単語記事: 神林長平

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フムン、神林長平とは、日本SF作家かしらん。

概要

1979年、第5回ハヤカワSFコンテストに佳作入選した「狐と踊れ」がSFマガジンに掲載されデビュー。

人間と機械、意識と言語、現実と非現実の関わり合いを描き続ける日本SFの大御所。代表作に『あなたの魂に安らぎあれ』『帝王の殻』『膚の下』と続く火星三部作、『戦闘妖精・雪風』シリーズ、『敵は海賊』シリーズなど多数。硬質かつ緻密な描写と独特の言語感覚、思弁的でありながらスラップスティック性も併せ持つ作風で、熱心なファンが非常に多い。

『戦闘妖精・雪風』はOVA化されたが、腐女子向けっぽくなってしまったとファンの間ではイマイチ不評である。マイナーだが『敵は海賊』のOVAも存在する。

星雲賞は長編部門・短編部門で合計8回受賞しており、筒井康隆(映画演劇部門を含む)と並んで歴代1位、小説部門のみの受賞回数では単独1位である。『言壺』で日本SF大賞も受賞しているが、早川・徳間の因縁のせいでこの受賞はかなり遅いものとなっている。

徳間デュアル文庫で『ラーゼフォン』のノベライズをしたこともある。ただしノベライズというよりはラーゼフォンを下敷きにした神林小説と言うべき作品。

作品のほとんどはハヤカワ文庫JAに収録されており、ハヤカワ文庫作品は改稿版や新版が出たことで絶版になったものを除けば全てが今でも新品で入手できる。これから読もうという方も(徳間デュアル文庫の『ラーゼフォン』と、文庫化されていない『麦撃機の飛ぶ空』を探すのでない限り)古本屋めぐりをする必要はないので安心。……とはいうものの、さすがに全作品を新刊書店で揃えるのは相当大きな書店でも難しいかもしれない。ネット書店も併用すると吉。

ニコニコ的に言えば、長門有希の生みの親の生みの親。『涼宮ハルヒの憂鬱』アニメ版第7話「ミステリックサイン」のラストシーンで長門が読んでいるのは『膚の下』であるが、神林作品の読者ならばこの場面で長門が『膚の下』を読んでいる、それこそがキョンの問いかけに対する何よりも雄弁な答えであると解るはず(ちなみにハルヒのアニメで長門が読んでいる本は全て谷川流の指定によるものである)。しかし長門有希の100冊に『膚の下』は入っていない。何故だ。なお神林作品では『猶予の月』が100冊の中に入っている。

2009年にはデビュー30周年を記念して、若手作家8人が参加した神林作品アンソロジー『神林長平トリビュート』が刊行された。ラインナップは桜坂洋「狐と踊れ」、辻村深月「七胴落とし」、仁木稔「完璧な涙」、円城塔「死して咲く花、実のある夢」、森深紅「魂の駆動体」、虚淵玄「敵は海賊」、元長柾木「我語りて世界あり」、海猫沢めろん「言葉使い師」。本当は伊藤計劃「過負荷都市」も収録される予定だったらしい。……あれ、谷川流は?

作品リスト(刊行順)

