単語記事: 格差社会

編集

概要

格差社会とは、

ある基準をもって人間社会の構成員を階層化した際に、階層間格差が大きく、階層間の遷移が不もしくは困難である(つまり社会的地位の変化が困難、社会移動が少なく閉鎖性が強い)状態が存在する社会であり、社会問題の一つとして考えられている。

出典: フリー百科事典ウィキペディアWikipedia)』

階層意識

「下流ショック」

『下流社会』という本が売れた当時、「下流」と称した階層、中の下1996年時とべると4ポイント程度上昇していた。内閣府の調ではその階層はむしろ減少、中の中が増える結果となっている。

自分の所得階層感(%
中の上 中の中 中の下
1996年 0.4 10.8 57.4 23.0 5.2
2004年 0.7 9.6 52.8 27.1 6.5
2005年 0.8 8.8 54.2 25.1 7.3
内閣府 HP


内閣府調での階層帰属の推移

階層意識の動向

 「社会階層と社会移動全調」という、1955年より10年ごとに行われている社会調によると、日本の階層意識は有職男性において、1995年2005年の間に大きく変化した。具体的には下層意識が増えている。これは1955年の調以来、下層意識が低下傾向を示していたのに対し、初めて起きた現である。とりわけ、低収入層で強な「下」方シフトが起きた。
 時代ごとの意識の変化は以下の通りである。
1965年中の下と下の上の2つに山が見られる



1975年:一億総中流意識、階層意識と所得には関連が見られない

1985年:高収入者に中の上意識へのシフトが見られる

1995年:高収入者は更に中の上意識へのシフト、絶対数では全体が中流意識

2005年:高収入層(上約1/4)は相対的に高い階層帰属を答える、高収入者以外の下層意識が顕著に増える

 全体で絶対的な「下」方シフトを起こしつつ、その内部では収入の高低による相対的な「上/下」乖離がさらに拡大、「階層化」の感覚は高収入層とそれ以外でかなり温度差がある。高収入層ではそれほど「階層化が進んだ」という実感はない。そういう形で「階層」感がいわば二重化している。この「上/下」乖離は全体の絶対的「下」方シフトとちがって、85年で兆しがみられ、95年で明確になり、05年でさらに強まった。長期的な傾向性がはっきり見られる。

経済指標

家計調査 

総務省調、一世帯当たりの計資産(土地、建物、預貯式、自動車等)によると2005年末時点での均は3900万円。前回調1999年)とべると11.1%減少している。
所得階層別に見ると、世帯を年収別に10の階層に分け、最高所得階層の資産額を最低所得階層の資産で割った倍率はバブル期の1989年調時点では4.3倍、バブル崩壊後の1994年では2.8倍に減少、その後1999年時点の3.1倍と若干拡大し、その後も2005年で3.3倍に拡大している。

相対的貧困率

均世帯所得の半分以下の世帯数が、全世帯数に占める割合は、1984年時には7.3%94年時には8.1%2000年には15.3%に急上昇している。またOECD経済開発機構)が2006年7月に発表した報告書では生産年齢人口における日本相対的貧困率は13.5%。調した17中、アメリカの13.7%に次いで高い準になっている。ここには論、中国インド等は入っていない。あくまで「先進国」と言われる範囲内、その多くは欧州地域、北地域である。

先進各の生産年齢人口における相対的貧困率(2000年 %
アメリカ 13.7
日本 13.5
イタリア 11.5
イギリス 8.7
ドイツ 8.0
フランス 6.0
スウェーデン 5.1
OECD Economic Surveys of Japan 2006

ジニ係数

 全員の所得が同じならゼロか一人が所得を独り占めし、残り全員が所得ゼロだった場合は1。つまり係数が小さいほど等、大きいほど格差社会となる。
これは当初所得、税込所得と再分配所得、社会保障給付を受けた後で大きく違う。
当初所得の時にジニ係数は1990年には0.4334、その後毎年上昇し、2002年には0.4983になった。
再分配所得のジニ係数は、0.3643から0.3812と当初所得とべて格差拡大に止めが掛かっている。
それでも、格差拡大傾向にあるのは間違いない。
また先進諸較すると、OECD加盟25均は、2004年で0.308、日本は0.314で、欧州地域特に北欧中欧等福国家べると等ではない。

先進各における再分配所得に対するジニ係数(2004年
デンマーク 0.225
スウェーデン 0.243
オランダ 0.251
オーストリア1999年 0.252
チェコ2002年 0.260
フィンランド 0.261
ノルウェー 0.261
スイス2001年 0.267
フランス2002年 0.273
ドイツ2001年 0.277
ハンガリー 0.293
カナダ2002年 0.301
スペイン1995年 0.303
アイルランド 0.304
オーストリア1999年 0.305
OECD25 0.308
日本 0.314
イギリス 0.326
ニュージーランド2001年 0.337
ギリシャ1999年 0.345
イタリア 0.347
ポルトガル 0.356
アメリカ 0.357
ポーランド 0.367
トルコ2002年 0.439
メキシコ2002年 0.467
OECD、Income Distribution and Proverty in OECD Countries in the Secound half of 1990s

