概要
1944年、山口県下関市に生まれる。早稲田大学法学部卒業後には出版社に勤務するが、やがてフリーとなって執筆活動を行うようになる。代表作は『山猫の夏』(第3回日本冒険小説協会大賞、第6回吉川英治文学新人賞)、『砂のクロニクル』(第10回日本冒険小説協会大賞、第5回山本周五郎賞)、『虹の谷の五月』(第123回直木三十五賞)など。
現在進行形で行われている独立運動・民族紛争を小説の題材としており、とりあげられた題材はインドネシアのマルク諸島の宗教紛争・ベトナムのFULRO(被制圧民族闘争統一戦線）・クルド人独立運動・ペルーの山岳ゲリラと非常に幅広い。
紛争の舞台に直接足を運ぶ事も多く、豊浦志朗名義で「叛アメリカ史」といったルポタージュも発表している。
2000年代からは『藪枯らし純次』『夜来香海峡』といった現代日本を題材とした作品も発表するようになる。2007年からは満州国を題材とした長編小説『満州国演義』を新潮社で刊行開始。
2014年、日本ミステリー文学大賞を受賞。2015年、『満州国演義』全9巻を完結させ、その2ヶ月後に癌のため死去。71歳没。
ゴルゴ13
外浦吾朗名義で『ゴルゴ13』の原作の執筆も行っている(正確には脚本家の一人)。船戸が執筆した原作の一覧はwiki
を参照。また、「落日の死影」「鬼畜の宴」「おろしや間諜伝説」の3作は2011年に船戸名義でセルフノベライズされた。
作品リスト（小説のみ）
赤太字は2024年1月現在新品で入手可能なもの。青太字は品切れだが電子書籍で読めるもの。
- 非合法員 （1979年、講談社→1984年、徳間文庫→1996年、講談社文庫→2009年、徳間文庫[新装版]→2015年、小学館文庫）
- 祖国よ友よ （1980年、フタバノベルス→1986年、角川文庫→1992年、徳間文庫）
- 群狼の島 （1981年、フタバノベルス→1985年、角川文庫→1992年、徳間文庫）
- 夜のオデッセイア （1981年、トクマノベルズ→1985年、徳間文庫→1997年、徳間書店[愛蔵版]→2009年、徳間文庫[新装版]）
- 血と夢 （1982年、フタバノベルス→1988年、徳間文庫→1997年、講談社文庫→2001年、徳間文庫[増補新版]）
- 蛮族ども （1982年、カドカワノベルズ→1993年、徳間文庫→1996年、角川文庫）
- 銃撃の宴 （1984年、徳間文庫）
- 山猫の夏 （1984年、講談社→1987年、講談社文庫[上下巻]→1995年、講談社文庫[新装版]→2014年、小学館文庫）
- 神話の果て （1985年、双葉社→1988年、講談社文庫[上下巻]→1995年、講談社文庫[新装版]）
- カルナヴァル戦記 （1986年、講談社→1989年、講談社文庫→2016年、講談社文庫[新装版]）
- 猛き箱舟 （1987年、集英社[上下巻]→1990年、集英社文庫[全4巻]→1997年、集英社文庫[新装版・上下巻]）
- 伝説なき地 （1988年、講談社[上下巻]→1991年、講談社文庫[上下巻]→1995年、徳間文庫[上下巻]→1995年、講談社文庫[新装版]→2003年、双葉文庫[上下巻]）
- 緑の底の底 （1989年、中央公論社→1992年、中公文庫→1996年、C★NOVELS→2000年、徳間文庫）
- メビウスの時の刻 （1989年、中央公論社→1993年、中公文庫）
- 炎 流れる彼方 （1990年、集英社→1993年、集英社文庫[上下巻]→1997年、集英社文庫[新装版]）
- 砂のクロニクル （1991年、毎日新聞社→1994年、新潮文庫[上下巻]→2014年、小学館文庫[上下巻]）
- 黄色い蜃気楼 （1992年、双葉社→1995年、双葉文庫）
- 蝦夷地別件 （1995年、新潮社[上下巻]→1998年、新潮文庫[上中下巻]→2012年、小学館文庫[上中下巻]）
- かくも短き眠り （1996年、毎日新聞社→1998年、角川書店→2000年、角川文庫→2004年、集英社文庫）
- 蟹喰い猿フーガ （1996年、徳間書店→1999年、徳間文庫）
- 蝕みの果実 （1996年、講談社→1999年、講談社文庫）
- 午後の行商人 （1997年、講談社→2000年、講談社文庫）
- 海燕ホテル・ブルー （1998年、角川書店→2001年、角川文庫→2005年、徳間文庫）
- 流沙の塔 （1998年、朝日新聞社[上下巻]→2000年、朝日文庫[上下巻]→2002年、新潮文庫[上下巻]→2006年、徳間文庫[上下巻]）
- 龍神町龍神十三番地 （1999年、徳間書店→2002年、徳間文庫）
- 虹の谷の五月 （2000年、集英社→2003年、集英社文庫[上下巻]）
- 新宿・夏の死 （2001年、文藝春秋→2004年、文春文庫→2012年、小学館文庫）
