「戦争のはらわた」とは、1977年公開のサム・ペキンパー監督の戦争映画『cross of Iron』の邦題である。
→Cross of iron
・・・・・・。
「戦争のはらわた」公開から30年以上経過しているが、いまだに邦題タイトルは不評である。そのためファンは原題の「Cross of Iron」と呼ぶことがおおい。
サム・ライミ監督のホラー映画『死霊のはらわた』(1984年)とは関連性がまったくない。
日本・西ドイツ(当時)ではヒットしたものの、米・英では興行的には成功を収めたとは言いがたく、不振に終わった。このため「枢軸映画」とも揶揄された。ドイツ版は全編独語に吹き替えられている。メインキャストのうちジェイムス・コバーンやジェイムズ・メイスン、デビッド・ワーナー以外はドイツ人俳優(シュトランスキー大尉役のマクシミリアン・シェルはオーストリア人)のため、吹き替えは基本的に本人があてている。
制作中から資金難に見舞われ、完成したのが奇跡とまで言われた。俳優陣へのギャランティーを支払った後、ユーゴ側関係者へのギャランティー支払いに苦慮することとなった。これがため、ペキンパー監督への「戦争のはらわた」次回作のオファーも、嫌気がさし了承されなかったと言われる。
西ヨーロッパ戦線を舞台にした『戦争のはらわたⅡ 戦場の黄金律』が存在するが、これは本作の大ヒットを受けた西ドイツ側が(前述のとおりオファーを持ちかけたものの断られたため)独自に制作したもので、サム・ペキンパー監督とも本作とも直接関係なく、しいて言えば「スタイナー」という名前のドイツ軍人が出てくることだけである。
ワーナーホームビデオからレーザーディスク版が、バンダイビジュアルからDVD版が発売されていたが、現在はこのどちらも生産・発売中止となっており、プレミア価格になってしまっている。
一日も早い再発売が望まれた甲斐あって、2010年8月、ジェネオン・ユニバーサルよりDVDが再版された(ただし字幕翻訳はバンダイビジュアル版と異なっているとのこと)。
- 6
- 0pt