天魔(てんま)とは仏教用語で、仏法を害し善行を妨げてくる魔の事である。別名、天子魔(てんしま)。
概要
天魔は仏道修行の邪魔をし、人心を悩乱させて智慧や善根を妨げる悪魔とされている。つまり、天魔とは欲界の第六天に君臨する波旬(はじゅん)とその眷属の事を指す。釈迦が悟りを開こうとした時に、釈迦を妨害した悪魔マーラも天魔として扱われる。仏教は欲を捨てる事が最終目標なので、欲を以って仏道修行者を惑わせてくる天魔は言わば「お邪魔キャラ」である。日蓮大聖人は、「天魔は仏道修行者を法華経から遠ざけようとする魔」としているが同時に「強い祈りの前では天魔も屈して味方する」と説いている。
尾張の戦国大名こと織田信長は、実質近畿を掌握していた本願寺と敵対していた。その敵対している本願寺と友好的であった武田信玄が「天台座主沙門信玄」と名乗り、仏教を守護する立場を取ったので武田・本願寺と敵対していた信長はこれに対抗して自らを「第六天魔王」と名乗った。第六天魔王とは仏教を害する天魔の中で、最も有力な魔王と言われている。ただ、比叡山焼き討ちを行った信長に対し僧侶たちが「天魔」と罵ったが、信長は激怒するどころか逆に気に入って自らを第六天魔王と名乗り始めたとする説もある。
また、日蓮正宗から破門された創価学会は、破門した日顕の事を「天魔日顕」と呼んで激しく憎んでいる。
この事にあやかり、エア本民は敵対する勢力や動画を削除する運営を「天魔」と呼ぶ事がある。
簡単に言うと、仏門に入った者が仏敵や敵対者を罵る時に天魔という言葉が使われるのである。
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