攻撃機単語

コウゲキキ
1.4千文字の記事
  • 3
  • 0pt
掲示板へ

攻撃機とは、軍用機の分類の一つ。対地・対艦攻撃を主任務とする。

概要

攻撃機の厳密な定義及び爆撃機戦闘機との区分ははっきりしていないが、現代ではおおむね爆撃機よりも小戦闘機とほぼ同じ程度の機体規模を持ち、地上・上の標に対する戦術的な攻撃を行うものをいう。

アメリカ軍では、A(Attcker)の機種分類が行われているが、最近の戦闘機マルチロール(多用途)化にともない、純な攻撃機と呼べるものは退役しつつある。各軍においては単一の機種が任務に応じた兵装を搭載し、制戦闘や対地・対艦攻撃を行うのが一つの趨勢である。結果、戦闘機と攻撃機、戦闘爆撃機/戦闘攻撃機の分類はあいまいなものとなりつつある。

地上標に対する近接航空支援に特化した攻撃機としては、A-10が挙げられるが、こうした純な対地攻撃機はアメリカ軍でもある意味特異な存在で、F/A-18F-16F-15Eといったマルチローを持つ戦闘(攻撃)機が実際の対地攻撃任務の軸を担っている。米軍ではその他、輸送機改造したAC-130海兵隊VTOL機AV-8Bといった攻撃機を運用している。また、戦闘機を示すF(Fighter)のナンバーが与えられながら実際はほとんど攻撃機としてのみ運用されたF-111F-117のようなケースもあり、なおさら分類を複雑にしている。

日本航空自衛隊)でも対艦・対地攻撃を行う航空機を運用しているが、「攻撃」と言うニュアンスを嫌って「支援戦闘機」と呼んでいた。「要撃戦闘機」と対される用で、運用思想上、来する敵上陸部隊を撃破するためのミサイルを用いた対艦攻撃が重視されており、過去にはF-1現在F-4EJとF-2がその任に当たっている。F-1及びF-2は「支援戦闘機」としてFの符号が与えられているが、その主任務が対艦攻撃であることからしていわゆる「攻撃機」に該当すると言われる。ただし、F-2はBVR(視界外射程)の対空ミサイルを運用するを持ち(F-1赤外線誘導の短射程ミサイルのみ)、対戦闘を行うことも考慮されているため、「対艦を重視したマルチロー戦闘機」であるとも考えられる。なお2005年度の新防衛計画大綱からは「要撃戦闘機」と「支援戦闘機」の区分が止され、どちらも単に「戦闘機」と呼ばれるようになった。

第二次世界大戦時[1]

第二次世界大戦では、軽爆撃機よりも小か、ほぼ同じ大きさでもより軽快に運動できる機体を攻撃機と呼んでいた(陸軍航空隊のA-26等)。

日本海軍では空母搭載機のうち、戦闘機偵察機を除いて、爆弾だけを搭載するものを艦上爆撃機(艦爆)、魚雷爆弾を搭載するものを艦上攻撃機(艦攻)と呼んだ。

米海軍の場合は爆弾を搭載して急降下爆撃を行う「ダイブボマー(dive bomber)」と、魚雷爆弾を搭載する「トーピード・ボマーtorpedo bomber)」に分かれていた。急降下爆撃機は構造強度の点から大きな魚雷を積むことはできなかったからである。しかし大戦末期になると急降下爆撃魚雷攻撃の両方をこなせる機体、AD-1(後のA-1)「スカイレイダー」が作られ、ここで初めて攻撃機(attacker / attack aircraft)の呼称が艦載機に登場し、以降の米海軍空母艦載機戦闘機偵察機、攻撃機という分類が固定した。

関連項目

脚注

  1. *兵器常識・非常識(下)」江謙介 並木書房 1998 p.372-375
関連記事

子記事

兄弟記事

  • なし

【スポンサーリンク】

  • 3
  • 0pt
記事編集 編集履歴を閲覧

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

攻撃機

15 ななしのよっしん
2018/07/30(月) 18:33:02 ID: +B+GGVPgbT
>>14
A-10ほど防御を固めても、AAMSAMには敵わないしね
A-29とか、民間人や政治家視点だと搭乗員の犠牲が出ないかどうか不安になる機体だと思うけど……
最近の民間人や政治家は一周回って人命よりもコスト優先なのかな?
👍
高評価
0
👎
低評価
0
16 ななしのよっしん
2018/08/17(金) 19:32:01 ID: WCYFUIeZFZ
A-10ほど防御を固めても落ちる時は落ちる→弾の届かない高高度から誘導攻撃以外ありえない→となるとA-10ほどの防御はいらない

