送墓唄単語

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ハカオクリノウタ

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送墓唄とは、VOCALOID「鏡音リン・レン」を用いてmayukoが制作したオリジナル曲である。
作詞・作曲・調声の他、投稿動画の使用イラストの作画も、mayuko本人による。

概要

mayukoのVOCALOIDオリジナル曲としては、33曲目の投稿作品。

2010年 1月22日の投稿直後から人気を博し、翌日1月23日の日刊VOCALOIDランキングで2位、1月24日には1位を獲得。
週刊VOCALOIDランキング（ぼからん）では、その週の#121で8位にランクイン、翌週の#122では3位にまでランクアップした。
（なお、この曲以前のmayuko作品のぼからん最高順位は、#109における「前夜祭の黒猫」の39位である。）
そして、2010年 2月15日、再生数が十万を超え、mayuko初のVOCALOID殿堂入り曲となった。

デビュー作「祭囃子」と相通ずる世界観、「請イ唄」でも用いられたリン・レンの左右別歌詞同時歌唱、「浴室少女」を髣髴とさせるリズム構成、そして多くのmayuko作品で見られる、華麗な衣装を纏った、目鼻の描かれていないリン・レンのイラスト、等々、mayukoの特徴的表現のいくつかが高いレベルで融和しており、数字だけでなく、内容的にもmayukoの代表作の一つと言えよう。

迷える子等よ、太子となりて繭子に仕えよ

この曲のデュエット曲としての最大の魅力は、何と言っても、リン・パートとレン・パートの、微妙にリズムをずらした精緻な掛け合いであろう。
その複雑さ、聴き分けの難解さから、「耳が迷子」「聖徳太子用」といったタグやコメントが多数寄せられたが、それ故の中毒症患者も後を絶たない。
聖徳太子志望ながら、いきなりこの曲ではハードルが高いと思われる向きには、「請イ唄」あたりから修練を積むのもよいかもしれない。

また、この曲は「歌ってみた」方面でも、挑戦意欲旺盛な墓参りデュオたちの間で高い人気を誇る。
この曲のそれぞれのパートは、「ハカマイリ」（リン・パート）、「リイマカハ」（レン・パート）として、ソロ曲版も先行発表されているので、挑戦者はそちらも聴き込むことをお勧めする。

歌詞

鏡音レン（左チャンネル）	（右チャンネル）鏡音リン

狐火鳴く鳴く咲いた花は	息の途絶えた枯れ尾花に
荒野照らして塵となる	灯して巡ろうか幽霊火
愛しい白玉の骸　彼方此方	夜露に濡れた骸　あちらこちら
捨て置かれてさようなら！	埋むための影は見えもせぬ

拝鎖！拝鎖！かくも五月蝿き	囂然騒然引き連れ参ろう
騒ぐ鳴らすちんどん	真冬の霊屋は雨も凌げぬが

行きの道ならお迎えが	行きの道ならお連れしよう

杭の音が一つ二つと	手招き拱くお手手を握り
数え数え響きゃあ	頸骨五寸で繋ごうか
やっと気付くは愚図ども	見返りも知らぬ愚図ども
さあさ参ろう貴様と	貴方とお前と貴様と
「ハカマイリ」	「ハカマイリ」

麗しい眼精砕け解れ	風吹き荒ぶ塚に卒塔婆
探しのたうつ手踊りに	へし折れ刺さるは尸の眼
拍手喝采する骸　何方此方	落ちて窪んだ骸　どちらこちら
忘れられてさようなら！	探し彷徨う影はそこかしこに

祭夜！賽よ！かくも五月蝿き	囂然騒然引き連れ参ろう
唱う声は念仏	真冬の霊屋にゃ坊主もおらぬが

帰る道ならお一人で	帰る道ならお一人で

黄昏時お手手を引いて	入日の頃合　大禍時に
誘い誘い　「おいでや」	手招き手招き　「おいでや」
お一人様が知れずと	当処も行方も知れずの
騒ぐ事なし貴様と	貴方とお前と貴様と
「ハカマイリ」	「ハカマイリ」

お前様の御家系の墓場は	お前様の御家系の墓場は
かえるのよく啼く沼地に近く	蛙のよく鳴く沼地に近く
帰しゃあせんぞと怒凄声ひとつ	かえるかえるなくしゃがれた声で
下路下路下路下路	下路下路下路下路
参ろうか？	戻ろうか？

目玉心玉頭蓋の玉と	飴玉心玉に当該乞玉
並べ比べ見せようか	並べて端から喰らって見せようか
さてもさても麗しい姿	姿は違えど普く余無く
数え　数え　こちらへ	おいでや　おいでや　こちらへ

杭の音が一つ二つと	手招き拱くお手手を握り
数え数え響きゃあ	頚骨五寸で繋ごうか
次は我らが参ろう	杙を片手に参ろう
引き落とそうぞ貴様を	貴方とお前と貴様を
「ハカマイリ」	「ハカマイリ」
「　　　　　」	「　　　　　」
「　　　　　」	「　　　　　」

かえるの無く頃袖を引くのは	かえるの無く頃袖を引くのは

さあ鬼哭啾啾の扉へ参ろう	さあ鬼哭啾啾の扉へ参ろう