索敵機、発艦始め!とは、
1.ブラウザゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」において2014年4月23日から2014年5月9日まで行われていた期間限定イベントである。通称「春イベント」「1周年イベント」[1]。
2.1のイベントE1~E3までの道中戦BGMとして使用された楽曲である。作曲者は大越香里(kaoling)氏。
本稿では1について解説する。
概要
艦これ正式サービス開始一周年を迎える2014年4月23日より開始された。E1からE3までのMAPのモデルはスンダ列島(インドネシア)周辺海域である。
イベントタイトルにも謳われているように、イベントとともに実装された索敵機による新システムや艦隊全体の索敵値がボス到達・攻略に大きく関わることとなった。また、司令部レベルによっては敵勢力が弱体化しているマップも存在する(以下の海域紹介では原則として高レベル司令部向け編成を説明する)。
全ステージ共通の仕様として、ボスにダメージを与えれば敵勢力ゲージを減少させることが可能であるが、ゲージ破壊には必ずボスを撃沈・破壊することが必要となる。
艦これのシーズン大型イベントでは後半マップの敵勢力ゲージが時間によって回復するのが恒例であったが、イベント終了間際になるにつれプレイヤー達が阿鼻叫喚の地獄絵図と猫地獄[2]になるのを鑑みて……かどうかはわからないが、アルペジオイベントに引き続き全海域において勢力ゲージの時間回復が存在しない。
そのため、今回のイベントは長時間にわたってパソコンの前に張り付く必要はないし、一度攻略に失敗し資源と毛根を溶かしつくした提督もこまめに、あるいは日を空けて自分のペースで攻略・再チャレンジすることが可能である。
本イベントにおいて重要となった装備は索敵値を上げる電探・偵察機、制空優勢下の昼戦で強力な連撃・カットイン攻撃を行う弾着観測射撃に必須となる水上偵察機、E-3・E-5ボスに大ダメージを与えられる三式弾といったものである。特に、水上偵察機は高性能電探を揃えた高レベル艦隊では不必要とされてきた装備であり、一挙に陽の目を浴びることとなった。2013年春イベントの水上機母艦、秋イベントの重巡・三式弾、そして本イベントの偵察機のように、それまで不遇であった艦種・装備がキーとなることは今後も十分予想される。
イベント海域の撃破ボーナスにより先行入手可能な艦娘はE-2が工作艦「明石」、E-3が駆逐艦「天津風」、そしてE-5が軽巡洋艦「酒匂」であり、駆逐艦「谷風」もE-2以降のボスドロップで入手可能である。
また、イベント直前に通常海域に実装された「浜風」、通常海域での入手が困難なツチノコ「初風」や、大型艦建造でしか入手できない「まるゆ」「矢矧」、入手方法が特殊である「Z1」「Z3」などのレア艦がドロップするポイントも存在する。
E-1 南西海域サメワニ沖
イベント海域最初のマップ。最初のマップであり敵もそれほど強くはない[3]が、今までのイベントの第一海域よりも手強く、羅針盤制御も必要であるため、慢心していると十分なレベルであっても道中に潜む潜水艦からの事故被弾などで撤退を余儀なくされる事もありえる。
ボス艦隊は重巡リ級改flagshipを筆頭とした水雷戦隊である。
海域突破ボーナスは勲章1つ、ならびに消費アイテム「応急修理要員」と「特注家具職人」に加え、今までデータ上でのみ存在が確認されていた装備アイテム「烈風改」。
史実におけるモチーフはスラバヤ沖海戦[4]本海戦において帝国海軍は米英蘭豪連合艦隊に完勝を収め、日本軍のジャワ島攻略が一挙に進むこととなった。なお、駆逐艦「電」「雷」が敵兵救助作業を行ったのがこの海戦である。
E-2 南西海域ズンダ海峡
イベント海域2番目のマップ。ここからがイベントの本番であり、敵艦隊の構成も強力なものとなっている。
