新スーパーロボット大戦とは、1996年12月27日に発売された『スーパーロボット大戦シリーズ』の1作品である。
概要
シリーズ初・全キャラが戦闘時に声付きとなった作品。また、それまでの第○次シリーズに代わる新シリーズとして制作されたため、全キャラクターやロボットが非SD(リアル頭身)、ユニット能力を大きく変化させる特殊能力など、斬新かつ意欲的な新システムや戦闘デモの演出が見られる作品であった。
シリーズ総監督の阪田雅彦が「魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL」に注力するため、今回は不参加。代わりに、過去作ではプログラムを担当し、ウィンキーソフトの現社長でもある高宮成光が脚本を担当した。
突っ込みどころ
- 「な、なに!!獣士が精神コマンドを使った?」「聞けぇ!わしはこの星の者ではない。」などの台詞。
- 全体的にシナリオが唐突。戦闘もなくいきなり滅び吸収合併される勢力が出たりする。
- 宇宙編ラスボスの死に方があまりにも間抜けすぎる。
途中で地上編と宇宙編の2つに分岐するのだが、この両方を通らないとレイズナーやガンダムWなどのシナリオが把握できない、SRXと真ゲッターロボが両方のシナリオにいるために2つが平行した話として矛盾している。一応、これは作中の会話でもメタネタとして発言している。
上記にもあるように、Gガンダムの「東方不敗マスターアジアが実は宇宙人」という原作をまるっきり無視した設定、リュウセイ・ダテをはじめとするオリジナルキャラの性格が問題となった。
また次回作への伏線を残すかのように退場した勢力やキャラが、隠しマップ(真の最終話)で投げっぱなしするかのようにぞろぞろと現れる。最終ボスも「デビルガンダムに乗り死者をも復活させる能力を得たゴステロ(レイズナーのキャラ)」というものである。ただし、ウィンキー時代は「ヴァルシオンに乗ったシロッコ」「ライグ=ゲイオスに乗ったドン・ザウサーとコロス」というように、版権キャラが原作のものではない、オリジナル機体に乗るというのは珍しくなかった。
ロードが長い、取説にある「カウンター」と「連続攻撃」という技能がゲーム中に存在しない、プレステの特定の型番でMAP兵器を使うとフリーズする、といった仕様やバグが多いといった点も問題視されている。
新スパロボの良いところ
しかし、良いところも結構ある。今では当たり前のことでも、新スパロボで初めて出てきたものは多い。
- リアル頭身なのでユニットがSDに比べカッコいい。
- カットインがデカい。
- 実は一部ちょっと動いてたりする。
- その他戦闘デモ演出も進化。
- 味のある敵ザコメカ。
- 任意発動で機体をパワーアップさせる能力が登場。
三角関係
スパロボシリーズで三角関係というと、まずアムロ・レイが挙げられる。
他のシリーズだと、『機動戦士Zガンダム』のベルトーチカ・イルマ、『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』のチェーン・アギとの三角関係が見られるアムロだったが、本作ではベルトーチカがいないため、ようやくチェーンだけとイチャイチャできるか…と思いきや、なんとバンプレストオリジナルキャラクターであるアヤ・コバヤシがアムロに好意を寄せているため、アムロ、チェーン、アヤという謎の構図が出来上がってしまった。
あとは…『無敵ロボ トライダーG7』の砂原郁絵を巡る、同作品の木下藤八郎とバンプレストオリジナルキャラクターのリュウセイ・ダテというこれまたよく分からない構図ぐらいか。こっちは上記ほど濃くはないが。
参戦作品
- 超獣機神ダンクーガ
- 蒼き流星SPTレイズナー
- 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
- 機動戦士Vガンダム
- 機動武闘伝Gガンダム
- 新機動戦記ガンダムW
- 無敵ロボトライダーG7
- マジンガーZ
- 真ゲッターロボ
- 超電磁マシーン ボルテスV
- 大空魔竜ガイキング
- 勇者ライディーン
- 超機大戦SRX
シリーズ初参戦となるのは、『蒼き流星SPTレイズナー』、『新機動戦記ガンダムW』、『無敵ロボトライダーG7』、『超電磁マシーン ボルテスV』、『大空魔竜ガイキング』の5作品。『機動戦士Vガンダム』と『機動武闘伝Gガンダム』は携帯機作品の『第2次スーパーロボット大戦G』には登場していたが、本作出演で据え置き作品には初参戦となった。また、オリジナルは『魔装機神サイバスター』に代わり、『超機大戦SRX』が参戦。現在もOGシリーズで活躍するSRXの初登場であった。
なお、真ゲッターロボは厳密に言えば『ゲッターロボ號』(漫画版)からの参戦である。この作品のキャラクターが出ているスパロボは現在でもこの新スパロボのみだが、アニメ版はもちろんのこと漫画版にも車弁慶は登場していない。
また、ガンダムWはゲームの制作期間と放映期間が被っていたため、ストーリーにはほとんど絡んでこない。ヒイロとゼクスとリリーナしか出てこない。
全体的にマイナーな感はあるが、この後もシリーズが続いていれば、ボルテスVとコン・バトラーVの競演やマジンガーZ対暗黒大将軍の再現、世紀末救世主伝説SPTレイズナーの再現などが見られたのかもしれないと考えると、それまでのシリーズと比べて悪いものでもない気がしてくる。
スペシャルディスク
ロボット図鑑や人物名鑑、設定資料のほか、戦闘デモを任意のキャラ・武器・地形・ダメージ量などを設定して見ることが出来るフリーバトル、カラオケモード、おまけマップなどが楽しめる。
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