この項目は、本文内で登場する団体の中の人に近しい者が、年に数回ささやかに行っている嗜みの内容を、編集のうえご紹介しているものです。調べものなどの参考および、新しい趣味・生きがいのなどの「きっかけ」などになるかもしれませんが、関連記事・関連項目および、各種の説明内容などが絶対的に不足しています。お暇でしたら(記事・項目も含めての)加筆、訂正をお願いいたします。 |
痛凧[いただこ]とは、アニメーション作品(以下「アニメ」)やゲーム作品などの、いわゆる二次元キャラクターのイラスト、またはそれに関係する内容を、基本的には日本各地に伝わる各種の「和凧」へ、ある時は大胆に、また時には美麗に描いたものである。以下で詳解する。
概要
昭和50年代より、人気アニメのキャラクターがビニールに印刷され、プラ棒で組み立てられた凧が(主に)冬季において、郊外のコンビニなどで広く販売されているが、それらは純粋に子供向けに作られているもので、形状は洋凧がほとんどである。
本記事で説明する「痛凧」は「痛車」にデザインされるような「大きいお友達」向けの萌えキャラなどを題材とした、手作りの和凧を指す。これらはほぼすべてがワンオフ、一品ものであり、量産して拡販することを、彼・彼女らは本旨としていない(以下現状に即し、特記無き限り男性主眼の観点からの述べ方をさせていただく。無論、女性の参加を拒んでいる事実は無い)。
読みは「いたたこ」でも「いたこ」でもなく「いただこ」と濁るのが、正式な読み方である。「全国痛凧連合」の記事も参照されたい。
一番最初の「痛凧」と認識されているものは、「らき☆すた」に登場するメインキャラのひとり・柊かがみの痛凧で、埼玉県久喜市の「鷲宮神社」に隣接する「大酉茶屋」に飾られていた。これは、2008年の5月の「春日部市大凧まつり」でデビューを飾っている。
なお、これ以前にも「美少女戦士セーラームーン」の登場キャラクターたちを題材とした「痛凧の始祖」とも呼ぶべき凧が、春日部市にあった「大凧会館」に収蔵されていたが、同館は東日本大震災で被災。2015年までに解体され更地となり現存しない。
作品群
まずは、ニコニコ動画内、ようつべおよび彼らの凧あげ広場公式サイトなどから確認できる痛凧として、過去に飛行刑に処された題材とされた主な作品(シリーズ)、およびキャラクターを列記する。ここに未登場のシリーズおよびキャラクターは、後述する痛凧連合のメンバーがカバーし切れていない弱い分野、逆に述べればご新規さんの入り込む余地が十二分に残されている、ということである。特に、痛凧草創期からなにかと縁深い春日部市・武里団地在住と設定されている、金曜19:30からテレ朝系に出演する同市特別住民(2015年現在、痛凧化はされていないと推察される)、あるいは日曜08:31のABC/テレ朝系を作れば大歓迎されることうけあい。ただし、その同日約9時間後くらいにフジテレビ系で放送される内容を製作した場合は、相手がビッグな桜の古木、それも2本立て過ぎるために、凧あげ場所が静岡市清水区にある三保の松原だったり、桜新町のある世田谷区の多摩川河川敷であっても、一度何かに引っかかったら東京電力だろうが中部電力だろうが、どこの誰であろうと、どのような企業体であろうと取り合ってくれない点はお察しください。
- 「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズ
- 「らき☆すた」(および「宮河家の空腹」)
- 「この青空に約束を―」など、戯画系
- 「カウボーイビバップ」
- 「ローゼンメイデン」シリーズ
- 「ストライクウィッチーズ」シリーズ(メインキャラがほぼ全員、痛凧化されている)
- キャラクター・ボーカル・シリーズ「初音ミク」
- 「けいおん!」(一連の同作シリーズ)
- 「アマガミ」(シリーズ)
- 「鉄道むすめ」
- 「侵略!イカ娘」(シリーズ)
- 「魔法少女まどか☆マギカ」
- 「這いよれ!ニャル子さん」(シリーズ)
- 「あの夏で待ってる」
- 「夏色キセキ」
- 「中二病でも恋がしたい!」(シリーズ)
- 「ガールズ&パンツァー」
- 「ビビッドレッド・オペレーション」
- 「たまこまーけっと」
- 「波打際のむろみさん」
- 「鬼灯の冷徹」
- 作戦B 「ウィッチクラフトワークス」
- 「ご注文はうさぎですか?」
- 「インフィニット・ストラトス」
- 「蒼き鋼のアルペジオ」
- ツインテール馬鹿「俺、ツインテールになります。」
- 「ラブライブ!」
ほか実績多数。
求人
ぴんぽんぱんぽーん♪
急募!