男女格差

 雇用においては、男女格差は残存している。背景に、長時間労働がもたらす女性の育児・仕事の両立困難や夫の育児分担の難しさ、昇進の可性がある(職種・コースでの女性採用抑制、業務配分・配置転換・昇進における男女格差等)。男女の雇用格差是正には、「仕事と育児の両立支援」と「機会均等施策」充実が関係する。

男性 女性

就業率
15~64 82% 64%
2539 91% 70%
均勤続年数 1000人以上企業
正社員
16.7年 11.7年
4044歳の均年収 1000人以上企業
大卒正社員
843万円 652万円
雇用者に占める正社員 15~64 82% 45%
管理職に占める男女 1000人以上企業 93% 7%

過去の格差議論の意識

 格差問題とはその社会経済状況による人々の意識に起因する。常に等化への希望が根底にあるものの、時代によって問題意識は異なってきている。

時期 問題意識 政策的対応
1960年代~1970年代
高度経済成長期
都市圏と地方圏の
所得、経済格差
土の均衡ある発展
地域産業の振

1980年代後半
バブル経済

価上昇、地価高騰の
中での資産を持つ人と
持たない人の格差

地価抑制策
2000年代半ば
失われた10年
小泉構造革の下での
所得や雇用の格差
(非正規雇用の増加)

再チャレンジ政策
2010年代半ば
アベノミクス
アベノミクス下の
所得や雇用、
地域の格差
賃上げによる好循環形成
地方創生

格差拡大の一つの見方

2006年1月内閣府は「ジニ係数の上昇は見かけのものだ」」と発表。ジニ係数が大きくなって格差拡大しているように見えるのは、実際には社会高齢化核家族化の進行による部分が大きいという。
高齢者が増えれば、年金収入以外の所得がない世帯が増加。また年齢が高くなるにつれて、同世代間でも収入の格差が広がり、これが格差拡大という数字に表れるという。
また核家族化は、以前までは年収の大きい長、父親と年収の小さい若年層、息子が同居し、結果として世帯収入が一つ(つまりその計内では「格差ゼロ」)だったが、息子独立独立した別の計を持てば、従来よりも「収入の小さな世帯が増えた」、つまり「格差が拡大した」という事になる。
この二つの構造変化が格差拡大の一つの見方である。
また夫婦仕事形態の変化が収入格差を大きく見せているという意見もある。
1980年代までは、低所得の男性配偶者ほどフルタイムで働く割合が高く、逆に高所得の男性の配偶者は専業主婦パートタイム労働者である傾向が高かった。これが結果として世帯収入で見れば差を小さくしていた。
1990年代になると、男性の所得が高くても、配偶者がフルタイムで働く割合が高くなった。その為世帯収入で見ると格差が開いたという。

  日本国内の世論において「格差社会」はおもに所得格差およびそこから生が予想される機会の格差(子教育など)など経済社会的な視点で用いられる。
  ニコニコ動画内では切実感がないのかそれをもシャレのめす精ゆえか上記とは異なる分野で用いられることも多い(関連項参照)

『21世紀の資本』

 トマ・ピケティが出した『21世紀の資本』は、先進国で格差拡大が生じている事を、税務資料から分析したものである。そこでは、戦争による経済の破壊―例えば、や土地などの破壊による富裕層の相続財産の消失―や、富裕層への課税強化で第二次世界大戦後の一時期は各で格差が現在より小さかったが、1970年代を過ぎた頃から、課税の累進性の減少等により、再び格差拡大が始まったとしている。また高所得者への減税による消費行動の変化は統計的には認められない―一般にはトリクダウン理論の否定―ことも示している。
 最も本書を有名にしたのは下の一節である。

r(資本収益率)>g(経済成長率)

この意味は、資本―この場合融や不動産―運用益が、経済成長率―この場合賃労働の所得増加率―を常に上回るという事であり、それを各の資料から明したことにある。
 このピケティの理論の前提となる資本主義の基本原則は、
第一原則資本が蓄積されβ(資本所得率)が高まると、α(資本分配率)がさらに大きくなり、労働所得との格差が拡大
α(資本分配率)=r(資本収益率)×β(資本所得率)
α:(資本収益/民所得)、r:(資本収益/資本)、β:(資本/民所得)
第二原則長期的にはβ(資本所得率)が貯蓄の成長に対する率に等しくなるため、貯蓄率が高いほど、また、経済成長率が低いほど、β(資本所得率)が上昇β(資本所得率)=s(貯蓄率)/g(経済成長率)
β(資本所得率)=s(貯蓄率)/g(経済成長率)

関連項目

関連動画

関連商品


【スポンサーリンク】

携帯版URL:
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E6%A0%BC%E5%B7%AE%E7%A4%BE%E4%BC%9A
ページ番号: 912227 リビジョン番号: 2533812
読み:カクサシャカイ
初版作成日: 09/01/12 10:27 ◆ 最終更新日: 17/10/20 00:44
編集内容についての説明/コメント: 貧困、社会問題を関連項目に追加
記事編集 / 編集履歴を閲覧
このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事の掲示板に最近描かれたお絵カキコ

