概要
「ストラクチャーデッキ-アンデットワールド-」(2008年6月21日発売)にて登場。
王宮の鉄壁/Imperial Iron Wall
永続罠
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いにカードを除外できない。
自分と相手の両方に効果が及ぶ、除外効果のメタカードである。
除外は遊戯王の中でもトップクラスの除去で、これを封じられるのは大きい。
「魂の解放」など、墓地のカードを除外する事で相手の妨害をする戦術なども防ぐことができる。
また除外封じは全ゾーン・全行為に及び、除外をコストとする効果なども使用できなくなる。
(例:「ダーク・アームド・ドラゴン」「カオス・ソルジャー -開闢の使者-」)
近年は「墓地のモンスターを除外して特殊召喚」「墓地のモンスターを除外して融合素材」など、除外を展開手段として利用するカードも増えているので、これを封じることで展開が鈍るデッキも多い。
特に【霊獣】などは、真っ先にこれを除去しないとほぼ何もできなくなる。
また、「墓地から罠(or魔法orモンスター効果)だと!?」も根こそぎ封じられる。
「超電磁タートル」「ブレイクスルー・スキル」など、採用率が高いカードも封殺するので心強い。
変わった所では、墓地から発動できる魔法・罠のみを積んでいるタイプの【超重武者】の機能を大幅に鈍らせることができる。
また、このカードがあると「フィールドを離れるときゲームから除外される」類のカードは、このカードがあると除外されず墓地に送られる。
たとえば「ジェット・シンクロン」や「ゾンビキャリア」などは墓地からの特殊召喚後に除外されるが、このカードがあれば除外されず、(コストさえあれば)無限に蘇生することができる。
特に「ボルト・ヘッジホッグ」はチューナーさえいればノーコストで蘇生できるため相性がいい。
これを利用し、このカードと「ボルト・ヘッジホッグ」、「キャノン・ソルジャー」、好きなチューナーが揃うと無限ループが成立しダメージを与え続けられる(「ボルト・ヘッジホッグ」の項目も参照の事)。
また、「異次元エスパー・スター・ロビン」を無限の壁にすることもできる。(但し、キャノン・ソルジャーは、2018年7月以降禁止カードとなっている。)
除外自体を封じるため、「幻影の騎士-ミラージュ・ナイト」や「ハイパー・シンクロン」でシンクロ召喚したシンクロモンスターなどは、除外されずフィールドに留まる(墓地に送られたりもしない)。
こちらもなかなか面白いコンボのため狙ってみるのもいいかもしれない。
以上より、なかなかのメタカードかつ、うまく使えばコンボにも生かせる良カードである。
ただし、除外を全く利用しないデッキというのは少なく、自分のデッキにどれだけ被害が出るかは考慮しなければならない。
たとえば「奈落の落とし穴」や「次元幽閉」等は、相手のこれらを無視できるようになるが自分もこれらを使えなくなる。
【リチュア】等、除外を一切(もしくはほぼ)利用しないデッキなら無理なく恩恵を受けられる。
また、刺さるデッキと刺さらないデッキの差が激しいため、上記のようなコンボを狙うのでなければメインデッキから投入するカードではない。
サイドデッキに入れて、有効そうな相手だったら使用してやろう。
収録デッキについて
上述の通り、このカードは「ストラクチャーデッキ-アンデットワールド-」に初収録された。
これはアンデット族をメインとしたデッキで、墓地活用を大量に行う。
相手の除外を防げるこのカードは相性がいい…と一見思うだろう。
では、以下のカードを見てほしい。
生者の書-禁断の呪術-/Book of Life
通常魔法
自分の墓地に存在するアンデット族モンスター1体を選択して特殊召喚し、
相手の墓地に存在するモンスター1体を選択してゲームから除外する。
アンデット族専用の「死者蘇生」+α、無制限カードという強力カード。
当然のごとくこのデッキにも入っているのだが、よく見ると除外効果を持っている。
このカードを発動する場合、蘇生もしくは除外ができないと発動できないという裁定が下っているので、「王宮の鉄壁」があると発動できない。ダメじゃん!
他にも、未収録だがアンデット族には除外を利用した強力サポートが存在する。
墓地から除外することアンデットを蘇生できる「馬頭鬼」、墓地のアンデット2体を除外することでドローできる「酒呑童子」、墓地のアンデット2体を「冥界龍ドラゴネクロ」に変換できる「龍の鏡」、オネスト辺りに返り討ちにされてもリカバリーできる「ワイトキング」などなど…。
特に、展開の要の「馬頭鬼」が使えないのは非常に痛い。
要するに、アンデット族には普通「王宮の鉄壁」は入らない。むしろぶっ刺さる。
なお、「馬頭鬼」はストラクチャー発売前に登場済みである。
また、「ストラクチャーデッキ-アンデットワールド-」には「タイムカプセル」「邪悪なるバリア -ダーク・フォース-」「奈落の落とし穴」「亜空間物質転送装置」と言ったカードも収録されており、「王宮の鉄壁」があるとこれらも機能停止する。
それでいて、直接シナジーを生成するカードが一切ない。何故入れたし。
その後、「GOLD SERIES 2014」や「ストラクチャーデッキ-シンクロン・エクストリーム-」に再録。
シンクロン・エクストリームでは、上述の「ボルト・ヘッジホッグ」「ジェット・シンクロン」「ゾンビキャリア」が収録されている他、「A・ジェネクス・バードマン」の除外も防いでくれる。
その代わり「ラッシュ・ウォリアー」、「輝白竜 ワイバースター」、「暗黒竜 コラプサーペント」とはアンチシナジーとなってしまう。
どちらにせよ、最初の収録デッキよりはしっかりとこのカードを生かすことができる。
このデッキでこのカードを生かしたいなら、しっかりとデッキ調整をしてやろう。
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