ただいま痛凧連合では
提督さん
アイマスPさん
兼業の絵師を特に募集、
作り方と形態
着色に用いる画材は
など、これも様々、各人の趣味である。本来和凧の範疇に入らない形も和凧の材料で制作されていたりする。これを和紙・障子紙などに描き、木材や竹ひごなどと組み合わせていく(この順序は、作者や形状にもよる。「かくあるべき」「こうでなければならない」ということはない)。余裕があれば、試験飛揚(いわゆる「テストフライト」)で様子や挙動を確認するのが望ましいが、そうも言ってばかりはいられない(一例:本番まで仕事抜きで休みは残り3日、完成済、だけど明日は雨、3日後の休みは無風、最後の週末前非番は野暮用、はい、楽しい遠征日!)
今まで登場している痛凧の形(タイプ含む)は
- 津軽凧(陸奥国、いまの青森県では質の良い竹材が入手困難であったため、ヒバ材【育ちにくい≒高価】を用いる、頑丈に作られた角凧の一種。「津軽凧の痛凧」だと言われたら「凧のメルセデス痛車」だと思っていただいて相違ない)
- 六角凧(発祥は主に新潟県三条市・新潟市南区白根(しろね)ほか。通称「白根の六角」とも。構造体がシンプル、弱風でも比較的よくあがり、痛凧のベースとしてはもちろんのこと、初心者にもお勧め。ただし、過度な強風、気まぐれな強風には、耐性に限度がある)
- ダイヤ凧(寸法と角度さえ誤らなければ、上述の六角凧以上に簡易、かつ簡単に製作可能な凧のひとつ。ベンジャミン・フランクリンの雷に関する実験に供されたことでもおなじみ。ウィークポイントは六角凧とほぼ同一)
- 角凧(江戸および、越後の伝統凧。東京のものは単に「江戸凧」とも呼ばれる)
- 八つ凧(茨城県日立市・久慈川流域に伝わる凧。丸を八つ組み合わせた形状。まだまだ謎のベールに包まれており、いちばん下部の意味深なデザインの本旨は、本当にソレだとかそうじゃないとか)
- 袖凧(千葉県・上総地方に伝わる凧。法被単体が舞うようなスタイル。デザイン次第では無限に痛くできそう)
- 駿河凧(静岡県静岡市にほぼ土着の凧。変則五角形。イカ娘の頭の部分をひっくり返したような独特のスタイルをしている。しっかりとした作りで、強風にも臆せずあがる。余談ではあるが、「駿河凧」の名称としての歴史は意外と浅く、版画作家の小川龍彦氏が昭和40年代に命名したとされる)
- 相良凧(静岡県牧之原市・相良地区に伝わる凧。上述した駿河凧の骨組みはほぼそのままに、エラを外した形状)
- 八日市凧 (滋賀県東近江市・旧八日市市域に伝わる、下部がすぼんだ六角形の凧。毎年初夏に開催される「東近江大凧まつり」にて飛揚される「百畳敷の大凧」で有名。大凧に仕立てた場合は、ここでは説明し切れないほどのベタなギャグ【「判じもん」】、製作のセオリーを片っ端から覆す常軌を逸した構造【風の抵抗を抑える「切り抜き」。端的に記すと、凧本体部に最初から意図的に穴が開けられている。左右の穴の位置、開口部の面積も左右対称とは限らない】など、特筆すべき数々の強烈なツッコミどころが満載なので、Google検索、東近江大凧会館が説明する内容に譲らせていただく)
- ごんぼいか(または「ごんぼういか」とも。香川県に伝わる四角形で小型の凧。)
など。また、既製の萌え系ポスターやレジャーシートを凧として加工した猛者も存在する模様。後述のとおり、やったもん勝ちの世界である。
