国鉄バスとは、日本国有鉄道自動車局が運営していた自動車事業・路線のことである。現在は国鉄分割民営化によりJRバスグループへ事業が継承されている。
概要
日本国有鉄道自動車局が運営していた自動車による旅客および貨物輸送の事業のこと。1970年代まではトラックによる貨物輸送も行っていたが、バスによる旅客輸送がメインで一般的には「国鉄バス」の名称が浸透していた。
国鉄バスの路線は5つの原則に基いて設定されており、鉄道線の代行・先行・培養・短絡・補完があった。
シンボルマークはツバメ。分割民営化後のJRバスグループへもツバメマークは受け継がれており、ジェイアール四国バスではJRマークではなく、ツバメマークを正式な社章としている。
ちなみに国鉄バスの5大原則の一つである鉄道線の代行には、鉄道線が不通になった時の代行輸送という意味も込められており、JRバスへと事業が継承された現在も「列車代行」の表示が車両の行先表示機にセットされている。
車両称号
国鉄バスでは各車両にナンバープレートに記載される登録番号とは別に「国鉄自動車称号規程」により定められた車両称号が付けられていた。これを見れば、その車両の製造年・車両サイズ・メーカー・装備などが(意味を理解している人には)一目で解読できた。
5 | 2 | 8 | - | 4 | 4 | 01 |
車種 | 形状 | メーカー | 年式 | 装備 | 固有番号 |
以上の法則から、528-4401号車は日産ディーゼル製の室内長8600mm以上の大型車で半分以上が前向き席の混合席、製造年は19x4年、板バネ装備の冷房車の第1号車ということになる。
年式記号が西暦の下一桁で現場は混乱しなかったのかと思われるかもしれないが、国鉄バスの車両寿命は比較的短く、どんなに長くても10年で廃車され、走行距離の伸びやすい高速車や転用の効かないツーマン車は10年よりも短い期間で廃車されていた。なのであまり番号が重複することはなかったようだが、どうしても重複してしまう場合は先に在籍していた車両を改番し、1982年以降は改番せずに固有番号の下2ケタを初めから飛ばして付番することで極力重複を避けていた。
ちなみに、この付番法則はジェイ・アール北海道バス、西日本ジェイアールバス・中国ジェイアールバスがほぼそのまま引き継いでいる他、ジェイアール東海バスも年式記号を2桁に増やし、貸切車に「6」を割り当てる変更を加えて今も使用している。
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関連項目
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