こんなとこだろう。
A-29は結構ハイテク兵器を積める。
👍
高評価
0
👎
低評価
0
17 ななしのよっしん
2018/08/27(月) 21:53:44 ID: uS6vr51GW/
対空ミサイル搭載の戦闘機べて
陸の戦術標は歩兵とか戦車とか小さく脆弱なので、低速低で機とかロケットとかで攻撃する近接航空支援。なので偵察機とかヘリコプターとかも使われ、戦闘機より取り回しが利くイメージ
の戦術標は艦艇で、大きさが既にちょっとした地であり長射程の対空ミサイルを備える。対空ミサイルより大対艦ミサイルを遠くからできるだけ沢山打ち込みたいので積載重視で戦闘機より取り回しはめられないイメージ

ミサイル以前も攻撃機撃機は魚雷が積める以外は陸の軽爆撃機くらいの機体なので当然急降下爆撃機よりでかい。そもそも英語TorpedoBomber魚雷爆撃機だし
逆に陸の対地支援急降下爆撃よりさらに密着かつ軽便なのがめられる
👍
高評価
0
👎
低評価
0
18 ななしのよっしん
2018/12/27(木) 13:07:59 ID: ljsTdu22nZ
A-10中東砂漠で敵地上部隊イジメている映像とかよく見たけど、
あんなで余裕の飛行をしていると、
携帯SAMミサイルとかで狙撃されたら落ちるんじゃねと思うね
携帯SAMでも射程4kmぐらいは行けるっしょ

それで戦闘機爆弾を積んで高高度から攻撃するようになったと
👍
高評価
0
👎
低評価
0
19 ななしのよっしん
2019/07/10(水) 21:02:57 ID: 8BeRsEvKm8
アメリカの新軽攻撃機計画も中断だそうだな
脆弱で行動半径の狭い飛行機に対地用の電子装備山盛りってのも
なんだかバランスの悪い話しだし当然か
👍
高評価
0
👎
低評価
0
20 ななしのよっしん
2019/08/15(木) 08:21:16 ID: f4pPZAtbHb
>>19
の場合はプレデターやリーパーと役割が被りそうだしね
👍
高評価
0
👎
低評価
0
21 ななしのよっしん
2019/12/06(金) 17:39:57 ID: +B+GGVPgbT
>>19
へえ、結局中止になったんだ
>>20の言うように、軽攻撃機なら無人機でいいし、現行の無人機がこなせないような任務なら、高価な戦闘攻撃機を使えばいいというのはあるね。ニッチが小さすぎる気がするな
👍
高評価
0
👎
低評価
0
22 ななしのよっしん
2020/03/19(木) 22:52:10 ID: ep0wQUteyn
昔はF-5AA-4ミラージュ5、MiG-27スパロー運用可になる前のF-16とか
レーダーがない、あるいは簡易なレーダーでその時代では高機動の爆撃向け機材があったね。
ダムボム叩き込んでくるようなの。

現代の先進国軍隊に爆撃かけるなら全爆撃が必須で
高度なレーダーが必要になって過去レーダーい、簡易レーダーの高機動戦術爆撃用機材は存在意義がなくなった。
👍
高評価
0
👎
低評価
0
23 ななしのよっしん
2023/06/01(木) 06:33:41 ID: C5tuOf0C0S
ウクライナでは高価な戦闘機が温存されて基地の肥やしとなり、大UAV生存性が低すぎてそもそも前に出れない中で、有人攻撃機攻撃ヘリが最も危険な近接支援阻止攻撃に駆り出されているという逆転現

結局ガチ戦争じゃ人命もコストの内でしかないわけだ
👍
高評価
0
👎
低評価
0
24 ななしのよっしん
2023/06/15(木) 23:28:56 ID: f4pPZAtbHb
航空関連要員(特にパイロット)の養成自体が時間も費用も高コスト
何に乗せようが使い棄てたら高く付く
👍
高評価
0
👎
低評価
0