大本営マルチ(大本營マルチ)とは、○○の主役は我々だ!のマルチ実況プレイ動画シリーズである。編集は我々だメンバーのオスマン。
概要
Hearts of Iron II:Darkest Hour Fullの日本を5人でプレイする。
大日本帝国の特徴である陸海軍の不仲と首相の権限の弱さが目立っており、史実での敗戦の原因の一端が察せられる内容となっている。
独特の雰囲気が人を引きつける本シリーズであるが、台本は用意されていない。オスマンとグルッペンによる豊富な歴史知識を活かしたトークはもちろんであるが、収録直前の昭和版「日本のいちばん長い日」視聴による詳しくない面々への配慮、オスマンによる絶妙な編集・綿密な調査による解説・軍歌のBGM使用などなど様々なこだわりにより本シリーズの面白さは形成されているのである。だから投稿が遅れても気長に待とうな!
参加者
名前の元ネタの人物については、海相とGF長官は日米開戦時の面々であるが、首相と陸相は前述の「日本のいちばん長い日」視聴の影響か終戦時の面々となっている。
- 鬱木鬱太郎首相(演:鬱先生)
名前の元ネタ:鈴木貫太郎首相
海軍出身。主に研究・生産枠の調整・最終決定と外交を担う。基本的に軍部の圧に押され立場が弱く、隙あらば倒閣・暗殺を企てられている。時局ますます緊迫の度を高めるこの時期[1]にあって、緊張感のかけらもないゆるふわ宰相。他の面々が当時のような口調で喋る中、一人現代的な口調でガバ発言を連発している。 - コネ南陸軍大臣(演:コネシマ)
名前の元ネタ:阿南惟幾陸相
陸軍大将。海軍に対し強硬的であり、度々海軍不要論を唱える。帝国海軍支那を仮想敵国としており、北進論を唱えるグル司令官と対立していたが、次第に抑えきれなくなり関東軍の方針に追従していくようになる。口調こそ映画の阿南陸相を彷彿とさせる帝国軍人然としたものであるが、数字の数え間違い・時代誤認などガバ発言も多い。 - グル関東軍司令官(演:グルッペン・フューラー)
陸軍大将。筋金入りの反共主義者で、当初はボルシェビキロシア(ソ連)への北進を志向し対支友好を唱えていたが、盧溝橋事件が近づくと対支一撃後の対ソ戦論に転向する。海軍の空母使用に対し批判的。関東軍らしく独断専行が目立つ。 - オス田繁太郎海軍大臣(演:オスマン)
名前の元ネタ:嶋田繁太郎海相
海軍の軍政(編成・予算)を担い、軍政と軍令の分離にこだわる。帝国陸軍アメリカを仮想敵国とする大艦巨砲主義者で、半ば教条主義的に戦艦での決戦にこだわり、空母はあくまで敵戦力漸減のための補助戦力に位置づけている。首相官邸・陸軍省への攻撃をトン六長官に求めることも。 - 山茂トン六聯合艦隊司令長官(演:トントン)
名前の元ネタ:山本五十六GF長官
海軍の軍令(指揮)を担う。基本的にはオス田海相に同調するが、航空戦力の役割をめぐっての摩擦もしばしば。おおむね常識人で、首相をよく補佐する秘書官的存在でもある(イベント発生時のアラート役も担当)。加えて研究機関として酷使され、まるで休まる暇がない。
各パート概説
part1
2017年8月15日 22:07に、我々だの動画としては6本目の100万再生を達成した。
- 期間
1933年3月4日 - 出来事
参加者自己紹介/技術研究の話し合い(決裂)/倒閣工作/内戦 - 解説事項
日本の仮想敵国/軍政と軍令/文民統制/海軍軍人の理想像/戦艦長門/日露戦争の戦没者数/末期日本軍の兵数/陸軍教範/日本の戦車 - 写真
海軍省/陸軍省/旧首相官邸/関東軍司令部 - BGM
君が代行進曲/愛国行進曲/陸軍分列行進曲(抜刀隊)/軍艦行進曲/歩兵の本領
part2
- 期間
1933年3月4日 - 出来事
技術研究の決定 - 解説事項
帝国憲法下の首相権限/日ソの対峙する兵力/関東軍の軍隊派遣/企画院事件/尾崎行雄の演説 - BGM
愛国行進曲/昭和維新の歌/軍艦行進曲/陸軍分列行進曲
part3
part4
- 期間
1933年3月4日~7日 - 出来事
生産ラインの決定/山城・龍驤の建造中止 - 解説事項
大戦末期の日本軍兵力/資源をめぐる日米対立/1934年の軍事費/陸軍三長官/当時の建艦状況/1934年時点の大国のGDP/1934年時点の旧式戦艦/村田銃/紀伊型戦艦
part5
- 期間
1933年3月30日~12月23日 - 出来事
資源確保の議論/リットン調査団派遣/国際連盟脱退/海軍枠研究技術の議論 - 解説事項
