独占!女の60分とは、1975年~1992年にテレビ朝日などで放送されていたお昼の名物バラエティ番組である。
概要
「アタッカー」と呼ばれた女性レポーターが様々な挑戦にアタックし、それを面白おかしくレポートするバラエティ番組。
番組最大の特徴として、そのアタックの模様をVTRや写真を交えながら弁士のようにその場で伝えるという独特のスタイルが取られた。
(本編が始まると、番組セットの中央部にあるブルーバックスクリーンの蓋が上下に開き、クロマキー合成により取材VTRと右下でレポートをその場で喋るアタッカーが一緒の画面に映っていた。)
司会者や御意見番(サブ司会者)、アタッカーにいたるまで基本的に女性のみ出演し、主に主婦層をターゲットにした番組であった。
そして、番組放送当時は公立学校の週休二日制導入前であり、ちょうど午前のみの授業が終わって学校から帰宅してきた小学生などもこの番組のメイン視聴者層となり、長らくテレビ朝日の土曜昼を代表するバラエティー番組として支持を得ていた。
取り上げられるアタックは多種多様。
番組初期はまだ自主規制も緩かった時代でもあったため、ポルノ映画の撮影に潜入などの過激な内容もあった。
番組後期には、名物企画として、出演アタッカー達全員がリレー形式で長距離区間を歩いて踏破する「耐久ハイク」という企画が人気を博した。
なお、テレビ朝日系列の人気刑事ドラマ『西部警察』で地方ロケ編が放送される際には、そのメイキングを番組内で放送をしていた。特に爆破シーンの裏側を丁寧に取り上げており、現在では非常に貴重な裏側を見れる映像資料となっている。
番組の終焉
1992年4月、この番組の人気に目をつけたテレ朝が、「笑っていいとも!」(フジテレビ)と「午後は○○おもいっきりテレビ」(日本テレビ)のおかげで長らく低迷が続いていた平日正午枠の起死回生のために放送時間を移動し、「お昼の独占!女の60分」に改題してぶつける。
ところが、主婦層に強い支持を得ていた「おもいっきりテレビ」を切り崩せなかった。さらに、学生は平日昼には学校があるため番組を見ることができないという事情を無視したため、かつてのもう一方の支持基盤を失うこととなる。これによって一気に視聴率が低迷。リニューアルを繰り返すも人気は上がらず、わずか半年で番組打ち切りの憂き目に遭ってしまった。
せっかく長年に渡って人気だった番組を視聴者層を無視して安易に移動してしまったために自滅した有名な例である。
ネット状況
テレビ朝日系列局で原則的に放送されていたが、土曜日時代はいわゆるネット番組ではなくローカル編成番組の扱いで放送されていた。そのため、関西では本来の系列局である朝日放送では一切放送されず、サンテレビ、KBS京都、テレビ和歌山といった独立局でネットされていた。また、北海道テレビや広島ホームテレビでは放送途中で打ち切られている。
平日帯番組になってからは朝日放送など未ネット局・途中打ち切り局でも放送が開始・再開されている。
関連動画
関連項目
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