妹ガンダムとは、2006年から2007年まで『ガンダムエース』で連載されていたギャグ漫画である。作者は徳光康之。
概要
やがて来る宇宙世紀、一年戦争の刻。
連邦のガンダムを倒し、ジオンに勝利を!
大好きなジオン好きのお兄ちゃんのため、21世紀の世にジオン空手を継承する一人の少女…その名は月蔵奈打!
新感覚妹萌え格闘ギャグ漫画、ここに推参!!第1巻より。
かつて『いきなりバックドロップ犬』や『最狂超プロレスファン烈伝』『濃爆おたく先生』といったマニア向けの漫画を描いていた徳光康之氏による初の萌え漫画(?)。
とはいえ、出てくる用語や登場人物の名前・技の名前等は『機動戦士ガンダム』シリーズなどを知らなければ分からないマニアックな内容となっていることは、上述の作品となんら変わりない。
また、本作では連邦派もしくは連邦軍をネタにしたキャラクターは大体が間抜けな敵なので、連邦のファンにしてみれば気分の悪い作品かもしれない。
そんなしがらみ(?)を捨てて、単純にギャグ格闘漫画として見るのが一番いいだろう(面白いかどうかは別として)。
ちなみにコミックスは全2巻が出ており、巻末のお祝いメッセージは第1巻が『機動戦士ガンダムユニコーン』の福井晴敏氏、第2巻が『ストリートファイターシリーズ』や『∀ガンダム』等のキャラクターデザインの安田朗(あきまん)氏が担当している。
登場人物
- 月蔵奈打(つきぐら なだ)
本作の主人公で、本名は月蔵歩央(つきぐら フォウ)。自分より強くてジオン好きなお兄ちゃんと結ばれて子供を作り、その子孫に将来訪れる(かもしれない)宇宙世紀でガンダムを倒させてジオンに勝利をもたらそうと願っている小学生。「ジオン空手」の継承者であり、数々の技を駆使してライバルたちと戦う。元ネタは「月・グラナダ」(月面都市)。 - 木槍保留二亜(きやりほ るにあ)
第3話で登場した2人目の妹キャラクターで、兄とのガンダムごっこで身についたドムの技(ホバー走行、見えないヒートサーベル、見えないジャイアントバズ)を使う奈打のライバル。兄がガンダム好きであるためガンダム(を模したキャラ)に対しては攻撃出来ないが、兄がガンダム好きであるためきっと好きになるであろう下記のガンダムシスターに対しては敵意を燃やしている。
絶対領域・ツインテール・眼帯という萌え要素が集まっているせいか、作中に出てくるキャラの中では人気が高い。
元ネタは「キャルホルニア」(地球でドムの生産が出来る場所)。 - ガンダムシスター(妹ガンダム)
第9話でようやく登場したタイトルキャラクターにして3人目の妹キャラクターで、RX-78星雲「ガンダムの国」最後の生き残り(ガンダム星人)。ただし容姿は、ガンダムを模した他のガンダム星人と違い、ガンダムの線を書いたメイドエプロンを着た眼鏡っ娘みたいになっている。必殺技は「ガンダムパンチ(の1/1、2/1)」。
- 瀬爪石洋(せつめいし よう)
第1話から登場している説明するのが好きな中学生(名前が判明するのは第7話)。通っていた学校が大津波(奈打の奥義で発生)で沈んだため、別の学校の中等部に転校してきた(ちなみに初等部には奈打が転校している)。 - 筒古宮郎(つつこ みやろう)
第7話から登場した、瀬爪石とは同じ学校だったツッコミキャラ。基本的に2人で奈打の戦いの実況担当である。 - モーちゃん
奈打とガンダムシスターとの戦いの最中に突然現れた謎のモノアイパンダ。愛らしい仕草は奈打&ガンダムシスターの戦意を奪い、それに怒って注意した留二亜をも虜にしてしまった。
- リュック背負って紙袋を持った太った男(名称不明)
第1話冒頭で、秋葉原でリック・ドムを18機買っていた男。奈打の奥義「国葬アッパー」であっけなくKOされた。 - 胸にジオンの傷を持つ男(名称不明)
秋葉原周辺でジオン好きの男を襲っている女(奈打)の噂を聞いてやってきた大男。一度は国葬アッパーをカウンターで出して奈打をダウンさせたが、最後は「イセリナダイブ(ジャンピングヘッドバッド)」でKOされてしまう。
「胸に~の傷を持つ」ことから元ネタは『北斗の拳』だと思うが、容姿はケンシロウよりも山のフドウに近い。 - レンポーマン
