東京皇帝☆北条恋歌とは、角川スニーカー文庫より発売されているライトノベルである。全13巻。
著者は竹井10日。イラストは10巻までは要河オルカが担当していた。なお、11巻より高階@聖人が担当。(詳細は後述)
東京帝国・東京皇帝について
北条恋歌(16)は、東京皇帝である。
東京皇帝とは、北西は奥多摩から、東は江戸川区、南は伊豆・小笠原諸島にまで広がる総面積2187.58平方km、総人口1300万人強の、独立国家・東京帝国の頂点に立つ統治者である。
立法・行政・司法・軍事・民生の全てを支配する絶対的統治者にして、帝政・東京の国家元首たる北条恋歌は、北条王朝の3代目……第3代東京皇帝なのだ。
(「東京皇帝☆北条恋歌 1」より引用)
概要
東京帝国を舞台に繰り広げられる帝国主義ラブコメ。東京帝国の設定は各巻頭にある、話の状況に合わせて若干変わることもある上記の紹介文から、現在の東京都とほぼ同じと思われる。上記の紹介文は引用した下にも書いた通り、1巻のもの。
この紹介文はその後に
…と続いて終わるのもお約束である。
このお話は恋歌、来珠、ゆかり子のVIP3人が皇泉学園に転校してきたところから始まる。
作品の特徴としてはパロディが多い、ハーレム、修羅場が多い、1ヶ所だけ突然文字が大きくなるなどの特徴がある。特に初期の頃はそこそこパロディネタが多かった。この他に、皇宮にある玉座の下に隠し通路など、どこかで聞いたことあるような感じのパロディネタも登場する。
このようにパロディネタの豊富さとギャグに定評があるが、全体を通してシリアス気味なシナリオの評価も高く、特にこれまでの伏線を一気に回収していった8巻の評価が高い。
ちなみに、同作者のライトノベル「ポケロリ」(角川スニーカー文庫・全2巻)と世界観がつながっていると思わせるような描写がところどころにみられる。
このほか、世界観を共有しているかは不明だが、同作者の他の作品でもこの作品に関連するフレーズが出てくることもある。
なお、この作品も竹井10日作品の例にもれず、竹井節などと評される独特の文章で書かれており、癖が強いので竹井作品を始めて読む人は少し注意が必要かもしれない。
ただし、これでも「10歳の保健体育」や「ここから脱出たければ恋しあえっ!」などに比べればマイルドな作品であるため、「彼女がフラグをおられたら」と同じく、竹井初心者向けの作品としておすすめ。
イラストレーターの交代について
9巻発売後、長らく新作が発売されない状況であったが、10巻あとがきにてイラスト担当である要河氏の都合であったことが明かされた。また、要河氏が現在仕事をするのが難しい状況であること、それに伴い11巻はイラスト担当を要河氏のお兄さんである高階@聖人氏に交代して担当してもらうことも明かされた。
ただし、11巻は作者が同レーベルの「ここから脱出したければ恋しあえっ!」最終巻を先に発売する予定なのでしばらくお待ちくださいと同シリーズ3巻あとがきで語っている。
コミカライズ版
かつて月刊コンプエースにて連載されていた、原作1巻のお話を中心に書かれた作品。タイトルは「東京皇帝☆北条恋歌」。コミカライズ化担当は綾見ちは、云熊まくの2名。
原作こそ紛れもなく「東京皇帝☆北条恋歌」だが、展開が非常に異なっている。そのため、本編から見た場合、コミカライズ版の世界はパラレルワールドに近い。また、原作にあった事柄でも描写が結構異なっている。
また、原作には登場しないオリジナルキャラクターとして平千福という女の子がいる。
ちなみに。コミカライズ版では来珠は最後までメインヒロインを務めているので、来珠ファン必読…かもしれない。
巻末にはおまけ漫画として、ザ・スニーカーへの出張版漫画と、本編6巻の全員記憶喪失時をモチーフにした「ファインストライカー一家物語。」という4コマ漫画が描いてある。
登場人物
皇泉学園に通う、ごく普通の学生であり、この作品の主人公。主人公なのだが、初期の頃は人物紹介で”存在する必要性を全く感じさせない素晴らしい主人公”などと書かれるほど空気キャラだった。
だが、一癖も二癖もある女の子たちに囲まれて影響されたからか、物語が進むごとに成長していき、だんだんと主人公らしくなっていった。でも、基本的に流されることに関しては東京帝国で右に出るものはいないと言われるほどの流され主人公。
実はバスケットボールが得意という一面がある。
本来は一般人なので、VIPである恋歌、来珠、ゆかり子と接点などできるはずもないのだが…。
(ネタバレ)恋歌のお見合い写真に一斗の写真が紛れ込んでいたことから来珠に一目惚れされ、婚約までしてしまう。
…その数年前に一度、ゆかり子とは接点ができていたのではあるのだが、本人たちは完全に忘れていた。
ちなみに、恋歌のお見合い写真に自分の写真を紛れ込ませたのは他ならぬ一斗の意思である。ただし、それが意図的であったということがわかり、かつ自ら紛れ込ませるよう指示するのは自身が初代皇帝・北条皇斗となってからである。
その時紛れ込ませた写真は、北条皇斗の即位式に撮られたものなのでその写真に写っていたのは厳密には一斗ではないのかもしれない。
前述のとおり、実は初代皇帝・北条皇斗と同一人物であるが、皇斗の孫にあたる恋歌とは血のつながりがあるのかないのかはっきりしていない。
北条恋歌(ほうじょう れんか)…初登場:1巻
現在、東京帝国を統治している第3代東京皇帝である。物語スタート時点で16歳。ロングヘアーが特徴的な女の子。
…とこのように設定だけ見ればお姫様のようなキャラなのだが、実際はかなりのゆるキャラであり、本人いわく”ひこにゃんと張り合うのがお似合い”とのこと。また、かなりのオタクであり、ペルソナは1からプレイしていると語っているほか、パロディネタも得意とする。
皇帝ではあるが「ウボァー」は関係ない。ただし、皇帝がよく叫ぶ変な悲鳴としてパロディという形では使われている。ウボァー。
タイトルヒロインであるが、初期の頃はヒロインらしくないヒロインであった。最近ではメインヒロインらしくなってきており、活躍する機会も増えている。
ちなみに、見た目に反して隠れ巨乳であることが1巻あとがきなどで書かれている。
南徳原来珠(みなみとくはら くりす)…初登場:1巻
一斗の婚約者である女の子。天上天下唯我独尊を地で行く宰相であり、魔神宰相の異名を持つ。ツンデレ担当。
婚約者である一斗に対してはテンプレ通りのツンデレを見せる。べっ、別に一斗のために婚約を認めたわけじゃないんだからね!
