熊崎信也とは、HAL研究所所属のゲームクリエイターである。
1979年5月21日生まれ。A型。金沢美術工芸大学視覚デザイン科卒。
概要
2002年に金沢美術工芸大学を卒業後にHAL研に入社。
担当作品は『星のカービィシリーズ』が中心で、入社して間もない頃は『カービィのエアライド』や『タッチ!カービィ』にデザイナーとして参加していた。
その後、2008年の『ウルトラスーパーデラックス』でディレクターを任されたのを皮切りに、現在はHAL研を退社した桜井政博の後を継ぐ形でカービィシリーズを取りまとめる総合ディレクターとなっている。
2021年には同社の取締役に就任し、カービィシリーズだけでなく会社もリードする立場となった。
関わった作品
- 星のカービィシリーズ
- カービィのエアライド (2003年、ゲームキューブ) - デザイン
- タッチ!カービィ (2005年、ニンテンドーDS) - デザイン
- 星のカービィ ウルトラスーパーデラックス (2008年、ニンテンドーDS) - ディレクター
- 星のカービィ Wii (2011年、Wii) - ディレクター
- 星のカービィ 20周年スペシャルコレクション (2012年、Wii) - ディレクター (神山達哉と共同)
- 星のカービィ トリプルデラックス (2014年、ニンテンドー3DS) - ディレクター
- デデデ大王のデデデでデンZ (2014年、ニンテンドー3DS) - ディレクター
- カービィファイターズZ (2014年、ニンテンドー3DS) - ディレクター
- タッチ!カービィ スーパーレインボー (2015年、Wii U) - スペシャルサンクス
- 星のカービィ ロボボプラネット (2016年、ニンテンドー3DS) - ゼネラルディレクター
- サウンド・オブ・カービィカフェ (2016年) - サウンドディレクター
- 星のカービィ ロボボプラネット オリジナルサウンドトラック (2016年) - サウンドディレクター
- みんなで!カービィハンターズZ (2017年、ニンテンドー3DS) - ゼネラルディレクター
- カービィのすいこみ大作戦! (2017年、ニンテンドー3DS) - ゼネラルディレクター
- カービィ バトルデラックス! (2017年、ニンテンドー3DS) - ゼネラルディレクター
- 星のカービィ スターアライズ (2018年、Nintendo Switch) - ゼネラルディレクター
- 毛糸のカービィ プラス (2019年、ニンテンドー3DS) - キャラクタースーパーバイザー (北健一郎、ファーマンカと共同)
- スーパーカービィハンターズ (2019年、Nintendo Switch) - ゼネラルディレクター、作詞
- サウンド・オブ・カービィカフェ2 (2019年) - サウンドディレクター
- カービィファイターズ2 (2020年、Nintendo Switch) - ゼネラルディレクター
- 星のカービィ ディスカバリー (2022年、Nintendo Switch) - ゼネラルディレクター、作詞
- 星のカービィ Wii デラックス (2023年、Nintendo Switch) - ゼネラルディレクター
- ハコボーイ!シリーズ
- その他
ディレクターとして
熊崎氏は当初からディレクターを目指しており、その始まりとなったのが『タッチ!カービィ』制作時に世界観などをまとめる人間がまだ決まっておらず、当時入社してまだ数年だった彼がその役割を担当したことである。後年にはこの時のことを「純粋に誰かがやらねばカービィが途絶えてしまう」と発言しており、彼のカービィシリーズに対する強い想いが見て取れる。
その彼がディレクターを務めるカービィタイトル(以下「熊崎カービィ」と表現する)の傾向として、シリーズの過去作や、はたまたカービィではない他作品へのリスペクト、オマージュの要素が非常に多い事が挙げられる。
どの作品も、システムや操作性は今でも根強い人気を持つ『スーパーデラックス』と初代のキー配置をベースにしており、演出面では過去作に登場していた何らかの敵キャラ、コピー能力、音楽等を一部復活させ、新作に取り入れるというスタイルを続けている。
本編系列のみならずアクションゲームではない外伝作品からも定期的に何らかの要素を引っ張ってくる辺り、全てのカービィシリーズに対する深い愛情が窺える。
他作品オマージュの例としては、コピー能力「ソード」の新技が『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』におけるリンクの動作を模していたり、「ファイター」の新技はどう見ても元ネタのキャラが使っているアレにしか見えなかったり(しかも原作と全く同じ発動コマンドも実装)、『大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ』におけるカービィキャラ関連の技やデザインの脚色を逆輸入してくる…等がある。
これらはカービィの生みの親である桜井氏への敬意、あるいは当人の作風や遊び心を意識した物と思われる。
また、熊崎カービィの最大の特徴として、ボスを始めとするキャラの設定や世界観に対する徹底した拘りがある。
美術系大学出のデザイナーなだけあって、彼が考案したラスボスやそれに関連する設定はどれも一癖あり個性的。
初期の作品や数字シリーズとは違い、新キャラに台詞が用意されている事が多いのも見所である。
そして、熊崎カービィでは決まって毎回過去作に登場したキャラクターや設定との繋がりを臭わせる描写が随所に仕込まれており、ボスキャラの説明もどこか意味深な物が多い。おかげで不毛な考察を始めるカービィファンが後を絶たない
これらはただストーリーモードを遊ぶだけでは大抵気づかないが、ポーズ画面のスペシャルページを覗くことやMiiverseのスタッフルームでのQ&Aで知ることができる。
ラスボスは本編クリア後のおまけモードで再び強化版として登場する際、名前に「ソウル」(またはそれに関連したワード)が付くのがお約束となっている。最近では新キャラの名前や曲名も全て彼が考えているようだ。尋常ではない拘りっぷりである。
これらの甲斐もあってか、彼が手掛けた作品はどれも高評価で、今のカービィシリーズを牽引する現在のHAL研のエースと言える。
ディレクター以外の活動
近年のカービィシリーズにおいてカービィと一部の女性キャラの掛け声などの声は大本眞基子氏が、他はHAL研のスタッフ(安藤浩和氏など)があてているが、彼はデデデ大王を担当している。
また、先述のBGMに名前を付けることの他に作詞することにも意欲的である。
http://www.hallab.co.jp/company/blog/detail/002779/
曲名には狂花水月などのオシャレなものもあれば、恋する黄色い☆ぶんぶるルン♪といった唖然とするようなものもある。また、2016年に催されたカービィカフェのサウンドトラックの総指揮も担当した。
余談
- ヘビーゲーマーであり、初代『星のカービィ』のエクストラモードをライフ1設定で挑んだ事があるらしい。
- 趣味で個人サイトを運営しており、氏のHPでは彼が過去に手掛けたイラストやゲーム等の作品集を見る事が出来る。特筆すべきは彼自身が好きな物や、これまでに鑑賞・プレイしたという途方も無い数の漫画、映画、ゲームの一覧が包み隠さず列挙されている事であり、各ジャンルを相当に幅広く網羅している事が窺い知れる。
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外部リンク
関連項目
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