満州の油田/海軍陸戦隊/リットン調査団/陸軍・関東軍の阿片密売/五族協和/満州事変の拡大 - BGM
討匪行/軍艦行進曲
part6
- 期間
1933年12月23日~1936年2月26日 - 出来事
海軍枠研究技術の決定/艦隊操作の内紛/二・二六事件発生 - 解説事項
ワシントン海軍軍縮条約と帝国海軍の作戦/内閣秘書官/兵役法/大和型と③計画
part7
- 期間
1936年2月26日~1937年2月26日 - 出来事
二・二六事件鎮圧/トン六長官の酷使/盧溝橋事件予言/対支方針の決定 - 解説事項
二・二六事件/大和型と翔鶴型の建造/腹切り問答/満州某重大事件(張作霖爆殺事件) - BGM
歩兵の本領
part8
- 期間
1937年2月26日~1938年3月3日 - 出来事
首相の対支外交/新規研究の決定/海軍の指揮と編成/関東軍の指揮/陸軍戦略をめぐる議論/盧溝橋事件 - 解説事項
ワシントン海軍軍縮条約と帝国海軍の作戦/内閣秘書官/兵役法/大和型と③計画 - BGM
紀元二千六百年
part9
part10
- 期間
1938年6月10日~11月5日 - 出来事
対中苦戦/天津[Tiānjīn]の発音/病院開発/新造超大型戦艦の命名/占領地統治/医薬品開発 - 解説事項
大和級の主砲/戦艦の命名方式 - BGM
討匪行/軍艦行進曲/愛国行進曲/進め一億火の玉だ
補足解説集
part1
- 「早速辞任してもいいんだぞっ!」(1:36~)
- 大日本帝国憲法第10条は「天皇ハ行政各部ノ官制及文武官ノ俸給ヲ定メ及文武官ヲ任免ス(後略)」と定めている。 これにより国務大臣の任免権は天皇にあるとされ、閣内で意見の相違が生じたとしても、首相が閣僚を罷免し別の人物を登用することはできなかった。
- さらに、1900年(明治33年)からは陸海軍大臣の就任資格は現役の大将・中将に限られていた(軍部大臣現役武官制)。つまり軍部の合意なくして組閣はできず、軍部と内閣が対立した場合は、軍部大臣を辞職させ後任を推挙しないことで、欠員を補充できない内閣を自動的に総辞職に追い込めるのである。文民統制の対極に位置するこの制度は本来、国防費圧縮を求める政党勢力から軍部を遠ざけることを企図していたが、軍部に合法的な政治介入手段と政権の生殺与奪の権を与える結果となった。
- なお、1913年(大正2年)から1936年(昭和11年)の間は制度が緩和され、大将・中将であれば現役でなくとも軍部大臣就任が可能であった。仮にコネ南陸相が辞任しても倒閣工作が成功したかは疑わしい。
- 「貴様は故伊藤先生のつもりかもしれないが…」(5:36~)
- 故伊藤先生とは伊藤博文のこと。伊藤は芸者遊びに興じるあまり、自重せよと明治天皇の説諭を受けたことがある。それにちなんだ、首相演じる鬱大先生のプレイボーイっぷりを揶揄した発言であり、モデルとなった鈴木貫太郎自身に女遊びの悪癖はないことに注意されたい。
- 「陸さんに洋上が飛行できるのかね?」(8:15~)
- 航空機が陸地の見えない外洋で正確に目的地に移動するには、太陽・月・その他の天体の位置を観測(天測航法)したり、自機の速度・方位・風速などから計算(推測航法)したりして位置関係を把握する必要がある。陸軍機搭乗員はこれらの航法に不慣れな者が多く、太平洋戦争中しばしば作戦行動の障害となった。また海軍においても、搭乗員の練度が低下した大戦末期は航法の失敗から方角を誤り行方不明となる機が少なからずあり、洋上飛行の難しさが伺える。
- 「以上!政府に対し最大限の協力を要請する」(海軍欲張りセット)(9:23~)
- 海軍の兵員数は陸軍に比べてはるかに少なかったが、予算配分比はほぼ同率であり、陸軍より優遇されていたといえる。(例えば、ゲームシナリオが始まる昭和8年度の軍事費は、陸軍が4億6200万円、海軍が4億900万円に対して人員は陸軍236,000人、海軍99,600人。)しかしそれでもなお、強大な米海軍を主敵に据える帝国海軍としては不満足であり、日本の国力に対して明らかに過大な建艦計画を構想した。[2]これはワシントン軍縮条約の成立によりひとまず沈静化したが、その後も米英に対し不利な戦力を強いられる不満はくすぶり続け、1936年の条約脱退へとつながる。
BGM借用元
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関連項目
脚注
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