…なのだが、最近は恋歌や他の女の子がヒロインポジションに収まっていることも多いため、ヒロインとしての立場が非常に危うい。
実はその尊大な態度とは裏腹に精神的に追い込まれると弱い一面もある。また、貧乳であることも気にしている。かわいい。
ちなみに、悲鳴がかわいらしい、カレーの辛口が苦手など、普通の女の子らしいところも多い。かわいい。
(ネタバレ)前述のとおり、一斗の写真に一目惚れしたことがきっかけで一斗に半ば強引に婚約までさせてしまった。
…のだが、一斗が恋歌たちと仲良さそうに振る舞っていることで精神的に追い込まれ、弱気になった来珠は、自暴自棄になり、自ら婚約を破棄している。これも現在ヒロインとしての立場が危うくなっている原因の1つである。
帝国軍最高司令長官であり、階級は元帥。家が侍の家系なので自身も侍であり、常に刀を持ち歩いている。ポニーテールが特徴的。
一斗に対してはしばらくは、親友である来珠の婚約者として接していたが、とある出来事から一斗に好意を持つようになる。
しかし、恋愛の面倒事は苦手としており、特に修羅場に弱い。修羅場に遭遇した場合はたいてい腹痛を引きおこし、おなかが痛くなる。それでも、一斗が好きという、ある意味では非常に面倒くさい人でもある。
おそらく、10巻でのとあるシーンの描写を見るに、隠れ巨乳の恋歌をも上回る巨乳であると思われる。
(ネタバレ)彼女が一斗に好意を持つようになった理由だが、一斗が幼少時代の自分の初恋の相手だったことに由来する。ただし、2人とも再会した当初はそのことを忘れていたのだが…。
一斗の妹。重度のブラコンを患っており、自室を自作した一斗グッズで埋め尽くしてしまうほどである。また、幾度となく一斗の部屋に侵入しては物をあさっていくため、一斗は自室に鍵を付けているが、夕鶴が鍵をドアごとバールのようなもので破壊してしまうため、鍵の意味がなくなってしまっている。
本来は成績優秀の才女であり、飛び級により兄である一斗よりも上の学年に所属している。また、生徒会では生徒会長をこなしている。お兄ちゃんに関係しない出来事についてはマトモなのである。
一斗たちと同じクラスの謎の美少女。普段は冷静沈着で寡黙といういかにもな文学少女。なのだが、九州まで恋歌を追いかけて行った来珠たちについて行く、シュノーケリングの免許を持っているなど、意外と行動的な一面もある。
一方で、非常にミステリアスな言動や行動をとることもあり、非常に謎の多いキャラである。
一斗たちと同じクラスの男子生徒。お調子者であり、初期の人物紹介で”主人公を遥かに上回るに主人公らしい言動を取るため、本編進行にとって非常に邪魔くさい”と書かれるほど主人公っぽいキャラだった。
…のだが、話が進むにつれて一斗が成長していったので、だんだんと出番がなくなっていってしまった。
意外と忘れられがちだが一斗を”カズちゃん”と呼んだのはストーリー上では彼が最初である。
1巻に柊つかさ級のたれ目…と書かれているのだが、10巻現在、本編での彼のイラストは一枚もないため確認できるのがコミカライズ版のみになっている。
(ネタバレ)8巻で自身が人型怪蟲であることを明かし、”怪蟲の女王”を倒しに来た一斗や四菜の前に立ちはだかる。機動魔法兵ニーズヘッグ<憤怒王>を操る四菜相手に善戦したものの、一瞬の油断からニーズヘッグの捨て身の攻撃を受け最終的に猪苗代湖へと沈んでいった。
ちなみに、彼は西暦2028年当時、意識不明の重体だったのだが、おそらく怪蟲化によって命が助かったと思われる。後述の姉・雪絵も含めて怪蟲化の恩恵を最も受けた人物と言えなくもない。
一文字満貫(いちもんじ まんがん)…初登場:1巻
大人気特撮「学園機動ディノラディオン」の主役を務める俳優にして皇泉学園の生徒。一斗たちとは同じクラスである。
自らが演じるキャラクターに違わず非常に暑苦しい人物である。正義を愛する男。
(ネタバレ)…と、ここまでが表向きの顔。実際はこのような熱血漢ではない。
その正体は”黒騎士”と呼ばれるデルタ騎士団の一員であり、一文字満貫というのは偽名である。
ただし、そのことを知っているのは関係者を除けば恋歌くらいなので正体がばれずに済んでいる。
巴御劔(ともえ みつるぎ)/ウィガレム・オーヴァーロード…初登場:1巻
聖騎士王の異名を持つ、聖デルタ王国の王。名前こそ最初期から登場しているが、本人が本格的に話に絡んでくるのは結構後のこととなる。1巻時点では名前のみの出演。
聖騎士王という立派な肩書きを持っているが、フランクな性格の持ち主であり、堅苦しさはあまり感じられない。
本人曰く”巴御劔というのは偽名であり、真名はウィガレム・オーヴァーロードという”とのこと。また、時を超越した存在であり、歳を取ることはない。
