数 ġe ēow(ēowiċ) ēow ēower
三人称 単数 男性 hine his him
中性 hit hit his him
女性 hēo hīe hiere hiere
複数 hīe hīe hiera him

再帰代名詞はない(格変化によって区別がつきやすい)ため、人称代名詞の該当する形を使う。但し、self(sylf)はこれら人称代名詞とともに用いられる。

人称代名詞のうち、古い時代には一人称と二人称の対格は括弧内の形が用いられたが、古英語後期には、与格と合流した(ドイツ語では単数において、双数がないが、この区別が維持されている(cf.mich,dich)。逆に二人称複数では与格が対格に飲み込まれている(cf.euch))。

三人称の代名詞はしばしば示代名詞(現代英語のthe、thisthat)が代わりに用いられた。

指示代名詞

対格 属格 与格 具格
単数 男性 se þone þǣs þǣm þȳ,þon
女性 sēo þā þǣre þǣre (þǣre)
中性 þæt þæt þæs þǣm þȳ,þon
複数 þā þāra,þǣra þām,þǣm ----

古英語後期になって男性格のseが他の格の影によってþeとなる。これがModE. theの由来である。また、中性単数のþǣtがModE. thatとなった。形容詞、副詞の前に用いられるtheは具格のþȳが変化したもの。þāが中英語ではþoへと変化し、下述のþāsからの類推で、変化したþosModE. thoseの由来である。

これらは示代名詞としての用法のほか定冠詞、関係代名詞の用法も受け持った。

対格 属格 与格 具格
単数 男性 þes þisne þisses þissum þȳs
女性 þēos þās þisse þisse þisse
中性 þis þis þisses þissum þȳs
複数 þās, (þǣs) þissa þissum issum)

ModE. thisの由来はþes、ModE. theseの由来はpl. þāsの異形態þǣs>ME. þesである。

(関連:þær 'there', þan 'than', þanne, þænne, þonne 'then', þider(<þæder) 'thither', þanone/þanon 'thence')

疑問代名詞(疑問詞)

対格 属格 与格 具格
男性女性 hwā hwone hwǣs hwǣm,hwām ----
中性 hwǣt hwǣt hwǣs hwǣm,hwām hwȳ,hwū

対格ではhwoneの他に、後期にはhwane, hwæn(n)eも現れる。具格にはhwȳ以外に、hwon, hwanという形が、tō hown/hwan, for hwan/hwon "why" という句の中でのみ現れる。

この他に、hwelċ(<hwā + liċ) 'which' ,双数hwǣþer/hweþer 'whether' がある。
(関連: hū(/hwū) 'how', hwǣr/hwar 'where', hwǣnne/hwenne/hwonne 'when', hwider 'whither', hwanone 'whence') 

後に男性女性ではhwǣmがhwoneを、中性ではhǣtがhǣmを駆逐した。そして、hwāはwhoに、hwǣsはwhoseに、hwāmはwhomにhǣtはwhat、hwȳはwhy、に変わった。

見ての通り、これらはhw-を頭に持つ。しかし、[hw-]の発音は中英語期に、全てフランス語りのwhに置き換えられた。hwūは古英語期を通じてhūに変化しており[hw-]の発音を持たず、このりの対とはならなかった。

疑問代名詞は不定代名詞としても使われた。

古英語の疑問代名詞は現代英語とは違って、関係代名詞の用法を持たない(疑問詞が関係詞の用法を持つのは同じく疑問詞が関係詞の用法を持つラテン系の言、特にフランス語の影を受けた中英語期以後になる)。

動詞

動詞の活用は、二つの時制(現在時制、過去時制)、三つの法(直説法、接続法、命令法)、二つの数(単数、複数、双数に対応する形は既にれた)、三つの人称(一人称、二人称、三人称)に加え、時制にそれぞれ分詞が存在する。また、不定詞と与格不定詞(現代英語のto不定詞に相当)が存在する。一方で現代英語了相(いわゆる了形)や進行相(いわゆる進行形)に相当する形は存在するものの、まだ形態として確立されていない。

