王への請願とは、Tom Lehmann作のゲームである。ドイツ語の原題は"Um Krone &(und) Kragen"(頭文字をとって略するとUKUK)。
2015年には株式会社cosaicから日本語版が発売された。この日本語版ではイラストレーター「秋津たいら」がイラストを担当している。
簡単な概要
ルールに従ってたくさんのダイスを振って、同じ数字をたくさん出したプレイヤーの勝利。
ちょっと詳細な概要
ルールに従ってダイスをすべて振った結果、7つ以上のダイスが同じ目になったら国王カードを得ることができる。誰かが国王カードを得たターンが終了した後、全員で順番に、持っているすべてのダイスを振って、何か同じ数を一番多く出した人の勝ち。
ルールの概要
ダイスの振り方について
- 1:「数字の確定していないダイスを全部振る」か「持っているカードの効果を使う」ことができる。カード効果は、可能であれば連続で使用しても良い。また、ダイス目が1,2,3,4,5,6以外の値をとるようなカードの使用はできない。ダイス目は0以下にも7以上にも小数にも分数にもならない。
- 2:ダイスを振った後、最低1つ以上のダイス目を確定させる。確定させないダイス目や未使用のカードが残った場合、再度1のルールに従ってダイスを振り直したり、カードの効果を使うことができる。
- 3:すべてのダイス目が確定して、それ以上カードを使用しないとした時点で結果が確定される
カードについて
ダイス結果が確定した後、その結果がカードの獲得条件を満たしていれば、そのカードを1度だけ得ることができる。(同じカードを2枚以上得ることはできない)
カードは自分の手番時にそれぞれ1度だけ使う事ができる。新しく手番が回ってきたら、再びそのカードを使う事ができるようになる。
カード名※()内は日本語版の名称 | 獲得条件 | カードの効果 |
以下のカードはいつでも入手可能 | ||
道化師 | ダイスの結果の合計が0以上であった場合 | ダイス目確定前に、振り終わったダイスの1つを振り直すことができる |
詐欺師(ペテン師) | ダイスの結果の合計が0以上で、道化師を所持している場合(道化師の裏面が詐欺師なので、カードをひっくり返す事で獲得する) | 自分の手番開始時にダイスを1つ自動的に加える |
以下のカードは ダイス3個以上で入手可能 |
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農夫 | ダイス結果のうち、どれか2つが同じ目であること。いわゆるワンペア | 自分の手番開始時にダイスを1つ自動的に加える |
下女(メイド) | ダイス結果のすべての数字が奇数であること | ダイス目確定前に、1つの振り終わったダイスの目を+1か+2か+3することができる。 |
哲学者 | ダイス結果のすべての数字が偶数であること | ダイス目確定前に、振り終わったダイスの目について、1つのダイス目を好きな数だけ減らす。そして別のダイス目を減らした数だけ増やす。 |
鍛冶屋(職人) | ダイス結果の合計が15以上であること | ダイス目確定前に、「振った結果が1である状態のダイス」を1つ加える。 |
衛兵 | ダイス結果のうち、どれか3つが同じ目であること。いわゆるスリーカード | ダイス目確定前に、「振った結果が2である状態のダイス」を1つ加える。 |
以下のカードは ダイス4個以上で入手可能 |
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狩人 | ダイス結果のうち、どれか4つが同じ目であることいわゆるフォーカード。 | ダイス目確定前に、「振った結果が3である状態のダイス」を1つ加える。 |
商人 | ダイス結果の合計が20以上であること | ダイス目確定前に、好きな数の振り終わったダイスを再度振り直す |
天文学者 | ダイス結果のうち、どれか2つがそれぞれ同じ目であり、それ以外の別の2つがそれぞれ同じ値であること。いわゆるツーペア。フォーカードでも可。 | ダイス目確定前に、「振り終わったダイスの1つの値」を「すでに確定してあるダイス目の1つの値」と同じにする |
以下のカードは ダイス5個以上で入手可能 |
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女官(貴婦人) | ダイス結果のうち、どれか3つがすべて同じ目であり、それ以外の別の2つがそれぞれ同じ値であること。いわゆるフルハウス。ファイブカードでも可。 | ダイス目確定前に、好きな数の振り終わったダイスの目を+1することができる。 |
質屋 | ダイス結果の合計が30以上であること | ダイス目確定前に、「振った結果が4である状態のダイス」を1つ加える。 |
騎士 | ダイス結果のうち、どれか5つが同じ目であることいわゆるファイブカード。 | ダイス目確定前に、「振った結果が5である状態のダイス」を1つ加える。 |
魔術師 | ダイス結果の中に[1,2,3,4,5]か[2,3,4,5,6]が含まれていること。 | ダイス目確定前に、1つの振り終わったダイスの目を好きな数にすることができる。 |
以下のカードは ダイス6個以上で入手可能 |
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錬金術師 | ダイス結果の中に[1,2,3,4,5,6]が含まれていること。 | ダイス目確定前に、振り終わったダイスの目3つについて、その合計値が変わらないようにすべての値を変更することができる。 |
司祭(司教) | ダイス結果のうち、どれか2つがそれぞれ同じ目であり、それ以外の別の2つがそれぞれ同じ値であり、さらにそれら以外の別の2つがそれぞれ同じ値であること。いわゆるスリーペア。フォーカード+ワンペアでもシックスカードでもよい。 | ダイス目確定前に、「振った結果が6である状態のダイス」を1つ加える。 |
貴族 | ダイス結果のうち、どれか3つがすべて同じ目であり、それ以外の別の3つがすべて同じ値であること。いわゆるスリーカードが2つ。シックスカードでも可。 | ダイス目確定前に、好きな数の振り終わったダイスの目を+2することができる。 |
領主(将軍) | ダイス結果のうち、どれか6つが同じ目であることいわゆるシックスカード。 | 自分の手番開始時にダイスを2つ自動的に加える |
以下のカードは ダイス7個以上で入手可能 |
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王(国王) | ダイス結果のうち、どれか7つが同じ目であることいわゆるセブンカード。 | 最後までこのカードを持っていたプレイヤーがゲームに勝利する |
王妃 | 最初に王カードを得たプレイヤーがこのカードを得る | ダイス目確定前に、「振った結果が*である状態のダイス」を1つ加える。*はプレイヤーが自由に決められる。 |
ターンについて
スタートプレイヤーから始めてターンが1周したら、今度は最後のプレイヤーがスタートプレイヤーとなるようにしてターンが繰り返される。
例えば、1,2,3,4の4人でやる場合、
1→2→3→4 →4→1→2→3 →3→4→1→2 →2→3→4→1 →(最初に戻る)
と繰り返される。
誰かが王カードを手に入れたら、そのターンが終了した後に最後の勝負となる。つまり、どのタイミングで王カードが取られたとしても、すべてのプレイヤーには同じ数だけカードを得る機会がある。
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関連項目
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