煉獄弐 RENGOKUⅡThe Stairway to H.E.A.V.E.N.とは、2006年にハドソンより発売されたPSP専用アクションゲームである。
2007年にはベスト版が。2010年にはDL版が発売されている。
概要
PSP初期に発売されたアクションゲーム「煉獄 The Tower of Purgatory」(以下前作)の続編。
ストーリーや基本的なシステムは前作を踏襲しつつ、 グラフィックやアクションは大幅に進化しており、前作からのプレイヤーを大いに驚かせた。
ダンテの『神曲』をモチーフに、「ウィザードリィ」シリーズのキャラクターデザインで知られる末弥純がデザインした緻密な世界観。 敵から奪い取った武装でキャラクターを自由にカスタマイズしていくという独特なゲームシステム。 息をもつかせぬハイスピードバトルとシンプルな操作性。 こういった魅力から、今でも一部に熱狂的なファンを持つ。しかし、その独特すぎる雰囲気により、ハマる人はどっぷりハマるが、ハマらない人はさっぱりハマらないという人を選ぶ作品でもある。
なお、PS3にて新作「煉獄 The end of the CENTURY(仮称)」の発売が予定されていたが、販売元のハドソンが吸収合併され、開発元のネバーランドカンパニーが破産した今、その発売は絶望的となっている。
プレイヤーは、戦うために生み出されたアンドロイド『ADAM』を操り、多彩な武装を駆使して七つの大罪をテーマにした巨大な塔『煉獄』の頂上を目指す。
プロローグ
負の感情の連鎖により、世界中が戦乱の業火に包まれた時代―――
戦争世紀とすら呼べるほどの永きに渡り、人々は争い続けていた。
誰が、何のために始めた戦いなのか。闘争の意味を失っても、人々が武器を置くことは決して無かった。
やがて、自らの手による戦いに疲れ果てた人間は、彼らの代行者とも呼べる存在、無数にして多様の戦闘機械を送り出した。ただ“戦うためだけに”。戦争は機械戦争へとその形態を変え、夥しい数の破壊兵器が戦場に溢れかえった。
戦うために。戦うために。戦うためだけに!
そんな中、とある国の軍に所属する研究機関が、革命的な人造兵士を造り出した。
特殊液体樹脂による武装形成システム。
無尽蔵とすらいえる強力な自己修復能力。
考えうる最高の判断を下す高度な人工知能。
自立型戦闘兵器体「ADAM」
彼らは、敵という敵を地上から消し去っていった―――
滅ぶべき敵が、すべて消滅するという明白な理由により、永きに渡る戦いは完全な決着がつけられた。しかし、それは同時にADAM達の存在意義を奪うものでもあった。「戦いを望む者が、戦いを行わせんために」造った彼らには、戦いの中にしかその居場所がなかったのだ。
創造主たちは、ADAMの存在を持て余したが、やがて、一つの提案が持ち上がる―――
ストーリー
巨大な塔『煉獄』に幽閉された、
最強の人型兵器【アダム】たち。
あるはずもない記憶の欠片を持つアダムの一体が、
己を知るため、孤独な戦いを開始する―――。
この作品の目的は、全8階層からなる塔の頂上にたどり着き、塔の建立の謎を解き明かすこと。
戦いの先には何があるのだろうか?なぜ戦い続けなければいけないのか?何のために戦ってきたのか?
各フロアに待ち受ける強大な敵との戦いを経て、主人公はそれらの問いへの答えを知っていくこととなる。
自立型戦闘兵器体ADAM
鋼と硝煙の食物連鎖の頂点に立つ、革命的な人造兵士
暴虐のエデンに生まれた、最強の自立型戦闘兵器体
破壊と殺戮だけが紡ぎ上げた最高の芸術品
プレイヤーキャラであり、敵キャラでもあるADAMは、人工知能を搭載した特殊液体樹脂製の細胞「AIセル」で構成されたアンドロイド。手に入れた武装は「装備」するのではなく、データを読み込んで「生やす」。早い話が超高性能なT-1000(ターミネーター2に登場した液体金属ターミネーター)といったところ。
武装は頭部、右腕部、左腕部、胸部、脚部の計5か所から生やすことができる。登場する武器はここでは語りつくせないほど多数存在し、ハンマー、日本刀、パイルバンカーといった近接武器
ハンドガン、アサルトライフル、サブマシンガンといった遠距離武器
レールガン、ビームライフル、プラズマソードといった電子武器
重榴弾砲、ガトリングガン、対空ミサイルといった重火器
果ては電磁爆弾や量子砲、反物質砲といったトンデモ兵器も登場する。何度も言うようだが、語りつくせていない。今挙げたのは極一部の武器のみである。
こういった武装は一部制限があるものの、各部に自由に装備することができる。頭から日本刀を、両腕からドリル、胸からはガトリングを生やした奇怪なADAMが軽快なステップでサマーソルトキックを繰り出す―――。まさに、武装の組み合わせは無限大である。また、同じ日本刀でも腕から生やした場合と、頭から生やした場合では見た目やモーションが大きく異なっていたりと、作りが細かい。
システム
キャッチコピーが表している通り、敵を倒して武器を奪い、自らを強化する。これがこのゲームの全てである。
ちなみに、このゲームにゲームオーバーという概念はない。耐久値が0を下回った場合、装備していた武装すべてをその場に残し、融解。最下層で再構成され、再スタートする。ADAMに死は許されない。ただ戦うのみ。
ゲームの基本的な流れは以下のようになっている。
コラム
- 人物名はダンテの「神曲」に登場する人間・怪物・悪魔が由来(要は実在した人物やギリシャ神話からとっている)となっているが、主人公のGRAMだけは北欧神話に登場する剣が元となっている。本来はダンテという名前にするはずだったが、たとえ主人公であっても、煉獄に囚われた哀れな魂の一つに過ぎない。ということで別の名前を与えることとなった。なぜ北欧神話からとったのかは不明。
- 今作のオープニングBGMにはなぜか映画「アルマゲドン」のBGMらしき曲が使用されている(Armageddon: The Original Motion Picture Score| 6. Evacuation)。今作のBGMの一つは、映画音楽を数多く手掛ける作曲家である陳光榮氏が作曲しているがその関係だろうか。詳細は不明である。
関連動画・静画
煉獄弐のプレイ動画
前作にあたる煉獄のゆっくり実況プレイ 煉獄弐のゆっくり実況プレイ
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- ハドソン
- 末弥純
- ネバーランドカンパニー
- 神曲
- 七つの大罪
- 電撃オンライン煉獄弐特集ページ (外部リンク)
(ハドソンの吸収合併に伴い公式サイトが消滅してしまったため、現存する数少ない公式関連サイトだと思われる。このサイトで、電撃マ王に掲載された煉獄のコミカライズを読むことができる。)
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