装甲空母姫(そうこうくうぼき)とは、ゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」に登場する敵キャラクター(深海棲艦)である。
本記事では下位の存在にあたる、装甲空母鬼に関しても記述する。
概要
「鬼」「姫」の名を冠する深海棲艦で、出現する海域では中ボスおよびボスを務める事が多い。西方海域の最終ステージであるカスガダマ沖海戦(4-4)や珊瑚諸島沖(5-2)などで登場するほか、イベント海域へ登場する頻度も高い。
なお、通常海域では最初に登場する「鬼(姫)」だが、艦これで最初に登場した「鬼(姫)」は2013年春イベントで登場した『泊地棲鬼(泊地棲姫)』が元祖となる。
見た目の特徴として、人間の上半身に、飛行甲板と怪物を混ぜ合わせたような大型の艤装と一体化した下半身、という特徴的な容姿をしている。また艦載機以外にも、浮遊要塞を従えている。
装甲空母の名に違わず通常の敵空母を数段上回る航空戦闘能力を誇るが、通常の敵空母と違い大口径の主砲(16inch連装砲)を備えているため開幕の航空戦の後に水上艦と同様に砲撃戦や夜戦を行い、さらには巡洋艦や駆逐艦と同じく雷撃戦にも参加する。さらにはこちらの部隊に潜水艦がいても、艦載機を飛ばして対潜攻撃まで行うなど、あらゆる戦闘フェイズでこちらの艦隊を容赦なく攻め立ててくる難敵。
艦載機で対潜攻撃を行うほか、砲撃戦のフェイズが2巡化するなど、空母というよりは航空戦艦や水上機母艦に近い敵である。勿論、潜水艦がいれば優先でそちらを狙うので潜水艦を攻撃を引き付けるためのデコイにするのも有効ではあるが、いずれの敵も基本的に輪形陣を組んで出現するケースが多いので潜水艦も無事では済まないだろう。
また、イベント海域等で随伴艦として出現した場合は航空戦闘以外にも高い耐久力を生かして旗艦をガードする事もある。
以下に、それぞれ記述。
装甲空母鬼
上述の4-4でボス艦隊の旗艦として登場。イベント以外の通常海域で最初に登場する、「鬼」の名を冠する深海棲艦である。
同海域で、ゲージ破壊前の前哨戦で旗艦を務めるが、ゲージ破壊目前になると後述の装甲空母姫へとパワーアップする。また5-2ではボス戦にて装甲空母姫の随伴艦として登場するほか、5-4では道中でも出現する。
HPが150、装甲値も80と戦艦並に耐久力が高いものの、これでもボスキャラとしては控えめな性能であり、順調に4-4まで辿り着いた提督にはさほどの脅威ではなく、鍛え上げた艦娘や強力な艦載機が揃っていれば昼戦で撃破したり中破~大破へ追い込んで雷撃戦を無効化するのもそれほど難しくない。
また、2014年春に実装された着弾観測射撃システムにより制空権を奪えば戦艦や巡洋艦の攻撃で簡単に撃破出来てしまうケースも増えている。
これは空母系の敵艦全般に言えることだが、敵旗艦が空母系の場合は輪形陣に設定される事が多く、高い火力を活かせない(新型艦載機搭載艦やヲ級改flagship、一部の鬼・姫を除く)ので、初見では身構える提督も多いかもしれないが、いざ戦ってみると案外HPが高いだけの見掛け倒しだったという感想も少なくない様だ。
戦闘時くらいしか確認できないが、上半身にはセーラー服のような上着を纏っている反面、腰から下ははいてないというあざとい容姿をしている。
第2期では南方棲戦鬼ともども通常海域からリストラされてしまい、見かけることは出来なくなった。
装甲空母姫
上述の、装甲空母鬼の上位たる存在。こちらも通常海域で登場する「姫」では最初に対峙する。
4-4のボス艦隊が最終形態へ移行した際に登場するほか、南方海域では5-2のボスも務め、5-4では道中でも出現する。イベント海域では13年夏、13年秋、14年春、14年秋、15年春など他の鬼(姫)と比べ出現率も高い。