(ネタバレ)実は”巴御劔”という偽名は同作者の「ポケロリ」の主人公と同姓同名である。彼の部下である乙女銃士隊の設定などから、おそらくポケロリ世界の巴御劔と同一人物と思われる。
巴御劔という名前については、本人曰く”何度目かの転生の時に使っていた名前で、これが気に入っているので名乗っている”とのこと。
経団新連の会長を務める青年。33歳。
表向きの顔は若い指導者であるが、何故か聖デルタ王国に関係する事柄にも詳しい。
連風美文(れんぷう みふみ)…初登場:2巻
恋歌に仕えるメイド長。一斗や夕鶴とは遠い親戚である。
かつて、西園寺家でメイドをしていたこともあり、一斗や夕鶴からはフミさんと呼ばれている。後でそのことを知った恋歌もフミさんと呼ぶようになる。
基本的には仕事はそつなくこなすが、時々ドジっ娘な一面も見せるドジっ娘メイドである。普段からメイド服を着ているが、そのメイド服を着た状態でもわかる程度に巨乳である。本人曰くFカップ。
頬を膨らませてすねたり、制服を着て転校してくるなど、年甲斐もない行動をとることも多い23歳。
一方で、分身を筆頭にメイド業をこなすのに必要かどうか怪しいスキルも多く身に着けている。一応、”全日本メイド選手権”8連覇、”世界メイド選手権”7連覇という実力者なのでメイドとしての実力は確かな(?)ようである。
帝国軍が誇るエースパイロットにして人気コスメ「ピンキッシュ・MONE」専属モデルの少女。モデルとしての芸名は「しぃな」。肩書きはこのように一斗視点で見れば自分とは異なる世界の人だが、れっきとした皇泉学園の生徒でありクラスも隣である。
ひょんなことから知り合った一斗に好意を持つようになり、クラスが隣だと知った後は一斗のクラスにも顔を出すようになる。
竹井作品の主人公にありがちな自由奔放とした言動と行動が目立つキャラであり、作者本人も2巻あとがきで自分が良く書くタイプのキャラクターであると認めている。
ある意味では来珠以上にヒロインとしての立場が危ういキャラでもあり、九州編(4巻)では全く出番がなかったり、初登場が2巻でありながら10巻現在まで表紙を一度も飾ったことがなかったりしている。夕鶴でさえ9巻の表紙を飾っているのに…。
ちなみに、本人は出てこないが、同作者の他作品にもしばしば名前が登場しており、そこではアイドルとしても活動しているらしい。また、シンガーソングライターとして何曲か出しているらしく、その時の代表曲として「千歳空港流氷恋慕」、「恋のスーパーバラフライキック」がある。前者は演歌であり、後者はアイドルソングなので作曲の幅は広いようだ。
北条皇斗(ほうじょう こうと)…初登場:2巻
初代東京皇帝であり、東京帝国の建国者でもある。彼に関する情報はほとんど残っておらず、その出自などは謎に包まれている…。わかっていることは、巴御劔と協力関係にあり、今の東京帝国の基礎を作り上げた人物であるということだけである。
一方で、何故か恋歌と一斗の名付け親でもあるという不思議な一面もある。
(ネタバレ)その正体はエニグマの時限崩壊弾に巻き込まれて過去に行ってしまった西園寺一斗である。
…が、作中での解説からどうも西園寺一斗=北条皇斗という簡単な図式は成り立たないようである。その証拠に、恋歌と一斗は血のつながりがない、というような記述がある。
嶺上悟(みねうえ さとる)…初登場:2巻
来珠のかつての同僚にして現在は来珠の第2秘書官を務めている男性。33歳。
第2秘書官という立場でありながら、来珠の片腕とみなされるほどの実力者である。その来珠とは良き友人でもある。
(ネタバレ)苗字こそ違えど、局小夜子は妹であり、局小夜子の兄である。
局小夜子(つぼね さよこ)…初登場:2巻
かつて恋歌に仕えていた先代のメイド長。”東京メード学園”の講師もしていた。
東京メード学園に通っていた美文とは師弟のような関係。そのせいか、美文に負けず劣らずのドジっ娘メイドである。また、何故か格闘術の心得も持ち合わせている。教え子の美文も格闘術の心得を持ち合わせているが、彼女に仕込まれたものと思われる。
かつての教え子である美文と同じく、年甲斐もない行動をとることもある。
(ネタバレ)苗字こそ違えど、嶺上悟は兄であり、嶺上悟の妹である。
連風孝文(れんぷう たかふみ)…初登場:2巻
美文の祖父。初代皇帝・北条皇斗に国宝「マルタの三鷹」を献上したことで知られている。
(ネタバレ)幼少の頃に両親を亡くした嶺上悟と局小夜子を引き取り、育て上げた人物。
一斗がエニグマの時空崩壊弾に巻き込まれて過去に行った際に本人に出会っている。当時は貴文という名前であり、美文という名前の妹がいた。
