軍靴のバルツァー単語

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グンカノバルツァー
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この時代において

戦争は人々の生活の傍らに根差しているものだった

口から政権が

口から国家

生まれる時代

『軍靴のバルツァー』第1話より

『軍靴のバルツァー』とは、中島三千恒による19世紀帝国義最盛期のヨーロッパ舞台とした軍事政治青春の群像活劇である。

コミックバンチ』にて2011年1月より連載開始。
2022年8月より『別冊少年マガジン』に移籍し連載中。

2023年12月現在17巻まで刊行。

ストーリー

19世紀帝国義時代。

軍事から同盟の士官学校へ赴任することとなったバルツァー少佐

彼の軍事後進国であるバーゼルラントの軍事革を推し進めるというものであったが、平和に慣れきった教官や生徒たちを前に戸惑うばかり…。

戦争平和の狭間にて教官と少年たちの運命が動き出す。

(軍靴のバルツァー1巻裏表から)

登場国家

ヴァイセン王国

主人公ベルント・バルツァーの生
軍事であり、鉄道や電信、ボトルアクション方式の後装式ライフルなどが実用されている。
その領土的野心により周辺諸と多くの問題を抱えており、本作の舞台となるバーゼルラントの併合を狙っている。
リープクネヒトクーデター未遂事件以降、軍事内局及び参謀本部が議会の統制を受けない機関として独立。その後、民族統一の名のもとに北部の反乱へ介入し、これが第一次ノルデントラーデ戦役へ発展した。

劇中では「軍」といわれることが多い。

バーゼルラント邦国

本作の舞台バーゼルラント王立士官学校』が存在する
50年前の諸戦争により大帝国から分邦して誕生したであるが、このを支配するビンケルフェルトバーゼル地方において800年の歴史を持つ名門である。
50年間も平和が続いたため、軍備は陳腐化し、軍事知識もヴァイセンに大きく劣る。また軍事面以外でも法整備や工業技術で周辺諸に大きく遅れており、鉄道の敷設どころか職人による手工業が現役である。
士官学校歩兵科で行われている訓練は、前装式のマスケット銃とした戦列歩兵による一斉射撃である。ヴァイセンではこの戦法は、バルツァーの祖の代のものである。
ヴァイセンとは言人種も共通する『同胞』。
国王は意識不明であり、南方の大エルライヒの第一王子フランツ・テオドール・ビンケルフェルト北方ヴァイセンライナー・アウグスト・ビンケルフェルトが対立している。

エルツライヒ帝国

マリア・ルドヴィカ・フォン・アドラフェストンが君臨する南方の大。ルドヴィガはバーゼルラントの二王子の大叔母にあたる。
王室が保有する温室植物園には南方植物が展示されていることから、帝国らしく海外植民地を抱えていることがうかがえる。
1845年には、小麦不作にともなう食料費高騰による市民暴動が発生。それが発展して都で共和義者の暴動おこった。これをうけて女王憲法を制定し、上からの立革命に成功した。なおこ暴動の際に、産後の疲れを癒すために訪れたバーゼルラント王妃ソフィアと二王子暴徒に襲われる事件が起きている。
エルライヒもまたバーゼルラントを狙っているの一つである。

ホルベック王国

ヴァイセンの北東に位置する
第一次ノルデントラーデ戦役では、旧態依然とした「戦場での名誉の死」を誉とする脳筋戦法でヴァイセンに大敗したうえに、兵の略奪が問題視され賠償を上乗せされた。
二次ノルデントラーデ戦役では、世界最大級の木造戦艦河川砲艦を保有する海軍ヴァイセン海軍を打ち破った。

登場人物

ベルント・バルツァー

本作の主人公ヴァイセン陸軍少佐
第一次ノルデントラーデ戦役の論功によって通常より三年く佐官へ昇進。順満帆な出世街道を突き進むと思われたが、新たに関税同盟を結んだバーゼルラントの王立士官学校軍事顧問として派遣されることになった。
士官学校では兵科を問わずに導を行っている。
第一王子のアウグストにそのを認められた結果、バーゼルラントを巡る争いに巻き込まれていく。