動詞は、強変化動詞と弱変化動詞、過去現在動詞そして不規則動詞に分類される。

現代英語の不規則動詞は大部分は強変化動詞と不規則動詞に遡るが、一部は弱変化動詞に遡ることもある。

強変化動詞は7つのクラス、弱変化動詞は3つのクラスに分けられる。

強変化動詞は印欧祖の古来の音交替(ablaut)を有しており、強変化動詞第類まではかなり規則的な音交代を示すが、第類からはゲルマン独自の革新であり、印欧にみられるアップラウトではない。

弱変化動詞は過去形にOE. -deを用いることが特徴的であり、ゲルマンにしか見受けられない動詞の分類である。的な話をすればこの過去形を表す要素であるOE -deはPIE. *dhē ("put" OE. don) に由来するものと考えられている。

過去現在動詞は弱変化、強変化両方の特徴を有し、強変化過去形が現在を意味し、過去形を作る際には弱変化の尾がつく。現代英語で助動詞と呼ばれる物の多くがこれに由来する。

下にある程度分類をした。活用は確かに、ある程度分類に従うが、によっては、ヴェルナーの法則や、縮約、畳音(Reduplication), 音韻転換 (metathese)、強変化と弱変化との混用などによって、典的なものとは幾分か違う活用を起こす。そういうのをみていくと、純に全て同じ構造をもつものは分類によっても十を越えないため、ちゃんと知りたきゃ一つ一つ調べなければならないという非常にめんどくさいことになる。古英語を現代で使うことはいと思うので、問題はいだろう。

ちなみに動詞のクラス分けをしたのはグリム童話で有名なグリム兄弟Jacob Grimm(ヤーコプ・グリム)である。

分類

動詞の活用は、四つの基本幹をもち、それらから生していく。古英語においては、動詞の活用形の内、不定詞、直説法過去時制一人称単数、直説法過去時制複数、過去分詞によって代表させる。これらを四要形という。以下の分類、特に強変化動詞の分類はれを示す。Cは子音(Consonant)、R

  • 強変化動詞(Strong Verb)
    • Ⅰ類/CVaVaC-/ ( ī - ā - i - i) < PGmc. (*ī - *ai - *i - *i) < PIE. (*ei - *oi - *i - *i)
    • 類/CVaVbC-/ ( ēo/ ū - ēa - u - o) < PGmc (*eu - *au - *u - *o) < PIE. (*eu - *ou - *u - *u)
    • 類/CVRC-/ <PGmc. (*e - *a - *u -*o) < PIE. (*e - *o - *ø(ゼロ)- *ø)
      • ⅰ/CiNC-/ ( i - a - u - u)
        • a /CelC-/ (e - ea - u - o)
        • b /CeorC-/ ( eo -ea - u -o)
      • ( e - æ - u - o)
    • 類 /CVR-/ ( e - æ - ǣ - o ) < PGmc. (*e - *a - *ǣ - *o)
    • Ⅴ類 /CVC-/ ( e - æ - ǣ - e ) < PGmc. (*e - *a - *ǣ - *e)
    • 類 /CVR-, CVC-/ ( a - ō - ō - a ) <PGmc. (*a - *ō - *ō - *a)
    • 類 (畳音に由来する。古英語で有名な例はhātan "to be called"の過去形 hēhtである。)
      • a( V - ē - ē - V )
      • b( V - ēo - ēo - V )
  • 弱変化動詞(Weak Verb)
    • 1類
      • a 幹の音が短音(短い二重音も含む)
      • b 幹の音が長音(長い二重音も含む)
    • 2類(不定詞に原則 r以外の子音の後、-ianの尾を持つ)
    • 3類(habban, libban, secgan, hycgan)
  • 不規則動詞

