遊☆戯☆王Dチーム・ゼアル(ゆうぎおうデュエルチーム・ゼアル)とは、最強ジャンプに連載されていた漫画作品である。
※「遊☆戯☆王」と「Dチーム・ゼアル」の間にスペースを入れて表記していることもあるが、かつての公式サイトの連載作品一覧ではスペースがなかったので、この記事名もそれに従っている。
概要
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原案・監修/高橋和希、漫画/友永晃浩、協力/ウェッジホールディングス
アニメ「遊☆戯☆王ゼアル」のスピンオフ作品で、登場人物の大まかな部分はアニメと共通しているが、世界観は共有せず、バリアン世界などの設定も存在しない。また、キャラクターはデフォルメされて描かれる。
デュエルに重きを置いていることや、掲載誌が低年齢向けであることからか、ストーリーや世界観の設定はかなり単純になっており、アニメでは重い過去を抱えたバリアン七皇なども、こちらでは普通の人間として登場している。
遊馬が仲間たちとチームを組んでデュエルをするというのが大まかな展開。
後に同スタッフ・同誌にて「遊☆戯☆王アーク・ファイブ 最強デュエリスト遊矢!!」が連載開始されているが、こちらはアクションデュエル導入により後述の「OCGとの互換」という利点が失われてしまっている。
OCGとの互換
ゼアルの漫画作品は「Vジャンプ」でも連載されているが、こちらの特徴は、初期LP以外はデュエルのほとんどがOCGと互換性があること。カード画像自体もOCGの実物をスキャンしたものが表示されている。
「遊☆戯☆王」シリーズでは、基本的にアニメ・漫画とOCGは別物という考えが強く[1]、OCGには存在しないカードやルールが登場するのが当たり前のようになっているが、Dチーム・ゼアルはほぼ全てOCGと同じカードでデュエルが行われるため、OCGにおけるコンボの紹介や、新カードの販促という色が濃い。
アニメと共通するキャラクターは基本的にアニメと同じデッキコンセプト(ただし、アニメで使っていないカードを使うこともある)だが、Dチーム・ゼアルのオリジナルキャラクターはOCGオリジナルのテーマデッキを使うため、過去のアニメ作品で出たテーマやシンクロ召喚のような、本家では出しにくいカードが出るのもこちらの特徴。アニメでは設定上あり得ない、遊馬が「RUM-バリアンズ・フォース」を使う(アニメでは敵の使用カード)と言った場面も見られる。
単行本化について
掲載誌が近年の「遊☆戯☆王」シリーズのメインとなっているVジャンプではなく、あまり接点のない最強ジャンプである[2]ため、「遊☆戯☆王」シリーズのファンでも読んだことがないという人も多い。
だが、ほぼ唯一のOCG互換の作品ということもあって読んでみたいという声自体は多く、単行本化を望む声は大きいのだが、アニメも終了したためか、単行本情報が出ることもないまま連載が終了してしまった。
単行本化されない理由についての公式なアナウンスはないが、OCG互換であり、既存カードがほとんどであるため、付録に付けるカードがないからではないかと言われる。
原作はともかく、それ以外の漫画「遊☆戯☆王」シリーズでは付録カードの存在が非常に大きく、付録に強力なカードがついた巻では、多くのデュエリストがそのカードを3枚集めようと買い求めるため、それだけがほかの巻より売り上げが跳ね上がった事例もある。漫画自体のファンとしては悲しい話だが、漫画の購入者には「漫画はカードのおまけ」、「カードを買ったら分厚い包装紙(=漫画本体)がついてきた」という人もいる。
そのような状態であるため、「付録にカードをつけられないなら単行本を発売する必要がない」と判断されているのではないかということである。
ただ、ほぼOCG互換ではあるもののオリジナルカードが全くないわけではなく、Dチーム・ゼアルの完全オリジナルカードとして「ズババジェネラル」、「CX ズババ最強ジェネラル」、「トライエッジ・リヴァイア」の3枚が登場していた。このうち、「ズババジェネラル」、「トライエッジ・リヴァイア」はすでにOCG化されている。
Dチーム・ゼアルが単行本化されない原因が付録カードにあるならば、残る「CX ズババ最強ジェネラル」を付録にすれば単行本化できるので、Dチーム・ゼアル単行本化を望むファンにとってはこれが最後の希望だろう。
本作の連載終了後、作者の友永氏はVジャンプで「ワールドデュエルサテライト」(遊戯王関連のコーナー)内の漫画や、応募者全員サービスの特典冊子などを執筆しながら、「最強ジャンプ」2015年5月号より、先述の「遊☆戯☆王アーク・ファイブ 最強デュエリスト遊矢!!」を連載中。
本作に先駆けこちらは単行本化が決定しているため、Dチーム・ゼアルの単行本化は不安視されている。
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関連項目
脚注
- *漫画「遊☆戯☆王」中のカードゲームをモデルに遊戯王OCGが誕生したという経緯のため、TCGのタイアップとして漫画・アニメが作られるほかのカードゲームを題材にした作品と異なり、漫画・アニメが主になるためか。ただ、表側守備表示による通常召喚の廃止など、近年はほんの少し歩み寄っている
- *たまにOCGの新カードの情報が公開されるほか、わずかにカードが付録になったことがあるくらい。情報自体はVジャンプや週刊少年ジャンプのほうが早いことが多い。そのため、ノーマークの人が非常に多い
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