成歩堂(なるほどう)みぬきとは、CAPCOMのゲーム『逆転裁判』シリーズに登場する架空の人物である。
愛称は『みぬきちゃん』。
概要
初登場は『逆転裁判4』で、同作のヒロイン。笑顔を絶やさない美少女魔術師で一人称は『みぬき』。
成歩堂なんでも事務所所属の『或真敷(あるまじき)』の血を引くマジシャンで、水色のシルクハットにマントといったそれらしい恰好をしている。髪はミドルヘアに見えるが、実は後ろで束ねたロングヘアである。
『成歩堂なんでも事務所』というふざけた個性的な事務所名は彼女が考案したもの。
前作の主人公である『成歩堂龍一(33)(以下《成歩堂》)』の娘(15)という衝撃的な設定を引っ提げて登場したが、後に8歳の時に引きとられた養子であると判明した。
血の繋がりは無いが親子仲はかなり良い、というか成歩堂が親馬鹿すぎる。
成歩堂のことは『パパ』と呼ぶ。(成歩堂が「いつかはぼくのコトを”パパ”って呼んでほしいな」と言ったところ「じゃ、パパ!」と即呼ばれるようになった)
明るく無邪気で好奇心旺盛、天然なのか分かっているのかは不明だがかなりの毒舌家でもある。
また、歴代ヒロインの中でもかなり頭が切れる方。
度胸も据わっていて『5』でピンチに陥ったときも冷静に状況を判断し行動した。
しっかり者で成歩堂の入院時は散らかった彼のベッドの片づけをしたりしていたが、肝心の事務所は彼女の小道具でごちゃごちゃに散らかってしまっている。弁護士が増え法律事務所要素が強まった『5』でも小道具が片づけられることはなく、むしろ彼女以外の私物が増えたことにより余計ごちゃごちゃしている。そしてたまに来る綾里春美以外は誰も片づけようとしない。
『6』でも成歩堂の過保護っぷりは一部で垣間見る事が出来る。
また、『6』ではマジックショーの準備を度々王泥喜に手伝わせていた事が判明。
ほかにも彼女のマジックショー用の小道具が事務所内でそのまま家具扱いされていたこともわかった。
マジシャンとしてのプライドを持っており、事件の根幹にかかっていたとしてもマジックのタネは絶対に教えてくれない。教えてくれたとしても絶対に誰にも教えないという条件付きである。
相手が嘘をついたときなどに動揺して出るクセを『みぬく』能力を持つが、彼女の能力は王泥喜のものより弱い。
成歩堂が無敗のポーカープレイヤーとして活動していた頃は、大勝負の時に彼女が相手のクセをみぬいてヒントを与えていた。
その他の能力としてマジックで物を消してしまう、百発百中の投げナイフなどがあり、『5』ではどちらも実用的(?)な使われ方をした。
ビビルバーという店でマジックを披露しており、王泥喜はその助手をすることがあるらしい。
ちなみに御剣は成歩堂と一緒に彼女のマジックを見たことがあるようだ。
或真敷一座
みぬきの祖父『或真敷天斎(てんさい)』が座長を務めていた有名なマジシャンの一座。
現在判明している所属メンバーは天斎・ザック・バラン・ユーミ・Mr.メンヨーの5人。
徹底したプロ集団でマジックの技術はホンモノである一方、その強いプロ意識故に一座内ではたびたびトラブルも起きていたようである。
『ある事件』が起きて以来表舞台から姿を消したが、みぬきやバランの活動により再び或真敷の名が知れ渡るようになった。
そして『6』ではみぬきを含む或真敷一座のマジックショーが開催されるが・・・
逆転裁判4での成歩堂みぬき
『成歩堂芸能事務所』の所長として登場。
たった二人の所属タレント(もう一人はピアノの弾けないピアニストの成歩堂)のうちの一人。
収入はあまりよろしくないらしく、成歩堂曰く「どっちかがコケると、みんなが路頭に迷う」。
弁護士である王泥喜法介の加入後は『成歩堂なんでも事務所』と事務所名を改めた。
その名前のせいで『5』時点では芸能事務所兼法律事務所というより便利屋のようになってしまっている
その後は王泥喜の助手として共に行動するようになり、王泥喜に『みぬく』能力があることを教える。
第2話で牙琉響也と出会ったことにより彼のバンド『ガリューウエーブ』のファンになり、
裁判の帰りにアルバム12枚とライブビデオ15本を一気買いしている。
(代金についてはお小遣い15年分を前借りした)30になるまで貰うつもりだったのか
ちなみに成歩堂が被っているニット帽は彼女からのプレゼントである。
逆転裁判5での成歩堂みぬき
成歩堂が弁護士に復帰した為所長の座を彼に譲ったが、事務所の『影の所長』だという噂があるらしい。
高校に上がった後もマジシャン業を続けており、今作では彼女の得意芸の一つ『マジック・パンツ』に専用モーションが用意された(が、同時に『ぼうしクン』は見られなくなってしまった)。
第2話には友達である天馬ゆめみが登場し、交友関係が少しだけ明らかになった。