ディーター・シュトルンツ

砲兵科二年兵。
初対面のバルツァーの前で騎兵科に対する感情を顔に出してしまうなど、子供っぽい場面が多い。しかし、砲兵科内での工学数学学の成績は席である。
実家は「シュトルンツ鋼」という兵器工場を経営しており、幼いころから機械に触れていたため兵器に対する知識が深い。その知識を生かして、トマスマスケット銃修理をしたり、柔軟な発想大砲運用を行う。

ウルブライトナー

砲兵科二年。
ディーターの友人であり、彼が落ち込んでいる際には明るく振舞うなど仲間思いな面も見せる。
成績はティーダーに次いで次席だが、バルツァーには実務はパウルの方が優れていると評された。
現実的な考えをしており、士官学校に入ったのも軍人になるためではなく「退役軍人官吏登用制」という制度が当てであり、30歳そこそこで退役して地方公務員になるという人生プランを持っていた。
実家パン屋。祖と両姉弟が一人ずつの八人家族。パウルく「な一般庭」。

へルムート・マルクス・フォン・バッベル

騎兵科三年兵。
王室が定めた法律によって女の身でありながら「男子」として南部の大貴族ヴェル侯爵の北部領地を継ぎ、特例という名の貴族特権で士官学校入学する。彼女が女であることは一部の者しか知らない。
女性でありながら騎兵席になるなど非常に優秀だが、騎兵科の現状への不満と優等生すぎる態度から貴族が多く士気の低い騎兵科では疎まれ、「お嬢様(フロイライン)」とか「サーベル童貞」といったような陰口をたたかれている。
二次ノルデントラーデ戦役に参戦した際のある戦いから、兵器の発達によって膂の劣る女でも戦場に出れる日が来ることを感じ、『騎兵不要論』などの先進的(?)な理論を唱え軍事革を推し進めるバルツァーに賛同する。

ユルゲン・ゲオルク・フォン・ブライトナー

騎兵科三年兵。
南部ブライトナー伯爵息子ヘルムートの幼馴染ヘルムートの秘密も知っており、秘密がばれないように何かとサポートしてきた。
騎兵科内での人望篤く、人をまとめるを持っている。貴族として騎兵としての誇りを持ち続けた。
二次ノルデントラーデ戦役で敵騎兵隊が斉射によって殲滅されるを見て、未来の自分の姿と重ね合わせ、将来への不安を感じていた。
後に、「戦場」としての騎兵が役割を終えたことを認めながらも、機動を活かした襲撃を敵部隊に対して行い、戦果を挙げた。この戦術はバルツァーにも称賛された。

トマスリン

歩兵科一年兵。
マスケット銃不良のために動作が遅れ教官から導(鉄拳)されることが多かったが、修理後にそういう描写は(たぶん)い。
友達マルセルが攫われそうになった時は思わず助けだそうとしたり、籠下の学校では喧嘩の仲裁をおこなったりと、仲間思いで優しい子である。

マルセル・ヤンセン

歩兵科一年兵。
トマス友人。教官に対して反抗的な態度をとることが多いが、トマスが叱られている時にはわざと発してトマス仲間思いなところもある。
命中率の安定しないマスケット銃を正確に的に打ち込む射撃の腕を持つ。
二次ノルデントラーデ戦役に参戦した時には、精強なホルベック騎兵隊からの逃走時にバルツァーの援護を行い活躍した。ほかにも、初陣暴徒鎮圧では、ほかの生徒がおびえて発しない中初弾を撃ちこんだ。

ライナー・アウグスト・ビンケルフェルト

バーゼルラント王立士官学校の訓練長にしてバーゼルラント王室の第二王子
初期のころは、「歩兵歯車でよい」といった考えのもと旧時代的で過酷な導を生徒に行い、その導に対するバルツァーの注意に対して怒り、彼を屋送りにする短気さを見せた。その後も、バルツァーのする戦術を囚人を使った実弾演習で確かめようとするなど時代錯誤的な面が立った。
のちにバルツァーのを認め、エルライヒに対抗するために彼と協関係を結んだ。
後進国であることを自覚し、王室財産企業買収などに使い軍の近代化に努める。しかし、伝統的な手法を無視したその姿勢は「軍化」と捉えられ、「軍」などと陰口をたたかれている。