HPは150から270まで強化され、装甲や航空機の運用能力も更に上昇しているためいよいよボスと呼ぶに相応しい能力を誇る。火力も90(装備込みで105)とflagship型戦艦と比肩できる程まで上昇しているため、砲撃戦でも直撃を喰らったら正規空母や戦艦でも一撃で中破・大破へ追いやられてしまう。
雷撃戦能力も健在で、小破以下で討ち損ねた場合は90というこちらも高い雷装値を持つ雷撃をもって追い討ちをかけてくる。
空母だけに陣形は輪形陣で現れる事が多いものの、5-2ボス戦では単縦陣で出現するほかイベント戦では単縦陣や複縦陣などでも出現した事があった。近年でも、15年夏イベント「反撃!第二次SN作戦」では第5ステージの道中(F、Jマス)で登場、輪形陣または単縦陣で行く手を塞いでくる。特にE-5がゲージ陥落目前になると後者の単縦陣で固定される為、航空戦砲撃戦を問わず中破や大破の危険が高い難関と化した。
第2期では引き続き4-4のボス旗艦として登場することがある。第1期における4-4のときは輪形陣固定だったが、第2期の4-4では単縦陣で出現することもあるのでこの場合は脅威となる。装甲空母姫の火力も怖いが、それ以上に随伴に2隻いる戦艦タ級flagshipは火力が高いだけでなく弾着連撃が可能なため、間違っても制空権を奪取されないように注意。幸い随伴にヌ級や護衛要塞が出なくなり必要制空値が激減しているため、制空権を取るのはさほど難しくなくなっている。
そのオールマイティーな戦闘能力からイベント海域でも、ボス旗艦を務めたりボス艦隊では戦艦棲姫や空母水鬼の随伴艦として2体同時に出現したりと活躍の場を選ばない存在感を見せ付ける。はずなのだが・・・
ちなみに装甲空母鬼とは違い、こちらはなんとほぼ全裸。
際どいなんてもんじゃない。脱げば脱ぐほど強くなる?
深海棲艦の中でも肩身が狭いボスキャラ?
「艦これ」稼動初期の頃に登場したという事情も大きいと思われるが、時が経つにつれて深海棲艦側にも有力な新人や新装備が実装されたりで、段々と鬼・姫としての貫禄が薄れてきていると心配する声も少なくないらしい。
以下に、要因を挙げる。
- 能力が戦艦レ級eliteに完全に負けている。
戦艦レ級自体、装甲空母姫よりも後に登場した深海棲艦で、なおかつ百戦錬磨の提督だけが行ける特定海域(5-5)にしか出現しないとはいえ、elite型になった戦艦レ級はHPが同じく270ではあるもののそれ以外のステータスは軒並み装甲空母姫を上回る。そればかりか潜水艦のように開幕魚雷を撃てる能力まで備わっているため、格下に見られるようになってしまった。
なお、下位の装甲空母鬼に至っては空母ヲ級改flagshipに耐久力・装甲・火力・制空力ほぼ全ての面で抜かれてしまった。また2017年春イベントから登場したヌ級改flagshipも、耐久力以外は装甲空母鬼・装甲空母姫より上である。 - 鬼・姫の名を冠する深海棲艦でただ1人(2人)、台詞やボイスがない。
いずれもイベント海域ではなく通常海域が初登場だからという事情もあるのかもしれないが、この扱いは・・・
もっともボイスが無いなら無いで、CVは誰の声が相応しいか、どんな台詞を喋るか想像するのもまた楽し。
その後艦これ改が発売してからは運河棲姫、中枢棲姫という喋らない「姫」が増えたが、中枢棲姫は後に16年春のイベントでブラウザ版でもボイス付きでデビューを果たしている。 - 艦載機が旧式のまま。
陸上型深海棲艦をはじめ近年新登場するボスキャラはたこ焼き型とも呼ばれる新型艦載機を持って登場する事が多い中、こちらは従来の艦載機で戦い続けている為、旧式のイメージに拍車をかけている。
2014年秋イベントでは最終ステージたるE-4がゲージ破壊目前になると空母水鬼の随伴として2体出現するのだが、前哨戦で登場した空母ヲ級改flagshipよりもHPこそ高いものの装甲は下がるので実際の倒しにくさはそれほど変化ないどころか実火力・制空力が低下する為「最終形態の方が楽」とまで言われてしまった始末。
