フランスの哲学者ジャック・デリダの仕事において脱構築とは、二項対立を暗黙の前提とした近代西欧的な形而上学における諸言説の階層的構造を解明し、形而上学の再構成を図る試みである。
概要
ジャック・デリダの初期の仕事の中にプラトンの著した「ソクラテスの弁明」について論じた「プラトンのパルマケイア」というテクストが存在する。その中でデリダは、ソクラテスの語る「書かれたもの」のもつ魔力、そしてそれを祓おうとする所為の不可能性を論じている。詳述は避けるが、そこではソクラテスが語った「発音されたもの」の中に潜む「記述性」に注目し、「書かれたもの」を批判するために比較的に導入された「発音されたもの」の根底に潜む「書かれたもの」性を暴くことにより、「書かれたもの」に対して「発音されたもの」を優位におこうとする、形而上学的な階級序列的二項対立を文字通り「脱構築」している。
既存の二項対立の図式から、もれ出てしまったものに対する「まなざし」に視座を据えることにより、真の意味の形而上学を追求しよう、とするのである。(デリダ的意味で)
しかし、上記されたようなものは「脱構築」というテクスト読解の方法論によって出力される一つの結果に過ぎず、脱構築的読解によってもたらされる結果とはさらに多岐に渡る(上記のような形而上学的な二項対立を内破させる試みは、特に初期のデリダが好んで行なっていた仕事である)。
一般化すれば「脱構築」とは、既存の論理構造の中に潜り込み、その論理構造に忠実に従いながら、本来は意図されていなかった結果を出力するようなテクスト読解の方法論である。このように書き換えれば、日本のオタクカルチャーの想像力・生成力を語る上で欠かせない「二次創作」という創作技法も、既存の論理構造(原典の設定)に従いながら、本来は意図されていなかった結末(原典とは別の結末)に至る、という脱構築的読解という理論に従ったものであることがわかる。
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読み:ダツコウチク
初版作成日: 09/05/16 12:56 ◆ 最終更新日: 11/10/09 15:12
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