南方海域や秋イベントを突破して来た歴戦の提督には少々生ぬるいぐらいの有情な戦力だが、ボスの手前が夜戦マスとなっており、特に夜戦マップであるサブ島沖海戦(通称5-3)未経験の提督にとっては難度を飛躍的に上げている。
夜戦では敵も夜戦火力でカットイン攻撃や連撃をしてくるため、当たれば戦艦でも容易に一発中大破する。
開幕の航空戦や雷撃も無いため、完全に運次第の「殺られる前に殺れるか」「相手の攻撃が外れてくれるか」「クリティカルダメージが出ないでくれるか」をお祈りするしかない戦いとなる。探照灯があれば多少はマシになるが、あくまで多少。
たった1マスのみとは言え大破撤退に追い込まれる確率は他の通常の昼戦マスより桁違いに高く、運が悪いとひたすらここで門前払いされ続けて毛根が死滅する一方となってしまう。
ボス艦隊は戦艦ル級改flagshipを中心とした強力な艦隊である。
海域突破ボーナスは勲章1つと工作艦「明石」。
史実のモチーフはバタビア沖海戦(日本側呼称)=スンダ海峡海戦(連合国側呼称)。スラバヤ沖海戦に引き続き連合国軍に痛撃を与えた帝国海軍であったが、重巡「最上」の放った海軍ご自慢の酸素魚雷がジャワ攻略の第16軍司令部を乗せた神州丸含め陸軍輸送船二隻撃沈一隻座礁、病院船一隻撃沈という「大戦果」を挙げてしまう。
E-3 ポートワイン沖海域
本イベントの第一段階作戦である「南西海域方面攻略戦」における終点である。ここをクリアすれば運営が1周年の目玉と位置付ける「天津風」が獲得可能であり、本イベントの区切りの一つであろう。
敵艦隊も決戦にふさわしく戦艦・空母のflagshipクラスがわんさか出てくる。
ここもE-2と同じようにボス前に夜戦マスがあるが、E-3は艦隊編成によって夜戦マスを通らずにボスに到達できるルートを選択でき、毛根へのダメージという面ではE-2よりも遥かに易しいと言う声が多い。
ボスは港湾棲姫。
秋イベントのE-4ボス「飛行場姫」と同じタイプの陸上基地であり、雷撃による攻撃が一切通じない一方で、「三式弾」を装備している艦はより大きなダメージを与えられる。
海域突破ボーナスは勲章2つ、そして駆逐艦「天津風」。
史実のモチーフはポートダーウィン空襲である。オーストラリア北部の都市ダーウィンに対し、一航戦・二航戦による空襲が敢行された。
E-4 中部太平洋海域
第二段階作戦のステージ1、通算で4つ目の作戦である。
主力艦どうしの堂々たる決戦であったE-3とは対照的に、初戦とボス戦が潜水艦のみで編成された対潜戦闘である。
この海域は潜水艦への攻撃手段以前にルート固定に駆逐艦を複数必要とするため、艦隊6隻のうち4~5隻を駆逐艦で埋めて挑む事になる。
1戦目とボスの潜水艦マップは開幕雷撃&雷撃戦を回避して爆雷を叩き込むだけでよいのだが、2戦目が問題である。駆逐艦ばかりの艦隊に、 ヲ級改flagshipを旗艦する打撃部隊が襲い掛かる。
道中支援艦隊により敵艦隊に被害を与えて攻撃力を落とすことも可能であるが、基本的には猛攻撃をただひたすら祈りながら耐えるのみで、通常海域の3-2のボス前戦艦マスと同じである。
E-2のボス前夜戦に続き、運ゲーで大破撤退を繰り返す毛根に優しくないマップである。
逆に言えば問題はボス前で大破が出てしまう可能性が高い事だけなので、ダメコンを積んでごり押しする事が非常に有効である。無傷~中破の艦艇が数隻+2順攻撃要員の戦艦がいれば1・2隻が大破していてもボスの撃破が臨める。よって、応急修理女神をわざわざ買わなくても任務報酬で大量に余っている応急修理要員を装備するだけでもかなり楽になる。
こうして多くの提督がこの海域はダメコンを使って乗り切っていた訳だが、当然ながら「ダメコンを搭載したつもりが乗せ忘れていて(もしくは前回の出撃で消費していて)、大破進撃→轟沈させてしまった」という事故が随所で見られた。
現在、進撃中にダメコンの所持・非所持を確認する手段はほぼ無い[5]ので、ダメコンの装備し忘れで大切な艦娘を轟沈させてしまう事を防ぐには、ちょっとでもアレ?と思ったら迷わず撤退するしかない。慢心、ダメ!絶対!
