宮川孝雄単語

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宮川孝雄（1936年1月31日～2016年1月8日）とは、広島東洋カープに所属していた元プロ野球選手である。

現役時代は主に代打として活躍し、日本最多の代打安打186本を記録。引退後はカープのスカウトとして多くの名選手を発掘した。現在の名前は村上孝雄。

概要

宮豊国学園高校から門司鉄道局を経て1960年に広島入りを果たすが、当時の広島には宮川と同じ左打ちの外野手が多く、レギュラーには食い込めなかったため代打での起用が主となる。

それでも宮川は腐らずに熱心に練習を続け、63年には1番打者としてレギュラーでの起用が増えたが、代打では打率.344と好調だったもののシーズン打率は.268に終わったため、監督からはここ一番での代打で起用されることが多くなる。すると64年は代打で打率.361、65年も打率.357を記録し、72年に至っては8月3日の巨人戦から6打席連続で代打安打をマークする活躍で、この年は代打で52打数21安打、1本塁打13打点、打率.404と驚異的な成績を残している。74年オフに現役を引退した。

現役引退後は九州担当スカウトとなり、北別府学や緒方孝市、前田智徳らを発掘した。特に前田は当初ダイエーが3位で指名するとの話があり、広島は4位で指名するつもりだったため獲得を半ば諦めていたが、直前でダイエーが別の選手を指名したため広島は前田の獲得に成功。ダイエーに指名されずふてくされていた前田に対し「俺は約束通り指名したぞ、お前も約束を守れ！」と一括して入団させることに成功した。

2016年1月8日、心不全のため亡くなった。

代打成績

年度	試合	打数	安打	本塁打	打点	打率
60年	29	25	7	0	1	.280
61年	17	16	3	0	1	.188
62年	50	47	10	1	3	.213
63年	37	32	11	1	7	.344
64年	42	36	13	1	11	.361
65年	64	56	20	0	11	.357
66年	87	70	22	1	24	.314
67年	77	64	21	0	11	.328
68年	55	45	9	1	11	.200
69年	59	48	13	0	12	.271
70年	63	45	12	0	4	.267
71年	55	46	13	0	5	.283
72年	66	52	21	1	13	.404
73年	20	19	1	0	0	.053
74年	55	42	10	0	3	.238
合計	778	643	186	6	118	.289

代打としては日本最多となる778回の代打起用、代打安打186本、代打打点118点を記録。1度の打席で常に1球で仕留めるつもりで打席に入り、捕手のクセを読むことを第一に考えていた。中でも得意としたのは当時の球界の名捕手である巨人の森昌彦だったという。
当たり屋としても有名で、66年、67年は出場試合が100試合を切っているにも関わらず最多死球を記録している。これについては宮川自身も狙っており、66年7月31日の巨人戦では満塁で堀内恒夫の球をわざと右肘に当てて押し出し死球を勝ち取っている。しかし徐々に審判に怪しまれるようになり、72年6月20日の阪神戦ではカウント2-2から右肘に球を受けたが三振を宣告された。

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