東方彩幻想とは、hauru氏が製作した東方二次創作ゲームである。同氏製作の『東方魔幻想』の続編にあたる。2016年8月15日から正式版、Ver.1.0が公開となった。
あらすじ
ある日、幻想郷から人間、妖怪、神様もろもろが失踪し始める異変が発生。解決屋である霊夢と魔理沙が原因を探ってみるが、原因が分からないまま時間だけが過ぎていく。そんな中、ついに2人も「失踪」する。
失踪した人妖は並行世界の幻想郷に引き込まれており、それぞれの人物が2人に増える奇怪な事態が発生。このままでは現地の住民に混乱が生じるという事で、紫の計らいでスキマ空間に集められた。紫が言うには引き込まれた住民を元の幻想郷へ返す事は可能だが、また再び並行世界の幻想郷に引き込まれてしまうのだという。一方、逆に幻想郷の住人が幻想郷に出向いても何故か戻されない事が判明。このため並行世界側の住民が異変が起きている幻想郷に赴いて解決を行い、その間に幻想郷の人妖は本人に代わって生活するように。
しかし、幻想郷では一時的とはいえ力を持った人妖が居なくなった事で諸問題が起きていた…。
概要
最初に体験版が配布され、数々のバージョンアップと変更が行われた。体験版同士ではデータの引き継ぎが可能だったが、2016年8月15日にリリースされた正式版で引き継ぎが不可能になり、お詫びとして秦こころが追加されている。クリアまでの平均時間はおよそ10時間ほど。
本作の冒険の舞台は、何者かによって作られた「もう一つの幻想郷」。黒幕が幻想郷の各地に設置した16個の情報封鎖用クリスタルを破壊し、その深奥に潜む元凶を倒すのが目的となる。『魔幻想』から数年が経過した設定のため、前作とは異なる点がある。
「前作『魔幻想』のマップを下敷きにしつつも、何かしら違う」がコンセプトにしており、前作経験者にも新しい発見が用意されている。破壊するクリスタルはボスが守っていたり、到達するには条件が必要だったりと多種多様の障害が立ちはだかる。前作同様自由度は非常に高く、どのクリスタルから破壊しても良い。その気になれば開始早々強行突破でマップ奥のクリスタルを破壊しにいく事も出来る。広大な幻想郷をマップで見事に再現しており、白玉楼、紅魔館、永遠亭、人間の里、天界、地霊殿といった施設や場所へ赴く事が出来る(原作には存在しないダンジョンや施設も存在する)。さすがに月の都や外の世界へは行けないが、本当に幻想郷を冒険しているかのような体験が可能。またボスから雑魚に至るまでモンスター1体1体に設定や背景が用意されている他、やり込み要素やクリア後の要素も完備しているなどフリーゲームとは思えない高い完成度を誇る。誰が言ったか、ラスボスを倒してからが本番。
システム面は『魔幻想』と似通っており、前作を経験した人なら難なく理解できるだろう。『彩幻想』では新たに昼夜の概念が追加され、歩数によって「朝」「夕」「夜」の3つの時間帯に変化する。それに伴って人里の店に営業時間が設けられた。フィールドでは昼限定や夜限定のイベントが発生したり、敵が強化もしくは弱体化、あるいは一部が出現しなくなる等の変化が生じる。またパーティキャラも恩恵を受けられる。フィールドのあちこちにいる時刻王に依頼する事で時間を進められるので、足止めを食う事は無い。ステータス画面に経過日数が表示されており、特定の日数が経過しないと一部イベントが発生しないようになっている。日数が経過し過ぎる事によるデメリットや時間制限は一切無し。シンボルエンカウント式(例外あり)だが普段は透明で、近くに寄らないと敵シンボルが見えなくなっている。差し詰め前作のラストダンジョンのような状態と言ったところか。このためシンボルを避けて通るのが難しくなり、強行突破の難易度がやや高い。
本作では偽者が出現しないため、前作にあった能力抑制が無い。その代わりレベルキャップが999かつ。ポイント振り分けによる強化が消えている。これらは「転生」というシステムによって成長限界が解消される仕組み。いずれにしても表クリア前にできることじゃないのでいったん忘れよう。前作同様16人まで連れ歩ける(戦闘は4人で行う)ので困ったら人海戦術で行こう。
