血のバレンタインとは、2月14日に引き起こされた惨劇である。
概要
現実世界で実際に起きた惨劇
- 1929年、アメリカ・シカゴ暗黒街のボスであるアル・カポネが、敵対するモラン一家を抹殺すべきという部下の意見に同意し、指示したとされる抗争事件。この事件でモラン一家の構成員6人と通行人1人が死亡。カポネ側のヒットマン5人は偽パトカーを使い、警察官に扮していた。だが、当時カポネはマイアミで取り調べを受けており、部下もアリバイを主張。腐敗が進んでいた警察に彼等を逮捕する能力はなく、大衆を敵に回したカポネは自作自演で逮捕されると、10ヶ月間刑務所で悠々と世間の非難を逃れた。別名『聖バレンタインの虐殺』。
- そもそもバレンタイン・デーの由来である聖ヴァレンティヌスの処刑自体がこれに当てはまるという指摘もある。
仮想世界で実際に起きた惨劇
- ネットゲーム『MasterOfEpic』にて2005年に行われたイベント「オリアクスとルーチェの“恋のドキ☆ドキAttack!~バレンタイン大作戦~”」の別称。GMが非戦闘地帯のプレイヤーをほぼ非武装の状態で対人戦闘地帯に招き、対人戦闘地帯のプレイヤーに攻撃させたため、多くの犠牲者と引退者が出た。MoEプレイヤー達の間では黒歴史とされ、口にするのも憚られている。
詳しくは→MoE:血のバレンタインまとめサイト - 2011年、セガのアーケードゲーム『BORDER BREAK』において起こった事件。
この週のBORDER BREAKは「BBヒストリー ~日替わりマップ~」と銘打ってマップが日替わりとなっていた。初日のこの日に選ばれたのが、稼働して最初のマップである「スカービ渓谷 ~戦線突破~」。自陣から敵陣への距離が短く、以前から早期に決着のつくマップとして知られ、決着まで1分という試合もざらにあった。
2010年3月28日以来の約1年ぶりの登場(ただし、新兵期間は通常の設定にかかわらずこのマップ)となったこの日は、決着まで1分はもはや遅い方。ハイペースで50秒、理論上最速で40秒前後での決着もあり得た。
この要因となったのが、前回の登場から1年の間に投入された航続距離の長いアサルトチャージャー(強襲兵装用の加速装置)等のおかげで敵陣への到達速度が向上したこと、CP(経験値)の査定も変更され、3分以内の決着であればCPが下がらないと言う仕様になったため、マップ中央での戦闘、自陣の防衛が行われにくくなったことにより(自陣が破壊される前に敵陣を破壊すればおkと言う考え方)、このことがさらに加速した。
また、CPが下がりにくいため、実力以上にランクが上がるプレイヤーが増える結果となってしまった。 - Mobageが配信するソーシャルゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』にて2012年2月に開催されたイベント「バレンタインパーティー」のこと。
1月末のコンプガチャ(「人は人、私は私」)で絞り取られていたところ、ガチャと同時並行してこのイベントがスタートし上位報酬(順位は道中ランダムでファンに配る「チョコレート」の数で競う)の十時愛梨のためにマラソンを走ることとなった。イベント中盤にはガチャのおまけとして3倍チョコレートという効果上昇アイテムが登場したが、ここまでは大した批判もなかった。
問題にされたのはイベント終盤で、追い打ちをかけるように突如ショップで3倍チョコレートの販売を開始したことにある。
あくまでオマケの地位にあった3倍チョコがランナー必須アイテムとなったことでそれまでの順位間の差が実質的に縮小し、競争は急に激化した。 それまでに多量のスタドリを使用していた上位ランナーは報酬圏内から落ちるという最悪の結果を避けるためさらにスタドリ(体力回復アイテム)でドーピングを行なう、というように急激な競争の激化がさらなる競争を呼ぶ悪循環になり、上位ランナーは吐血するような気持ちで終わりの見えない戦いを続けたという。
この時の3倍チョコレート投入は搾取傾向が強い運営の行いの中でも特に悪辣なものと記憶され、モバマスでの血のバレンタインはこのイベントを指すようになった。
余談として、流石にやりすぎたのか次のイベントから効果上昇アイテムは最初から登場することとなった。
架空の惨劇
- 1981年、カナダで製作・公開されたサスペンス・ホラー映画。『13日の金曜日』の亜流的なB級映画だが、炭鉱服にガスマスク姿の殺人鬼がツルハシを振るう惨殺シーンや、エンディング曲の美しさからマニアの間で人気のある作品。浮かれたリア充が安全確認を怠ったことがそもそもの原因だったり、バレンタイン中止のお知らせに腹を立て、わざわざ危険な鉱山でパーティを開いた若者達が片っ端から殺されたり、発売されたDVDが残酷シーンカット満載だったりと、今見ても世の中の無情を感じさせる作品である。2009年には3Dシステムでリメイクされた『ブラッディ・バレンタイン』が公開された。
ちなみに、アイルランドのロックバンド「my bloody valentine」の名前の元ネタであり、PSP用ゲーム『ワイルドアームズクロスファイア』に登場する「鉄山坑ハニガー」も、この映画の舞台となる炭鉱街ハニガーが元になっている。たぶん。 - 『機動戦士ガンダムSEED』において、戦争が激化した最大原因とされる事件。プラントの有する農業用コロニー、ユニウスセブンが、地球軍側MA(メビウス)の核ミサイルにより壊滅した事件。この事件はブルーコスモス派地球軍士官の独断で引き起こされたとされる一方、地球軍はプラントの自作自演だと非難している。実に24万3721名もの住人が犠牲となり、その中には国防委員長パトリック・ザラの妻、レノアも含まれていた。最愛の妻を奪われたパトリックはナチュラルへの、異常なまでの憎悪を抱くようになりジェネシスで地球を滅亡させる事さえ厭わなかった。宣戦布告自体はその数日前に行われていたが、この事件が引き金となり、地球軍とザフト軍は本格的武力衝突へと発展。地球規模の戦争が勃発する。
- 漫画『名探偵コナン』33巻に掲載されているエピソード(事件名は「バレンタインの真実」)。
その他
- 石黒正数の漫画『それでも町は廻っている』第58話のタイトル。コミックス第7巻に掲載されている。
ニコニコ動画においては、動画の登場人物がバレンタインムードを台無しにするような残念な行動をかましたり、格闘系ゲームなどで恋人持ちのキャラクターにわざわざ八つ当たりをしたり、しっと団さながらの行動をとったり、ライバルと壮絶な争いを繰り広げるような動画に「血のバレンタイン」タグが付けられる事がある。
しかし、あくまでも「架空だからこそ」許される行為である事をお忘れなく…。
関連動画
関連項目
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