バランス取りの尻尾は「原則つけない」とされる凧もいくつか存在するが、キャラクターや作品のイメージカラー、装飾品(例:ハルヒだったら黄色いリボン、ミクなら葱色…)を意図したリボンなどを、手芸店などで入手して装備するのも楽しみのひとつ。他の凧の領空を侵犯するおそれはあるが、空にキャラともども、風とヒラヒラさせるのもまた一興。
これらを、ある程度空高く上げても青空に負けないように、目鼻立ちはもちろん、主線をくっきりハッキリ描くのがこれまた腕の見せ所である。もちろん可愛く、キャラクターを壊さないように。このあたりまでが基本的な要点だろうか。
ただし、あまり高く上げ過ぎると「上がっているのは誰なのか」に加え、天候の急変に対応しづらい。その辺りは節度も必要であり、まさに「空気読め!」以前に「風をヨメ!」である、貴殿の愛する嫁のためにも…。
題材として用いられるキャラクター、および作品は「痛車」と親和性が高い。加えて各萌えキャラに限らず、例えば「そらのおとしもの」(2009年)第2話エンドロールにおける「女性用下着の乱舞」を「連凧」で「再現」したもの、「映画けいおん!」(2011年)劇中にてヒロインのひとり・平沢唯が罰ゲームとして顔面に貼らされることとなった「ヨーロッパ」単体のものも、痛凧の範疇に入る。ここまで来るとあげたもん勝ち、やったもん勝ちの世界。痛凧作者をその気にさせる、数々のアイデアが先行。ホテルニュー越谷も明和電機もビックリ。
↑人呼んで「豊郷のメ■ンブックス」と呼ばれるコーナーを有す、とある店内に飾られているとか、ないとか。
和凧は座して死を待つのみなのか、それとも…
ここで少々強めに述べておきたいのは、「春日部市大凧あげ祭り」のBGMとしてもかかる「新大凧音頭」の歌詞で「凧は世につれ、世は凧につれ…」と謳われるように、凧の絵柄は昔から世相、流行りものを反映する、時代時代の文化の鑑であるということ。武者絵、歌舞伎役者や昔話のヒーローが描かれたものが伝統凧の絵柄、との固定観念も無きにしもあらずであるが、これに照らすと、アニメやギャルゲー、乙女ゲー、ボーカロイドなどのキャラクターを題材としても、いささかの不自然、不合理な点はなく、むしろ「時代が作ってみた生んだ自然の摂理」ともいえる。
残念な点は、題材とされる作品や、彼らが愛するキャラクターにいささかの偏りが見られること、そして関東地方および静岡県(この点は、過去に開催された「痛凧フライト」の開催地実績に基づく)以外への浸透率が今ひとつであること、ウェブ上で発信力が微弱なことであろうか。
これらは、凧あげ自体を嗜むのが棺桶につま先以上足突っ込んだジジィばっかり若年層が絶対的に少ないこと、および浜松市の「浜松まつり」など、素人お断りの凧あげ文化が根付いていることなど、致し方ないことではないかと思われる(ただし、北は青森の「津軽凧」、西は長崎の「ハタ」、南は沖縄の「カーブヤー」などに代表される伝統凧が、それこそ方言の数並みに存在し、また夏季以外の毎月、日本のどこかで定例の凧あげ祭事が開催されている)。こんなに痛カッコいいジャパニーズホビーはワンフェスをつぶさに探してもほとんど無いし、他にもなかなか見当たらないと思うんだけど、どうよ実際?