強変化

弱変化

1類
2類
3類

3類に属するのは、habban, libban, secgan (secgen), hycganの四つである。尾は不定詞は-an, 過去単数は -de、過去分詞-d。1類と2類の混合のような活用となっている。

OE. habban ("to have") < PGmc. *habja < PIE. *keh₂p- ("to seize") 

OE. libban ("to live") < PGmc. *libja ("to live") < PIE. *leyp-

OE. seċġan ("to say") < PGmc*sagjaną < PIE. *sokʷ-h₁-yé- <PIE*sekʷ- ("to follow")

OE. hyċġan ("to think") < PGmc. *hugjaną

また、nabban(<ne + habban)もhabbanと同様の活用をする。以下の表では、seċġanとhyċġanは二列に分けているが、seċġanはnまたはdの前のg[j]がしばしば脱落し前の音を長音化することにより、hyċġanはiウムラウト発生前にiの尾を持たない活用音変化が起こらずu>oの変化を経たが、持つ活用はu>yの変化を経ており、現在時制ではそれが類推によって埋められたためである。これを二列に分けるのは簡便の為で特段の使い分けはない。

不定詞 habban libban seċġan hyċġan
直説法現在時制 単数一人称 bbe libbe seċġe hyċġe
単数二人称 fst
hafast
leofast seġest
sæġst
sagast
st hyċġ(e)st hogast
単数三人称 hæfþ
hafþ
leofaþ seġeþ
sægþ
sagaþ
hyċġ(e)þ hog
複数 habbaþ libbaþ seċġaþ hyċġ(e)aþ
接続法現在時制 単数 bbe libbe seċġe hyċġe
複数 bben libben seċġen hyċġen
直説法過去時制 単数一人称 fde lifde sæġde sǣde hog(o)de
単数二人称 fdest lifdest sæġdest dest hog(o)dest
単数三人称 fde lifde sæġde sǣde hog(o)ode
複数 fdon lifdon sæġdon don hog(o)don
接続法過去時制 単数 fde lifde sæġde sǣde hog(o)de
複数 fden lifden sæġden den hog(o)den
命令法 単数 hafa leofa seġe
sæġe
saga
hyġe hoga
複数 habbaþ libbaþ seċġaþ hyċġ(e)aþ
現在分詞 bbende libbende seċġende hyċġende
過去分詞 fd lifd sæġd hogod

過去現在動詞

現在時制の活用が印欧祖過去形あるいは了形に由来し、めて過去形を弱変化の活用でつくった動詞群。そのため、不規則である。また、現代英語では助動詞として使われるものも多い。

witan

現在英語文語のwit, wotに相当。ドイツ語ではwissenに対応。現在時制が強変化I類の過去時制の変化に由来。否定辞neとの融合形nāt、nītonなどがある。

OE. witan ("to know") < PGmc. *witaną ("to know") < PIE. *woidh₂e ("to have seen, to know"、了形に由来) <PIE*weyd- ("to see")

不定詞 witan
現在時制直説法 単数一人称 wāt
単数二人称 st
単数三人称 wāt
複数 witon
現在時制接続法 単数 wite
複数 witen
過去時制直説法 単数一人称 wisse
wiste
単数二人称 wissest
wistest
単数三人称 wisse
wiste
複数 wisson
wiston
過去時制接続法 単数 wisse
wiste
複数 wisten
命令法 単数 wite
複数 wit
現在分詞 witende
過去分詞 ġewiten
āgan

現代英語のowe、ought、ownに相当。過去分詞āgen、ǣgenは形容詞としてのみ使われる。否定辞neとの融合形nāh、nāhtonなどがある。

OE. āgan ("to own, to possess, to have") < PGmc. *aiga ("to possess, to own, to have") < PIE. *h₂eyk- (“possession, ability”)

