平清盛とは、
本項では、主に2.を中心に解説する。
概要
略歴
平忠盛の長男として生まれる。1153年、父・忠盛の病没によって家督を継ぎ、平家の棟梁となる。1156年の保元の乱で後白河天皇方に付き勝利、1159年の平治の乱でライバルの源義朝を破り、平家一族の武門の地位を高める。1167年に武士として初めて太政大臣に就任するが、翌年重病となり、快癒した後に出家した。
当初は後白河法皇と親密な協力体制を築き、娘・徳子を後白河法皇の皇子・高倉天皇に嫁がせて外戚関係となり、間に生まれた安徳天皇の外祖父となっては更に権勢をふるった。しかし、徐々に平家の勢力増大を警戒するようになった法皇と対立を深め、以仁王の反乱を機に再起を挙げた源氏との戦いが始まる中、マラリアと思われる熱病に倒れ、1181年に数え64歳で病没。そのわずか4年後、平家一族は壇ノ浦の戦いで滅亡した。
後世の評価
武家社会の成立において重要な功績を残した人物にもかかわらず、一般的な清盛の印象は芳しくない。その最大の原因は、「平家物語」でおごる平家は久しからずの代名詞とも言えるような悪人とされてしまい、そのイメージが定着してしまったことにある。また、源平合戦においては最終的に「源氏=勝者、平氏=敗者」となったことで、敗れた側の平氏に関する史料は散乱し、勝者である源氏方により不当な評価をされて貶められたのも大きい。
元々平家物語は琵琶法師が口伝で語り継いだものを数十年経て軍記物語としてまとめたものなので、フィクションや誇張も多く、文学的価値は高くとも歴史史料としては信憑性に欠けるところがある。例えば、孫の資盛が藤原基房に恥辱を受けたことに対して報復した話が平家物語にあるが、実際に報復したのは(平家物語では諫める役回りの)子の重盛である。歴史的評価の高い英雄ながら、長らく物語などで悪役に位置づけられていた点では、三国志の曹操に通じるものがあるだろう。
出生の謎
表向きには平忠盛の長男とされる清盛だが、生前からその誕生には様々な噂が立っていた。最も有名なのは白河法皇の落胤説であり、法皇の寵姫だった祇園女御もしくはその近親者をもらい受けた忠盛が、清盛の母親となる人物が既に法皇の子を妊娠していたのを承知の上で、後を継がせたというものである。
なぜこのような説が生まれたのかというと、清盛の朝廷における出世のスピードが父・忠盛や祖父・正盛と比べものにならない程早かったからと言われている。但し、落胤説への異論も多く、大河ドラマ「平清盛」の時代考証を務める本郷和人はこの説を否定している。
幻の都・福原
伊勢平氏は忠盛の代から、大輪田泊(現在の神戸港)を拠点に宋(南宋)との交易を行っていた。日宋貿易である。教科書ではあまり語れることはないが、あくまで国家間の交流だった遣唐使以上に、民間で交易が行われた日宋貿易が日本に与えた影響は計り知れない。平氏が急速に勢力を拡大した背景には、日宋貿易で獲得した莫大な利益によるところも大きいのである。
1180年、清盛は大輪田泊に福原京を作り、遷都を行った。その理由としては、院や寺社勢力の影響が強い平安京を離れ、自分たちの本拠地に移すことでその力を削ごうとしたからである。しかし公家たちの反発が強く、以仁王の反乱など社会情勢が不安になったこともあって、1年も経たずに平安京に戻ることとなる。翌年、清盛は病に倒れてこの世を去るが、東大寺焼き討ちの仏罰や源頼朝をはじめとする源氏の裏切りに苦しめられながら絶命した「平家物語」の描かれ方と異なり、新しき都への夢を打ち砕かれた挫折による失意こそが彼の死期を早めたのかもしれない。
大河ドラマ「平清盛」
大河ドラマ制作50周年作品。大河ドラマ50作目なんて無かった。主演は松山ケンイチ。
源平合戦が題材となる作品は2005年の「義経」以来、清盛が主人公となるのは1972年の「新・平家物語」以来、40年ぶりとなる。「新・平家物語」の清盛が悪人ではなく一時代を築いた英雄として描かれる反面、平家物語の諸行無常・栄枯盛衰という従来の作風だったのに対し、本作では若き日の清盛が後に宿命のライバルとなる源義朝らと共に、貴族から蔑まれる中でエネルギッシュなバイタリティでのし上がっていく姿が重点的に描かれている。その点では、平将門を主人公にした、1976年の大河ドラマ「風と雲と虹と」に近い。
脚本は、落語をドラマにふんだんに盛り込んで高い評価を残した連続テレビ小説「ちりとてちん」の藤本有紀の書き下ろし。音楽はクラシックの現代音楽で活躍する吉松隆を抜擢、クラシックの作曲家が大河ドラマの音楽を務めるのは、1999年の「元禄繚乱」の池辺晋一郎以来である。チーフ・ディレクターの柴田岳志は、これ以前に「秀吉」「坂の上の雲」(第一部)などのヒット作を手掛けている。
スタッフ
- 作:藤本有紀
- 音楽:吉松隆
- 演奏:NHK交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団
- 時代考証:高橋昌明、本郷和人
- 風俗考証:二木謙一
- 衣装考証:小泉清子
- 殺陣・武術指導:林邦史朗
- 人物デザイン監修:柘植伊佐夫
- 演出:柴田岳志
キャスト
- 平清盛:松山ケンイチ
- 平忠盛:中井貴一
- 時子:深田恭子
- 池禅尼(宗子):和久井映見
- 明子:加藤あい
- 舞子:吹石一恵
- 平正盛:中村敦夫
- 平重盛:窪田正孝
- 平時忠:森田剛
- 平忠正:豊原功補
- 平家盛:大東駿介
- 平頼盛:西島隆弘(AAA)
- 経子:高橋愛
- 平家貞:中村梅雀
- 平盛国(鱸丸):上川隆也
- 伊藤忠清:藤本隆宏
- 兔丸:加藤浩次
- 源義朝:玉木宏
- 源頼朝・語り:岡田将生
- 源為義:小日向文世
- 由良御前:田中麗奈
- 常磐御前:武井咲
- 北条政子:杏
- 源為朝:橋本さとし
- 源義平:波岡一喜
- 鎌田通清:金田明夫
- 鎌田正清:趙珉和
- 武蔵坊弁慶(鬼若):青木崇高
- 後白河天皇(雅仁親王):松田翔太
- 白河法皇:伊東四朗
- 鳥羽天皇:三上博史
- 崇徳天皇:井浦新(ARATA)
- 待賢門院璋子:壇れい
- 美福門院得子:松雪泰子
- 建春門院滋子:成海璃子
- 祇園女御(乙前):松田聖子
- 堀河局:りょう
- 藤原忠実:國村隼
- 藤原頼長:山本耕史
- 藤原忠通:堀部圭亮
- 信西(高階通憲):阿部サダヲ
- 藤原信頼:塚地武雅
- 藤原家成:佐藤二朗
- 藤原成親:吉沢悠
- 西光(藤原師光):加東虎ノ介
- 佐伯景弘:温水洋一
- 西行(佐藤義清):藤木直人
関連動画
関連商品
関連項目
外部リンク
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ページ番号: 4793296
リビジョン番号: 1538217
読み:タイラノキヨモリ
初版作成日: 12/01/01 20:00 ◆ 最終更新日: 12/05/25 20:53
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