ついでに言えば、完成したらあとは風との語らい(騙り合い?)だけだから、製作時のゴミさえ考えなければ極めてエコ、出るゴミも古新聞、紙片、木綿糸のくず、木片や竹の端材に少々の木工用ボンド程度であり、これらは再生可能であったり、水溶性で環境負荷が少なかったり、自然に還るものばかり。
なお「凧」と「風」は字面が非常に似ているため、尿酸値が高くなることによって発症する生活習慣病である「痛風(つうふう)」と勘違いされる回数も数多いが、構成員曰く「病人がたまの祭りだけ出てきて法被着て凧あげなんてやりませんよjk」と切り返すのが恒常化しており、「ぶっちゃけもう慣れました」だそうである。
現在、痛凧は後述するフライト祭事以外にも、涼宮ハルヒとSOS団的暇人有志による他凧あげ祭事への秋山優花里的潜入参加や、鷲宮神社近辺の個人商店、滋賀県・豊郷小学校旧校舎群建造物内および周辺の個人商店にもほぼ常設で展示がなされており、聖地巡礼者を待ち構えている。彼女たちは、凧あげ祭事前日に徴発され当日に臨み、終了後に各施設・店頭に返却ないし新作品と交換され、またひたすら冷ややかな視線に耐え続けるを浴び続けるのが役割である。若干酷な仕打ちではあるけれど。
そしてまた、彼女たちのあげ手でもある製作者にも家庭があり、本職があるので、当然帰り道につく。電車を使えば速いけど、いかんせん凧は嵩張るため、彼らの「空飛ぶお嫁さん」運搬に機動力を発揮するのは、やっぱり自家用車だったり、はたまたそれが(彼らが持つ凧の製作スキルをフルに活かした)痛車だったり。ハレ晴レユカイにスカイハイ!できちゃったような絶好の天気の休日の夕方は、彼らの「明日への帰り道」が、横風注意とか常磐道上り方面とか首都高速とか大和トンネルを先頭に東名上り線が2桁台kmとか一宮市付近などで各種交通集中…などと、残念な結果に尾張終わります。凧あげだけで結構お疲れになる(神経を研ぎ澄ますものらしい)でしょうのに本当にありがとうございました。放置プレイでふしだらで一夫多妻も甚だしい遠距離恋愛もたいがいにしやがれゴルァですまったく。
参考までに、2015年現在、手製の和凧の市販価格(または頒価)は、片手サイズで2,500円前後から(例:東名高速道路中井PA下り線売店、埼玉県春日部市「道の駅庄和」ウェブサイト、静岡県掛川市内での参考価格より。以前の大凧会館でも同程度で頒布されていた。凝った形状になればなるほど高価となる)。過去に見られた痛凧は、両手サイズ以上のものが半数を超える。と…いうことは!ですよ、ヲタの旦那の三次元のリアル嫁さんも「俺の嫁」も含めた奥さんっ!もしですよ、万が一、版権元が公認し販売を認め、版権を上乗せし、ちゃんと飛ぶものであれば…、シベリア寒気団ご提供の寒気がするくらい、とてつもなく高額、少なくとも日本円で万単位のお取引となる…んじゃないの!?ふるふる。じゃねぇよ、ブルブル。この項は以下、ノンナとカチューシャが率いるプラウダ高校が粛清しました。
なお、彼らは夏に弱い。炎暑の中でも凧あげに適した風のある日、もしくは場所があるのかもしれないが、嫁に汗ジミを垂らす、救急搬送される、各種吸血昆虫から袋叩きに遭う、とどめの一撃で積乱雲から雷撃衝を受けようが知ったことではない。上述したベンジャミン・フランクリンの「雷は電気である」という一連のアレは「まぐれ」だそうです(Wikipediaより)。
これら記事や動画および下記リンク先でそんな気分になったり、「まずは痛凧を見てみたい!」と思った方は、例年1月中旬(茨城県取手市)・2月(静岡県掛川市)・5月(春日部市・滋賀県東近江市で1日ずつ)・10月(茨城県東茨城郡大洗町の学園艦の横あたり)に開催されるという、各「痛凧フライト」の見学からはじめてみるのがよいでしょう。
下記の動画やリンク先を開いたが最後、しばしのあいだ各種の情報機器からちょろっとオサラバして、大自然に抱かれ、風と語り合いたくなる次の方は、ひょっとしたら、あなた …なのかもしれません。
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