ジャブローの山奥で修業してゴップ大将の魂を宿した哀の戦士。「ジオンは正しい」等の「間違った思想」を正すために奈打に戦いを挑んだ。「攻略する価値がない」と言われたダッシュ1「月2(ルナツー)の化身」はどういう能力があるのか不明な化身だが、ダッシュ78「ガンダムの化身」は実弾ライフルや本物のサーベルという現状入手可能な武器で戦うというガンダムのお面をかぶった化身である。最後は「ゲルドル波」で倒された。元ネタは『愛の戦士レインボーマン』。 - レビル2世(山田)
レビル将軍を父に持ち、3つのしもべ(ロスロース、ホセイドン、ガデム)を従えている正義の少年で奈打の転校先での同級生。秋葉原を津波で壊滅させた奈打を倒すためにに戦いを挑んだ。しかし、しもべは全て戦闘不能になり、彼自身も奈打が『カードビルダー』の話をしている最中に攻撃しようとしたが、逆に「ゲルドル波」で返り討ちにあった。元ネタは『バビル2世』。 - 交乱猛(まぜらん たけし) / ガンダムマン78
RX-78星雲「ガンダムの国」からやってきたガンダム星人で、瀬爪石と筒古の担任の先生。そしてガンダムシスターの兄。「光線怪獣ゲルドルバン」(奈打のこと)を倒すためにガンダムマン78に変身して戦う。「ゲルドル波」は耐熱フィルムで防いだが、身動きが取れなかったために直後に「北宋ハンマー」で倒された。元ネタは『ウルトラマン80』。 - 神イグサ
奈打とガンダムシスターの対決中に現れた、全人類をガンダム星人にするのが目的の白い悪魔。最初はモーちゃんを潰すのが目的だったため2人の怒りを買い、2人+留二亜の仲の悪い3人の偶然から出来たジェットストリームアタックで敗北した。元ネタは「上井草」(サンライズの所在地)。 - 本武蘭(ほんぶ らん)
奈打の姉で、本名は月蔵摺威(つきぐら スリー)。月蔵家の三女だったが、ジオン空手継承者争いに敗れたため、本武家に養子に出されていた。見た目は奈打にそっくりだが、頭に角がなく、声も違う。ゲルドル波も気を溜める事ができるが発射する事は出来ない。元ネタは「フォンブラウン市」(月面都市)。 - 茨野祖乃(いばらの その)
奈打の姉で、本名は月蔵腕(つきぐら ワン)。月蔵家の長女だったが、ジオン空手継承者争いに敗れたため、茨野家に養子に出されていた。争いに敗れてから三年、臥薪嘗胆の念で編み出した「デラーズ空手」を駆使して奈打と戦うが、奈打のジオンへの想いの深さを改めて知り、敗北を認めた。元ネタは「茨の園」(『機動戦士ガンダム0083』に登場したデラーズ・フリートの本拠地)。 - 門美流蛇(かど びるだ)
第18話(この話のみ奈打は登場せず)で登場した4人目の妹キャラクターで、留二亜が特訓中に出会った少女。『カードビルダー』のカードを実体化させて留二亜に戦いを挑んだがあえなく敗北。しかし彼女とその兄のドムにかける想いは留二亜を感動させた。元ネタは『機動戦士ガンダム0079カードビルダー』(アーケードゲーム)。 - 香花麻里亜(かはな まりあ)
第19話に登場した奈打の転校先のクラスにいた5人目の妹キャラクターで、右腕がアッガイになっている、どうやらアカハナのご先祖様らしい女の子。もてない兄のために全世界の人間の鼻を赤くするという野望があり、奈打の鼻をも赤くしようとしたが、右腕の爪を砕かれて敗北。元ネタは「アカハナ」(『機動戦士ガンダム』の登場人物)。 - 嶺千造(れい せんぞう)
同じクラスにいたテム・レイそっくりの、どうやらテム・レイ、アムロ・レイのご先祖様らしい男の子。『機動戦士ガンダム』第33話および劇場版『めぐりあい宇宙』を見て作った新型メカ(テム・レイが作ってたやつ。宇宙世紀0079では旧型でも21世紀では最新型)のコピーを使ってゲルドル波を防ぎ、さらにAパーツ・Bパーツと合体した顔がガンダムなアムロの家の人形となって攻撃するが、劇場版奥義その3「ジャンク屋の階段」で敗北(ただし、劇場版テム・レイと同じ目に遭う寸前に留二亜に助けられる)。元ネタはテム・レイ、アムロ・レイ(ファミリーネームの漢字表記が嶺)。 - 嫌立終(やだて おわり)
ガンダムの初期デザインである「ガン・ボーイ」にそっくりなラスボス。公式ガンダム世界とそれ以外の世界を切り離し(これにより奈打や留二亜は技が出せなくなった)、さらに「世界全域嫌立終ビーム」で全世界の人間を消滅させたが、奈打が妄想で出した奥義「島0号落とし」で大ダメージをくらい、さらに留二亜にドムの想いを託された奈打の技で敗北した。元ネタは「矢立肇」(『機動戦士ガンダム』シリーズの原作者の一人)。
