米田哲也単語

• 概要
• どのくらい投げまくったのか？
• 一体どれだけ鉄人なのか？
• 関連動画
• 関連項目
• 掲示板

米田哲也（よねだ てつや）とは、日本の元プロ野球選手（投手）。
現役時代は阪急ブレーブスでエースとして活躍。驚異的なスタミナから、「ガソリンタンク」の異名をとった。

概要

高校時代は甲子園出場こそならなかったが、プロからも注目された存在となる。卒業後の1956年に阪急ブレーブスに入団するが、この時阪神タイガースとも契約を結んでおり、二重契約状態となっていた。最終的にコミッショナー裁定により、阪急への入団が決まる（実際には米田の希望が受け入れられた）。

高卒1年目から一軍に抜擢され、4月3日の大映スターズ戦で初登板・初先発を果たした。この日は好投するものの「ルーキーが勝ち星はあかん」として4回2/3で降板させられてしまう。それでも、2度目の先発登板となる同月11日の高橋ユニオンズ戦で、初勝利を完投で飾った。しかも、この試合では満塁本塁打も記録した。これは通算4打席目であり、後年駒田徳広がプロ初打席で記録するまではプロ最短記録であった。

2年目に21勝、防御率1.86（リーグ3位）を記録してエース格に急成長し、2学年先輩の梶本隆夫と共にヨネカジコンビとして、低迷期から黄金期までチームの屋台骨を支え続けた。

1966年8月14日の近鉄バファローズ戦で史上11人目となる200勝を達成し、1971年10月2日の西鉄ライオンズ戦で史上5人目となる300勝を達成した。同じ300勝達成者である小山正明と長年のライバル関係であったが、小山が1973年のシーズンを最後に引退すると米田は張り合いを失う。1975年のシーズンは起用法を巡って上田利治監督とも対立し、自ら志願してシーズン中に阪神タイガースに移籍した。小山は投手コーチとなっており、選手とコーチの立場として再会することとなった。阪神では途中加入ながら8勝を記録し、チームに貢献した。

しかし、翌年に投手コーチが交代すると、起用法を巡って対立することなる。登板機会も激減し、シーズン終了を待って自由契約となる。その後、恩師西本幸雄が監督を務める近鉄バファローズに移籍することとなった。しかし、米田は痛風を発症してしまい、通算349勝のままシーズン終了を迎えそうになっていた。10月7日の阪急戦で4回裏から登板して2イニング投げ、後続の投手がリードを守りきって史上2人目となる通算350勝を達成した。米田は1000試合登板を目標にしていたが、病気もあって当時のプロ野球記録となる949試合登板で引退した。通算626試合先発登板と19年連続二桁勝利は、現在でも破られることのないプロ野球記録である。

「ガソリンタンク」の異名をとるスタミナがチームから信頼され、高卒以来15年連続でリリーフ登板も多々含みながらの200投球回（うち6回の300投球回）を達成したにも関わらず、肘や肩を壊したことが全くない。そればかりか、30代中盤になってもなお毎年活躍し防御率のタイトルもとったりした鬼のような投手である。

通算系のNPB投手記録の多くを金田正一と分け合っている凄い人である(ただ、通算の積み上げ系の記録は米田や金田が現役だった時代は先発・リリーフの分業がなされておらず、現在では達成困難とされる記録も少なからず存在する点に留意。)。ただしパ・リーグの選手であり引退後も監督などをつとめていないためか、一般的な知名度は他の大投手たちと比べると残念だが微妙な模様である。

プロ野球史上、華々しい成績で他を寄せ付けない一時代を築いた投手としては村山実、稲尾和久、江夏豊、ダルビッシュ有らの名が挙げられるのが常であるが、「毎年20勝20敗でもいいからどれだけ長年第一線で投げまくり続けたか」という観点で言うなら、米田哲也こそ史上最も人間離れした投手だといえるかもしれない（なお金田正一も異次元の鉄人であり、高卒から15年で14回の300投球回を達成した―ただし米田と比べると打低の時代が長いが、その一方30代中盤に差しかかるとさすがにかなり衰えているので、息の長さでは米田に軍配を上げてもいいと思う）。