そんな彼がなぜ名前を改名したのかというと、彼が医学学校に進学する際に奨学生に応募するため。街をさすらっていたころの前科があったため、名前を孝文に変えて書類を誤魔化したのである。
ファリア・ファス…初登場:2巻
巴御劔の腹心であり、神官を務める女性。本編はおろか、幕間イベントでも出番がほとんどない人。よって、活躍らしい活躍もなく、ほとんど書くことがないのだが…。
(ネタバレ)巴御劔と同じく、同作者の「ポケロリ」に同姓同名のキャラクターが存在する。巴御劔の彼女に対する反応から、おそらく同一人物であると思われる。
余談だが、ポケロリ世界での彼女は巴御劔から、この世界でいうと八田雪絵のような扱いをされていた。ちなみにポケロリ世界では巴御劔に対して恋する乙女の独身25歳で、巴御劔より背が高かった。でも巨乳。てへっ。
黒騎士(ブラックナイト)/ゼルヴァーン・クレッツベルン…初登場:2巻
漆黒の西洋鎧と兜を全身に着込む騎士。その姿には味方でも恐怖するほどの存在である。聖騎士王・巴御劔の部下。
主君に似てフランクな性格であり、特に主君である巴御劔とは冗談を言い合えるほどの仲である。
(ネタバレ)一文字満貫のネタバレでも書いたとおり、一文字満貫の正体である。むしろ、黒騎士の中の人が一文字満貫というべきかもしれない。
璃貴フロスト・ホワイト(りき ふろすと ほわいと)…初登場:2巻
聖デルタ騎士団長を務める、白装束に白い長髪が印象的な騎士。白竜の聖騎士の異名を持ち、聖騎士王の片腕として働いている。
その戦闘力はすさまじく、調子に乗ると星1つ破壊しかねないほどである。
(ネタバレ)巴御劔やファリアと同じく、同作者の「ポケロリ」に同姓同名のキャラクターが存在する。巴御劔との関係から、おそらく彼も同一人物だと思われる。
国士りせ(こくし りせ)/リセエール・ファインストライカー…初登場:3巻
一斗を”カズちゃん”、夕鶴を”ユヅちゃん”と呼ぶ、夕鶴の中学生時代の友人。
ひょんなことから死んだものと思われていたが、実は生きており、初登場時は九州生徒会自治区の外務委員長として登場。実はアヴァロン魔道師団所属の魔法少女。
本名は国士りせであるが、魔法使いが本名を知られることは力の源を握られていることに等しいという慣例に倣いリセエール・ファインストライカーと名乗っている。ただし、一斗や夕鶴など本名を知っている人間にはこれまで通り本名で呼ばれている。ちなみに、四菜からは”りせちー”と呼ばれている。
前述のとおり、魔法少女であるが、回復魔法は苦手としている超攻撃型魔法少女である。
語尾に「~のよ」、「~なのよ」を付ける、特徴的な話し方をする女の子なのよ。
面倒見がいい性格のため、みんなからお母さんと呼ばれて親しまれているのよ。私はお母さんじゃないのよ!
ちなみに記憶喪失に陥った一斗たちからも兄弟ではなくお母さんと判断されるほどお母さんである。
四菜同様、本人は出てこないが「彼女がフラグをおられたら」にて「魔法少女マジカル☆リセエール」というリセエールを思わせるタイトルの女の子向けアニメが放送されていた。
余談だが、このタイトルはかつてザ・スニーカー誌面上でリセエールを主人公としたアニメ化企画の発表という嘘企画として使われたものであり、その時のタイトルが「魔法少女まじかる☆リセエール」。この時はマジカルがひらがな表記だった。
時期的にもどこかの魔法少女アニメを思わせるタイトルであるが、作者的にはおそらく田村ゆかりが出演しているリリカルなほうのあの魔法少女アニメ。こんなの絶対おかしいよ!
(ネタバレ)市街地での怪蟲との戦闘に巻き込まれ、死んだものと思われていたりせだが、実際には異世界である魔法世界で虫入り琥珀のような感じでマナの結晶に包まれた状態で巴御劔とカナート・バイパーに発見されている。魔法力はこの時に収得したものであると同時に、マナを浴び続けたため、髪や瞳の色が変色してしまっている。
ちなみに、怪蟲との戦闘でなくなった人は交通事故として処理されることも珍しくなく、一斗もそう聞かされていた。
リセ…初登場:3巻
一斗をカズちゃんと呼ぶ人物の1人。語尾に「~のだよ」、「~なのだよ」を付ける、特徴的な話し方をするのだよ。
本人曰く”名前はまだない”とのこと。その時に上記の国士りせを思わせる雰囲気から一斗にリセと命名されるのだよ。後に、この事実を知った国士りせ本人をして”りせちゃんの多い地域なのよ!”と言わせるほどややこしいのだよ。
普段は異国情緒あふれる格好をしているため、しばらく銃士隊の方々と間違われていた。
また、見た目に似合わず、大食いキャラである。うまあ!!うまーーーー!!