フランツ・テオドール・ビンケルフェルト

バーゼルラント王室の第一王子
保守的な人物で、の行う革や鉄道建設を苦々しく思っている。
叔母にあたる女ルドヴィカの君臨するエルライヒとの関係強化をしている。
懐古義者であり、自身と周囲を中世趣味装や装飾で飾り立てている。のアウグストからは「中世仮装趣味コスプレオタク)」といわれている。
南方の大エルライヒの女ルドヴィカの傀儡である。素の状態だと吃音の気があり、エルライヒより派遣されたレンデュリック大佐によると人格障害をも患っているようである。

ルドルフ・フォン・リープクネヒト

ヴァイセン陸軍第二近衛隊長
バルツァ―とは陸軍大学時代の友人大学時代に青年将校や士官補生を扇動してクーデターを画策したが、バルツァーが情報を漏らしたため未遂で終わった。こののち、クーデター側将校のほとんどが自決したことを新聞が煽情的に報道したことで、第一次ノルデントラーデ戦役が勃発した。クーデター失敗の際にリープクネヒトは右を失った。
クーデター失敗後はヴァイセンを脱出してエルライヒ陸軍大佐となり、女ルドヴィカの命バーゼルラント王室に宮廷音楽家として派遣され、アウグスト失脚と自身の野望のために各地で暗躍している。

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軍靴のバルツァー

2 ななしのよっしん
2018/03/18(日) 17:35:53 ID: 1rkEsroTpn
うおお…いつの間にか記事が
マンガ読んでたらバルツァーの台詞ひろし脳内再生されるわ
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3 ななしのよっしん
2018/06/14(木) 11:27:58 ID: uKr7mx25Qa
「さらにこの好機は歩兵の損耗の上に成り立っている」
「よって諸君らが必要な殺戮を受け持つ必要がある」

この台詞好き
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4 ななしのよっしん
2018/09/13(木) 20:55:22 ID: qC4smC1K6d
安定して面いから好き。今後の展開を特に期待してる作品。
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5 ななしのよっしん
2021/01/05(火) 22:09:59 ID: WAnF54FtJ2
自分の知らない所で勝手にどんどん憎悪向ける敵と
自分を信仰する信者が増えていく所が正にドイツ新城直衛の
バルツァー少佐
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6 ななしのよっしん
2021/10/21(木) 11:04:03 ID: 1334ZRrva2
ルディの性別がよくわからん
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7 ななしのよっしん
2021/10/21(木) 11:12:46 ID: XfLi24QEpD
>>5
新城中佐較するとバルツァーさんはかなりまともな人格の持ちなにね(むしろ較対の方がおかしい)
未来を左右するトラブルの中心にいつの間にかいるところは同じだけど
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8 ななしのよっしん
2021/10/21(木) 11:23:14 ID: vxPvP1ay88
先進的な発想をするけれど、別にチート転生してるわけでも未来が見えてるわけでもないので、どういう効果を発揮するかいまいち分かっていないから結果に自分でビビったり、話半分で終わらせるの好き
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9 ななしのよっしん
2023/09/27(水) 00:08:24 ID: VgomXZbuD3
新城直衛程卑屈な面はいけど、戦場オリジナル笑顔になったり
周りが変に誤解して寄ってくるのが信者と絶対コロマンばっかりになって
いつの間にか騒動の中心になってるのは正に長身金髪イケメンに生まれた新城直衛
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10 ななしのよっしん
2023/09/28(木) 13:51:23 ID: I6JeSZHsPJ
初期バーゼルラントが既に時代遅れになっていた18世紀ごろの戦法で、そこから19世紀の戦い方に変わり
今は更に20世紀の戦い方へ変わりつつあるという流れかな

第一次世界大戦すらすっ飛ばしてナチスドイツドーラ列車砲もどき出てくるのはさすがに時代飛びすぎな気もするがw
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11 ななしのよっしん
2023/11/22(水) 21:01:31 ID: 6KMWFFGRNx
すごい好きだった作品なんだけど唐突に淫夢語録が出てきたところで萎えして追うのをやめてしまった
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