国道334号とは、北海道羅臼町から北海道美幌町へ至る一般国道である。
概要
総延長122.0km、現道120.3km。北海道羅臼町を起点とし斜里町・小清水町・大空町(旧東藻琴村)を経由し美幌町を終点とする。この国道の道中には知床峠やオシンコシントンネル、北の大地を思わせる直線区間、道の駅もある。また斜里町ウトロ東から同町日の出地区までオホーツク海を見渡せる。
世界遺産を貫く知床峠を含む区間(知床横断道路)は、毎年10月から4月までの半年間通行止めとなることから、「日本一通行期間が短い国道」としても知られている。3月から除雪が行われ、ゴールデンウィーク直前に雪の壁に囲まれた状態で開通する。道内メディアの交通情報では国道334号の通行止め情報が毎日お決まりのように報じられることから、これを冬の知らせと感じる道民も多いだろう。
この国道の号数を見て「なんでや!阪神関係ないやろ!」と言いたくなる一部の人々からは阪神国道とも呼ばれているらしいが、阪神国道(国道2号・国道43号)との関係は一切ない。
区間ごとの状況
起点〜羅臼側ゲート
羅臼町本町の国道335号、道道87号が交わる交差点から国道334号が始まる。羅臼町の国道334号沿線は店が少ないので、食事・買い物・給油が必要なら国道335号、道道87号に向かうとよい。国道335号を200m戻ると道の駅がある。
住宅などが立ち並ぶ区間が終わると羅臼温泉のエリアとなる。このエリアには羅臼間欠泉、キャンプ場、知床羅臼ビジターセンターも存在する。
有志によって管理されている「熊の湯」入口の直後に羅臼側ゲートが存在する。冬季はここから先が通行止めとなる。
羅臼側ゲート〜斜里町ウトロ
羅臼側ゲートから知床峠の頂上までは急カーブが連続する。標高が上がり木が低くなると、羅臼や国後島まで見通せる区間が続く。眺望の良い区間であり、たまに路肩に止まっている車が居るので注意が必要である。※駐車禁止
頂上には知床峠展望台があり羅臼、国後島、羅臼岳、天頂山を見ることができる。駐車場を出入りする車や横断歩道を渡る歩行者に注意が必要である。
頂上から斜里町ウトロに向かって峠を下る途中、道道93号交点の手前に斜里側ゲートが存在する。ここで冬季通行止め区間が終わる。道道93号交点には知床自然センターがある。道道93号を進むと知床五湖に行くことができる。
道道93号交点の先、プユニ岬付近はオホーツク海を見下ろすことができる。車を止める場所はあるが狭いので注意しよう。
斜里町ウトロ市街
ウトロ温泉や観光船乗り場、道の駅、知床世界遺産センターが存在する知床観光の拠点であり、ウトロ漁港が存在する漁業の街でもある。コンビニやガソリンスタンドもある。
知床世界遺産センターのトイレに貼られている「エサやりがクマを殺す。」と題する張り紙はぜひ見ておきたい。人の食べ物の味を覚えたクマの末路が書かれている。
ウトロ市街〜斜里市街
ウトロ市街を出てしばらくは、オホーツク海に面した区間となる。有名なオシンコシンの滝や知名度に劣る三段の滝が存在する。
知布泊漁港付近を通過し少しの間は、両側が木に覆われた区間となり徐々に畑が現れる。峰浜地区を過ぎると道路は海から離れ、畑が広がるようになり、いかにも知床と言う感じの区間が終わる。ここから斜里市街までは、地元の車も多くなる。
斜里市街
斜里市街の国道334号沿線はロードサイドのチェーン店が多数あり、地元の買い物客で交通量も多くなる。地元の店や道の駅は、国道334号から外れて知床斜里駅付近に存在する。
国道334号はロードサイド店の続く通りの途中、ツルハドラックのある交差点で左に曲がっている。地元の車は直進することが多いので、国道334号をたどるのであれば忘れずに左折しよう。(直進してしまっても斜里川を渡った直後の交差点を左折することで国道334号に復帰できる。)
斜里市街〜小清水市街
斜里市街を出て少し進むと、国号334号は右に進路を変える。直進した場合は中斜里市街に向かう。右に進路を変えてすぐに巨大な澱粉工場と製糖工場が見える。
工場横を通過すると五差路があり、国道334号は斜め左となる。右側は斜里市街からの車が多くやって来る、地元の車の通り道である。
少し進むとX型の交差点があり、直進すると清里市街へ向かう。国道334号は右折となる。この交差点を過ぎると交通量が少なくなる。斜里市街からこの交差点までは清里市街に向かう主要ルートであるが、斜里市街から小清水市街へは別ルートを使用する車も多い。並走する道路が複数あるためルートは分散する。
この先は、平坦な直線道路が続いた後、アップダウンのある直線道路へと変わってゆく。一部で清里町のエリアを通るが清里市街は国道沿いでは無い。
小清水市街
国道391号との交点付近から小清水町の市街地が始まるが、小清水市街のメインは国道391沿線である。このまま国道334号を進んでも店は無いので、コンビニなどに寄りたければ国道391号に進路を変えると良い。
道道246号との交点を過ぎると直線の上り坂となる。上り坂の頂上のカーブで国道334号の直線区間は終わる。
小清水市街から美幌市街
斜里・小清水・清里の3町から、美幌町を経由して北見市に向かう最短経路の一部である。また北見市端野町で国道333号に接続し、さらに旭川紋別道に接続することで、旭川や札幌に向かう最短経路の一部にもなっている。
そのため交通量が多いが、これまでとは変わりカーブと坂が続く区間であり、走行には注意を要する。進入速度を見誤りやすいカーブや、凍結しやすい日陰、改良工事の結果できた大きくカーブした長い下り坂(なんでや)、逆に改良されていない幅の狭い区間などが存在する。
ほとんどの区間で追い越しは禁止されているか、禁止されていなくても追い越し困難だが、一部に登坂車線は存在する。所々で道路改良が行われているため、断続的に旧道や廃道が存在する。
美幌市街の少し前に陸上自衛隊美幌駐屯地が存在する。駐屯地を過ぎた先にある交差点の左側からの道は、美幌市街から国道334号に至る裏道となっており、出入りする車は多い。
道中の主なスポット
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