英語(えいご)とは、英吉利語の略記。原義はイングランド語(イングランドの中国語表記が英吉利)
現在ではイングランドだけでなく、イングランドを含む連合王国やアメリカ合衆国・オーストラリア・カナダなど旧英国植民地・英連邦諸国及びそれらの国々の影響を強く受けた国・地域で用いられ、第二外国語として多くの国の学校教育でも扱われる。
概要
母語としての総話者数は約3億5000万人ほどおり、純粋に話者人口だけを見れば北京語・ヒンディー語の次に多い数字である。しかしかつてイギリスの移民・植民地政策によって世界各地にこの言葉が広まり、第二言語としての話者も多いことが特徴的で、前述二言語との大きな違いである。さらに、実質的な国際の場を初めて切り開いたアメリカの言語であった影響で、現在でも国際語として広く用いられている。日本の教育機関では第一外国語として英語を扱う場合がほとんどである。インターネットにおいても最も用いられている言語である (参照
) 。
文法
- ラテン系、ゲルマン系の両語族の影響を根強く持っている。特にドイツ語は約2000年前まで同じ言語であった影響で似た単語も存在する。
- 名詞に性別がない、時制や格変化が少ないなど欧州系言語の中でも比較的簡素な文法をもつ。「ダイアクリティカルマーク(à, ö, çなどのように文字について発音を変更する記号のこと)が無い」ため、表記も単純である。その分文字表記と実際の発音にずれが生じることが多く、英語学習者を悩ませている。
- 名詞は前にアクセント(name)、動詞は後ろにアクセント(move)がある。※この単語は例として適切? (特に動詞の方) 誰か一番いいのを頼む。
方言差
主にイギリス英語・アメリカ英語・オーストラリア英語の三種に分けられるが、インドやフィリピンなどを考慮すればその国の数だけあるともいえる。アメリカ人とイギリス人などはお互いに「どちらが標準語で、どちらが訛っているか」と対立する部分もあるそうだ。
当然、同じ国内でも地域ごとにも違いがありイングランドに限っても同じ国内で通じないというのもある。たとえば「I'll go to hospital today.(俺は今日、病院に行く予定だ)」が「I'll go to hospital to die.(俺は死ぬために病院に行く予定だ)」に聞こえる(dayの発音が違うため)など、シャレにならないものまである。こうした発音や語彙の地域差は、しばしば英語圏の文学や娯楽作品などでネタにされる。
アメリカ英語に慣れている日本人にとってはオーストラリア英語が特に訛りが激しいと感じられることも多い。なおカナダではイギリス英語、アメリカ英語、ケベック周辺のフランス訛りと3種類あるが前者2つはあまり違いが無い。
歴史
現在使用されている英語の原型は、17世紀初頭に完成された。英語が生まれたイギリス(特にイングランド)は、歴史的に様々な国の言語の影響を受けており、多くの外国語の単語が見られる。
まず、紀元前のグレートブリテン島(以降、イギリスと表記)にはケルト人が住んでおり、ゲール語が話されていた。また、同時にラテン語も話されていた。
その後、ローマ帝国がイギリスを占領する。5世紀に入り、ローマ帝国が衰退しローマ軍が撤退すると、今度はゲルマン人が進出。ゲルマン語(ドイツ語)が流入する。
同時にキリスト教がイギリスに伝来。キリスト教の関連書物ががラテン語やギリシャ語で書かれていたこともあり、それらの単語が根づいた。
8世紀から11世紀の間に、デーン人(デンマーク)の侵略により、彼らの話していた「古ノルド語」の単語が使われるようになる。
11世紀半ばに、ノルマン・コンクエストが起こり、フランス北部にいたノルマン人がイギリスを支配するようになる。そして、イギリスの支配階級がフランス語しか話さない人々によって占められることになり、フランス語が大量に流入した。これは15世紀まで続いた。なお、この間にフランス語から借用された語彙は一万語に及び、その75%が現在まで残っているという(Wikipediaより)。
15世紀から16世紀までの間に、大母音推移(Great Vowel Shift)が起こり、スペリング(綴り)と発音が一致しなくなった。発音が変わったにもかかわらず、スペリングを変えなかったからである。これは、英語を勉強する人間にとって最も大きな障害になってしまった。
