大関とは、
概要
「三役」と言うと大関、関脇、小結を指す。三役の最最高位であり関脇、小結とは区別される事が多く、給与や特権にも大きな違いがある。横綱と並んで現役力士の看板とされ、稽古に熱心さが足りなかったりふがいない相撲を取ったりすると他の力士以上に厳しい批判に晒される。
基本的には東西に最低一人ずつ配置され、不在の場合には横綱が「横綱大関」と言って大関を兼任する場合があるが、近年その例は無い。2020年3月の春場所では大関・豪栄道の引退により横綱・鶴竜が38年ぶりに横綱大関として西大関を兼任した。
メディアが言う所によると近年の大関昇進基準は「三役に3場所連続で在位し、3場所の合計勝ち星が33勝以上」と言われているが、日本相撲協会はこれを否定している[1]。
大関推挙が決定すると、その力士が所属する部屋に日本相撲協会から使者が派遣され、大関推挙決定の伝達式を行う。
待遇面においては月給が関脇から約65万円もアップし、両国国技館への入場は地下駐車場へ自家用車で乗り入れる事が許され(関脇以下の幕内、十両力士はタクシーのみ利用可能)、飛行機においてはファーストクラス、電車においてはグリーン車の利用が許される。
また2場所連続で負け越さない限り大関から陥落する事がなく、また陥落したとしても直後の場所で10勝以上すればすぐに大関に復帰できる。この制度のため何度もカド番を迎えながら8勝程度で大関に留まる力士もおり、一部には「大関の地位に安住していて更に上を目指す気がない」と批判の対象になることもある。
現役引退後に年寄名跡を取得する場合、相撲部屋を新設するためには一定の条件が必要で、関脇以下だと三役通算25場所以上か幕内通算60場所以上在位が条件となっているのだが、大関になればその時点で条件を満たす。また、空いている年寄名跡がないために年寄名跡を取得できないような場合でも、3年間に限り現役時の四股名で年寄になることができる。なお、3年の間に年寄名跡を取得できなかった場合は相撲協会を去ることになる。
三賞(敢闘賞、殊勲賞、技能賞)の対象は関脇までであり大関になると三賞の対象から外れる。
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関連項目
人名
茨城県・栃木県を中心に関東地方から新潟県にかけて多く分布している。栃木県では宇都宮市付近に多く、茨城県では桜川市付近で多い。新潟県長岡市付近でも比較的多く見られる。
関東・新潟地方以外では青森県下北郡横浜町付近や秋田県男鹿市付近でも比較的多く見られる。
下野国黒羽藩主に大関氏があった。武蔵七党丹党の一族を称し、武蔵国児玉郡大関(現・埼玉県児玉郡美里町阿那志字大関)発祥とするが、常陸国の大関氏と同族とも言う。常陸国の大関氏は桓武平氏大掾氏族という。常陸国真壁郡大関(現・茨城県筑西市大関)発祥。
実在の人物
- 大関(実況プレイヤー)
- 大関(艦コレ実況生主)
- 大関英里(おおぜき・えり):声優
- 大関隼(おおぜき・しゅん):アナウンサー
- 大関資増(おおぜき・すけます):初代黒羽藩主。大関高増の息子
- 大関高増(おおぜき・たかます):戦国武将。大関宗増の養子、大田原資清の長男
- 大関友久(おおぜき・ともひさ):プロ野球選手
- 大関弘政(おおぜき・ひろまさ):劇作家
- 大関宗増(おおぜき・むねます):戦国武将
- 大関和七郎(おおぜき・わしちろう):幕末の水戸藩士
地名
脚注
- *実際、32勝で大関に昇進した例(最近では2014年9月場所に32勝13敗で昇進した豪栄道豪太郎)や33勝でも昇進できなかった例(最近では2019年1月場所に33勝12敗となったものの昇進できなかった貴景勝光信)もある。また、三役に3場所連続で在位していなかった例もある(2018年7月場所に37勝8敗で昇進したが、3場所前は前頭三枚目だった栃ノ心剛史)。
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