天使と悪魔とは、漫画やアニメなどで登場する「良心の呵責」「心のせめぎあい」の表現である。
概要
「あっ!駄菓子屋のおばあちゃん、間違えてお釣りをとっても多く渡してくれていたみたいだ!」
「えっ……いいのかな……」
(天使「いけません、きっとおばあさんが後で困ってしまいますよ?返しに行きましょう」)
「そうだね……やっぱり返しに行こう……」
だいたいこんな感じの表現。この後に天使と悪魔が喧嘩を始めることもある。
漫画作品などでよく見るが、「天使が人間の良心を応援し、悪魔は人間に悪い行いを唆して堕落させる」というアイディアは宗教的な書物などで古くから存在していたようで、それにルーツがあると考えれば漫画やアニメといった表現技法自体よりも古いかもしれない。しかし漫画やアニメとして誰が最初に使用しはじめたのかは興味深いところである。
アメリカ合衆国での古めの例としては、1938年公開のディズニーの短編アニメ「ドナルドの腕白時代」などで既によく似た表現が確認できる。これよりさらに遡れるかもしれない。日本の漫画・アニメがアメリカのカートゥーンから多大な影響を受けて発展してきたことや、天使や悪魔の姿がいわゆる欧米で一般的なキリスト教風デザインで描かれることが多いことを考えると、この表現もアメリカから日本へと伝播したものかとも考えられる。
2011年に行われたある有名な講演会(TEDカンファレンス)でアメリカ合衆国のテレビ業界人が、テレビについて「天使と悪魔が両肩に乗っている漫画のように考えています」("I kind of think of it as this cartoon devil or angel sitting on our shoulders.")と表現している[1]。この「肩に乗った天使(と悪魔)」という表現については、本記事「関連リンク」にある英語版Wikipedia「Shoulder angel」の記事も参考になる。
「内面の葛藤である」ことをわかりやすくするためか、天使と悪魔の双方が「葛藤している本人の顔」をしていることが少なくない。
ギャグ漫画などでは「天使の方がむしろたちの悪いことを言っている」「天使の口調は丁寧だが実は悪魔とほぼ同じことを言っている」などの捻りを入れたネタとなっていることも。
「ダイエット中だけどカロリーが高いものを食べるかどうか」と言った、「善悪」や「良心」の問題ともまた異なるタイプの誘惑/自制のせめぎあいでこの表現が使われることもある。
関連動画
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関連項目
関連リンク
脚注
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