どのくらい投げまくったのか？

• 通算626試合先発：　NPB史上1位
• 通算949試合登板：　樹立当時NPB史上1位(2017年に岩瀬仁紀が更新)　←通算先発回数1位の投手が、さらにリリーフでも323試合投げたらしい。
• 通算5130投球回数：　NPB史上2位　←1位は金田正一の5526.2回。金田は通算完投365回で有名だからねしょうがないね…しかし当然パでは米田が1位であり、右投げで見れば米田がNPB史上1位になる。
• 19年連続2桁勝利：　NPB史上1位
• 通算350勝：　NPB史上2位　←1位は金田正一の400勝。パ及び右投げでは米田が1位
• 通算285敗：　NPB史上ワースト2位　←ワーストは金田正一の298敗。パ、及び右投げでは米田がワースト
• 通算1940失点・1659自責点・4561被安打：　NPB史上ワースト1位

一体どれだけ鉄人なのか？

※年齢は当該年度に迎える年齢。

• 米田哲也(19)　18先発33リリーフ登板　9勝
• 米田哲也(20)　29先発21リリーフ登板　21勝
• 米田哲也(21)　36先発 9リリーフ登板　23勝
• 米田哲也(22)　34先発18リリーフ登板　18勝
• 米田哲也(23)　33先発18リリーフ登板　22勝
• 米田哲也(24)　35先発21リリーフ登板　16勝
• 米田哲也(25)　30先発22リリーフ登板　20勝　 最多奪三振（231）
• 米田哲也(26)　28先発25リリーフ登板　14勝
• 米田哲也(27)　40先発20リリーフ登板　21勝
• 米田哲也(28)　37先発13リリーフ登板　20勝
• 米田哲也(29)　36先発19リリーフ登板　25勝　 最多勝、200勝達成
• 米田哲也(30)　36先発10リリーフ登板　18勝　 阪急球団史上初のリーグ優勝（1967年）。以降長い常勝期へ
• 米田哲也(31)　43先発20リリーフ登板　29勝　 キャリア最多の348.2投球回で連覇に大貢献
• 米田哲也(32)　31先発15リリーフ登板　14勝
• 米田哲也(33)　31先発10リリーフ登板　16勝
• 米田哲也(34)　28先発 3リリーフ登板　14勝　 普通に大車輪の活躍（181投球回）ではあるが、この年からは基本的に先発になった結果、プロ入り以来初めて200イニングを割る。なお阪急ではこの年山田久志が覚醒し、以降米田に替わるエースとして凄まじい活躍を見せる。
• 米田哲也(35)　21先発 8リリーフ登板　10勝
• 米田哲也(36)　23先発 9リリーフ登板　15勝　最優秀防御率（2.47）
• 米田哲也(37)　24先発 7リリーフ登板　11勝
• 米田哲也(38)　23先発 7リリーフ登板　10勝　山口高志の入団で登板機会激減。シーズン途中阪神へ移籍
• 米田哲也(39)　 5先発 8リリーフ登板　 2勝
• 米田哲也(40)　 5先発 7リリーフ登板　 2勝　 最終年は近鉄で選手兼任コーチとしてプレー。引退。 

主要タイトルはそれぞれ1度ずつしか受賞していない（最高勝率は一度もない）ものの、それぞれ全く違う年に受賞しているというのが彼らしい。
負けも多かったとは言え、この時代のパリーグでイニングを食いまくって通算防御率2.91はかなり立派である。これだけ長い期間エース級の活躍を続けた投手は、やはり他に類を見ないと言えよう。

関連動画

米田哲也に関するニコニコ動画の動画を紹介してください。

関連項目

• プロ野球選手一覧
• 阪急ブレーブス
• 日本プロ野球名球会
• 鉄人

キーワード「米田哲也」でニコニコ動画を検索

タグ「米田哲也」でニコニコ動画を検索