16世紀から17世紀の間に、文人たちが「粗野な英語を発展させる」という目的の元、ラテン語やギリシャ語から多数の単語を借用した。こうして学術用語を中心に、数百ものラテン語が定着した。活版印刷の技術の確立もあり、こうした単語がイギリスに広まった。
大航海時代に入り。イギリス人の活動範囲が広がると、世界各地の単語が英語に取り入られ始めた。
17世紀の初めに、イギリス人がアメリカに入植するようになる。その後、18世紀中盤にイギリス人の勢力がアメリカで強くなると、北アメリカでは英語が主流となった。そして、アメリカ独立戦争を経て、アメリカ合衆国が1776年7月4日に独立宣言を行った。こうして、アメリカ英語(いわゆる米語)の歴史が始まる。アメリカ英語には、アメリカ先住民(いわゆるインディアン)の単語をはじめ、移民国家であるため、世界各地の様々な単語が米語に取り入れられた。
- アメリカ先住民: ユタ(Utah), オハイオ(Ohio), ミシシッピー(Mississippi)
- 日本語: 津波(tsunami), 班長(honcho)←hanchoではない, カラオケ(karaoke)
- スペイン語: Los Angeles, San Diego, San Francisco, San Jose, Santa Barbara
日本における英語
日本人が本格的に英語に触れるようになったのは、幕末の開国以行である。第二次世界大戦期、日本と英米の関係が悪化した時期には英語を「敵性語」として排斥する運動が起きたが、日本語には置き換えられない語彙も多く完全に英語由来の語が消え去ることはなかった。
日本の教育で現在習っている英語はアメリカ英語である。ちなみに国連本部はニューヨークにあるが国連公用語はイギリス英語であり、欧州連合(EU)の会議で使われる英語も無論、イギリス英語である。
街中の看板や広告、楽曲 (特にJ-POP) の歌詞などに取り入れられることも多く、日本人にとっては一番、身近な外国語であると言える。明治期や戦後の連合軍占領期の頃には「英語公用語化論」「漢字廃止(ローマ字化)論」なども見られたが、近年ではあまり省みられることもない。しかし英語が依然として日本人の外国語コンプレックスを刺激する部分があるのも確かで、国際語としての英語に執着するあまり「外国語といえば英語」「外国といえばアメリカ」と逆に視野を狭くしているような人もいる。
逆に言えば、日本国内(及び日本人の多い海外の観光地)にいる限り日本語だけで日常の用は済んでしまうわけで、その意味では学校における英語教育が役に立たないと指弾され続け、民間の英会話学校が繁盛しているにもかかわらず何とかなっているのはそれなりに幸運なことでもある。
ただ、英文を和訳したり和文を英訳したりする過程で自分の日本語文の文法や構成を確認したり、「甘え」「萌え」など英語などでは置き換えるのが難しい単語などをどう表現するか考えることで、日本語の豊かさなどを再発見することもある。異なる言語文化を学ぶメリットの一つともいえよう。
また、英語由来の外来語(いわゆる横文字)以外にも、いかにも英語っぽいが日本でしか通じない単語や言い回しなども多い(いわゆる「和製英語」)。また日本国内では普段は意識せずに使われているが、英語話者にとっては理解不能だったり奇異に映ったりするらしく、しばしば笑いのネタにされることもある (いわゆるAYBABTU) 。まれに、こうした和製英語が逆に英語に取り入れられるような事例も存在する(ジャスト・イン・タイム等)。
発音上の問題で言うと、日本人(を含む東アジア系)にはLとRの区別が難しいとされており、「Engrish」と揶揄されることもある。まあ、基本通じればいいので、発音や文法など細かいところにあまり執着しなくてもいいかもしれない。
欧州での英語
「ヨーロッパは英語が通じる」と安易に考えがちであるが、ヨーロッパにおいて英語を公用語とする国はイギリスとアイルランドだけである。(実は地中海に浮かぶちっこい国マルタもそうだが、まぁいいだろう)従って、ヨーロッパのうちの大部分を占める大陸ヨーロッパでは、英語は主要な言語ではない。