海域突破ボーナスは勲章1つ、消費アイテム「応急修理女神」、装備アイテム「新型高温高圧缶」「艦艇修理施設」。モチーフとなった特定の海戦は特にない模様である。
E-5 北太平洋海域
第二段階作戦のステージ2、通算で5つ目の作戦である。
正真正銘の艦隊決戦を挑まれるマップで、持てる力の全てを結集しないと攻略できない海域。
この海域では潜水艦を1隻でも含んでいると必ずボスから逸れてしまうようになっているため、今までのイベント海域での定石であった潜水艦隊によるちくちく削りができず、必ず正面からの殴り合いで押し勝たないとならない。以下、カーニバルダヨッ!な敵編成を紹介する。
- 1戦目・・・西方海域第4マップ(4-4)ボスの装甲空母姫を旗艦とする艦隊。いきなり姫クラスの深海棲艦のお出迎えだが、この海域のボスを撃破するつもりなら、ここを無傷で楽々突破できるレベルでないと厳しい。
- 2戦目・・・秋イベント最終海域(E-5)ボスの戦艦棲姫を旗艦とする艦隊。こいつの火力にかかるとどんな戦艦でもワンパン大破の危険が付きまとう。ここをどうやって乗り切るかが肝であり、この海域の大破撤退ポイントの一つとなっている。
- 3戦目・・・潜水ソ級eliteを旗艦し、鬼・姫が含まれない普通の深海棲艦の艦隊。2戦目と比べたら敵の強さ自体は大した事がない(ように見える)。2つのルートのうち上側を通った場合は敵が輪形陣となり、大ダメージを与えることも与えられることも比較的少ない。一方、下側のマスの敵陣形は複縦陣であり、潜水ソ級の雷撃が上のマスより強力となって実際の強さ以上に大破撤退の原因を作ってくれる。
- 4戦目・・・ボス。離島棲鬼を旗艦に、随伴艦として戦艦棲姫がまた出てくる。艦隊自体の強さもさることながら、HP500を誇る戦艦棲姫を昼戦のうちに撃沈することは非常に難しいため、「ボスだけ残して夜戦突入=当たればおk」という状況はほぼ望めない。昼戦終了時点で離島棲鬼と戦艦棲姫が残って二者択一となるはずが、夜戦に突入しても何故か攻撃が全部戦艦棲姫に向いてしまい、肝心の離島棲鬼に殆どダメージを与えられないまま終わるパターンが非常に多く発生した。なお、この攻撃の吸いっぷりから、戦艦棲姫は一部の提督からダイソンの渾名を付けられるに至る。
史実におけるモチーフはウェーク島の戦い。作戦名の「ピーコック」はウェーク島南西のピーコック岬に由来すると思われる。帝国海軍はウェーク島占領を企図して2度にわたり攻略部隊を派遣し占領に成功したが、第1次攻略戦において駆逐艦「如月」が戦没している。
関連動画
関連商品
関連項目
イベントの一覧 | ||
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前回 | 迎撃!霧の艦隊 | |
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開催年 | 2013年 | -春- -夏- -秋- -冬- |
2014年 | -春- -夏- -秋- | |
2015年 | -冬- -春- -夏- -秋- | |
2016年 | -冬- -春- -夏- -秋- | |
2017年 | -冬- -春- -夏- -秋- | |
2018年 | -冬- |
脚注
- *本イベント実装以前は「春イベント」=2013年5月の期間限定海域「敵艦隊前線泊地 殴り込み」を指す語であった。しかし、当時のゲーム登録者が多く見積もっても5万人程度なのに対し本イベント開始時点の登録者は185万人を超えており、今後は「春イベント」=本イベントを指す語になると思われる。
- *サービス開始当初・ならびにイベントのたびにエラー娘と親交を深めてきた横須賀鎮守府ですら、本イベントにおいてエラーが頻発したのはイベント初日のみであった。それはそれで物足りなさを覚えた提督もいたようだが……
- *あくまでイベント全体、あるいは古参提督の目から見て相対的に強くないだけである。運営も「焦らず、まずは戦力拡充と練度向上を」とtwitterで呼びかけている。
- *インドネシア語では「スラ」=鮫(サメ)、「バヤ」=鰐(ワニ)の意味である。
- *一応確認方法があるにはある。昼戦砲撃戦フェイズで水上艦への攻撃をした際、立ち絵とともに艦名・装備品が一瞬表示されるため、そこでダメコンのアイコンが混じっているか確認することが可能である。本当に一瞬なので容易に見逃すし、対潜攻撃になるとそもそも立ち絵しか表示されないので確認不可能である。そしてそもそもE-4は対潜攻撃が大半の海域である。
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