(ネタバレ)実は人型怪蟲。ただし、人間に危害を加えるつもりはないように見える。
八丈島上空にて戦闘することになる人型怪蟲の特徴がリセに当てはまることから相手がリセじゃないかと一斗は心配していたが、人違い(?)であったことから安心している。敵・人型怪蟲の攻撃から一斗たちを身を挺して守った後、海へと水没していく。一斗たちがリセが人型怪蟲だと知ったのはこの時である。
その後の調査で行方が確認できず、この時は生死は不明とされる。
その後、9巻にてどのような経緯があったかは不明だが、生きていたことが確認されている。この時も一斗の子供たちに情報と引き換えに食べ物を要求している。未来でも食欲は相変わらずであった。
クィニス・ヤハウェ…初登場:4巻
九州生徒会自治区の自治委員長を務める女の子。九州生徒会自治区の自治委員長とは東京帝国での軍部最高司令長官に宰相の役職を1/4足したような役職であり、立場上はNo.5でありながら権力では国のNo.2にあたる重要な役職である。
九州生徒会自治区は筑紫島学院がほぼ1つの国にあたることから、彼女も自治委員長を務めながら学生生活も送っている。その筑紫島学院では超が付くほどの人気者であり、ファンも多い。
いくら駆け落ちしてきたとはいえ、東京皇帝として一国を治める恋歌に住居を提供する形で自宅に居候させることになった。
普段からマインリュリア・ハインラインの運転するRX-8に乗って移動しているため、実は自宅の周辺ですら覚えていないという意外な一面もある。
(ネタバレ)インフェルノ生徒会長の愛人となっている兄の開放を目的の1つとして生徒会選挙に立候補。その生徒会選挙のPRに恋歌を利用して票を稼ごうと考え、恋歌たちに住居を提供していた。この時に一斗とは似た者同士として互いを認め合っている。
ちなみに、彼女がインフェルノからの開放を目的としていた兄であるが、研究者であった彼女の兄は彼女が選挙に勝つことによって、予算が回ってこなくなること恐れ、急ぎすぎた実験の結果として命を落としている。
最終的に新生徒会長として九州生徒会自治区を治めていくことになるため、本来は九州にいるはずの彼女だが、10巻ではなぜか東京帝国にいる。
本編に直接は関係しないが、東京帝国との交流試合として行われた野球大会では最終的になぜか水鉄砲合戦になり、結果としてびしょ濡れにされる。しかもイラストにされる。
クィニスの副官を務める女の子。公の場での関係は副官というか秘書というか…な、2人だがプライベートでは秘密の恋人同士である。クィニスより精神面ではしっかりしているしっかり者。
”最下層教室”と呼ばれる激戦区付近の地区の出身であり、わかりやすく言えば貧しいところの出身。彼女からすれば、クィニスは恋人であり命の恩人ともいえるかもしれない。
椿姫子・EE・インフェルノ(つばき ひめこ)…初登場:4巻
椿姫子・EZ・インフェルノ…初登場:9巻
現生徒会長。公称18歳であるが、どう考えても18歳ではないだろうと思えるほどの歳月の間生徒会長職をこなしている。
九州生徒会自治区では絶対的権力の象徴であり、そのため反対勢力も多い。
一方で、一斗には惚れ込んでいるようであり、用事があって呼び出すたびによく誘惑しているが、当の一斗には逃げられていた。
(ネタバレ)生徒会長室上に研究用のスペースを作っており、そこでクィニスの兄にとある研究をさせるついでに匿っていた。実は、リセエールはそこの調査を目的として聖騎士王によって九州に送り込まれたスパイであった。
生徒会選挙の後に起こったとある事件がきっかけで命を落とす。
…命を落としたはずなのだが、改変後の世界で「椿姫子・EZ・インフェルノ」として再登場を果たしている。一斗たちの感想からほぼ同一人物と思われる。
実は彼女が九州に行くきっかけを作ったのは北条皇斗であり、一斗に対して似ていると感じたインフェルノの感想は正しかったともいえる。
一斗に対しても惚れ込んでいたが、皇斗に対しての惚れ込み方は尋常ともいえるくらいであった。
突如として第4代東京皇帝を名乗って登場した赤髪が特徴の女の子。
一斗とは街中でたまたま出会い、何度か会ううちに自分の行いを叱ってくれたことから一斗に好意を持つようになる。
ただし、一斗にかかわる女の子はとにかく殺したがるヤンデレ担当の巨乳。主な武器は”伊勢エビを真っ二つにする包丁”こと中華包丁。
これだけ見ると、とにかく物騒な娘だが、気に入らない女の子には死ねという文字を書き連ねたメールを執拗に送り続けたり、ネコの死体を送り付けるなどといったところから精神攻撃も得意としていると思われる。
(ネタバレ)恋歌、来珠、夕鶴の遺伝子を用いて生み出されたホムンクルスであり、一度九州まで駆け落ちして東京帝国からいなくなってしまった恋歌の評価を回復させるためだけにスケープゴートとして第4代東京皇帝を名乗らされていた。正式には第4代東京皇帝としては認められていないので形だけの皇帝であった。
最終的に表向きは死刑にされたことになっている。…が、もちろん生きており、普段は顔を出さないことで世間に死んだように見せている。
8巻では国民の士気を高めるために意識不明の来珠のフリをして登場したが、一斗にはあっさり正体を見抜かれている。
恋歌は愛梨珠があまり自分に似ていないのを残念がっていたが、身体的特徴はかなり恋歌に似ている。というか、ベースにされた3人のうちの恋歌以外の2人が貧乳のため、巨乳の愛梨珠は明らかに恋歌の身体的特徴を引き継いでいるといえる。
エクセリア・スーパーケーニッヒ…初登場:5巻
エクセリス・スーパーケーニッヒ…初登場:5巻
2人合わせてスーパーケーニッヒ姉妹と名乗る、デルタ聖騎士団所属の騎士。エクセリアが姉でエクセリスが妹。2人合わせて…とあるが、もちろんプリキュアではない。(エクセリアが初登場時に「プリキュ…」と”プリキュア”と言いかけたが、リセエールによってキャンセルされている。)
エクセリアは赤いビキニアーマーを着たポニーテール、エクセリスはおっぱい形に胸部が膨らんだブレストアーマーを着たふわふわセミロングヘア、という格好をしている。
姉・エクセリアはいわゆる脳筋であり、巴御劔から”セリアは馬鹿かわいい”といわれるほど、愛されている馬鹿である。そのため、妹・エクセリスは様々な苦労をしている。
本編にはあまり関わらない2人だが、地味に登場回数は多い。過去のザ・スニーカーに連載された短編を集めた短編集である7巻を除けば、初登場の5巻から8巻まで毎回登場している。
東雲十狼佐(しののめ じゅうろうざ)/ルシェ・アンチスペル…初登場:5巻
東京帝国軍枢密近衛隊士にして帝国宇宙軍に所属する特務大尉。左目に眼帯をしているが、左右で目の色が違い(いわゆるオッドアイ)、左目の眼の中では畏怖と絢爛を感じさせる細かい光の粒子の煌きが縦横無人に周流している。
多重人格者であり全部で14の人格を持っている。その14番目の人格が東雲であり、2番目の人格が十狼佐である。
(ネタバレ)表向きはこのような人物だが、実際はデルタ聖騎士団に所属する騎士。
前述の通り、多重人格者であり、用途にあわせて様々な人格を使い分けている。その中で、東雲だけは元の人格に何も有益なことをもたらさない存在(人格)として抹消されることが決まっていた…。
ちなみに、東雲は男性恐怖症の持ち主であり、男性と関わるのを苦手としていた。かわいい。……いつも、女の子にそんなこと言ってるんですか?
