東京メトロ16000系とは、東京メトロが保有する通勤型電車である。
概要
最新の技術を採り入れ、千代田線の次期主力として21世紀を担う地下鉄電車。2010年に落成し、同年11月4日より営業運転を開始した。
登場から40年が経過しなお活躍を続ける6000系の置き換えとして登場した。
千代田線には1992年に06系が配備されたが、6000系と併用されるため1本のみの製造にとどまった。16000系は第一段階として16編成が用意され、6000系のチョッパ制御器の編成と順次交代していく。
車両の設計は副都心線向けの10000系を基本とする。肩がRを描く車体断面や、中央の非常扉に大型の三次曲面ガラスを組み合わせた前面のデザインなどに共通点を見出すことが出来る。
ただし、前面の貫通扉に関しては2011年度の増備車から左側にオフセットした形に変更され、2015年度導入の4次車からは帯の白色が黄色に変わった。
また千代田線・常磐線を走る車両としては珍しく、幕板部(窓上)に帯を貼付した。JRでは常磐線快速との誤乗を避ける目的で、緩行にこの帯は貼らないこととされてきた。この掟破りのお陰で丸い車体肩がいっそう強調され美しい。
車内はドア鴨居部に車内情報装置(LCD)を2面設置し、右側は出口や乗換路線などの案内を、左側は各社CMを提供する。営業初日は猫物語白のCMだった。
また座席はより柔らかく幅が広げられ、袖仕切りが透明な新しいタイプとなり快適性が向上。つり革や荷棚の高さも下げられている。
先進的な取り組みとして、永久磁石同期電動機(PMSM)を主電動機として採用した。これは誘導モーターの回転子を永久磁石を組み込んだものに置き換えた交流モーターで、営業用の鉄道車両の動力としては01系での試験、02系更新車での採用に続き、日本で3例目にあたる。2017年度の6000系置き換えに向け、37編成が落成する予定であるため、今後はより身近に先端技術に触れられることだろう。
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