不定詞 āgan
現在時制直説法 単数一人称 āh
単数二人称 āhst
単数三人称 āh
複数 āgon
現在時制接続法 単数 āge
複数 āgen
過去時制直説法 単数一人称 āhte
単数二人称 āhtest
単数三人称 āhte
複数 āhton
過去時制接続法 単数 āhte
複数 āhten
命令法 -
現在分詞 āgende
過去分詞 āgen
ǣgen
dugan

現代英語dowに相当。

OE. dugan ("to avail, to be of use") < PGmc. *duga ("to be useful, to avail") < PIE. *ewgʰ- (“to produce”)

不定詞 dugan
現在時制直説法 単数一人称 dēah
ag
単数二人称 -
単数三人称 dēah
ag
複数 dugon
現在時制接続法 単数 duge
dyge
複数 dugen
過去時制直説法 単数一人称 dohte
単数二人称 -
単数三人称 dohte
複数 dohton
過去時制接続法 単数 -
複数 -
命令法 -
現在分詞 dugende
過去分詞 -
cunnan/unnan

cunnanは、現代英語のcanに相当する。但し、この時代では、まだ動詞としての用法が強い。現代英語のcouldは、過去形cūþeに由来するが、中の' l 'はwill/wouldshall/shouldからの類推によるもので、本来は間違い。過去分詞cūþは、形容詞としてのみ使える。

OE. cunnan "to know, to be able to" < PGmc. *kunnaną ("to know, to know how to do") < PIE. *ǵneh₃- ("to know")
OE. unnan "grant" < PGmc. *unnaną ("to grant, bestow")< PIE*ān- ("to notice")

不定詞 cunnan unnan
現在時制直説法 単数一人称 can(n) an(n)
単数二人称 canst -
単数三人称 can(n) an(n)
複数 cunnon unnon
現在時制接続法 単数 cunne unne
複数 cunne unne
過去時制直説法 単数一人称 cūþe ūþe
単数二人称 cūþest ūþe
単数三人称 cūþe ūþe
複数 cūþen uþon
過去時制接続法 単数 cūþe(n) unne
複数 cūþe(n) -
命令法 - -
現在分詞 - -
過去分詞 cunnen
cūþ
geunnen
þurfan

現代英語では用になったtharfに相当する。ドイツ語ではdürfenに相当する。意味は、現代英語の助動詞needと同じ。

OE. þurfan < P-Gmc. urfa, urβaną ("to need, to require") < PIE. *terp- (“to satiate”)

不定詞 þurfan
現在時制直説法 単数一人称 þearf
単数二人称 þearft
単数三人称 þearf
複数 þurfon
現在時制接続法 単数 þyrfe
þurfe
複数 þyrfen
þurfen
過去時制直説法 単数 þorfte
複数 -
過去時制接続法 単数 -
複数 -
命令法 -
現在分詞 þearfende
過去分詞 -
durran

現代英語dareに相当。意味は"dare"

OE. durran < PGmc. urzaną ("to dare") < Pre-PGMc .*r̥s- < PIE. *ers- ("to be bold, dare")

不定詞 durran
現在時制直説法 単数一人称 dear(r)
単数二人称 dearst
単数三人称 dear(r)
複数 durron
現在時制接続法 単数 durre
dyrre
複数 durren
過去時制直説法 単数 dorste
複数 dorston
過去時制接続法 単数 -
複数 -
命令法 -
現在分詞 -
過去分詞 -
sculan

現代英語shall,shouldに相当。意味は"must, have to, should, shall"

OE. sculan < PGmc. *skulaną (PGmc," to owe") < PIE. *skel (" to be obligated")

不定詞 sculan
現在時制直説法 単数一人称 sceal
単数二人称 scealt
単数三人称 sceal
複数 sculon
現在時制接続法 単数 scule
scyle
複数 sculen
scylen
過去時制直説法 単数一人称 sc(e)olde
単数二人称 sc(e)oldest
単数三人称 sc(e)olde
複数 sc(e)oldon
過去時制接続法 単数 sc(e)olde
複数 sc(e)olden
命令法 -
現在分詞 sculende
過去分詞 sculen
(ġe)munan