- 暴尾亜空(あばお あくう)
最終回に登場した『濃爆おたく先生』の主人公で、ムンゾ流ジオン殺法の使い手。嫌立終によって公式ガンダムの世界から切り離されて一人になっていたが、モーちゃんによって奈打がいる世界へ連れてこられた。他の世界から同様の目にあった人達を探して人類を増やしまくれば宇宙世紀は来ると奈打に語っている。ラストで奈打に「ジオン好きですか」と聞かれていたが、彼自身は幼女や生身の女性には興味ない模様。元ネタは「ア・バオア・クー」(『機動戦士ガンダム』に登場する宇宙要塞)。
ジオン空手
技名 | 内容 | |
---|---|---|
その0 | コロニー落とし | 殲滅奥義。みんなのジオンを思う気持ちを集めて実体化させたコロニーを落とす。 |
その1 | ジーンカウンター | ザクⅡの口をつかみに来るガンダムのマニピュレーターを折るという、ジーン軍曹の無念が生んだ技で、アッガイ(麻里亜の右腕)の爪を全て折った。 |
その5 | 熱剣白刃取り | 留二亜のヒートサーベルを受け止めた真剣白刃取り。クラウン少尉の事を思えば熱くないらしい。 |
その11 | イセリナダイブ | ガウの屋根からアムロにダイビングヘッドバッドを仕掛けた(実際にはただ落ちただけ)イセリナの無念が生んだ技で、失恋の心の重さを技の重さに転換する。 |
その12 | 国葬アッパー | 右拳を左側へ絞り込み、肘を体につけ、右足に体重をかけつつ両膝に体重をタメを作り、拳にガルマ・ザビの無念を乗せ、ギレン・ザビの演説が聞こえてから「ジーク・ジオン」のかけ声でジャンピングアッパーを放つ。「ジーク」と「ジオン」の間には半拍入れなければならず、タイミングが違うと威力も違う。 |
その13 | コバヤシ投げ | リュウ・ホセイはハヤト・コバヤシの背負い投げに弱い(『機動戦士ガンダム』第13話のシーンから推測)から、ホセイドン(レビル2世のしもべ)もコバヤシ投げに弱いという理由でホセイドンを投げ飛ばした技。しかしこれは空手ではなく柔道…。 |
その13の2 | チョコ | 同じく『機動戦士ガンダム』第13話が元ネタで、ロスロス(レビル2世のしもべ)の目の前でチョコを食べてお礼を言い、ロスロスの戦意を喪失させた技(?)。 |
その16 | 北宋ハンマー | 耐熱フィルムをかぶってゲルドル波を防ぎ動けなくなったガンダムマン78に北宋の壺で殴るという単なる凶器攻撃。 |
その24 | 黒い四連星 | 対ガンダム迫撃用奥義。黒い三連星が四連星だったらガンダムに勝てたのにという願いが可能にした奥義で、奈打が4人に分身する。 |
その25 | 黒い六連星 | オデッサ基地防衛戦用奥義。黒い三連星が2部隊いればオデッサの背後の木馬を押さえつつ正面のレビルを再び捕虜にしてジオンが勝てたのにという願いが可能にした奥義で、奈打が6人に分身する。 |
その26 | ゴッグ・キャッチ | どんなハンマーでもゴッグ・キャッチの前には無力。 |
その36 | やらせはせんぞフィールド | 悪魔のオーラを発して敵の技をはじき飛ばすという、ドズル・ザビの無念が生んだ技で、敵にスピードがあればあるほど効力を発揮する。 |
その37 | あれはいい物だハンマー | 北宋ハンマーで動けなくなったガンダムマン78にさらにトドメをさそうとして出した巨大な壺で殴る技だが、留二亜に阻止された。 |
その41 | ゲルドル波 | 禁じ手の対ガンダム撃墜用奥義で、ソーラ・レイを素手で放つ。ガンダム星の核を直撃して大爆発を起こさせたほど強力な威力を持つ。最初は技を放つまでに時間がかかっていたが、特訓によりノーチャージで撃てるようになった。 |
劇場版奥義 | ジャンク屋の階段 | ジャンク屋の階段を召還し、相手にバンザイをさせて階段から落下させようという鬼畜技。しかしこれをくらった嶺千造は留二亜に助けられる。 |
錬成 訓練技 |
島0号落とし | オニール博士がミラーつきの島1~3号を思いついたから公表しなかったという島0号を妄想で出すという、コロニー落としの練習技。 |
他の奥義については不明。
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関連項目
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- 0pt