  1. 狐と踊れ (1981年、ハヤカワ文庫JA→2010年、ハヤカワ文庫JA[新版・収録作変更])
  2. あなたの魂に安らぎあれ (1983年、早川書房→1986年、ハヤカワ文庫JA)
  3. 七胴落とし (1983年、ハヤカワ文庫JA)
  4. 言葉使い師 (1983年、ハヤカワ文庫JA)
  5. 敵は海賊・海賊版 (1983年、ハヤカワ文庫JA→2010年、ハヤカワ文庫JA[新版])
  6. 戦闘妖精・雪風 (1984年、ハヤカワ文庫JA)
    → 戦闘妖精・雪風<改> (2002年、ハヤカワ文庫JA[改稿])
  7. 太陽の汗 (1985年、光文社文庫→1990年、ハヤカワ文庫JA)
  8. プリズム (1986年、ハヤカワ文庫JA)
  9. 宇宙探査機 迷惑一番 (1986年、光文社文庫→2002年、ハヤカワ文庫JA)
  10. 今宵、銀河を杯にして (1987年、徳間書店→1995年、ハヤカワ文庫JA)
  11. 蒼いくちづけ (1987年、光文社文庫→2002年、ハヤカワ文庫JA)
  12. 時間蝕 (1987年、ハヤカワ文庫JA)
    → 鏡像の敵 (2005年、ハヤカワ文庫JA[収録作変更・改題])
  13. 機械たちの時間 (1987年、徳間ノベルズミオ→1995年、ハヤカワ文庫JA)
  14. 敵は海賊・猫たちの饗宴 (1988年、ハヤカワ文庫JA)
  15. ルナティカン (1988年、光文社文庫→2003年、ハヤカワ文庫JA)
  16. 過負荷都市 (1988年、徳間ノベルズ→1996年、ハヤカワ文庫JA)
  17. Uの世界 (1989年、徳間書店→1996年、ハヤカワ文庫JA)
  18. 帝王の殻 (1990年、中央公論新社→1995年、ハヤカワ文庫JA)
  19. 親切がいっぱい (1990年、光文社文庫→2003年、ハヤカワ文庫JA)
  20. 完璧な涙 (1990年、ハヤカワ文庫JA)
  21. 我語りて世界あり (1990年、徳間書店→1996年、ハヤカワ文庫JA)
  22. 敵は海賊・海賊たちの憂鬱 (1991年、ハヤカワ文庫JA)
  23. 死して咲く花、実のある夢 (1992年、徳間書店→1996年、ハヤカワ文庫JA)
  24. 猶予の月 (1992年、早川書房→1996年、ハヤカワ文庫JA[上下巻])
  25. 天国にそっくりな星 (1993年、光文社文庫→2004年、ハヤカワ文庫JA)
  26. 敵は海賊・不敵な休暇 (1993年、ハヤカワ文庫JA)
  27. 言壺 (1994年、中央公論新社→2000年、中公文庫→2011年、ハヤカワ文庫JA)
  28. 敵は海賊・海賊課の一日 (1995年、ハヤカワ文庫JA)
  29. 魂の駆動体 (1995年、波書房→2000年、ハヤカワ文庫JA)
  30. ライトジーンの遺産 (1997年、朝日ソノラマ→1999年、ソノラマ文庫NEXT[上下巻]→2003年、ソノラマ文庫→2008年、ハヤカワ文庫JA)
  31. 敵は海賊・A級の敵 (1997年、ハヤカワ文庫JA)
  32. グッドラック 戦闘妖精・雪風 (1999年、早川書房→2001年、ハヤカワ文庫JA)
  33. 永久帰還装置 (2001年、朝日ソノラマ→2002年、ソノラマ文庫→2008年、ハヤカワ文庫JA)
  34. ラーゼフォン 時間調律師 (2002年、徳間デュアル文庫)
  35. 小指の先の天使 (2003年、早川書房→2006年、ハヤカワ文庫JA)
  36. 麦撃機の飛ぶ空 (2004年、ヒヨコ舎)
  37. 膚の下 (2004年、早川書房→2007年、ハヤカワ文庫JA[上下巻])
  38. 敵は海賊・正義の眼 (2007年、ハヤカワ文庫JA)
  39. アンブロークン アロー 戦闘妖精・雪風 (2009年、早川書房→2011年、ハヤカワ文庫JA)
  40. 敵は海賊・短篇版 (2009年、ハヤカワ文庫JA)
  41. いま集合的無意識を、 (2012年、ハヤカワ文庫JA)
  42. ぼくらは都市を愛していた (2012年、朝日新聞出版→2015年、朝日文庫)
  43. 敵は海賊・海賊の敵 (2013年、ハヤカワ文庫JA)
  44. だれの息子でもない (2014年、講談社)
  45. 絞首台の黙示録 (2015年、早川書房)

関連動画

関連商品

関連項目

  • 小説家の一覧
  • 星雲賞
  • 日本SF大賞
  • 戦闘妖精・雪風
  • 敵は海賊
  • 魂の駆動体
  • 谷川流 / 長門有希

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読み:カンバヤシチョウヘイ
初版作成日: 09/02/12 20:03 ◆ 最終更新日: 16/01/26 04:39
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神林長平について語るスレ

48 : ななしのよっしん :2014/08/06(水) 11:07:50 ID: 64gJ8l6ikL
雪風の記事はあるけど『敵は海賊』の記事はないのか。
49 : ななしのよっしん :2014/11/12(水) 20:43:17 ID: 36nwmQj0Lo
>>39
むしろ今や狭くなって年老いてしまった日本SFっつー世界において
題材にされたりするってのはいいことだと思う
50 : ななしのよっしん :2015/06/29(月) 19:28:11 ID: ZUreJOUoqn
読後、銀河を杯にしても映像化されればいいのにと思った。動くマヘルが見たいっていうのが一番の本音だが

ついこないだ曜ロードショーでやっていたヒーロー映画を見ていて、神林作品の主人公たちも一堂に会してみればなんておかしな妄想をしたが…
束ねられる存在がいないというのが一番の問題な気がした(ブッカー少佐も擦り切れてしまいそうだ…)
51 : ななしのよっしん :2015/10/01(木) 20:00:19 ID: ovLyiFZh+0
どうせなら分厚いの読んでやろうって猶予の月読んだけど…全然わからんかった…
52 : ななしのよっしん :2015/10/01(木) 22:22:32 ID: /YKyUP3jIy
>>51
分厚くて比較的取っつきやすい神林作品としては
「あなたの魂に安らぎあれ」あたりオヌヌメ
53 : ななしのよっしん :2015/10/20(火) 12:36:34 ID: hTk5/2bM6J
大百科があることに感激
父がファンだったもんで中学生ぐらいから神林作品読んでいるけれど、こうしてタイトルを見るとまた読み返したい作品ばかりだ
面白さが色褪せないんだよなあ
54 : ななしのよっしん :2016/02/18(木) 19:55:39 ID: m/9y8AsciA
雪風の4冊目はまだですかね・・・
55 : ななしのよっしん :2016/02/26(金) 02:29:57 ID: ZyKgd1A1bn
絞首台の黙示録はある意味今まで書き上げて来たものへの決別にも見えるな
56 : ななしのよっしん :2016/04/08(金) 13:07:48 ID: /NhVfyqiZd
>>55
亀だが、自分はそうは思わなかったな。
意識の考察をもう一回やり直してるように思えた。

まあ、『絞首台の黙示録』読む前に『今集合的無意識を、』を読んで、伊藤計カクの言ってる「意識」がよくわからんって話をしていたから推測したってのもあるんだが
57 : ななしのよっしん :2016/04/17(日) 21:42:59 ID: LytZUhwR/c
火星三部作、「あなたの魂に安らぎあれ」以降読んでねえ・・・
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