意味は"think of, remember"

OE. *gemunan < PGmc. *muna ("to think, remember") < PIE. *men- (" to think, mind")

不定詞 *(ġe)munan
現在時制直説法 単数一人称 man
単数二人称 manst
単数三人称 man
複数 munon
現在時制接続法 単数 myne
mune
複数 -
過去時制直説法 単数一人称 munde
単数二人称 munde
単数三人称 munde
複数 -
過去時制接続法 -
命令法 -
現在分詞 munende
過去分詞 munen
magan

現代英語mayに相当する。意味は"can"。miht(meht)は後期ウェセックス方言形。

OE. magan < PGmc. *maγaną < PIE. *megʰ-

不定詞 magan
現在時制直説法 単数一人称 mæġ
単数二人称 meaht
miht
単数三人称 mæġ
複数 magon
現在時制接続法 mæġe
過去時制直説法 単数一人称 meahte
mihte
単数二人称 meahtest
mihtest
単数三人称 meahte
mihte
複数 meahton
mihton
過去時制接続法 meahte(n)
命令法 -
現在分詞 -
過去分詞 meahte
mihte
mōt/mōsten

現代英語のmustに相当する。意味は、"may, to be able, must"。過去形mōsteがModE.mustである。

OE. *mōtan< PGmc. *mōtaną ("to be allowed")

不定詞 *mōtan
現在時制直説法 単数一人称 mōt
単数二人称 st
単数三人称 mōt
複数 ton
現在時制接続法 mōte(n)
過去時制直説法 単数 ste
複数 sten
過去時制接続法 -
命令法 -
現在分詞 -
過去分詞 ste

変則動詞(anomalous verb)

この四つは、尾の起(印欧祖一人称単数尾が-mi活用、他の動詞は-ō活用、要は印欧祖で非幹動詞か幹動詞かの違い)や、過去形の形成の仕方が、他の動詞と異なる為、変則動詞と呼ばれる。

willan/gān/dōn

willanは現在英語will、dōnは現在英語のdo、gānは現在英語のgoに相当する。但し、willanの意味は、”望む”であり、現在英語willの使用法は古英語ではしない。

また、willには、否定辞のneと結合したnyllan、nellan、nolde、後期にはnelle、nellaþなどがある。

この三つの動詞は過去時制にいて、またdōnとgānは現在時制においても、活用の仕方が似ているため、よく併記される。

OE. willan < PGmc. *wilja < PIE*welh₁-
OE. dōn < PGmc. *ðōną < PIE. *eh₁-
OE. gān < PGmc. *γāną < PIE. *ǵʰeh₁-

不定詞 willan
willanne
dōn
tō dōnne
gān
tō gānne
現在時制直説法 単数一人称 wille
単数二人称 wilt st st
単数三人称 wil(l)e dēþ gǣþ
複数 will dōþ gāþ
現在時制接続法 単数 wil(l)e
複数 willen dōn gān
命令法 単数 -
複数 - dōþ gāþ
現在分詞 willende dōnde -
過去時制直説法 単数一人称 wolde dyde ēode
単数二人称 woldest dydest ēodest
単数三人称 wolde dyde ēodest
複数 wolden dyden ēoden
過去時制接続法 単数 wolde dyde ēode
複数 wolden dyden ēoden
過去分詞 - gedōn gegān
bēon/wesan

