来主操(くるす みさお)とは、アニメ映画「蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH」の登場人物である。
概要
竜宮島に漂着した軍艦の内部、赤い液体で満たされた結晶柱の中で眠っていた少年。
正体はスフィンクス型フェストゥム。身体は人間のレプリカで染色体がなく、読心能力を持っている。少年の姿と名前は同化した相手のものではなく、「来主操」は操の存在を皆城総士の知識を使って表現したもの。
所属するミール(蒼穹作戦で砕かれた北極ミールから独立したミールの一つ)からの使者として竜宮島と和平を結びたいと言い、戦いを止めさせこれ以上痛みを増やさないために、北極ミールに痛みと死の恐怖を教えた竜宮島のコアと操自身の同化、そして人類軍や他のミール相手の共同戦線が望みであることを伝える。
操のミールは元々総士を介し生命について学ぼうとしていたが理解不足で上手く「生まれる」ことが出来ず、そんな中で人類軍の核に焼かれ痛みに苦しみ、新しく生まれることを拒んでいた。
事実上の無条件降伏と戦争の強要に、当然ながら竜宮島側はこれを拒否し、操のミールと対立することになる。
純粋なフェストゥムでありながら、空を綺麗だと思ったり、その感覚を共感できた総士を守ったりと異質な存在。無邪気で子供っぽい性格で、総士に関することを知りたがる。また、犬に吠えられて怯んだり、カレーを美味しそうに食べたりなど、人間とほとんど変わらない様子を見せる。
フェストゥムとしてミールに従うが、空を綺麗だと思う感覚を理解できる存在である竜宮島の人間を消したくないという思いも持っている。
操との対話を任された真壁一騎にミールに抗うように言われるも、ミールの意思のまま、マークザイン内への封印から解き放たれ禍々しい姿へと変貌したマークニヒトに搭乗。マークザイン(一騎)と交戦することになる。
その後(ネタバレ)
マークザインをワーム・スフィアーで飲み込み本拠地である空母ボレアリオスに戻った操は、同朋の感じる痛みに苛まれて悲しみに暮れ、空を見ていたいと望みながらも、己の存在に耐えられず全てを消そうとする。大量のフェストゥムたちと共に島を襲撃するが、第二次蒼穹作戦で遊撃部隊に空母を襲撃され、苦痛にあえぎながら島の防衛に当たるファフナー部隊と交戦。マークドライツェン・マークジーベンを戦闘不能、マークフィアーを大破消失に追い込む。
しかし、マークフィアーらの攻撃による傷口からマークザインが復活。交戦する中で一騎に己の意思で選んだ思いをミールに伝えるよう説得され、さらにマークニヒトからも解放されたことで、操はついに戦いたくないという願いを叫ぶ。
その時、人類軍の核が投下され、ミールは対話を試みる日野美羽を同化しようとする。操はミールに彼女を消すなと叫び、マークニヒトから飛び出しスフィンクスA型種の姿になり、その身を賭して核爆発を受け止める。操の身体が灼かれていく中、一騎は操がかつて目にした蒼穹の光景を垣間見た。
核熱の余波の中、マークニヒトのコクピットに総士の姿が現れる。意識体となった操はミールを共に生まれるよう導き、操のミールは砕け散った。操の願いと美羽との対話で知った生命の循環によって生まれた、人の姿をした新たなコアを抱き、大気と化したミールと共に空母は海の向こうに去る。
操は総士の肉体を取り戻させ、同時に一騎の目も治していた。自分が新しく生まれる場所に、いつか一騎が来るかもしれない。その時、一騎に空が見えないのは悲しい。それが操の最後の思考だと、総士は一騎に伝えるのだった。
蒼穹のファフナー EXODUS
援軍であったはずの人類軍の攻撃を受け、苦難の旅を続けることを余儀なくされるペルセウス中隊とシュリーナガルの難民、そして島外派遣部隊。孤立無援の切迫した状況の中、エメリーと美羽は総士に「総士となら呼べるかもしれない援軍」の存在を示唆する。目覚めてくれるかは分からない。それでも僅かな希望の光には違いなかった。
旅を生き残った者と竜宮島との合流が目前と言うとき、アビエイター・クローラーの2体のアザゼル型が襲来。それぞれマークザイン・マークニヒトが押し留めるものの、人類軍の襲撃やミツヒロのパペット化、パイロットたちの同化現象の進行により戦況は悪くなっていく。
そんな中、新たなアザゼル型が姿を現す。巨大UFOのようなアザゼル型・フローターは、マークニヒトらを素通りし、乗っていた輸送機を墜とされた難民たちのところへ向かっていく。もう駄目かと思われたその時、フローターの金色の身体が砂のように崩れていき、中から現れたのは――空母ボレアリオス。美羽らの呼びかけによりボレアリオスミールのコアが目覚め、「援軍」として駆け付けたのだった。コアの少年の意思に従う無数のエウロス型と更なる援軍として現れた竜宮島のファフナー部隊により、難民たちは危機を脱する。
コアの少年は、スフィンクス型フェストゥムだった時と同じ「来主操」を名乗る。確かに姿は同じだが、コアとなった操は目覚めて間もないためか以前より無垢で無邪気かつフェストゥムに近く、援軍に来る代わりに美羽を同化しその力を得ることを望んでいた。そんな操に美羽は「世界中の皆が平和になって、誰も悲しくて痛くなくなったら自分を食べていい、それまでは自分たちを助けて」と言い、操はそれを了承する。
島に合流後は「楽園」にて織姫、甲洋、総士らと交流した。、海神島への上陸作戦にてカノンが乗っていたマークドライツェンに搭乗し周囲をスローモーションで認識するSDPを発現、エウロス型を率いて参加していた。第五次蒼穹作戦では甲洋・総士でアザゼル型の撃破や第三アルヴィスのコアに取り込まれかけた一騎を甲洋と共に救い出した。
関連動画
関連静画
関連項目
蒼穹のファフナーシリーズの登場人物 | ||
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竜宮島の子供達 | 一騎世代 | 真壁一騎 | 皆城総士 | 遠見真矢 羽佐間翔子 | 春日井甲洋 | 近藤剣司 | 小楯衛 | 要咲良 | 羽佐間カノン |
広登世代 | 堂馬広登 | 立上芹 | 西尾里奈 | 西尾暉 | |
零央世代 | 御門零央 | 鏑木彗 | 水鏡美三香 | |
特殊な存在 | 皆城乙姫 | 皆城織姫 | 日野美羽 | |
竜宮島の大人達 | 真壁史彦 | 遠見千鶴 | 溝口恭介 | 小楯保 | 西尾行美 | |
人類軍 | ヘスター・ギャロップ | ジョナサン・ミツヒロ・バートランド ビリー・モーガン | ウォルター・バーゲスト | キース・ウォーター |
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フェストゥム | 来主操 |
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