そのため、いつかたこ焼き艦載機を搭載して逆襲してくるのではないかとも言われ始めている。実際1~2スロ目に計192機も積める装甲空母姫が高性能の艦載機を搭載して出てきたら相当脅威である。最もそこまでやっても装備枠が4スロ、かつ4スロ目のみに180機も艦載機を積んでいるレ級eliteのほぼ下位互換にしかならないと言う残酷な壁が立ちはだかるわけだが・・・ - 鬼・姫ではあるが、ボスの随伴艦や道中で出現する事も(多かった)多い
通常海域の5-2や5-4以外にも、イベント海域では上述の通り他のボスキャラ以上にボス旗艦ではなく道中やボス艦隊の随伴艦として登場する機会が比較的多いので、段々と「量産型」のイメージが強まっている感がある。勿論、高い耐久力で旗艦を援護したりこちらの艦隊を中破・大破させてきたりと、どこで現れようと厄介な相手である事には変わりないのだが。
また、鬼・姫が道中で出現する事に限って言えば最近では戦艦棲姫や空母棲姫などにも当てはまるわけだが、こちらはいずれも大破撤退の山を築き上げる活躍ぶりを見せ付けているため装甲空母姫の影が薄くなるのに一役買っているようである。軽巡棲鬼?まあ・・・鬼・・・そう・・・まあ・・・そうねぇ・・・。
ただし随伴で存在感を示したのは第1期の話であり、第2期では通常海域ですらインフレにおいていかれたため、2021年9月時点では4-4のボスマスのみランダムで旗艦として登場するが、それ以外での登場は確認されていない。 - 2015年春イベントのE-2・・・
この海域では久しぶりにボス旗艦としての登場となったが、連合艦隊での出撃であった為、総勢12隻(+決戦支援艦隊)から随伴艦共々フルボッコにされる。道中の敵が強力、というハンディキャップがあるとはいえ、このさまを見て「すっかり旧式になっちゃって・・・」「初期の頃のスペックではまあ、そうなるな」と哀愁を感じた提督もいた事かもしれない・・・。 - 第2期における通常海域での立場
上述したように装甲空母鬼は第2期では通常海域に出現しなくなり、装甲空母姫も4-4以外から完全に姿を消した。その4-4でさえ出現しないことすらある。さらに前哨戦・最終編成のパターンがあるわけでもないので、ゲージ破壊段階でも装甲空母姫が出るとは限らない。ちなみに装甲空母姫でない場合のボス旗艦は軽母ヌ級flagship。ここのヌ級は新型艦載機を装備しているわけではないので、ヌ級の場合は単純にボス戦の耐久力が下がる上、必要制空値も激減する(装甲空母姫が旗艦のときの航空優勢ラインでヌ級の場合は制空権確保が可能になる) - イベント限定海域に呼ばれなくなった
現在におけるイベントの強敵ポジションは戦艦棲姫や空母棲姫、戦艦レ級や重巡ネ級改に完全に取られており、装甲空母姫がイベント海域に出たのは16年春が最後。特にレ級eliteと比較して完全な下位互換なのが痛く、空母としても戦艦として見ても中途半端な立ち位置になってしまっている。実際レ級が17年冬イベントに装甲空母姫と入れ替わるように登場し、18年初秋以降は度々に登場している現状では装甲空母姫の出番はまず回ってこないと思われる。
など、様々な原因から段々と肩身が狭い思いをしている(と、提督達に認識されている)らしい。
断っておくと、旧型の艦載機を備えた敵の中では制空力はトップクラスに高いし、見た目の妖艶さだってまだまだ新入りには負けてはいないしボスキャラとして決して能力が弱いわけではないのだが。う~ん、やっぱ難しいよね~この船。
ついでに言うなら、ニコニコ大百科に本記事が作成されたのも初登場からほぼ2年近く経ってからだったりする。
そんな、装甲空母姫の明日はどっちだ。
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