余談だが、『魔幻想』と『彩幻想』の間の話として同氏製作の『東方冬幻想』がある。現在は公開停止になっていて入手不可だが、墓地にて主人公レティの足跡が確認できる。
プレイアブルキャラクター
『魔幻想』同様、総勢76名+αのキャラクターが登場し、EXキャラを除く全てのキャラが初期状態から使用可能。好きなキャラだけでパーティーを組む事が出来る。掛け合いや台詞が大変豊富であり、作り込みの凄さが窺える。紅魔郷~星蓮船までのキャラは全て使え、条件を満たすと前作EXキャラも含めた神霊廟のキャラまで使える。ただし「リリーブラック」に関してはリリーホワイトに内包される形で扱われている。それ以外にも今作のEXキャラクターがなんと20名。脅威の成長スピードで弱さをカバーできるケダマや、深秘録では既にプレイアブルの華扇、PC98版から魅魔などなど個性的な面子が揃っている。対して、心綺楼以降は敵等のスポット参戦が多い。数年前から作ってるんでその辺はご了承ください。
だったのだが、正式版で体験版データ引継ぎ不可のおわびとしてあのお面のお化けがとりあえず追加された。ただし扱いとしてはEXキャラとなんら変わらない。
前作には相性の良し悪しがあり、特定のキャラを組ませると能力が上下するシステムが存在していたが、本作では能力が下がる悪相性が撤廃され、自由度が高くなった。よって好きなキャラを選んでパーティーを組めるのだが、一部のキャラはストーリー進行のために必須となっていて、是が非でも加入させなければならない場面が出てくる。また一部クエストでも特定キャラの加入が必要になる。
道中のボス
今回はユニークモンスターとして「VS冒険者」「エリアボス」「ギガントボス」の三種類が用意されている。冒険者とエリアボスはエリア移動をした際に一定確率でランダム出現するが、ギガントボスは位置固定となっている。ちなみにギガントボスは歩くたびにバコンバコンと足音を鳴らし、倒すまで止まらないのでかなりうるさい。
冒険者は幻想郷の各地を旅している人間のパーティーで、エリアによってレベルが決められている。過酷な地に踏み入ってるパーティーほど強い傾向にある。エリア内を探索しているが、話しかけるまでは襲ってこない。エリアボスは前作の中ボスにあたり、移動こそしないがシンボルに触れると即バトルとなる。どのモンスターも「エリアストーン」という特殊な素材アイテムをドロップする。ギガントボスはユニークモンスターの中では最強格。その強さもはちゃめちゃなまでにおかしく、表クリアまでに倒そうものならごりおすかバフか何かで強化しまくるしかない。いずれにしても表クリアまでは気にしなくてよいです。撃破すると有用なアイテムや装備を落とし、再戦は出来ない。
さらに、表クリア後にはなつかしの偽者撃破バトルをモチーフにした「現身撃破」が加わる。星ごとに☆1~☆10の撃破難易度の指標がなされているのは前作の踏襲なのだが、増援によって明らかな難易度詐称をぶつけてくる低難易度の現身がいくつかいるので気が抜けない。同じキャラを連れてくる必要はないが掛け合いは合ったりする。また、転生によってステータスアップを重ねてないとそもそも☆4でも苦戦するという意地の悪い難易度になっている。そして当然表クリア後に解禁されるマップにもエリアボスがいて、そいつらに比べたら表のギガントボスの強さなんて赤子同然である。ちょっと作者がテコ入れしようかと考えているくらい。そもそも雑魚の強さの時点で半端じゃないのが勢ぞろいしているのでしっかり鍛えよう。
ホラーイベント
今作最大の特徴として、ごく一部のスポットに興味本位で入るとホラーな出来事が発生する。中には「宿屋で朝から翌朝まで寝るor夜に寝るとランダムで発生」というホラーでもなんでもないスポットでの条件を有した結果、twitterで苦情が飛んだことがあったのでそれは選択肢回避できるようになりました。ぎゃふん。またプリズムリバーが住む廃洋館は前作同様ホラーイベントの塊である。
また一部のマップでは、夜に行動すると雑魚敵が大挙して襲い掛かってくる「百鬼夜行」なるイベントがある。こちらも中々のホラーである。全滅させるとご褒美が貰えるため、実力が伴っていると美味しい。
関連動画
関連項目
- 2
- 0pt