この巨大不明生物が上陸することはありませんので、どうかご安心ください
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え、蒲田に?
概要
蒲田くんとは、2016年公開の映画『シン・ゴジラ』に登場するあいつである。
映画の公開当初は主に「蒲田のあいつ」と呼ばれていたが、後にTwitterやInstagram等で「蒲田くん」という愛称が使われ始め、テレビ番組のワイドショーでのシン・ゴジラ特集では後者の名前で紹介されている[1]。
なお、蒲田くんと同様映画内の登場キャラクターとして「ほたるちゃん[2]」「品川くん」「鎌倉さん」なども存在している。
(クリックまたはタップで展開)この項目は、下記に本作のネタバレを含んでいます。未鑑賞の方はご注意ください。
東京湾にて突如として発生した水蒸気爆発。当初は海底火山の噴火か熱水の噴出であろうと推測されていたが、その正体が巨大な生物であることが判明。規格外の体格と、周囲の海水を水蒸気にせしめる温度、すなわち摂氏100℃の高温に耐えうるなど、既存のいかなる生物とも分類しかねる生態から、巨大不明生物としか呼称のしようのないその怪物は、湾内から呑川へ侵入、船舶や橋梁を破壊しながら遡上を続ける。
目下、政府の懸念は、これほどの巨大な生物が上陸するのか否かであった。要領を得ない御用学者に見切りをつけた大河内清次総理(大杉漣)は、レベルを問わずこの巨大不明生物になにか見解を出せる人物を至急探させる。
呼集された尾頭ヒロミ環境省自然環境局野生生物課長補佐(市川実日子)は、巨大不明生物の映像を検証し、蛇行を基本としながらも浅瀬を後ろ足で歩行していること、未発達ながら肺魚のような前肢が認められること、なにより、すでに自重を支えていると見られることから、上陸の可能性は捨てきれないと指摘。
しかし、結局は、これほどの巨体が陸上で自重を支えられるはずがない(実際、たとえば地球上で最大の甲殻類であるタカアシガニは陸に上げると立つことすらできない。また、オオサンショウウオやウミガメの成体など、水中生活に特化した大型の動物が陸上に長時間いると、内臓が重力に潰されてしまい、最悪の場合は死に至る)という希望的観測に近い憶測が大勢を占めてしまう。大河内総理は赤坂秀樹総理大臣補佐官(竹野内豊)から「不確実な憶測ではなく、確実な情報のみを公表すべき」という忠告を受けるも、国民を安心させたいあまりに記者会見で、
「この巨大不明生物が上陸することはありえませんので、都民国民の皆様、どうかご安心ください」
と断言。その直後、記者会見の途中にもかかわらず側近に耳打ちされた大河内総理は、思わず反駁する。
「え、蒲田に?」
巨大不明生物は尾頭ヒロミの見解どおり、川から陸に上がり、その巨体で大田区蒲田に壊滅的な被害をもたらしはじめたのだ。移動速度は時速13km程度であり、自転車をゆっくりこぐ程度の速度なのだが、それでも数時間で東京を縦断しかねない。目的不明のため進路も予想できないうえ、想定外の事態に対処マニュアルも準備されておらず、政府も東京都も効果的な手を打てなかったのだった。
深海魚のような真円の目はまばたきもせず、明確な意思を感じられない。笑っているような口腔は開きっぱなしで、首元のエラらしき器官からは血のような大量の体液を排出する。オタマジャクシからカエルに変態する中途の状態のように、後ろ足は発達しているが前足はひどく矮小であり、地上では這うように移動する。さらに後に発覚したところでは、その移動跡は放射線量が上昇するという嫌な置き土産まで残していた。
事前の予告や宣伝では一切触れられていなかったことから、観客の中には「こいつとゴジラが戦うのか?」と思った人も多かった模様。
しかしてその正体は、シン・ゴジラにおけるゴジラ第二形態。巨大なオタマジャクシ型の第一形態(映像には映らない)が海中から淡水の河川への進出、さらに上陸を実現するために進化した姿である。公式ツイートによると身長28m、頭部から尻尾の先端までの全長は122m、体重は不明。
背びれはかろうじてゴジラを彷彿とさせるが、その巨大な目とビラビラのエラなど、見るもおぞましい造形はとてもゴジラとは思えず、混乱した観客も多いようだ。外見の不気味さのみならず、避難しおくれた一家をマンションごと倒壊させ踏み潰すという悪行もあいまって、はやくもみんなのトラウマメーカーと化している。
ただし、一部ではキモかわいいと評判である。
街中で突如として倒れ伏したかと思うと、1954年公開の『ゴジラ』(いわゆる初代ゴジラ)の「ゴジラ上陸」(作曲:伊福部昭)のテーマとともに第三形態へと進化を始める。
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関連項目
脚注
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