お絵カキコがありません

この記事の掲示板に最近投稿されたピコカキコ

ピコカキコがありません

格差社会について語るスレ

164 : ななしのよっしん :2017/09/01(金) 07:19:19 ID: btRTLO2p8e
>>162
規制は安全のためとか独禁法のように業界として競争原理を保つためであって、計画経済のようにはいかないと思うよ。
ますます融も情報も人の行き来も簡単になる世の中なのに、政府や一部業界だけが情報を握ってコントロールする蓋然性は低くはなるけど高まる可性は低い。
そもそも経済ってのは自由未来に対して不透明だからこそ活気が生まれるんだから、それを根本から否定すること自体理。当時は当時で相対的に業界の慣行と世界全体との経済状況が極度に矛盾を来さない程度に併存しえたってだけ。
経済成長もないのに業界の規制だけしたって駄だし。

高所得者の課税逃れは技術的問題で対処した方がいいかな、教育共同体意識育てるのも一方でやったほうがいいけど。論自発的に貢献したいという意志を養うって意味で。
165 : ななしのよっしん :2017/09/01(金) 11:31:51 ID: rHFTOn24mk
 格差が存在しない社会等は、歴史上存在した事はかったし、残念ながら今後も訪れないだろう。結局人はかの上に立って優越感に浸りたいという性質を持っているからな。
166 : ななしのよっしん :2017/09/01(金) 11:35:43 ID: fFPOR1Cp63
格差を減らす努を放棄した社会とそうでない社会の区別ならあるぞ
167 : ななしのよっしん :2017/09/01(金) 11:55:45 ID: JL7xV8Jgmo
北欧のようなやり方は日本では難しい、人間の本質とかそういう
あやふやな話じゃなくてこのくらい人口が増えると
168 : ななしのよっしん :2017/09/05(火) 22:51:15 ID: jopB1lu48M
北欧の人口減少に対する考えは見習うべきなんだよなぁ
169 : ななしのよっしん :2017/09/23(土) 22:11:27 ID: j7lKUHTrLO
北欧がどうとか言ってるゴミカスをはじめ、格差問題への対処に社会を持ち出すは首って死んだ方がいい
社会は格差を肯定する(肯定して弱者にある程度の保護を施す)もので、そもそもそういう話じゃねえからこれ
170 : ななしのよっしん :2017/10/05(木) 17:09:37 ID: Oy5GBtHDy0
>>169
資本主義を採用してる以上、結果の等なんて不可能なんだから
格差問題は必然的に社会保障の問題になると思うんだが、違うのか?
171 : ななしのよっしん :2017/10/13(金) 17:10:32 ID: VGgcFBMdEM
>>169-170
https://twitter.com/satetu4401/status/917551744644608000
社会を構築する上で多様性が大事だと言われるのは「一般的にバカとかカスとか言われている人間の存在を受け入れた上で社会を構築する」ということであって、個人個人が寛容になるかどうかはクソほどどうでも良い。社会が寛容になるべきで、個人は寛容になる必要はない
>会社はバカカスをクビにするシステムを構築するべきだし、社会はクビにされた人間が困らないようにすべきって話やぞ。

例えばこれはとある有名ツイッタラーの放言だけど、そういう事じゃないだろうか。
つまり社会保障とは文字通り底辺に対するセーフティネットとしての役割のみを持つべきで、もう一度一般人に押し上げるトランポリンであってはならない。格差を解消するという考え自体が間違いで、底辺底辺のまま留めておく方が全体としての幸福量は増大するのではないかと。
社会復帰が難しいと言われる日本生活保護や障者福は図らずもこの思想を実行し
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
172 : ななしのよっしん :2017/10/14(土) 23:39:47 ID: j7lKUHTrLO
勝者様が下に物を施してやろうって発想は持ちの発想
共産主義なんかまさに典的な持ちの妄想に基づく弱者救済

弱者に一番必要なのは上に向かって駆ける
どこぞのバカみたいに企業からを取り立てまくって社会を充実させるなんぞ格差社会の増大にしかならないんだよ
企業の財布の紐が締まったら弱者世界からの出口が閉まるだろうが
173 : ななしのよっしん :2017/10/15(日) 14:06:26 ID: VGgcFBMdEM
>>172
ん?>>171の人とはまた別タイプなのか?

そもそも持ちの施しと共産主義イコールじゃないぞ?
施しはあくまで趣味や戦略に基づく行為で、絶対に自分達は持ちの座を降りない。
共産主義は思想に基づく行為で、貧乏人がいなくなるまで限に続けられる。

>>171するのは前者の方で、あくまで貧乏人を生かさず殺さず扱えばよりかるという話であって、最初から格差社会を解消する気など更々い。
社会が考えるべきは利益の追及であって、福はその的に沿う範囲内で行われるべきであると。
だからベーシックインカム制度にも肯定的だし、おそらくそれ以上のコストを要する障者とかは潔く死ねと思っている。そのような格差がある事がむしろ一般の労働者のやる気に繋がるとも。
ニコニコニューストピックス
電ファミwiki
  JASRAC許諾番号: 9013388001Y45123
  NexTone許諾番号: ID000001829