谷保恵美(たにほ えみ)は千葉ロッテマリーンズが誇るスタジアムアナウンサー(いわゆるウグイス嬢)である。
概要
1966年5月11日生まれ、北海道帯広市出身。 高校時代は帯広三条高校の野球部マネージャーを務め、札幌大学女子短期大学部に進学後も札幌大学野球部のマネージャーを務めた。
その後「野球にかかわる仕事がしたい!」との一心で就職活動を続け、1990年にロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)の求人に応募し入社。当初は経理を担当していたが、 入社2年目の1991年より二軍本拠地・ロッテ浦和球場のアナウンス業務を任され、同年8月9日の日本ハムファイターズ戦(川崎球場)においてめでたく"一軍昇格"。1996年10月1日の千葉ロッテ対近鉄25回戦からは千葉ロッテ主催一軍公式戦のウグイス嬢としての活動を1人で続けており、2018年5月18日の千葉ロッテ対福岡ソフトバンク5回戦では一軍公式戦1700試合アナウンス担当、さらに同年6月1日の千葉ロッテ対広島東洋1回戦では千葉ロッテ主催一軍公式戦1500試合連続アナウンス担当の記録を打ち立てた(オープン戦やポストシーズンの試合を含めるとその"出場数"はもっと増える)。まさに場内アナウンス界の鉄人ともいうべき偉業である。そしてついに2022年7月17日の千葉ロッテ対福岡ソフトバンク13回戦で、公式戦通算2000試合アナウンス担当を達成。同年8月31日には、千葉マリンスタジアム1勝目から通算1000勝までを見届けた、数少ない球団職員の一人となった。
しかしながら2023年9月26日、千葉ロッテ球団より同シーズン限りでのスタジアムアナウンサー退任が発表される。ホーム最終戦となった10月7日の千葉ロッテ対オリックス25回戦では、球団関係者はもちろん他球団のOB、さらにはNPBの公式記録員などから多数の花が贈られ、また試合後にはサプライズでの「引退セレモニー」も実施。奇しくも、この日は公式戦通算2100試合アナウンス担当という節目の試合でもあった。こののち、千葉ロッテが2位でクライマックスシリーズに進出となったため、ホーム開催となったファーストステージでも場内アナウンスを担当。千葉ロッテはファーストステージを勝ち上がったものの、ファイナルステージでオリックスに敗れ日本シリーズ進出を逃したため、10月16日のファーストステージ第3戦(対福岡ソフトバンク)が最後の場内アナウンスとなった。
エピソード
- 明るく透き通る美声と長音が伸びるアナウンスが彼女の特徴である。特にサブロー(大村三郎)選手の名前を読み上げる際は、サブロー本人の希望もあってひときわ語尾を伸ばした「サブローーーー↑↑↑↑」という独特のアナウンスを行なっており、長らく千葉マリンスタジアムの名物となっていた。2016年9月25日に行われたサブローの引退試合では、史上最長となる約8秒の「サブローーーーーーーー↑↑↑↑↑↑↑↑↑」コールで場内を沸かせた。
- 2005年9月22日に行われた初芝清の引退試合では、40℃の高熱があったにも拘わらず"大事な試合を休むわけにはいかない"とフラフラの状態で出勤しアナウンスを担当。一部ファンの間では「同学年である初芝の引退が悲しくて、この日の谷保さんの声が涙ぐんでいた」と噂されているが、もしかして声が違って聞こえた本当の理由は体調不良…いや、やっぱり泣いていたということにしておこう。
- 長らく「マリーンズ 優勝でございます」のアナウンスをするのが夢と語っていたが、2005年と2010年にはビジター球場で千葉ロッテが日本一となったこともあり、最後まで実現しなかった。その代わりになるかどうかはわからないが、2022年4月10日の千葉ロッテ対オリックス3回戦において「佐々木朗希投手 完全試合達成でございます」のアナウンスは行っている。
関連動画
関連項目
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