若王子いちごとは、2010年4月~9月にかけて放送されたけいおん!!(けいおん2期)に登場したモブキャラである。主人公たちの3年2組のクラスメイト。CVはMAKO。
概要
ツインドリルの髪型とロングスカート、夏でも長袖という服装が特徴。座席は秋山澪の前にあたる。田井中律が認める美少女だが、笑顔を全く見せること無く律澪の漫才時も常に頬杖をつき我関せずというクールな態度を取っている。バトン部に所属していた。
最初に台詞を発したのは終盤の17話。部室が使用不能となり練習場所を探していた軽音部員に対して体育館の一部スペースを使用することを認め、その後バトン部の後輩にパフォーマンスの指導を行うシーンがあった。この際に後輩のバトンパフォーマンスへの注意として述べた「揃ってないよー」の台詞が軽音部員の演奏に対する皮肉なのではないかという妄想 考察も一部では議論された。
18話の学園祭演劇(いわゆる『ロ澪とジュ律エット』)の配役決めの際には、ジュリエット役に選出された律がその職責を他の誰かに押し付けるべく、紬の次に指名したのがこの若王子いちごであった。律はこの際の理由として、いちごを「お姫様みたいでかわいい」と論評している。ちなみにジュリエット選出投票の得票は律14票、いちご6票と惜敗率42.86%の次点となっている。
これに対しいちごは髪の毛の先をいじりながら「え?やだ」のたった3文字でこの提案をすげなく拒否した。しかしながらその一方で、拒否した直後に一瞬だけ表情を崩して目を細めたように見えるとの鋭い指摘もあり、実はジュリエット役で舞台に立ってみたいという気持ちも僅かながら胸に抱いていた、もしくは律がふった話題が自分から佐伯三花に移ってしまい寂しくなったのではないかとの果てしない妄想 興味深い考察もネット上では議論された。
上記2話での連続登場において非常にクールな一面を見せたことで、けいおん2期終盤におけるいちごの注目度が飛躍的に増大し、立花姫子に比類する知名度を誇るモブに急成長するに至った。
いちごの人気は視聴者の間だけに留まるものではなく、制作陣からも人気を集めた。TBS公式サイトのスタッフコメントの中で、撮影の際にスタッフの間で若王子いちごを撮影したいとするスタッフたちの間で争奪戦が起こったことが明かされている(2010年7月28日の撮影担当中上竜太のコメントより)。
CVを担当したMAKOは、収録現場で「悪の帝王のつもりで」演じるように指示を受けたと自身のTwitterで明らかにしており、このクールなキャラクターは制作陣の意図のもとで作りこまれたものであることが窺える。ちなみにMAKOは、同じクラスメイトながら全くキャラが異なる野島ちかの役も演じている。
このいちごが再び脚光を浴びたのは20話の学園祭ステージ。この際の軽音部ライブにおいて、入り口で来場客にサプライズ用のTシャツを配る役割を担った。この際のいちごの心情や立ち位置には様々な憶測が提示されており、「軽音部のライブにはそれほど関心がなく、誰も引き受けたがらないであろう会場外での業務を買って出た」という考察もあれば、「軽音部のライブを応援したい気持ちを他のクラスメイトと同様に持っており、自分なりに貢献する手段としてTシャツ配りを買って出た」とする論考など、限りない妄想 興味深い分析・議論がネット上でなされた。
本編での最後のセリフは22話のバレンタイン。3年生にチョコレートを渡すために2組の教室を訪れた梓の姿を見つけ、「あ、軽音部」と短く述べた。ある意味最後まで”いちごらしい”活躍であったと言えるだろう。
最終話の山中さわ子への寄せ書きでは下記のメッセージを寄せている。
これからも やさしくて
きれいな山中センセイで
いて下さいね
ありがとうございました 若王子いちご
いちごの活躍はこれで終わりと思われていたが、番外編25話でまさかの再登場。新入生勧誘ビデオのインタビューで登場し、古文の板書を消しながら「軽音部?私は関係ないけど、別にいいんじゃない。」と、いちごらしい無表情で淡々と述べた。番外編26話では本人の登場はなかったものの、山中さわ子が見ていた卒業アルバム見本において、軽音部の左のページのバトン部の写真で、バトンを持っている姿が載っていたと推測される。
以上で述べたとおり、後半から急速に注目を集め、終盤にはモブの中でも屈指の人気を誇るに至るという、極めて数奇な運命を辿ったモブキャラであった。
余談となるが、こうした注目度とは裏腹に、いちごの姓については「若王子」であるとの漠然とした憶測が論じられていたものの、シリーズ放送期間中、確定を迎えるには最終話まで待たねばならなかった。なお、この姓名のモデルは電気グルーヴの元メンバー、若王子耳夫と推測されるが、確たる証拠は今のところはない。
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