海の日単語

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海の日とは、日本の国民の祝日の一つである。

概要

国民の祝日に関する法律（祝日法）では｢海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う｣ことを趣旨としている。

国土交通省の文書の記述などによると｢世界の国々の中で『海の日』を国民の祝日としている国は唯一日本だけ｣とのこと。

以下に述べる通り、制定当初は7月20日だったが、祝日法の改正により2003年から7月の第3月曜日となった。

歴史

その日付自体の由来は明治時代に遡る。1876年（明治9年）、明治天皇の東北地方巡幸に「明治丸」という灯台視察船が用いられた。この巡幸の帰途、無事に横浜港に帰着した日付が7月20日であった。時は下って1941年（昭和16年）、当時の逓信大臣であった村田省蔵によってこの日に「海の記念日」が制定されることになった（管船や灯台、水運も逓信省の管轄であり、この年には外局として海務院が設置されている）。

この「海の記念日」を祝日にしようという動きは1959年（昭和34年）に始まる。海事に関連する団体が寄り合って祝日化へ向けた運動を断続的に行ったが、これが具体的に動き出したのは平成に入ってのこと。超党派の議員連盟「海事振興連盟」が働きかけたこともあり1995年（平成7年）に「海の日」を祝日に加える祝日法の改正案が可決・成立、翌1996年（平成8年）に施行され、海の日は祝日となった。またこの年、海の日である20日から月末31日まで「海の旬間」が制定されている。

ところが、この祝日制定から間もない2001年（平成13年）、既に成人の日と体育の日に適用されていたいわゆる「ハッピーマンデー制度」を敬老の日とともに海の日にも適用する祝日法改正案が可決。2003年（平成15年）からは海の日は7月の第3月曜日に固定され、15日から21日までの幅で日付が変動することになった。この時先述の「海の旬間」は「海の月間」に昇格している。

2014年（平成26年）には、8月に新たな祝日「山の日」が制定（施行は2016年（平成28年））されたことを切っ掛けに海事振興連盟から海の日を7月20日固定に戻す議案が提出された。また2018年（平成30年）には、開催が迫った東京オリンピックに関連して当年に限り海の日を開会式前日の7月23日に移動させる案も浮上。当初は海事振興連盟はこれに抵抗していたものの、2021年（令和3年）以降7月20日に固定させることを条件に容認し、2020年（令和2年）は史上初めて7月23日が海の日となった。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）の拡大の影響でオリンピックは翌年に延期されることとなったが、生活への影響が考慮されこの年の祝日の再移動はされなかった。またオリンピックの延期に伴い翌年も同様に開閉会式に合わせ祝日を移動することが5月に閣議決定され、11月に特措法が成立。2021年（令和3年）の海の日は7月22日となったが、市販のカレンダーでは法改正に間に合わずに第3月曜日である19日のままとなっているものも多いため注意喚起がなされている。