水間鉄道とは、大阪府の貝塚市内で運行している鉄道事業者・バス事業者である、通称『水鉄』(スイテツ)。
本社所在地:〒597-0001 大阪府貝塚市近木1488-8
概要
水間鉄道は、水間観音(貝塚市)への参拝客輸送を目的に1924年(大正13年)5月に設立された鉄道会社である。
貝塚駅~水間観音駅間の5.5キロ(駅数10駅)を営業区間とする鉄道事業を中心に、乗合バス事業、貸切バス事業などを手掛け、1997年(平成9年)3月期には年商22億1500万円をあげていた。
しかし、同社の不動産部門がバブル期に行った過剰借入が経営を圧迫し、2005年(平成17年)4月30日に大阪地裁に会社更生法を申請するという事態を招いてしまう。同年6月30日に外食チェーンのグルメ杵屋が支援企業に決定し、翌2006年(平成18年)6月16日に会社更生手続が終結した。
水間鉄道には、未成線が存在する。終点の水間駅から和歌山県の粉河まで路線延長する計画であり、戦前の1927年(昭和2年)に国に申請するが、当時の社会情勢もあって立ち消えとなった。
戦後の1947年(昭和22年)に再びこの計画が浮上する。今回は途中駅の清児駅から分岐する路線計画となり、1950年(昭和25年)12月23日に新線敷設免許が認可された(清児~粉河間21.0km)。
南海電鉄から車両・資材、貝塚市から建設費の一部の支援が決まるものの足踏み状態となったが、朝鮮特需もあって状況は好転し、1953年(昭和28年)7月10日に紀泉鉄道株式会社が設立された。
その後の経緯は省くが、結局路線は完成することなく、1996年(平成8年)9月11日に免許は完全に廃止された(犬鳴(途中駅)~粉河間は1967年(昭和42年)1月18日に廃止済み)。なお、建設予定地は上述の経営危機の際に売却されている。
2009年6月1日よりPiTaPaを導入し、同時に全列車がワンマン運転を実施するようになった。
貝塚駅で隣接する南海電気鉄道とは、車両の譲渡及び貝塚駅の共同使用等があり、結びつきが強かった(かつては筆頭株主であったが、傘下入りすることはなかった)。そのためか、近義の里~石才間でJR西日本・阪和線(東貝塚~和泉橋本間)と立体交差しているにも関わらず、同線との乗り換えが出来るようにはならなかった。
2024年4月に運賃を値上げした。値上げ分についてはPCまくらぎへの交換や道床交換、変電設備更新や踏切遮断器更新の他、老朽化が顕著な車両の改修を進め、長寿命化を図るとの事。(VVVF化とか期待出来るかな・・・?)
2021年辺りから「特急 西園寺号」が鉄道系Youtuber西園寺氏の手によって西園寺氏のイベント時に運転されるようになった。運転停車以外ノンストップである。
なお近年では近くを走る泉北高速鉄道が南海に合併される事が予定されているが水間鉄道はその予定はないし、電圧が同じでも直通運転の予定もない。(というか合併出来るならとっくの昔に合併している。)
車両
現在の車両は、直流600Vから1,500V昇圧時に東急7000系車両を譲り受けた物である。(というより、譲渡時降圧化改造する予定だったが、1500Vの変電設備も譲渡して昇圧した方が安上がりなので1500Vに昇圧)
水鉄でも同じく7000系を名乗るが、内2編成は中間車の先頭車改造を受けた車両である。
また2006年以降に更新工事を行い1000系として再デビューさせた。
駅一覧
路線は「水間線」これ一つだけ。
駅名 | その他備考欄 |
貝塚駅 | 南海電鉄南海本線乗り換え 本社オフィス最寄駅 |
貝塚市役所前駅 | |
近義の里駅 | |
石才駅 | |
清児駅 | |
名越駅 | |
森駅 | |
三ツ松駅 | |
三ヶ山口駅 | |
水間観音駅 | 水間車庫(車両基地)最寄駅 |
関連動画
バス事業
詳しくは「水鉄バス」の記事を参照されたし。
関連項目
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