とはいうものの学習人口は多く、ちょっとした観光旅行くらいなら英語で何とかなってしまうのも事実ではある。しかし、大多数のヨーロッパ人にとって英語は外国語であるという認識はもってしかるべきであるし、「英語ができればヨーロッパも旅行に行ける」などと愚直にも考える輩はもっと真摯に欧州がどういう場所か見つめなおす必要がある。
母語として
ヨーロッパにおいて、英語を母語とする人口は6000万人強であり、これはドイツ語(約1億人)、フランス語(約8000万人)に次いで第3位である。(ロシアも考慮すると、ロシア語母語話者が約1億5
フランス
「国内はできるだけフランス語で話すこと」が一種の礼儀となっている。海を隔てた隣国の言語であるが故に(日常生活で困らないほどの)英語を話せる者はワリと多いが敢えて自国のアイデンティティーを守るために話さない人もいる。なおフランス語では「h」の音は発音しないため、フランス人が話す英語においても「h」の音が欠落しやすい。(「his」が「is」のように聞こえる、など)
学校教育では第一外国語に英語もしくはイタリア語、第二外国語としてドイツ語やラテン語がよく学ばれる。
ドイツ
観光地ではまず問題なく英語が通じる。ドイツ語は英語と同じゲルマン語群に属する言語で共通点も多く、教養あるドイツ人の多くは英語を操るのに長けている。
学校教育では第一外国語に英語、第二外国語としてフランス語やラテン語が学ばれる。
スイス
スイスの公用語はドイツ語・フランス語・イタリア語・ロマンシュ語であり英語は含まれていないが、便宜上の共通語として用いられることもある。
イタリア
イタリアは世界的な保養・観光国であることもあり、有名観光地では大体において英語が通じる。が、観光地でも街を散策するのには多少なりともイタリア語の知識があった方が頼もしい。英語を話せるイタリア人は、仏独に比べると少ない。また、母語であるイタリア語以外にはフランス語しか話せない、ドイツ語しか話せない、というイタリア人も結構いる。
学校教育においては、最近では英語が第一外国語となることが多いが、フランス語も第一外国語としてそれなりに人気がある。文系高校ではラテン語・古典ギリシア語が必修。第二外国語としては英語、フランス語、スペイン語、ロシア語などから選択して学ぶ。
チェコ
プラハなど観光地では英語がよく通じる。若い人は英語がよく分かるが、プラハでも少し年輩の方には英語が全く話せない人もおり、英語で話しかけるとドイツ語が返ってくる。
チェコ語は外国人にとって難しい言語、マイナーな言語であるとチェコ人たち自身が認識しており、「外国人にチェコ語が通じるわけがない」とはなから思っている人も多い。そのため、頑張ってチェコ語で話しかけても英語やドイツ語で返事をされたりする。
同じスラヴ系言語であるロシア語は、なんとなく意味が分かるようである。しかしチェコの歴史的経緯から「チェコ人が一番よく分かる外国語はロシア語だが、一番話したくないのもロシア語」だという。
学校教育では、必ずしも英語が第一外国語ではなく、ドイツ語、フランス語、ロシア語、英語から選択して学ばれる。
東欧諸国
英語はあまり通じない。地理的関係から英語よりドイツ語がよく通じることもある。またロシア語を解する人も多い。スラヴ系言語は比較的お互いに差異が小さいものもあり、至極簡単な意思疎通程度なら異なる言語間でも可能なことがある。
なおスラヴ系言語で最も話される言語はロシア語であるが、東欧の他の国ではソビエト連邦の圧政に虐げられた国などもあるためロシア語が嫌悪されていることもある。ドイツ語も、歴史的経緯から注意が必要なこともある。できるだけその国の言葉を話すのが良い。
ギリシャ
観光地では比較的英語が通じる。ギリシャでは、社会的に成功するためには外国語が必須であると考える人も多く、熱心に外国語が学ばれる。しかし必ずしも英語ばかりが圧倒的でなく、フランス語やドイツ語の方が得意な人もいる。
関連動画
関連項目
http://dic.nicomoba.jp/k/a/%E8%8B%B1%E8%AA%9E


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リビジョン番号: 1390703
読み:エイゴ
初版作成日: 09/02/28 17:21 ◆ 最終更新日: 11/12/26 11:58
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