実は現在単行本未収録の短編として、6巻の後半を東雲視点で書いた作品が存在している。いわゆるアナザーストーリーである。
こちらはかつて、ザ・スニーカーに収録されたものなので、今から入手して読むのは不可能に近いと思われる。単行本収録を待とう!(どうしても待てない人はブックオフやAmazonなどで探してみよう!)
恋歌の祖母。帝国歴82年の時点で故人であり、本来なら一斗たちと接点などできるはずもないのだが…。
(ネタバレ)エニグマの時限崩壊弾に巻き込まれて過去世界に行った一斗が出会った人物の1人。当時12歳。
道に倒れていた一斗を拾って自宅まで連れ帰るほど好奇心旺盛な子であった。
その後も花恋が懐いていることを理由に一斗は北条家に居候することになる。結局、花恋の祖父である北条皇子の死の瞬間にも立ち会うこととなる。
一斗はその際に北条家の戸籍をもらい、皇子から一文字もらって初代皇帝・北条皇斗と名乗ることとなる。
言動や行動は恋歌の祖母だけあって、自由奔放である。むしろ血が薄まっている分だけ孫のほうが幾分かおとなしい。
その自由奔放さたるや、未来から一斗を連れ戻しにやってきた恋歌にツッコミをさせるほどである。恋歌自身が普段からボケキャラのため、ツッコミをこなすシーンは貴重である。
ゆかり子の前任の帝国軍最高司令長官。かつては北条皇斗の片腕ともされる、東京リベラルの実質的なリーダーでもあった。
教科書に載るほど有名な人物でもある。
(ネタバレ)過去世界で一斗が出会った人物の1人。東京リベラル経由ではあるが、巴御劔との接点があったので、結果として一斗と巴御劔を仲介することになった。
東京リベラルに所属する女性。一斗と出会ったきっかけは一斗が東京リベラルを訪ねてきたことから。
とある理由により、初登場時から一斗にいじめられるという、稀有な経歴の持ち主。時々いじめに近いいじめられかたもされるが、それでも一斗に懐いている。
一度、とある事情により精神的に追い込まれていた一斗を精神的に助けてからは一斗が雪絵に対して辛く当たれなくなったのだが、それでもいじめられるいじめられヒロイン。おまけに年齢でもいじられる22歳。ついでに、作者にもいじられている節がある。ひどいよ、カズちゃん!どうしてそういうことするのぉ…?
語尾に小文字のぁぃぅぇぉが付くしゃべり方をするため、普段は見た目に見合わず少女らしい感じをさせるが、精神面ではとてもしっかりしている。
ちなみに、東京リベラルに参加する前はジャーナリスト志望だったらしく、本人曰く人を見る目はあるとのこと。
10巻表紙などのイラストでわかるとおり、作中登場人物で1番の巨乳キャラである。ただし、一斗には(来珠と比較した上で)”相手を好きになるかどうかの基準として必ずしも胸の大きさは関係しないかな”と言われたが。ついでに、一斗には友人と扱いされているが、10巻の描写を見るに主要女性キャラの中で1番一斗に愛されている気もする。
たれ目に泣きぼくろと巨乳がかわいらしい22歳。ある意味では作中登場人物で一番乙女なのかもしれない。
(ネタバレ)過去世界で一斗が出会った人物の1人。直接は関係しないものの、結果として東京帝国建国に大きく関わった人物の1人。
東京帝国建国直前に起きた事件が原因で怪蟲化してしまい、その後は長らく行方知れずとなっている。その時の姿は一斗が元の世界で見た”怪蟲の女王”そのものであり、結果として、一斗を過去世界へと招いた張本人であるともいえる。
一斗にいじられたきっかけは、弟・八田健太の一斗がいた元の世界での裏切りが原因であり、雪絵本人に対しての理由はあまりない。もっとも、一斗は事実を知るまでは雪絵を八田健太の姉ではなくご先祖的な存在だと思っていたが。
その後、未来へ帰った一斗と改変された世界で「聖蟲の女王」として再会を果たす。肩書きこそ似ているが、こちらはあくまでも2028年当時の雪絵そのものである。そのことに関して一斗は”ずっと怪蟲のままだったから、人間としての成長は止まっていたんじゃないか”と語っている。
余談だが一斗が再会を果たした時は雪絵が全裸であり、一斗はその光景を見た恋歌によってかかと落としを受けている。
ちなみに、精神的に追い込まれていた一斗を助けた際に、世話をしたり一夜を一緒に同じベッドで過ごしたりしているが、翌日の雪絵の発言から何もなかったものと思われる。
(ネタバレ)一斗と来珠の子。g適性を受け継いだ子のうちの1人。
姉・璃々珠(りりす)は来珠の性格を強く受け継いだが、妹である衛梨珠は一斗の性格を強く受け継いでいる。そのため、一斗と同じく非常に流されやすい。
余談だが、帝国歴98年の時点で一斗の子供は7人(…とゆかり子のお腹にもう1人)いる。恋歌との子供が1人、来珠との子供が2人、ゆかり子との子供が2人(…とお腹にもう1人)、四菜との子供が1人、美文との子供が1人。
子供たちは普段から仲が良く、みんなで集まっていることも多い。
ちなみに、夕鶴と一斗の子はいない。いくら流されやすい一斗でも近親相姦という禁断の一線だけは越えずに頑張っているようである。
門前早苗(もんぜん さなえ)…初登場:9巻
来珠の元上司にして現在では、来珠の第1秘書官を務める女性。宰相を務める来珠が天才なので影に隠れがちだが、彼女もまた天才である。
…そんな彼女ではあるが、現在のところ本編では目立った活躍はない。しいていえば、10巻にて来珠と姉妹のように仲良くいちゃいちゃしていたくらいである。
(ネタバレ)10巻では皇泉学園の保健委員長として登場。ちなみに、この時の彼女は恋歌に似たゆるさを持ち合わせているが、これは元から。
東雲と同じく、彼女が登場している単行本未収録の短編が存在するので単行本収録を待とう。待ちきれない人は中古で探してみるのも1つの方法ですよ?
