無ければ作るとは、存在しない場合は自分で何とかせよ、という意思表示である。
類義語に「つくるしかない」がある。
概要が無ければ作る
X68000は当時のパソコンとしては頭一つ飛びぬけた性能を誇ってはいた。
わかりやすく言えばファミコンやMSXで争っていた時代にいきなりプレステやDSが飛び込んできたぐらいのインパクトがあったのである。
しかし、性能は優れていたものの、国内パソコンにモトローラMC68000系列の採用されたパソコンは他になく、しかも当時の市場ではPC-9801やMacintoshなどがメインでパッケージソフトが発売されることはほとんど無かった。
そこで、ユーザーが独自にソフトウェアを開発、ゲームの移植を行う必要性が生じ、『ソフトウェアが存在しないのであれば、我々自身の手で作るのだ』という開拓精神の表れとしてこの用語は誕生した。
グラフィックの性能が低い? 無いなら作りなさい。
音楽環境が無い? では作ろう!
テキストに文字が少ない? 無ければ作りたまえ!!
こんな具合でX68000は海外のソフトウェア市場を髣髴とさせる同人パソコンの入り口として、そして豊かなプログラマの腕試しの場として機能していたのであった。
しかし、次第にX68000も次世代機やPC-AT互換機普及の波には勝てず、人知れず姿を消していったのだった。
だが
その『無ければ作る』の精神は決して滅びてはいない。
このニコニコ大百科やニコニコ動画は基本的にその『無ければ作る』の精神で運用されているからだ。
あの政策を解説したいけどそんなムービー無い? じゃあ自作しちゃおう!!!
このように自分から物事を創めるにあたって、この『無ければ作る』の精神は不可欠である。
もし、この精神を否定して、メーカーや一部の企業だけが作るものに甘んじるようでは、ソフトウェア文化、ものづくり文化は完全に潰えてしまうだろう。
未来の日本を担うのはこうした
『無いものは自分で作る』という強固な開拓精神である。
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