東方箱入麺単語

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東方箱入麺とは、幻想郷に突如湧き起こった謎のカップ麺（焼きそばやうどんも含む）ブームである。東方即席麺、あるいはカップ麺異変とも。

箱入りの概要

短い。東方キャラがカップ麺をつくるだけ。

基本的に30秒程度のMMD ムービー。まれにBlenderを使ったムービーもあるほか、手書き紙芝居作品も増えている（ドット絵で参戦する人や手書きムービーを書き上げた猛者も）。

有名製作者が物好きにも軒並み参戦する一方、初めてMMD作品を作ったという物好きな方が多いのも特徴的。

基本フォーマットが確立しているので、どのキャラを麺メインに据えて、どこをひねるかに製作者の個性が表れている。ひねりすぎて基本フォーマットが行方不明な作品も多いのは気にしたら負け。

3分で分かるカップ麺異変の歴史

2015年 12月11日にスイスイ氏が投稿した「レミリアのカップ麺」が元祖であり、のちに事実上のテンプレートとなった。しかし28日に公開された同氏の2作目「フランのカップヤキソバ」はあらゆる意味でこのテンプレートを破壊している（フランだけに）。

1ヶ月の時を経た2016年 1月中旬に、動画製作者の間でリスペクト作品を作る動きがにわかに勃発。17日に同時公開されたライダー氏の「妖夢のカップ麺」とミント氏の「一輪のカップヌードル」が注目を集めて多くのクリエーターの製作意欲（とガスコンロ）に火を付けた。19日にはBlenderによる3D 弾幕動画で知られるminusT氏が「人間と紫の弾幕ごっこ」のスピンオフ（モデルの使い回しと回転的な意味で）とでも言うべき「藍のきつね」を公開したことでTwitterなどでの注目度が急増。同日を境にカップ麺動画は爆発的な勢いで増加し、しばらくは東方カテゴリー動画ランキングの上位をカップ麺が独占するという、まごうことなき異変となった。ブーム初期の動画で有名なものとしては、夢羅沙（むらさ）氏が19日に投稿し顔芸と世界一位返り咲きという贅沢なトッピングで人気を集めた「霊夢のカップ焼きそば」、効果音とシュールさに定評のあるバルブP氏の「咲夜のカップ焼きそば」（21日）が挙げられる。

23日には動画個数が100個を突破（参照：100杯のカップ麺）。投稿数は緩やかに減って26日ごろには頭打ちとなっているが、それでも総数は実に150個以上である。再生数の点では初期の動画にばかり注目が集まりがちだが、ブームの爛熟期にあっても個性を放つ動画が数多くあるので見逃せない。「原作の原作」を一番リスペクトして本当にピタゴラスイッチを作った（ノルマも達成した）ずわい蟹の剥き身氏の「アリスのカップ麺【物理】」（22日）、カップ麺どころか屋台でジローだしゴローまで出てくる甲-kinoe-氏の「みすちーのカップ麺」（25日）、カップリング論争とカップ麺論争を同時に巻き起こしたwat anave氏の「めーさくカップ麺」（27日）などが記事主のオススメだが、是非ご自分のお気に入りを見つけていただきたい。全部見ると2時間かかるけど。

このほかに注目すべき動向としては、手書き動画の増加が挙げられる。21日にてとが氏が描いた「【東方手書き】霊夢のカップ麺」が先駆者であり、以降参戦した手書き作者たちによって東方箱入麺というタグに新たなフレーバーが加わったと言えよう。普段から投稿している絵師が多いので、手書きシリーズが好きな方にとっては新しいお気に入りを見つける入口にもなるかもしれない。

カップ麺異変は2月に入ったころには終息したと言ってよい。しかし色々な物をひっくり返したLip sc hitzsi氏の「レジスタンスのカップ麺」（1月31日、東方箱入麺タグはついてないけど）や説明不用!!な半月板損傷氏の「（東方手書き）幽々子のカッップ麺」（2月6日）など、ブームが過ぎ去っても時折怪作・傑作が投稿されている。

タグの表記揺れについて

現在公開されている動画のほとんどには「東方箱入麺」と「東方即席麺」の2つのタグがついている。しかし本家を含む初期の動画に先につけられたのは「東方箱入麺」であったこと、「東方即席麺」は2009年から存在するタグであり一連のムーブメントとは無関係な動画も存在することから、大百科では「東方箱入麺」のみ記載している。もっともTwitterなどでの反応は「東方即席麺」の方が発言が多いことや、「カップ麺異変」という呼び方をされることも多いので、検索するときは様々なワードで試した方がよいかもしれない。

動画の流れ

スイスイ氏の作品を見ていただくのが早いと思うが、一応解説すると…

♪ピタゴラスイッチのBGMがかかって（アレンジが異なることも）、

東方キャラが登場して（東方projectのキャラじゃないことも）、

カップ麺を手に持ち（焼きそばやきつねうどんだったりすることも）、

♪たったたったたっ、に合わせてポージング（どさくさに紛れて夢の国チキンレースすることも）、

ガラスの割れるエフェクトで場面切り替え（やけにリアルな効果音が鳴ることも）、

手でふたを開けて（触れずに開けることも）、

ガスコンロの火を付けて（既に別の物に火がついていることも）、

ゆらゆらとお湯が沸くのを待って（居眠りでゆらゆらしていることも）、

お湯を入れて（冷水や牛乳、夜雀などの具を入れることも）、

頭に乗せてぐるぐる回って［ノルマ］、

食卓について（食卓につけないことも…というかつかないことの方が多いような…）、

食べようとしたらオチが発生（妹がカップ麺を欲しがったり、紅魔館が爆発したり、アナログ放送が停止したり）。

特にカップ麺を頭に乗せて回るところはなぜかノルマということになっており、ノルマ達成というコメントがつくのがお約束。ここにネタをぶっ込んでくる作者も多く、回っていないときには「ノルマ未達成」「レギュレーション違反」などの厳しいコメントがついたりする。でも手に持って回ったり、バク転したり、丸まって垂直に回転したりするのはOKらしい。