新本格とは、綾辻行人のデビュー以降ブームとなった本格ミステリ作品および作家のこと。
概要
戦後、松本清張に代表される社会派推理小説が台頭し、「嵐の山荘」「絶海の孤島」「謎の屋敷と胡散臭い住人」「暗躍する殺人犯」「名探偵」のような人工的な舞台・モチーフを用いた古典的な本格推理小説は下火になっていた。
そんな中、数少ない本格推理小説の書き手として名声を得ていた島田荘司の肝いりで、1987年に綾辻行人が『十角館の殺人』でデビューすると、折原一、歌野晶午、法月綸太郎、有栖川有栖、我孫子武丸、北村薫、山口雅也などの作家がその後を追うように続々とデビューを果たし、本格推理小説の人気が復興した。その中で、綾辻のデビューを仕掛けた講談社ノベルスが発明した、これらの本格推理小説を総称するレッテルが「新本格」である。
大雑把に言えば、綾辻行人以降にデビューした本格ミステリ指向の作家、およびそれらの作品が新本格。ただし、それ以前から活動していて新本格ムーヴメントに大きな貢献を果たしている島田荘司や笠井潔も含まれる場合がある。
現在では発祥から20年以上が経ち、新本格ムーヴメントの全盛を担った作家たちの発表ペースが落ちたり、別ジャンルに移ってしまったり、そもそも本格ミステリ指向の新人作家があまり出てこなくなったため、すっかり下火気味で「新本格」という言葉自体、歴史用語と化しつつある。
ちなみに代表的な新本格作家はほとんどが講談社(講談社ノベルス)か東京創元社からデビューしている。これは本格ミステリを出す出版社がこの2社と光文社、原書房ぐらいしか無かったため。仕掛け人である講談社ノベルスが新本格の総本山であり、東京創元社デビューの作家も大抵の場合は講談社ノベルスで作品を発表したことがある(例外は加納朋子、近藤史恵など)。新本格後期には光文社が「Kappa-One登竜門」というメフィスト賞の後追い的な賞を創設し、石持浅海、東川篤哉などを送り出した。
そういえば新伝綺って何だったんだろう?
特徴
本格と新本格の違いは綾辻行人の有無という大まかな区切りがあるが、作風としては
- “名探偵、皆を集めて「さて…」と言い”に代表される、ミステリお決まりの被疑者「たち」と探偵の対峙があまり無い
- 読者に対し推理に値する十分な証拠を与えない(第一世代を除く)
- 職業探偵の探偵役が少ない
- 何かみんなキャラが濃い
という特徴がある。特に二番目は本格好きからしてみればアンフェアとしか言えない要素である。
ニコニコ大百科に記事のある新本格作家
- 芦辺拓
- 綾辻行人
- 有栖川有栖
- 石持浅海
- 乾くるみ
- 歌野晶午
- 加納朋子
- 北村薫
- 北山猛邦
- 京極夏彦
- 黒田研二
- 古処誠二
- 島田荘司
- 殊能将之
- 清涼院流水
- 貫井徳郎
- 法月綸太郎
- 深水黎一郎
- 古野まほろ
- 麻耶雄嵩
- 汀こるもの
- 森博嗣
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関連項目
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読み:シンホンカク
初版作成日: 09/10/08 03:00 ◆ 最終更新日: 11/07/19 12:36
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