現在のbe動詞である。この動詞は三つの動詞(厳密には四つ)に由来し、そのため不規則の度合いが大きくなっている。

sindon系列は音またはs で始まる形態でラテン語のsumなどと同根。但し、eartはゲルマン祖*iraną、印欧祖*er-に由来し、現代英語現在時制二人称や複数に用いられるareは古ノルドのerunと同根のearon/earun由来でこちらもゲルマン祖*iraną三人称複数現在形の*arunに遡る。

wesan系列はwesan系列は元来は、強変化第5類に属する動詞だが、専ら過去時制でしか使われない。

sindon/wesan系列はゲルマン祖の段階でお互いを補充法的に補っていた。sindon/wesan系列は特に現在形においては、一時的なことや仮定したことを表すのに用いられた。

bēon系列はbで始まる形態であり、専ら、習慣や未来のこと及び不変のことを含意することが多かった。

これらの差異が中英語を通して近代英語、現代英語まで持ち込まれたためbe動詞は(現代英語の動詞にしては)複雑な活用を示す。

この動詞は、否定形としてneとの融合neom,nis,næsを持つ。Anglianでは、bēonのēoはīoとなっており、eom,eartはそれぞれ、eam,(e)arþの形を持つ。

<*i(s)-(PGmc)
<*h₁es- (PIE)
"to be"
<*βeu (PGmc)
<*bʰewH- (PIE)
"to become"
<*wesaną (PGmc)
<*h₂wes- (PIE)
"to remain"
不定詞 sēon/sindon
tō sēonne
bēon
tō bēonne
wesan
tō wesanne
現在時制直説法 単数一人称 eom bēo wese
単数二人称 eart bist wesst
単数三人称 is bið wes(t)
複数 sind(on)
sint
bēoð wesað
現在時制接続法 単数 sī(e) bēo wese
複数 sī(e)n bēon wesen
現在時制命令法 単数 - bēo wes
複数 - bēoð wesað
現在分詞 - bēonde wesende
過去時制直説法 単数一人称 - - wæs
単数二人称 - - wǣre
単数三人称 - - wæs
複数 - - wǣron
過去時制接続法 単数 - - wǣre
複数 - - ren
過去分詞 - ġebēon -

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初版作成日: 14/03/18 14:50 ◆ 最終更新日: 17/04/26 04:11
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古英語について語るスレ

19 : ななしのよっしん :2016/03/29(火) 10:15:04 ID: o0Tl0S6tqr
>現代英語の単において、古英語の単を継承したものは40のうち約1000しかない。
1000/40万てことは僅か1/400?
英語彙の内訳が「古英語由来の彙が60--70%,古仏語由来の彙が22--30%,古ノルド由来の彙が8--10%,それ以外が1%未満という数値が出されている (Duggan 238)」てあったんだけど中英語→近代英語に掛けて古英語彙が一気に廃語化したのか、それとも単に専門などで彙が爆発的に増えて相対的に割合低下したって事なんだろうか。
20 : ななしのよっしん :2016/04/12(火) 20:32:28 ID: hJ6hEkSuFe
>>19
英語といっても、その当時は方言差もしく、どの方言の割合かは測りかねますが、初期は古英語由来の単が多かったことは確実可と思われます。

古英語由来の単が消えていった可性としては以下のことが考えられます。

 当時の支配層がフランス語を話す、またはフランス語を話すことがステータスであると考えていた人々であったため、古英語、もしくは中英語という「被支配層のことば」よりは「高尚」であるフランス語の単を使う、もしくはフランス語の単英語にそのまま流用する傾向が高かったのではないかと考えられます。
 また、中世聖書が崇高たるものと考えられていた時代ですので、聖書のことばであるラテン語(ウルガータ聖書)やギリシア語(セプトゥアギンタ)などがフランス語から経由して英語に持ち込まれた可性もあります。
 さらにはルネサンスなどにより科学系の彙にラテン語ギリシア語などのことばが増え続けていったのも原因ではないかと考えられます。

結果的に、方がご摘されている通り、古英語
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
21 : ななしのよっしん :2016/04/24(日) 09:58:52 ID: o0Tl0S6tqr
しかし「古英語の単を継承したもの」っていうのは本当にどういうものだけをしているんでしょうな。
記事ではtake, get, give, they, rich, egg, dream, birth, artあたりは実は英語本来のでないと書き記してあるが、例えばtake古期英語tacan"掴む"があって、大元は古ノルドだというに記してある。
つまり古英語の時期から使われていても大元が別の地域の言葉まで辿れるのであればそれは古英語の単を継承したものとは言えないという事になるんでしょうが、そうなると英語そのもの、というかブリテン原住民の間のみで古くから使われていた言葉だけが該当するという事なんでしょうかね。