ヒロインからは降板したが、第5話では成歩堂のパートナーとして共に行動する場面がある。
逆転裁判6での成歩堂みぬき
エンターテイメントの登竜門『トロンプ・シアター』にて念願のマジックショーの開催が決定される。
しかしリハーサル中に共演者のMr.メンヨーが命を落とす事故が発生。
しかもよりによって成歩堂不在のタイミングである。
事故の責任を問われ逮捕され、更に殺人事件の容疑者となってしまった。つまりは第2話の被告人。
絶体絶命のピンチに、成歩堂から事務所とみぬきの事を託された王泥喜は、その期待に応えるべく事件の真相を追うために奔走する。
彼女が人前で涙を見せず、いつも笑顔を絶やさないでいる『理由』が明かされる。
得意芸のマジック
マジック・パンツ
パンツに物を入れ、消したり出したりするマジックで、小道具の名前も同じ(4の証拠品名は『みぬきのパンツ』)。
『5』ボイスドラマ『逆転のアニマルサーカス!?』では『なんでも出てくる青いパンツ』と『なんでも消してしまうピンク色のパンツ』の二種類が登場した。
ゲーム本編で登場したのは青色のみで物を消すのもそれで行っており、消えた物の出現場所もパンツの中とは限らない。
王泥喜からは『パンツ芸』と呼ばれているが、みぬきはその呼び方を快く思っていない様子。
『4』の第2話ではとある人物によって盗難被害に遭っており、事件解明の鍵となった。
ぼうしクン
「ぼうしクンです。よろしく。」
折り畳み式(?)の腹話術人形で、恐らく木製。みぬきの後ろから突然現れ、彼女の帽子を取って自分の頭に乗せる。みぬきが後ろで腕を動かすと口がパカパカと動き、それに合わせて腹話術をする。
残念ながら『5』で彼(?)と話すことはできないが、DLCの王泥喜の私服コスチュームの鞄には、ぼうしクンを模した人形が付いている。
『6』でも登場。
このときは腹話術人形ではなく、ワイヤーでステージ上を飛び回るショーのキャラクターの一人としての登場だった。
過去・家族について
この先、『逆転裁判4』と『逆転裁判6』の重大なネタバレがあります。ご注意ください。
みぬきの実父は成歩堂が弁護士バッジを失う原因になった裁判の被告人で天斎の弟子である『或真敷ザック/本名:奈々伏影郎(ななふしかげろう)』(事務所に掛かっている写真の人物)
その裁判の日、当時8歳だったみぬきはとある人物に「アタマのトガった、青い服のオジちゃんに渡してくれ」と頼まれ、ある証拠品を成歩堂に届ける。しかしそれはねつ造された不正な証拠品だった。
ねつ造された証拠を提出してしまった成歩堂は弁護士バッジを剥奪され法曹界を去る。そしてザックはみぬきの手を借り裁判所から逃走。行方不明となる。身寄りのいないみぬきは成歩堂の養子となった。
その7年後、ザックはみぬきへマジックの興行権を譲渡させる『権利譲渡書類』を渡すために成歩堂の前に再び姿を現し、その後とある人物によって殺害される(第一話の被害者『浦伏影郎』はザックの偽名)。
そのことが数か月後の裁判で明かされるのだが、みぬきは涙を見せなかった。
みぬきの母親は『或真敷天斎』の娘『ユーミ/或真敷優海(ゆうみ)』。ザック・バラン(ザックの弟弟子)とともに或真敷一座の一員として活動していたがショーのリハーサル中の『事故』でこの世を去ってしまった。
‥‥‥と思われていたが後に死亡したのではなく視力と記憶を失い行方不明になっていたことが判明した。
優海とザックの結婚は再婚であり、最初に結婚したのは或真敷一座に客演して知り合った旅芸人の男で、その際に一時的に一座を去った。
しかし結婚相手の男は結婚して一年も経たないうちに異国で起きた大きな事件に巻き込まれ命を落としてしまった。
彼との間には子供を一人授かっており、その子供が王泥喜法介である(つまりみぬきと王泥喜は異父兄妹)。
優海は一人帰国(王泥喜が夫と共に命を落としたと思い込んだ可能性が高い)、一座に復帰した。
王泥喜の腕輪は一座を離れていた時に優海が与えたものである。
『みぬく』能力は優海も持っており、その能力は或真敷家特有のもので能力の補助をする『腕輪』は或真敷家に代々伝わるもの。
視力と記憶を失った優海は、気がついたときにはレストランで歌を歌っていたという。
その後、『ラミロア』として活動を始め、世界的に有名な歌姫となった。
第3話の後、手術によって視力を取り戻し、第4話の終盤で記憶も取り戻した。
王泥喜とみぬきが兄妹だと知っているのは、現時点ではラミロアと成歩堂の二人だけである。
しかし、『6』のエピローグを見ると彼ら兄妹がお互いの正体を知る日は近そうである。
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