転がるネイマール(Rolling Neymar)とは、ブラジルのサッカー選手のネイマールがサッカーコートなどの空間に転がる様子を表す言葉である。「演技が上手い」という皮肉として「劇団ネイマール」とも呼ばれる。
概要
もともとネイマールはわざと倒れるなどの過剰な被ファウルのアピール(ダイビングやシミュレーションと呼ばれる)をしがちだと批判の声が一部で上がっており、「ダイバー」「サッカーの上手い劇団員」などと揶揄されることがあった。
転がるネイマールが注目されるようになった最初のきっかけは、2018FIFAワールドカップのグループEで6月28日に行われたブラジル対セルビアの試合である。セルビアの背番号22の選手と接触した後、ネイマールが妙に長く転がる様子がカメラに映し出された。2018FIFAワールドカップでは、審判の補助として導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)によって、ファウルが疑われる行為の前後の映像が映し出されやすくなっており、それが転がるネイマールが注目された一因と考えられる。
その後、後述するようにこのネイマールが転がる様子を別の動画と合成したgif画像やMAD動画が海外・日本ともに流行し始めるようになる。
さらにその後、7月2日に行われたメキシコ戦でも相手選手と接触し、長い間うずくまったり転がり回ったりする様子がカメラに映し出され、「いくらなんでもオーバーリアクションすぎるのでは?」と話題になった。ある海外メディアが計測した結果によると、ここまでのワールドカップ4試合でネイマールが倒れていた時間の合計は14分になるとも言われている。
7月7日のベルギー戦でもダイブし、主審から注意される光景もあったが、ブラジルはここで敗退したため本大会の転がるネイマールはここで見納めとなった。しかし、7月10日のフランス対ベルギーで、フランス代表のエムバペ(ムバッペ)が相手のスローインの際にボールを渡さず、試合の進行を遅延させたとしてイエローカードを受けた際、ネイマールの名前が引き合いに出されるようになっていた。
なお、「審判団が彼を守っていない」「派手に転倒しているのはケガの防止のためである」「メキシコ戦の際は足首をスパイクで踏まれており、大げさに痛がっているわけではない」というネイマールを擁護する意見も見られる(元ブラジル代表のロナウド、トニーニョ・セレーゾなど)。一方で、ロナウドは「イエローカードを狙いすぎている」「ネガティブなエネルギーをもっと有効活用すべきだ」と、ネイマールに対する批判もともに述べている。
ネイマール自身は敗退以前のインタビューでは特に批判については気にしていない様子だった。敗退後に批判に対しては「実際に痛いし、傷つけられている」「試合後、4~5時間アイシングをする」と反論をしている。なお、ミーム化については本人が子供たちと楽しむ映像がInstagramにアップされていると報道されている(下の動画はFox Sportsが転載したもの)。
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https://twitter.com/FoxSportsBrasil/status/1019789961942401024
7月29日には、「みんなは大げさだったと思っていたかもしれないし、中には大げさなものもあった」と、本人が一部に演技があったと認めている(参考)。
ネットミームとしての流行
いち早く転がるネイマールを取り入れたとされるのは南アフリカのケンタッキーのCMである。転がり始めた選手がそのままスタジアムの外まで出ていき、ケンタッキーの店まで転がり続ける…という内容。放送開始日は6月15日であり、転がるネイマールが話題になるのを見越して製作したと噂されている。
6月末のセルビア戦以降、「転がるネイマール」を素材にしたgifやMADが流行し始めた。日本ではデジモンアドベンチャーのOP「Butter-Fly」と合わせたものが、作詞・作曲者の千綿偉功氏が巡回して感謝のコメントを残すほど知られている。
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https://twitter.com/chiwataofficial/status/1013813625293684738
また、7月5日ごろから「ネイマール!」という掛け声や、他人の手などが体に触れたのを合図にして、一人ないしは大人数が一斉に倒れ転がり始めるという「ネイマールチャレンジ」なるものも流行し始めており、ハッシュタグ「#NeymarChallenge」でその様子を窺い知ることができる(Twitterのモーメントリンク)。7月13日には全く関係ないはずのテニスのウィンブルドンの試合で、背中にボールが当たった際にジョークとして真似をする選手が出てきており、各方面に影響を与えている。
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https://twitter.com/Wimbledon/status/1017467193808838656
関連動画
関連項目
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