22 : ななしのよっしん :2016/05/21(土) 09:21:05 ID: g1WfhTh8yo
英語の記事は流石に理か(確固としたものがなくて)
23 : ななしのよっしん :2016/06/12(日) 23:49:38 ID: lIuz87q/h8
英語の記事は作れはするけど、概説にとどめたい。
文法まで踏み込む自信はい。
24 : ななしのよっしん :2016/07/01(金) 11:12:59 ID: hJ6hEkSuFe
古英語よりは中英語は簡潔にはなってますが、中英語の時代は英語が支配者層の第1言ではなかった時代であるため、方言差がかなりしいです。そのため、もし中英語の記事を書くとすると、ロンドン方言を中心に記述するしかないかと思います。
25 : ななしのよっしん :2017/01/13(金) 23:34:40 ID: abGe1F4M4t
充実した記事を書いて下ってありがとうございます
現代英語古英語の動詞の変化についてですが、古英語ではそれぞれの動詞が弱変化か強変化であり、強変化の場合では幹の音と幹のあとに続く子音の数や性質によって変化しますよね。
そこで、例えば特定の動詞を当てはめてみるとtacan(take,原)→tōc(took,一・三人称過去形)や、stelan(steal,原)→stolen(stolen,過去分詞)と言うように、幹の音の変化が現代英語でも残されています。
ここで質問ですが、makemadeやhave→hadのように、幹の音のあとの子音が変わってしまうのはなぜでしょうか。
have→hadは、古英語でのhaveの原であるhabbenが一(三)人称直接法過去のhafdeとなり、その後f音が欠落して現在のようになったと言うのは予想できるのですが、古英語でのmakeであるmacianは、なぜ強変化VI種に属して一(三)人称直接法過去がmōcのようになったのが残らず、現代ではhadという全く別の子音を組み込む形になっているのでしょうか。
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
26 : ななしのよっしん :2017/01/13(金) 23:45:44 ID: abGe1F4M4t
前の25と同じものです。
また、長くなってしまいますが、find→foundのように強変化に属さず、かといって弱変化のルールが適応されていないものや、lend→lentのようにnの後の子音だけ変わるのはどういった仕組みがあったのでしょうか。
findはドイツ語のfindenに見られるように、ゲルマン系言共通の言葉ですから、ラテン系の単が輸入されて過去形は全てed、となる前の時代に別の活用があったのですよね。またlendも元々は古英語ではlennanで、現代とは別に強変化に属していたのですよね。
これらがなぜ現代のような形で過去形の活用をしているのか、その背景にあるのはどんな仕組みなのか、そしてこれらの動詞が古英語の時はどのように活用していたのかも合わせて教えていただけませんでしょうか。
このことについて書かれている情報でも喜んで拝見させていただきます。どんなものでも構いません。論文や外国語情報元でもOKです。(翻訳機を使うので)

レスに渡る長文失礼しました。宜しくお願いします。
27 : 25,26と同じ者です :2017/01/14(土) 15:16:30 ID: abGe1F4M4t
インターネットでそれぞれの動詞の活用を調べ、疑問が解決しました。
http://www.verbix.com/languages/oldenglish.shtml
http://www.oldenglishtranslator.co.uk
こちらのソース参考にしました。信頼できるソースかわかりません(得られる結果がたまにそれぞれ違う)が、よかったら参考までに。
28 : ななしのよっしん :2017/04/02(日) 01:47:15 ID: VaF6YqBovN
古英語TOEFLといったマニアック競技とかあるんでしょうかねぇ
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