摩訶・二式(えにぐま まーくつー)…初登場:9巻
キンダーハイムインダストリアル社謹製のエニグマ。一斗をg適性によりマスターと認め、必要ならば一斗の位置を探し出すこともできる。通称:二式ちゃん。
同じエニグマでも一式、三式はg適性保持者専用機体だったとはいえ、見た目はごく普通の機動魔法兵だったのだが、このエニグマ二式は女の子の姿をしている。いわゆるロボ娘。
正式表記は上記のとおり「摩訶・二式」あるが、作中では主にエニグマ二式と表記される。
ちなみに、同作者の作品「彼女がフラグをおられたら」に同じく人型のエニグマとして”エニグマ零式”こと「忍者林瑠璃」が登場しているが、関係性は不明。
近衛科良(このえ あきら)…初登場:9巻
「救世機関探究部」に所属している皇泉学園の学生。「進化の塔」の秘密を解明することを目的として椿姫子・EZ・インフェルノとともに活動している。
進化の塔内部では怪蟲によく似た聖蟲(アームズ)と呼ばれる銀色に輝く聖なる生命体を使役することができる。
ちなみにこの聖蟲、進化の塔に立ち入れるものはなぜか例外なく召喚でき、召喚する人によって相性のいい聖蟲が召喚することができるらしい。一斗の場合は雪絵であるが、これについては近衛は”もうお前ら、結婚してしまえ”と思っている。
精神変化や心理攻撃を得意とする魔法使いの少女。本編には現在のところ名前しか登場していない。その名前さえも魔法使いなので本名かどうか疑わしいという謎のキャラクターである。
初登場時は設定らしい設定もない名前だけのキャラだった。その後、10巻にて再び名前が上がった時に、精神変化や心理攻撃を得意とするという設定が付加された。
実は同作者の「10歳の保健体育」に同姓同名の主人公がいる。ただし、こちらは見た目が中性的な男子高校生。素の格好でも女性のようなスタイルを持ち、女装すると女性にしか見えないとはいえ、れっきとした男である。
おまけに言動や行動が自由奔放としすぎている…ので、ある意味ではこの魔法少女・姫武静姫も本人かもしれない。
ちなみに魔法少女ではない静姫には静菜という名前の姉(故人)がいた。
余談だが、「10歳の保健体育」のドラマCDでは彼の声は佐藤利奈が担当している。もし、こちらの静姫にも声がつくことがあれば佐藤利奈が担当するのかもしれない…。
北条愛歌(ほうじょう あいか)…初登場:10巻
(ネタバレ)年齢不詳の第3代東京皇帝。9巻後半より登場する改変後の世界では恋歌が存在しなかったらしく、代わりの皇帝として登場している。10巻現在、名前のみ登場しているが、恋歌の母親と同じ名前らしい。
宇堂二郎のひ孫で、皇泉学園中等部に通う女の子。帝国陸軍上等兵。
ゆかり子よりも軍人らしい堅苦しい言動が目立つが、中身は年相応に乙女…というか、ピュアである。キスシーンを見て鼻血を出しすぎて病院に搬送されるほどピュアである。
デルタ聖騎士団に所属する女性。主に”天の剣”と呼ばれる剣を扱う。初登場時はリセエールとともに一斗たちのピンチを助ける形で登場した。この天の剣、意思を持つらしく、ジュジュライト曰く”一斗たちを救うようにうるさく命じていた”とのこと。
なお、彼女は近代的な世界の来るのが初めて、とのことで東京帝国に存在するいろいろなものに興味を持っていた。意味が分からんな……!!
余談だが、普段は”水野ジュジュライト”という使う意味があるのかわからない偽名を使って「フラワーショップ水野」で住み込みのアルバイトをしている。
平千福(たいら ちふく)…初登場:コミカライズ版オリジナルキャラ
新潟自治領から皇泉学園にやってきた転校生。ものすごく臆病な女の子。ほやーーーーー!
