『月の光 〜沈める鐘の殺人〜』とは、2002年5月23日にビクターインタラクティブソフトウエア(現:マーベラスインタラクティブ)から発売された、プレイステーション2用のゲームソフトである。
正式名称は「赤川次郎 月の光 〜沈める鐘の殺人〜」。その名の通り赤川次郎の小説「沈める鐘の殺人」を原作としている。
2008年11月6日にはニンテンドーDS版も発売されている。
概要
主人公が教師として赴任する全寮制女子高「鐘園学院」と、その付近で起こる様々な事件を解き進めていく、サウンドノベル形式のアドベンチャーゲームである。
シナリオは章で分かれており、選択肢によっては「終」となって次の章に進めない状態(いわゆるバッドエンド)になる。例外はあるものの、「続」で終わる選択をしないと先に進めない。
「終」になる分岐は結構多く、エンディング埋めは作業になりがち。また、正規ルート(いわゆる本筋)はあるが、選択肢によって様々なルートに変化する。
隠し要素も含まれており、キーワードが現れたシーンで「七不思議ボタン」というのを押すことで隠しの「七不思議シナリオ」がプレイできる。
非常に怖い。人体模型がとくにヤバい。でも高田事務長もあるシーンではんぱねぇ姿を晒すので心臓注意。
あらすじ
季節は秋。主人公は山奥の寄宿制の女子高『鐘園学院』に教師として赴任すべく、バスで学院に向かっていた。
バスを降り、紅葉坂なる坂を上り、学園へと向かう。その途中で悲鳴を聞きつけ、池で溺れている少女を助ける事となった。何をしていたのかと事情を尋ねようとしたその時、何処からか悲しげな鐘の音が響き渡る……
登場人物
- 主人公(小牧忠男/迎三千代) ※デフォルトネーム
この物語の主人公。男女を選択できる。
失恋のショックから勤めていた学校を辞め、鐘園学院に赴任してきた。担当は世界史。赴任当日、池で溺れていた学院の生徒・爽香を救助し、縁を結ぶ事となる。 - 古谷公子/古谷公司 ※デフォルトネーム
主人公の性別に対し、必ず異性となるパートナー。
鐘園学院の教諭。担当は国語。主人公の事を気にかけ、サポートしてくれる。多少変人だがいい奴。実はええとこの御令嬢or御曹司。 - 元恋人(迎三千代/小牧忠男) ※デフォルトネーム
主人公の元恋人。名前は対になる主人公と同じになる。
主人公とつきあっていたが、その前の恋人とのトラブルが原因となり、別れることとなった。しかし諦めきれず、学院に現れて復縁を求める。
鐘園学園関係者
- 中沢爽香
鐘園学院の生徒。3年A組。池で溺れていたところを主人公に助けられた。理由は明らかにしないが、池で何かを探しているらしい。
目の覚めるような美少女で、大人びておっとりした性格。ただしトラブルに巻き込まれやすい体質。 - 岡江多美子
鐘園学院院長で、前院長の妻。夫の死後、学院を守っている。
物腰の柔らかい淑女で、生徒や教職員たちからも尊敬されている。リーダーシップもあり、主人公も何かと世話になる。 - 岡江克二
多美子の息子。初対面から主人公に上から目線をかますなど、お世辞にも人格者とは言い難い。一方で母には頭が上がらない。 - 高田百合
鐘園学院の事務長。多美子とは旧知の仲であり親友。おおらかな性格のおばさん。ストレス解消に、甘味喫茶でおしるこを食べる習慣がある。 - 杉本結貴
鐘園学院の教諭。担当は理科。どことなく影がありミステリアスな男性。普段は理科室にいるが、主人公を気にかけて手を貸してくれる事も。 - 大井俊治
鐘園学院の教諭。担当は社会科。多美子に救われた事があり、恩返しとして学院で働き続けている。 - 岡江正次
鐘園学院の前院長。多美子の夫、克二の父。
20年前、学院で起こった『鐘の盗難事件』において、鐘を盗もうとした犯人に立ち向かい、池に落ちて死亡。今でも池の底には鐘と彼の死体が沈んでいると言われている。 - 草壁務
鐘園学院の教諭。主人公の赴任直前、鐘楼から転落死した。自殺と判断されているが……?
警察関係者
- 成田謙一郎
武蔵平警察署の刑事。草壁の自殺をきっかけに主人公と知り合った。独自に事件を推理し捜査するタイプ。主人公にも気さくに接し、時には危機を救ったり、手がかりを与えたりする。 - 尾形祐介
成田の部下で、成田を非常に尊敬している。 - 小島和広
葉月中学校前の交番に勤める巡査。かつては内藤とのコンビで、ラグビー選手として有名だった。 - 内藤修介
葉月中学校前の交番に勤める巡査。内藤とは同期かつ腐れ縁。
その他
- 須崎美佐子
草壁の婚約者。草壁の自殺を疑い、知り合った主人公に協力を求めた。慎ましい仕事の割にマンション暮らしなど、身の丈に合わない所が目立つが…… - 狭山一夫
主人公が偶然目撃した、学院を狙う謎の男。院長とは何かしらの因縁があるらしく、弱みを握っている様子。
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関連項目
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