大宇・ヌビラとは、大宇自動車が1997年から2002年まで生産していた準中型車である。
概要
ヌビラ(1997年~1999年)
1997年2月発売、同社の準中型セダンであるエスペロの後継車として開発された。
ライバルは現代自動車のアバンテ/オールニューアバンテ、起亜自動車のセフィアII等の準中型車であったが、当時ベストセラーとなっていたアバンテには販売面で大きな差をつけられたという。
デザインはイタリアのデザイン会社であるI.DE.Aが担当、生産は当時新規設立された群山モーターパークで行われた。
エンジンは小型車基準に収まる1500cc E-TEC 16Vのほかに、中型車扱いとなるレガンツァと同じ1800cc D-TEC 16Vを設定。トランスミッションは5速マニュアルのほかにドイツの変速機メーカーであるZF製の4速オートマチックがオプションで設定されていた。
1997年6月にはステーションワゴンの「ヌビラスペーゴン」を追加。
当時の韓国ではステーションワゴンの需要が皆無であり、現代・アバンテツーリングと共に販売面では苦戦していた。
1998年9月には5ドアハッチバックの「ヌビラD5」が追加設定された。
D5には2000ccSOHCエンジンが設定されていた。
ヌビラII(1999年~2002年)
1999年3月4日発売、ボディデザインが大幅に見直された。
ボディタイプは、韓国国内での需要がほぼ皆無なステーションワゴンと5ドアハッチバックが廃止されセダンのみとされた。
エンジンは従来の1500ccエンジンに可変吸気システム(POWERNOMIX)を搭載、燃費や出力向上を達成した。
このシステムが搭載された理由として、当時の韓国国内における石油価格の高騰がある。現代自動車においてはリーンバーン技術を開発、主力車種であるニューアクセント/オールニューアバンテの2車種に搭載していたが、この技術に対抗する狙いがあったと思われる。(当時の宣伝文句では現代のリーンバーン、大宇のPOWERNOMIXともにソウル-釜山間を無給油で走行できるということを売りとしていたが、その距離はおおよそ450kmである。)
また、1800ccエンジンが廃止され、代わりにD5に搭載されていたものと同じ2000ccSOHCエンジンが追加設定された。
2002年には後継モデルとなるラセッティの販売を開始、韓国国内ではモデルが廃止された。
(一部の地域ではラセッティが「ヌビラ」の名称で販売されていた)
関連項目
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