そのため、初登場時には段ボールに隠れていたため、それを見た一斗に「スネークか」とツッコミを入れられている。
そんな彼女が新潟からわざわざ東京までやってきたわけは、家に伝わる伝説に従い、地図に矢を放ったところ、矢の刺さった場所がたまたま東京の、それも西園寺家だったことから。…という某番組のダーツの旅のような理由である。
これ以外にもコミカライズ版はコミカライズ版でパロディネタが多いのだが…。
(ネタバレ)…というほどのネタバレでもないのだが、新潟に自治領が存在するということは新潟は無事らしい。ただし、あくまでもコミカライズ版の設定なので、本編ではやっぱり怪蟲の侵攻によって人の住めない土地になっている可能性もある。
関連用語(作中の設定に関係するもの)
帝国建国と同時期に突如として現れた、カンブリア紀の爆発的な多様性を持った奇怪な生命体(バージェスモンスター)を彷彿とさせる姿をした人類の天敵。その正体は謎に包まれているが、人間に卵を産み付けて増えることが確認されている。そして、人類側の対抗策として予防ワクチンが存在している。
前述のとおり、バージェスモンスターのような姿をした怪蟲という名称の印象通りの怪物もいれば人型もいる謎の存在。
(ネタバレ)感染力の高いインフルエンザウイルスと遺伝子変異ウイルスを掛け合わせて生まれたウイルス兵器。元々はDNA変異により人間を死に至らしめる兵器として開発されたが、皮肉なことに感染した人間を死に至らしめることはなかった。それどころか、DNA変異の効果によって、感染した人間の理性を失わせ、姿を怪物化させてしまうウイルスとして存在することになった。
ただし、効果は差があるのか、八田健太などは姿が変わらないまま怪蟲化している。
ひょっとすると、某「T-ウイルス」のようなものなのかもしれない。
巴御劔から借りる形で東京帝国に協力している巴御劔所有の軍隊。その衣装から内外問わずコスプレ部隊などと揶揄されることも多い。
この世界の巴御劔の設定から、彼女たちはおそらく巴御劔のポケロリであると思われる。そもそも「ポケロリ」の時点で100人兵団を作る計画があったようなので、その完成形がこの乙女銃士隊である思われる。
彼女たちの一部はポケロリ世界の名前も出ていたり、それと匂わせる記述もある。(カッコ中の名前が「ポケロリ」での名前)
例:セラフィ・エクステーゼ(瞳亜)、アリス・レモン(アレッシア)、ジュデッカ・オルレアン(セシル)、ギュナ・ガルバルバ(しーぽん)などなど…
人が乗って操作することで動く兵器。ものすごく大雑把にいうと某モビルスーツのようなものであると思われる。
基本的には量産型の兵器であるが、四菜専用機であるバハムート<竜王>など一部のパイロットに合わせた特別仕様の機体も存在する。
エニグマも元々は西園寺一斗専用機として巴御劔に作られたものである。
g適性(じーてきせい)
一部の選ばれた人間にのみ現れる特殊適性。通常では絶対にありえない特殊適性であり、その出自などは現在のところ不明。
現在まででこの特殊適性を持っているのは皇斗、一斗、クィニス、椿姫子の4名。
(ネタバレ)…と衛梨珠たち一斗の子供5人を合わせて9名だが、皇斗は一斗とほぼ同一人物なので実質8名。
作中では遺伝しない適性だとされている一方で、一斗の子供たちの一部は一斗の適性を受け継いでいる。謎の特殊適性である。
帝国歴(ていこくれき)
西暦2029年を帝国歴1年とする暦。帝国建国時に作られた暦である。
作品の舞台は主に帝国歴82年の東京帝国であるが、帝国歴82年を西暦に直すと2110年である。意外と近未来のお話である。
関連用語(その他)
東京こうていわ
この作品のあとがきにおけるお約束のあいさつであり、2巻以降のあとがきは大体この挨拶から始まる。初出は2巻あとがき。由来は”こんにちわ”と”東京皇帝”。
本編でも恋歌が生み出した謎のあいさつとして登場。恋歌は流行っていると思っているようだが、それは陰ながら来珠が流行っているように見せかけているだけである。
東京帝国では流行っていない挨拶のようだが、現実ではそこそこ流行っている挨拶なので、作者が他の作品でも「旗ヶ谷がくえんわ」(「彼女がフラグをおられたら」より)など、これにちなんだ挨拶を作ろうとしていたり、そもそも「10歳の保健体育」1巻のあとがきではレーベルの壁などを気にせずにいつもの癖として使ったりしている。
初出は東京こうていわと同じく2巻のあとがき。1巻の予想外の売れ行きに対する作者の考えたうれしい悲鳴。”ひぎぃ!”と”らめぇ!”を組み合わせた悲鳴である。なので「ひらめ」はあまり関係しない。
ちなみに、…魚類?の突っ込みまでが一連の流れ。
2巻あとがきの時点で作者が3巻で使うと発言しており、ちゃんと3巻本編にも登場している。
そして、初出の「東京皇帝☆北条恋歌」2巻の発売から数年後、「10歳の保健体育」6巻にて元ネタ通り、悲鳴として登場している。ひらめえええええええええええええええ!
お母さんじゃないのよ!
リセエールがお母さんといわれる度に発言している言葉。初出は4巻。
リセエール自身は一斗より(一応)年下であり、本来なら”お母さん”という年齢には程遠いのだが、お母さんを思わせる言動や行動が多いので、他のキャラからお母さんみたい、お母さんなどと言われることが多い。
あまりに、お母さんと言われ続けたからなのか、リセエールが主役の7巻書き下ろしの短編のタイトルが「だから何度も何度も言うようにワタシはお母さんじゃないのよっ!」と、なってしまっている。
関連動画
関連静画
東京帝国の国旗。雑誌「ザ・スニーカー」連載時には背景としても使われていたことでおなじみ。
(ネタバレ)東京リベラルのトレードマークをアレンジして作られている。ちなみに、東京リベラルのトレードマークでは真ん中に描かれている塔はスカイツリー(東京スカイツリー)だった。
関連項目
外部リンク
- 10
- 0pt