- 緋色の時代 （2002年、小学館[上下巻]→2004年、小学館文庫[上下巻]→2008年、徳間文庫[上下巻]）
- 夢は荒れ地を （2003年、文藝春秋→2006年、文春文庫→2012年、集英社文庫）
- 三都物語 （2003年、新潮社→2006年、新潮文庫）
- 金門島流離譚 （2004年、毎日新聞社→2007年、新潮文庫）
- 降臨の群れ （2004年、集英社→2007年、集英社文庫[上下巻]）
- 蝶舞う館 （2005年、講談社→2008年、講談社文庫→2012年、集英社文庫）
- 河畔に標なく （2006年、集英社→2009年、集英社文庫）
- 満州国演義1 風の払暁 （2007年、新潮社→2015年、新潮文庫）
- 満州国演義2 事変の夜 （2007年、新潮社→2015年、新潮文庫）
- 満州国演義3 群狼の舞 （2007年、新潮社→2015年、新潮文庫）
- 藪枯らし純次 （2008年、徳間書店→2011年、徳間文庫）
- 満州国演義4 炎の回廊 （2008年、新潮社→2015年、新潮文庫）
- 満州国演義5 灰塵の歴 （2009年、新潮社→2016年、新潮文庫）
- 夜来香海峡 （2009年、講談社→2012年、講談社文庫）
- 新・雨月 戊辰戦役朧夜話 （2010年、徳間書店[上下巻]→2013年、徳間文庫[上中下巻]）
- 落日の死影 ゴルゴ13ノベルズ1 （2011年、小学館→2017年、小学館文庫）
- 鬼畜の宴 ゴルゴ13ノベルズ2 （2011年、小学館→2017年小学館文庫）
- 満州国演義6 大地の牙 （2011年、新潮社→2016年、新潮文庫）
- おろしや間諜伝説 ゴルゴ13ノベルズ3 （2011年、小学館→2017年、小学館文庫）
- 満州国演義7 雷の波濤 （2012年、新潮社→2016年、新潮文庫）
- 満州国演義8 南冥の雫 （2013年、新潮社→2016年、新潮文庫）
- 満州国演義9 残夢の骸 （2015年、新潮社→2016年、新潮文庫）
関連項目
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 森博嗣
- 西尾維新
- 有栖川有栖
- 小林泰三
- 貴志祐介
- 芦辺拓
- 横山秀夫
- 芥川龍之介
- 宮部みゆき
- 歌野晶午
- 島田荘司
- 伊坂幸太郎
- 石持浅海
- 東野圭吾
- 森見登美彦
- 殊能将之
- 法月綸太郎
- 黒田研二
- 恩田陸
- 星新一
- 北山猛邦
- 北村薫
- 深水黎一郎
- 綾辻行人
- 大沢在昌
- 田中芳樹
- 小松左京
- 古処誠二
- 浅暮三文
- 浦賀和宏
- 小川一水
- 神林長平
- 田中啓文
- 舞城王太郎
- 神坂一
- 麻耶雄嵩
- 乾くるみ
- 加納朋子
- 貫井徳郎
- 奥田英朗
- 長谷敏司
- 石田衣良
- 小野不由美
- 今野敏
- 水野良
- 有川浩
- 詠坂雄二
- 氷川透
- 東川篤哉
- 道尾秀介
- 西村京太郎
- 米澤穂信
- 万城目学
- 森岡浩之
- 三崎亜記
- 古泉迦十
- 海堂尊
- グレッグ・イーガン
- 西村賢太
- 田辺青蛙
- 田中慎弥
- 笹本祐一
- 朱川湊人
- 三田誠
- 真保裕一
- 月村了衛
- 辻村深月
- 真梨幸子
- 佐々木譲
- 赤川次郎
- 梶尾真治
- 井上夢人
- 瀬名秀明
- 荻原規子
- 竹本健治
- はやみねかおる
- 池井戸潤
- 山田風太郎
- 北方謙三
- 連城三紀彦
- 高村薫
- 湊かなえ
- 三津田信三
- 誉田哲也
- 野崎まど
- 中山七里
- 似鳥鶏
- 泡坂妻夫
- 桐野夏生
- 倉知淳
- 黒川博行
- 広瀬正
- 相沢沙呼
- 皆川博子
- 牧野修
- 稲見一良
- 恒川光太郎
- 西澤保彦
- 天藤真
- 町井登志夫
- 今邑彩
- ピエール・ルメートル
- 初野晴
- 羽田圭介
- 岡嶋二人
- 石川博品
- 藤井太洋
- 江戸川乱歩
- 若竹七海
- アガサ・クリスティ
- エラリー・クイーン
- 島本理生
- 横溝正史
- アーサー・C・クラーク
- 須賀しのぶ
- 篠田節子
- 宮内悠介
- 青山文平
- 真藤順丈
- 円居挽
- 松本清張
- 芦沢央
- 内田幹樹
- 細音啓
- 折原一
- 早坂吝
- 呉勝浩
- 西村寿行
- 久住四季
- 月夜涙
- 高木彬光
- 遠田潤子
- 中村文則
- 鮎川哲也
- 沼田まほかる
- 山本巧次
- 佐藤究
- 青崎有吾
- 北森鴻
- 大山誠一郎
- 山田正紀
- 鳥飼否宇
- 白井智之
- 斜線堂有紀
- 夕木春央
- 矢樹純
- 井上真偽
- 方丈貴恵
- 紺野天龍
- 今村昌弘
- 都筑道夫
- 仁木悦子
- 今村翔吾
- 辻堂ゆめ
- 土屋隆夫
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